雪で畑のできない1ヶ月間、東京で全てを使い切ってみた。
こんにちは。ヤサイくんです。
1ヶ月の東京生活が終わり飛騨にもどってきました。
今感じている、1ヶ月間の東京生活の率直な感想は
「疲れました。」
2月が終わりに近づくにつれて疲れと頭痛を感じ始め、飛騨に帰ってきて早々頭痛が爆発し、20時間程寝込んでしまいました。
※その後、今は復活しています!
この1ヶ月間全力で、脳も体も貯金も時間も使い切りました。
その結果、200名以上の方と直接お話しでき、Facebookでも130名程の方と繋がることができました。今後、頭の片隅に「飛騨に畑の好きな奴がいたな」とだけ残ってもらえていればそれだけでも幸いです。
今回は、地方で畑に没頭してた人が、東京に1ヶ月行くとどうなるのかに焦点を当てて、この1ヶ月で感じたことや、これからへの思いを書いてみたいと思います。
帰ってきた飛騨の風景
【そもそも、なんで東京いったの?】
ことの始まりは、ぼくがただのリスナーとして普段から聞いているdonguri.fmというラジオからでした。dongui.fmは、最近ドローンの会社のCOOになられた【なつめぐさん】とライターでいい声の【narumiさん】がやられている楽しいラジオです。そこに、【佐藤ねじさん】がゲストで出ていました。
佐藤ねじさんは、デジタル領域の会社で活動後、ブルーパドルという会社を設立され、ご自身のアイディアの出し方をまとめた「超ノート術」という書籍を出版した直後に出演されていました。
そこで初めてねじさんを知ったぼくは「おぉーおもしろい人がいるーー!!!この本を読めば大好きな畑でもっとおもしろい表現ができるかもしれない!!」と興奮しながらすぐに書籍を購入しました。本を読みあさっている最中に、ねじさんが書籍を購入した方限定で「アイディア1案プレゼント」という企画をしているのを見つけ、一瞬で応募しました。
その後メールでのやり取りの際、ねじさんが【今までデジタル領域が関わらなかったような分野と、デジタルの力を組み合わせることによってなにか面白いことを生みたい】とおっしゃっていたため、もうこれは行くしかないと思い、
「畑のできない2月の間、全て開けて東京に行きます!!」
と宣言して、2月1日の東京行きのバスのチケットを予約しました。
そして、ひとまず東京に行くことは決めたものの、泊まるとこどうしようと悩んでいたとき、なつめぐさんのツイッター紹介文に「大きい家に住んでいます。泊まりたい人は連絡ください」との文字を見つけ、すぐに「泊まりたいです!!」と連絡し、泊まらせてもらえることになりました。
※なつめぐさん、シェアハウスのみなさん、見ず知らずの人がいきなり連絡したにも関わらず、2月の間泊めていただき、また相談にものっていただき本当にありがとうございました。御礼に夏に野菜送ります。
こうして、ねじさんと会う。シェアハウスに泊まる。というコトだけ決まり、2月東京に行きました。
【東京で何してたの?】
2月1日、希望を胸に東京に降り立ち、声だけ聴いていた、なつめぐさんが住んでいるシェアハウスに行き、みなさんに挨拶をしました。
普段畑にいたら絶対に出会えないような方々が住んでいて、その時点で緊張してしまい、かちんこちんになりながら、その日はすぐに眠りにつきました。
※結局最後までこんな感じでした。
次の日、早速ねじさんにお会いし、やる気しかもって来ていないぼくにも、お時間をとっていただき、一緒にいくつか企画を考えていただきました。
これだけですっかり舞い上がってしまったぼくは、その勢いで企画の準備のために今持っている野菜の知識を整理して、まとめようとしましたが全く進めることができませんでした。「まとめようとしても整理できない!どうしよう!頭がいっぱい!混乱!!」という状態がしばらく続き、せっかく東京に来たのにシェアハウスの近くの図書館にこもっていました。もう東京に来た意味も何もありません。。でも、それすらも全くわかっていませんでした。
そんな状況を、家にいたなつめぐさんに瞬殺で見抜かれ、怒られました。出会って2日目。でも、本当にありがとうございました。
怒られたぼくは「たっ、たしかに!!うぉーーやばい!!なんとかしなきゃ!!このままではもったいないぞ!!!」
と思いながら、気持ちだけが焦って、1週間が過ぎていきました。(本当に時がたつの早い。)
いくらがんばろうと思っても、混乱するばかりで何も前に進むことができませんでした。
完全に行先を見失っていた僕に、シェアハウスの方々にも相談に乗っていただき、
「とりあえず、友達1500人くらい作ってきなよ。そうすればなんかいい事あるかもよ。」とアドバイスをいただき。
たっ、たしかに!!!
と、ぼくの単純な脳は目の前の課題にすぐに切り替わり、今までの企画準備をすべて無視して、これを元に再びねじさんの所に相談にいきました。この謎の相談を、おそろしく噛み砕いて、再び丁寧に作り上げて頂いたのが、
ヤサイくんが新鮮な野菜のトリビアを話に伺います。
というこちらのサイトでした。
※ねじさん、ブルーパドルのみなさん、全てを無視してさらにお願いまでしてしまってすみませんでした。にも関わらず恐ろしいスピードで対応していただき本当にありがとうございました。御礼に夏に野菜送ります。
このサイトのチカラで、その後の2月の予定がほぼ埋まりました。
お子さんを持つお母さん方のところにお伺いしたり、
シェフの方のところにお伺いしたり、
ときには、大企業のところにお伺いしたり、
別のシェアハウスにも遊びに行ったり泊まらせていただいたり、
さらには、保育園でも話させていただいたり、
※ずっとやってみたかった
本当に、普段では出会えないような方々と、たくさんお話させていただき最高に楽しかったです。
また、お礼のメッセージをくださったり、タグ付けしてご紹介してくださった方々もいて、本当にありがとうございました。
もう、この2月で去年1年間で、出会った人以上に会いました。
【東京に行ってよかったの?】
前回のブログでも書きましたが、たぶん、社会で通用するような基本的な能力はほとんどもっていないことに気づきました。
いつも勢いだけで動いてしまい、やりたい!と宣言し、とりあえずやってみるも、全くできずにいろんな人に迷惑をかけてしまっています。
ただ、畑を好きな気持ちは変わらず、今回いろんな人とお話させていただいた中で、その気持ちをさらに深めることができました。
東京生活で多くの方と繋がりを持つことができたことはもちろんですが、唯一自分の中に得たものがあるとすれば、「畑が好きだ」という「自信」なのかもしれません。
ここ3年の写真フォルダを見返しても、畑の写真しか出てこないくらい畑と向き合っていく中で、元々野菜嫌いだった自分が、さらなる野菜のおいしさに気づき、畑のおもしろさに気づいていきました。
毎日接している野菜にも、実は知らないことがたくさんある。
ぼくは、ここにいろんな可能性が詰まっていると思っています。
例えば、この写真なんの野菜だかわかりますか?
拡大してみるとこんな感じ
こちら、普段根っこを食べる上の部分。
ごぼうの種ができるときの写真なのです。あのごぼうが、だんだんとこうなっていく姿を見たときは、さすがにぼくの小さい目も飛び出ました。
他にも、
■ニンジンの花ってどんなふうに咲くのか?
■どうしてトマトは赤いのか?
■唐辛子は辛いのに、どうしてピーマンは辛くないのか?
■アスパラっていったいどうやって育っているのか?
もう全てが知らないことだらけで、調べれば調べるほど新しい発見があって、楽しくて仕方ありません。
以前作った月刊MASUDAという30部限定のフリーペーパーも、畑の楽しさを少しでも知ってもらいたいと思って作ったものです。
畑をやり始めてから、自分が何回も経験してきた、
毎日接している野菜にも、実は知らないことがたくさんある。
これを知る楽しさが畑には無限に広がっていて、もっと多くの人に知ってほしかったし、その気持ちを共有したいとずっと思っていました。
本当に終始無茶苦茶だったけれど、この1ヶ月でちょっとでもその一歩をさらに前に踏み出すことができて幸せです。
東京生活で出会った方のほとんどが、「初めまして」から始まり、共通の話題は「野菜や畑」でした。地方からいきなり東京に行き、普段と全く別世界の人と関わることができたのも、自分の好きなことが、老若男女、職業問わず知っている「野菜や畑」のことだからこそだと信じています。
3月からは、また畑にのめり込んでいきます。
畑では日々積み重ねる技術や知識を【愛のこもった野菜】に変換し、ブログなどでは、技術や知識を【おもしろさ】に変換させてお届けできるようにこれからもがんばります。
最後に、
この1ヶ月で正直ビジネス的なことはまだ何もできなかったし、お金の生み方も全く分からなかったけれど、とにかく動いてみて、少数でも確実に興味のある方がいてくれたこと、話を聞いていただけた方が喜んでくれたことはわかりました。
少し話は変わりますが、
野菜を育てるときよく「どうやって種を撒いたら良いですか?」と聞かれます。
どんなに種を大事に保管していても、撒かなければ芽はでてくれないのです。
たとえ撒いてみても、水の遣り方や、その時の周りの環境が良くなければ、芽は出ないかもしれません。
でも、失敗しながらも撒き続けて試行錯誤していけば、その種がどんな温度で、どんな環境を好むのかが、少しずつわかってきます。そうやって繰り返していくうちに、自然と芽が出る数が増えていきます。
どうなるかわからないけれど、いろいろ悩んで何もできなくなる前に、まずはとにかく撒いてみる。
育て方を知るのは、芽が出てからでも良いのかもしれません。
と、自分にも当てはまってるなと思いました。
おわり。
東京に来て、畑が好きだと気付いた話。
初めまして。ヤサイくんです。畑が大好きです。
普段は飛騨高山で3000坪の畑を管理しています。
2月の間は雪で畑ができないので、東京にきてみました。
今日で21日がすぎ、東京生活も残り1週間です。
ここ3年くらい、毎日畑のことしか考えず作業してきました。
いざ東京に来て21日間過ごしてみると、ちょっと気づいたことがあります。
「あっ、畑以外なにもできない。。。」
誰かと会う時に、企画を持っていこうにも企画がそもそも良くわかってません。電車も、ビルも間違えます。道に迷います。スケジュールもむちゃくちゃです。
質問されても違うこと答えてしまいます。YESかNOかの判断もうまくできません。日々情報量が多すぎて、脳がいつもパンパンです。ものごと整理できません。
せっかくだから、ブログも書かなきゃ、書かなきゃと思って20日以上過ぎました。
でも、東京にきて一つわかったのは
やっぱり畑が好きなこと。
畑の話ができて、楽しんでくれて、畑やってみたいなー!楽しそうだなー!って思ってもらえたらすごくうれしいこと。
前に進んでいるのかどうかも良くわからないまま、がむしゃらに思いつくままに動いてみて、自分が好きなことを通して、いろんな分野の人と出会うことができて、いろんな人と話ができて、たまに共通点が見つかったりして
それだけでも、とにかく好きなことやってて良かったと思いました。
すでに、いろんな形でご協力していただいた方々もたくさんいらっしゃって、もう感謝しかありません。でも、できない事が多すぎてすみません。。
今日は東京ミッドタウンというところで
「ブランディング」という話を聞いてみました。
難しくてよくわからなかったのですが、ingがついているので、
やり続けることが大事だそうです。
畑やってて良かった。そして、がむしゃらにやり続けたいです。
おわり。