xharrietのあれこれ。

日英翻訳 大絶賛独学中

『翻訳英文法』 身につけたい翻訳テクニック <代名詞>

久しぶりに更新。家でPC触る時間ない~!

問題

  1. Here are couple of generalizations about England. 2. One is that the English are not gifted artistically. 3. They are not as musical as the Germans or Itaians, painting and sculpture have never flourished in England as they have in France. 4. Another is that the English are not intellectual. 5. They have a horror of abstract thought, they feel no need for any philosophy or systematic "world view." 6. Nor is this because they are "practical" as they are so fond of claiming for themselves.  --- G. Orwell, England, Your England.

テキストの教え

*代名詞はできるだけカットする。
*カットできない場合は「彼」「それ」にするより元の名詞を繰り返した方が良い。

訳文

1. Here are couple of generalizations about England.

 イギリスに関する一般論はこうだ。

2. One is that the English are not gifted artistically.

 まず、イギリス人は芸術的な才能に恵まれていないということだ。

3. They are not as musical as the Germans or Itaians, painting and sculpture have never flourished in England as they have in France.

イギリス人はドイツ人やイタリア人ほどには音楽性はなく、絵画や彫刻はフランスほどには栄えなかった。

4. Another is that the English are not intellectual.

 また一つには、イギリス人は理知的ではないということだ。

5. They have a horror of abstract thought, they feel no need for any philosophy or systematic "world view."

イギリス人は抽象的な考えに対して恐怖を抱き、哲学や体系的な世界観には必要性を感じない。

6. Nor is this because they are "practical" as they are so fond of claiming for themselves.

これは、イギリス人が自ら好んで主張するほど実用的でないからではない。

教訓

代名詞についてのレッスンはクリアできた。
最後の6文目を後ろから訳してしまったが、テキストでは前から訳していて、結果として2文に分かれている。なるほどー。

しかしイギリス人がartisticでないとは。。ElgarやHolstがいるではないか!

 

『翻訳英文法』問題(3)

関西へ遠征中のため普段と見た目が違うかもですが、新幹線で読み進めたのでup。
  ※ 20131027 見た目修正。

問題

Centuries of apparently wasted effort on the part of alchemists giving birth to chemistry provides us another example of things that go wrong bringing about an unexpected good.

訳文

Centuries of 〜 chemistry が主語。読みほどくとすれば、for centuries, alchemists have made apparently wasteful effort, but that gave birth to chemistry か。

訳すと、「何世紀もの間、錬金術師たちは明らかに無駄な努力をしてきたが、それによって化学が生まれた」。それによって、だと逆説的なニュアンスが出ないから、それが逆に化学を生み出すことになった、とか?
後半は、「この事実は、失敗が予期せぬ成功を生むということについて、一つの例を示してくれる」かな。。

通してみると、「何世紀もの間、錬金術師たちは明らかに無駄な努力をしてきたが、それが逆に化学を生み出すことになった。この事実は、失敗が予期せぬ成功を生むということについて、一つの例を示している。」

教訓

気にしているポイントはあまりずれていないけど、やっぱり訳しました感が拭えない。

明らかに無駄な〜逆に  →  一見無駄な    という訳例が出ていて、なるほどと思った。

『翻訳英文法』 身につけたい翻訳テクニック <演習(2)>

問題

  1. Whoever has to deal with young children soon learns that too much sympathy is a mistake. 2. A child that invariably receives sympathy will continue to cry over a tiny mishap; the ordinary self-control of the average adult is only achieved through knowledge that no sympathy will be won by making a fuss.

 訳文

1. Whoever has to deal with young children soon learns that too much sympathy is a mistake.

 幼い子どもを相手にしなければならない人は、同情しすぎることは間違いであるとじきに気付く。

2. A child that invariably receives sympathy will continue to cry over a tiny mishap; the ordinary self-control of the average adult is only achieved through knowledge that no sympathy will be won by making a fuss.

 常に同情される子どもは、ほんの些細なことでも、嫌なことがある度に泣くようになってしまう。平均的な大人であれば持っているはずの普通の自制心を身につけるためには、騒ぎ立てても同情は得られないということを知るしかない。

 教訓

1、2の文どちらも、冒頭のところは「~な人」「~な子ども」ではなく、仮定法が隠れていると思って訳した方が良い。
「子どもの相手をしていればすぐ気付くが、~」「子どもは、いつも同情されていると、~」といった具合に。

『翻訳英文法』 身につけたい翻訳テクニック <演習(1)>

台風やばいですね。でもしがない社畜の身なので、迂回ルートで出勤中。急に電車が空いたので更新www

さて、応用問題の演習の章。3つあるので、1つずつやってみよう。

問題

1. A very few days of practical experience in this land of high wages had been sufficient to make clear to them the cruel fact that it was also a land of high prices.

訳文

長いよー (*_*;
practical experience = experience practically「実践的な経験をする」
原文の語順を無視すると、「XXはXXであるということを説き明かすには、XXで十分だった。」というのが骨格なんだけど、そう訳してしまうと後半に出てくるフレーズの効果が薄れてしまうので、that 以下はなるべく前に持ってこない方が良い。と思う。
そう思いながらとりあえず訳してみると、「ほんの数日、賃金が高いこの国で実践的な経験をしただけで彼らには十分だった」「ここは価格も高い国であるという残酷な事実を説き明かすには」。
色々、不自然。。これでどうだ!
「ほんの数日、この国で実際に経験をしただけで、彼らは十分知ることになった。賃金が高いだけでなく、物価も高い国であるという残酷な事実を。」

 教訓

 回答例を読んでみたけど、やっぱり一番後ろから訳し始めないほうが良いみたい(少なくとも、この本の著者的には)。

Vagrant ~ GETTING STARTED

今日は『翻訳英文法』から少し反れた話題を。

Web系のプログラマに憧れて、少しだけPHPをかじってみたことがある。
その時に、ローカルPCに開発環境を立てる必要があったけれども全く無知だったのでgoogle先生に聞きながらVagrantとVirtualBoxを使って仮想マシンを入れましたとさ。

が、ネット上に転がっていた手順を真似したものの上手く動かず(参照してたサイトが使っていたPCがMacだった&私のPCがVistaだったのが大きいと思う。。)、途中で見つけたXAMPPに乗り換えた。

もうアンインストールしてしまったのだがずっと引っかかっていたので、Vagrantのドキュメントを英文で読みながら訳してみることにした。

趣味と実益を兼ねた取組み!(どっちが趣味かわからん・・・というかどっちも実益はないな)

まずは、「初めての方にお勧め」と書かれていた "GETTING STARTED" より。中身を知りたい気持ちが先行して、訳は若干いい加減ですが。。

原文と訳

The Vagrant getting started guide will walk you through your first Vagrant project, and show off the basics of the major features Vagrant has to offer.

このVagrant導入ガイドは、初めてVagrantプロジェクトを作るあなたのためにその手順を示しつつ、Vagrantが持つ主な特徴の基礎をご紹介します。

If you're curious what benefits Vagrant has to offer, you should also read the "Why Vagrant?" page.

Vagrantを使うことにどのような利点があるのかに興味があるのであれば、「なぜVagrantを選ぶのか?」のページも読むと良いでしょう。

The getting started guide will use Vagrant with VirtualBox, since it is free, available on every major platform, and built-in to Vagrant. After reading the guide though, don't forget that Vagrant can work with many other providers.

この導入ガイドでは、VagrantをVirtualBoxと共に使用します。VirtualBoxは無償で、主要なプラットフォーム上で動作する上、Vagrantに組み込まれているためです。ただし、このガイドを読み終えた後でも、Vagrantが他の多くのプロバイダ(※)でも動作することをお忘れなく。
(※)リンク先を読んでみた。VMWare Fusion や AWS 等、様々な backend providers で動作する、と書かれているけど、background providers って何?VMWare Fusionって?AWSって?これはまた別の機会に。。

Before diving into your first project, please install Vagrant. And because we'll be using VirtualBox as our provider for the getting started guide, please install that as well.

 初めてのプロジェクトに飛び込む前に、Vagrantをインストールしてください。そして、ガイドではプロバイダとしてVirtualBoxを使用しますので、こちらもインストールをお願いします。

Up and Running

起動・実行

$ vagrant init precise32 http://files.vagrantup.com/precise32.box

$ vagrant up

 After running the above two commands, you'll have a fully running virtual machine in VirtualBox running Ubuntu 12.04 LTS 32-bit. You can SSH into this machine with vagrant ssh, and when you're done playing around, you can remove all traces of it with vagrant destroy.

 上記の2つのコマンドを実行すれば、Ubuntu 12.04 LTS 32-bitのOS上で稼働するVirtualBox仮想マシンが手に入ります。vagrant sshコマンドを叩けばSSHでこの仮想マシンにアクセスできますし、ひとしきり遊び終わったらvagrant destroyコマンドでその証拠を跡形もなく消し去ることができます。

Now imagine every project you've ever worked on being this easy to set up.

少し想像してみてください、あなたがこれまで取り組んできた全てのプロジェクトがこれだけ簡単にセットアップできていたらどれだけ良かったか。

With Vagrant, vagrant up is all you need to work on any project, to install every dependency that project needs, and to setup any networking and synced folders so you can continue working from the comfort of your own machine.

Vagrantでは、必要なのは vagrant up だけです。プロジェクトで作業をするのにも、そのプロジェクトが必要とする全ての従属性を据え付けるのも、自分の端末で作業しているのと同じ快適さが保てるようネットワークや同期済フォルダを設定するためにも。

The rest of this guide will walk you through setting up a more complete project, covering more features of Vagrant.

このガイドの残りの部分では、より完成されたプロジェクトをセットアップする手順と共に、Vagrantの更なる特徴もご紹介します。

メモ

実際にVagrant使った身として申しますが、こんな簡単じゃなかったぜ!
私のような素人には、いきなり$ vagrant init precise32 http://files.vagrantup.com/precise32.boxって言われても、「$」ってどこから出てきたの?!状態ですから。
続き読んだら「Ubuntuかい!」という。。一応、マイPC(WindowsVista)上でUbuntuも動くようにしてあるけどほとんど使ってないからなあ。
とりあえず、このガイドだけじゃ使えるようになりませんぜ、というのが感想だけど、続きの章を読んだら少しずつ分かっていくのかな……

 

『翻訳英文法』 身につけたい翻訳テクニック <無生物主語、その他>

問題

  1. What the foreigner finds most objectionable in American life is its lack of basic comfort. 2. No nation with any sense of material well-being would endure the food they eat, the cramped apartments they live in, the noise, the crowded subways and buses. 3. American life in large cities is a perpetual assault on the senses and the nerves.

ず、随分な言われよう……
確かに食事はいまいちだったけど、私はシリコンバレー付近に住んでいたのでcramped apartments, the noise, the crowded subways and buses とは無縁だったぞ。
基本的に一軒家、庭付き、プール付き、家で馬を買っているとんでもない友達もいたな。。学校もスーパーも友達の家に行くのも全部車移動。もう一度住みたい!

テキストの教え

*無生物主語そのものに動詞が内包されていない場合は動詞を補う。
 仮定法が含まれている場合は if 節を補う。

試訳

1. What the foreigner finds most objectionable in American life is its lack of basic comfort.

 主語はWhat~American life の部分。its lack of ~は、前回<所有格>で学習したパターンを使って it lacks basic comfort にほぐす。
「外国人がアメリカの生活で不愉快だと感じるのは、アメリカの生活には基本的な快適さが欠如しているということだ。」

2. No nation with any sense of material well-being would endure the food they eat, the cramped apartments they live in, the noise, the crowded subways and buses.

No nation ~ would endure なので、ここが仮定法の部分か?「XXであれば、XXは我慢できないだろう」というのを骨格に組み立ててみる。
「物質的な豊かさを知る民族であれば、アメリカ人の食事、窮屈なアパート、騒音、混雑した地下鉄やバスは我慢できないだろう。」
うーん、「前から訳す」に従うと「アメリカ人が食べるものは我慢できないだろうし、彼らが住むアパートにも暮らせないだろう。それに、騒音や混雑した地下鉄やバスも。」という感じかしら。。

3. American life in large cities is a perpetual assault on the senses and the nerves.

American life と perpetual assault の中に動詞(live)が含まれているのでここをほどく。
「アメリカで大きな都市に住むというのは、感覚や精神に絶え間ない暴行を受けるようなものだ」

ということで、まとめると……

外国人がアメリカに住んで不愉快だと感じるのは、アメリカの生活には基本的な快適さが欠如しているということだ。アメリカ人が食べるものは我慢ならないだろうし、彼らが住むアパートにも暮らせないだろう。騒音や混雑した地下鉄、バスにも耐えられまい。アメリカで大きな都市に住むというのは、感覚や精神に絶え間なく暴行を受けるようなものだ。

 回答

自分のためのメモ。
① with any sense of ⇒「いやしくも~知っていれば」この部分、ニュアンス上手く出せてないなと思ってたのよね。。② perpetual ⇒「四六時中」

 

やっぱり回答は「翻訳」を感じさせないね。
そして、単語力がないことを改めて実感。むむ。

 

『翻訳英文法』 身につけたい翻訳テクニック <所有格>

さてはて、届きました『翻訳英文法』。朱色(オレンジ?)の帯には「翻訳は技術だ!誰でも簡単に学べる翻訳ルール」の文字が躍る。

買ってからAmazonのリストマニアでこの本がリストされているのを発見したけど、コメントを読むとなんと絶版らしい。
普通に買えたし、2012年2月15日第3刷って書いてあるけど。。
同じ著者で似たタイトルの本も出てたから、本当に絶版なのかもしれない。

で、早速ぱらぱら読み始めたわけだが、練習問題がところどころに出てくるので、問題を解く過程をさらそうと思う。
(そうでもしないと問題なんて真面目に解かないだろうし。。自分へのプレッシャー。)

最初のテーマは「所有格」。

問題

  1.Shakespeare was all the better for his lack of university education. 2.For the effect of such an education is, all too often, the stifling of genius. 3.What is unique about Shakespeare is his closeness to his native soil, and to the heart of his people, with their memories of "merry England". 4.Such closeness may well have been spoilt by a university education. ------ P. Milward, Culture in Words.

 いきなりバベルの翻訳力診断とは比べ物にならない難しさ。というかジャンルが全然違うし。テクニカルな文章の方が見慣れてるしやっぱり訳しやすいな。
とりあえず、改めてテキストの教えを振り返ってみる。

テキストの教え

*所有格はそのまま訳すのではなく、主語述語の文節にほぐしてから日本語に変換せよ

*原文の流れを損なわないよう、頭から訳せ

試訳

1.Shakespeare was all the better for his lack of university education.

テキストの教えに当てはまるのは、his lack of ~の部分。

直訳すると「(彼の)大学教育の欠如」だけど、he lacked university education とほぐしてみると、「大学教育を受けていなかった」となる。
頭から訳すと「シェイクスピアは大学教育を受けていなかったために、かえって良かった」。
一番最後の「良かった」が残念な感じだけど後で考えよう。思いつかん。

2.For the effect of such an education is, all too often, the stifling of genius.

次は、2度出てくるofをどうするか。
effect of ~は、~ have effect onのようにとらえて、stifling of genius はstifles a geniusとしてみる。
「そのような教育は、しばしば天才を窒息させてしまうからだ」かな。。
たぶん、前の文とつなげると「そのような教育」が微妙になるけど、後で全文くっつけてから考えよう。

3.What is unique about Shakespeare is his closeness to his native soil, and to the heart of his people, with their memories of "merry England".

his closeness to ~は、he is close to ~。their memories of ~ は they remember ~でよいのかな??
with 以下を前に持ってきたくなるけど、補記的に後ろに付けてみよう。
シェイクスピアが特異なのは、彼が故郷やその人々の心と親密であることだ。そして、彼らは「メリー・イングランド」を記憶に留めている。」
ちなみに、メリー・イングランドというのはイギリス社会や文化に関する概念で、中世から産業革命にかけて流行った牧歌的な暮らしに基づいている(らしい。wiki様様)。妖精とかロビンフッドとかの世界。
日本でも「古き良き」という言い回しはあるし、どこにでもそういう懐古的な考え方ってあるのかな。

4.Such closeness may well have been spoilt by a university education.

「そのような親密さは、大学で教育受けることで台無しになってしまっていたかもしれない」

というわけで、つなげてみると……

シェイクスピアは大学教育を受けていなかったために、かえって良かった。そのような 大学教育は、しばしば天才を窒息させてしまうからだ。シェイクスピアが特異なのは、彼が故郷やその人々の心と親密であることだ。そして彼らは「メリー・イングランド」を記憶に留めている。彼の そのような親密さは、大学で教育を受けることで台無しになってしまっていたかもしれない。

回答

そのまま回答文を載せるわけにいかないと思うので、なるほどと思ったところだけ。

① all the better for ⇒「かえって得をした」
② the effect of such education ⇒「大学教育の結果として」
③ his native soild ⇒ the soil where he was born and brought up
④ by a university education ⇒ if he had received university education
あとは、代名詞なり指示語で書かれている部分をどれだけ自分で補うか、というさじ加減が難しい。
確かに私の訳だと相当ぎこちないけど、、自分で言葉を足してしまう勇気が無いわ。

 「翻訳は技術だ」と帯には書いてあるけれど、この辺りは経験値とセンスもものを言う気がするよ。。