2020年の野望
今年の5月に30歳になります。2人の子どもに恵まれ、仕事も落ち着いてきた。さぁ、次の夢を考えようじゃないか。
学校で子どもに聞かれた。先生の将来の夢は何ですか?先生になることが夢だった。その夢を叶えた今、これからのことを考えようと思った。
今年の野望
狩猟免許のための講習会に参加
乗馬
ソロキャンプ
とりあえず思いたいことはこれ。この3つはやってやろうと思う。
そして、教師としての自分の在り方を模索する。自分の得意を生かした教育をしよう。自分にできないこと、苦手なことを頑張るのでなくて、自分らしくやらることを頑張ろうと思う。
御五神島無人島体験事業に参加しました!
御五神島無人島体験事業に初めて参加させていただきました。キャンプが趣味でナイフや火熾し・調理などは自信がありましたが、島で6泊という長期間のキャンプは経験がなく、不安もありました。また、6班のリーダーとして子どもたちとどのように関わるべきか悩みました。せっかく参加したのだから、子どもたち自身が成長を実感できる体験をさせてあげたいという思いがありました。しかし、この事業は楽しく充実した快適なキャンプを提供するものではないという考えもあったので、どこまで手助けや助言をするべきかという迷いがありました。最も気を付けたことは、健康管理と怪我の防止です。このことについては、厳しく注意をするようにしました。
子どもたちとの出会いの日、みんなが緊張した様子で集まりました。子どもたちは、ロープワークや班活動を経て、次第に打ち解けていきました。島での生活が始まり、最初はなるべく丁寧に教え、必要であれば手本を見せるように関わりました。天気が良く朝から気温が上がり、いきなり水分不足の心配が出てきました。そのような中であっても、子どもたちは元気で楽しそうに活動していました。
しかし、島での生活が続くと疲れもたまり、衝突が増えてきました。人任せにする者、進んで行動できない者、やりたいことがあるのに迷って結局何もしない者。誰にもあるそんな心の弱さが見え始め、言い合いをする子や限界に近い様子の子が現われ始めました。お互いに遠慮せず、言いたいことを言える関係になったことや、疲れが溜まっている子の分まで頑張ろうとする姿に成長を感じました。入島3日目の夜、満天の星空の下に寝転んで、それぞれの思いを語らいました。それからの子どもたちは一皮剥けた様子で、それぞれの役割を考え協力して、自分たちだけの力で何でもできるようになりました。私の助けもほとんど必要無くなり、ちょっぴり寂しかったことは秘密です。
私が良かったなと思うことが2つあります。1つ目は教員として、班の全員が大きな怪我無く終えたことです。2つ目は個人として、きっと誰よりも無人島を楽しめたということです。息を飲むような島の自然の美しさや、キャンピングに没頭できる充実した日々は最高でした。この事業に参加してみて、子どもたちを成長させようという考えは必要無かったということに気が付きました。お世辞にも美味しいとは言えない昼食になってしまったとき、誰一人文句を言わず、全員が残さず食べきった姿を見て、この子たちなら大丈夫だと確信しました。自然に助け合うことができるようになっていく姿に、子どもの力の素晴らしさを感じました。このような経験ができる機会をいただき、本当にありがとうございました。妻子の許しを得て、また参加したいです。
幻想教育
学校の先生は、
一般常識が通じないとか、世間とずれている。
そんなふうに言われているから、視野を広げて教養を身につけていかなければなりませんよ。
大学時代にそんなことを言われた。
その時は、なるほどな。と思っただけで、深く考えることはなかった。
先生になり、学校で子ども達と関わる中で、あることに気がついた。
学校の先生が世間とずれていて、当たり前だと思った。
ケンカがあれば、ケンカはいけません。よく話し合いをして解決しましょう。と言い。
暴力があれば、絶対に許しません。何の解決にもなりません。と言い。
不正があれば、正しいことをしなさいと言ってきた。
それは、どの学校でも行われている、学校の当たり前だと思う。
そして、立派な大人になるためによく考えて勉強しろと、多くの教員が子ども達を育てているのではないだろうか。
ニュースを見れば、殺人、犯罪、自殺、戦争、差別、隠蔽、不祥事…大人の悪いことばかりが目につく。政治家だって、学校の先生だって、ニュースでたちまち悪者として扱われる。
そんな世の中で、
何がケンカはダメだだよ。
何が暴力はダメだだよ。
何がみんな仲良くしなさいだよ。
何が正しいことをしなさいだよ。
大人だって全然ちゃんとしてないじゃないか!
現実に戦争も差別も無くなっていないじゃないか!
そんな事実があり、子ども達もきっと感じてるんだよ…。
そんな世の中でも、先生になったからには、子ども達には指導しなきゃならない。
どうせ戦争は無くならないんだから、お前らだって殴り合い争えばいいなんて絶対に言わない。
未だ人類の踏み入ったことのない、幻想の世界の話を、さも現実のように、当然のように話しているのだ。
そんなことだから、世間とずれてて当たり前なんだよな…。
そんなことに気づいてしまった。
この世に希望はあるのだろうか。苦しい未来が待っているのではないだろうか。そんな時代を生きる子ども達に、無責任に希望を持たせることが、果たしてよい教育なのだろうか。
それでも子ども達に、どう生きていくか問い続けなければならない。
私に何ができるのだろうか。この問いが教員として働く意味につながると信じている。