なんか心配になってくるなぁ

うちの会社でも、Seasarは一部ながら使ってるので気になる記事。つーか、心配になる。

これは、おっしゃるとおり。ただ、こういう政治的なメッセージは、理事会のほうから出したほうがいいと思います。そういう流れで、打ち合わせも進んでいたはず。

私は、プロダクトを作ることに専念するために、理事を辞めたので、プロダクトを作ることに専念したい。それは、誰もが望むことでしょう
「Seasarの問題点など」にそろそろ一言いっておくか - yvsu pron. yas


Seasarをこれから採用しようか*1という側から見ると、心配にならざるを得ない。別に、発信するのは政治的なメッセージじゃなくてもいいし、発信するところが理事会じゃなくてもいい。本当にメンテナンスさせたければISIDに保守契約結ばせるだろうし、そこのところは心配していない。


本当に問題なのは、どのようなメンテナンスがなされているかがディスクロージャーされていないかもしれない、ということだ。*2


規模はどれくらい?何人がやってる?どういうレベルの人がやってる?どんな形でやってる?そういったことが発信されていてほしいのだ。オープンソースなんか、最初からバグがないなんて思っちゃいない。メンテナンスやサポートが華々しいなんて思っちゃいない。採用する側としては、どのような開発状況下なのかということが知りたいのだ。それを判断材料の一つとして、採用するか見送るか判断することは間違いない。*3少なくとも、社内でどれかのフレームワークを採用すべしと自分が提案することになったとしたら、(上司にはいえないことかもしれないが、)提案をする前にそういうことを確認する。Seasarを展開させたいと願っているならディスクロージャーをよろしくお願いしたい。

平等に扱うのは悪くないと思いますよ。ユーザも自分の好みで選べば良い。ただ、無責任に何でも自由というのは良くないので、SAStrutsS2JDBCの組み合わせが、もっとも無難だというメッセージを出しているわけです。

これは、Springでも一緒でしょう。Springのほうは推奨パターンもなく、もっと選びにくいはず。
「Seasarの問題点など」にそろそろ一言いっておくか - yvsu pron. yas


平等な扱いは、つまり、何も特徴がないといっているに等しいやばさがある。


Seasarがどういう理想をもって作られたソフトウェアであるか決まっていれば、自ずとプロダクトの優先順位は決まってくるわけで、そのあたりの理想、主義、主張が弱すぎる可能性がある。押し付けるほどはよくないが、適度にそういったものがあるのは割と重要だ。まあ、ディスクロージャーが足りないという可能性も高いので、これもよろしくお願いしたい。

これは、認識が間違っていますよ。もちろん、はぶさんもいつくか機能の案を出しているけど、それ以外にも、多くの人がすばらしいアイディアを出しています。DBFluteとかCubbyだとかYmirだとか、他にもいろいろ。

はぶさんが偉大なのは、コミュニティをまとめる力です。はぶさんが抜けて、コミュニティの団結力というのは、確かに弱くなった。

これは良いことではないけど、かならずしも悪いことでもない。ある程度の規模になると、「なかよしこよし」でいられないのは、どこの組織でも一緒でしょう。
「Seasarの問題点など」にそろそろ一言いっておくか - yvsu pron. yas


はぶさんは、日記読むだけでも伝わるほどのパワー持ってる人だからなぁ。惜しい人をなくしたな。


「なかよしこよし」ではいられないかもしれないが、群れなければオープンソースたる意味もない。一人で使えばいいんだし。団結力はやはり必要なのだろう。まあ、よくわからないが、そういう人材が出てくることを願いたい。


後、蛇足ながら、ライバルはSpringだけじゃないはず。近年のかなり簡素化されたJ2EE5と比較したら、どうなんだろうか。心配は尽きない。でも、がんばってほしい。SAStrutsはお気に入りなのでよろしく。


さらに蛇足ながら、利用者というのはわがままなものだとわれながらこのエントリを書いている自分のわがままさから実感することになった。まあ、要望だけは言ってもただであるし、ひがさんと知り合いでもないし面と向かったこともない自分の発言なら適切にスルーされるからよいことである。

*1:自分が採用する立場になるかもしれないという意味で。まあ、まだ数年は先の話だけど。

*2:でぃすくろーじゃとか古臭い言い方だけど。

*3:まあ、よく考えたらディスクロージャーできないほどひどい可能性もないわけじゃないな・・・

IDEというべきか、何というべきか

良記事なので支援・・・のつもり。


最近のJavaの動向はかなりゆっくりになってきたなという印象がある。IDEも完成系としてはまずまずなところかな、とか、言語機能としてもまあまあいんじゃない、とか、フレームワークも過不足なくなってきた面もあって便利ですね、とか。*1
そうなると、成長しなくてもよくなってきているわけでもあり、つまり、な〜んとなく、JavaCOBOLの世界というか、そういうもんに片足を突っ込んできたか?という印象がなくはない。IDEで成長できないという論理は、なんとなく、JavaCOBOLになりつつあるという論調にも近いものがある。

さて、IDEをちゃんと活用しようということで書いた Eclipseからテキストエディタに戻れない10の理由 - プログラマーの脳みそだが、予想通りIDEを使っていたら成長できない的な意見が出てきた。このあたりは、よく論争になるネタなのだけど、今一度向かい合ってみよう。
IDEは成長を阻害するのか? - プログラマーの脳みそ

言語に完全な上位互換性があって、永年使われて来ると何が起きるかと言えば、新しい言語仕様を学習しないということが起きる。
COBOLは「負の遺産」なんかじゃない | おごちゃんの雑文


あくまで印象だけれども、Javaの場合、バージョンアップ*2には今のところ成功していると思う。*31.5の機能を知らないという人はあまり見かけないし、全面的に利用していないまでも、それなりには利用しているかなと思う。
で、バージョンアップに何が寄与しているのか考えてみたところ、やっぱ、コンパイラの警告がでかいかなと考えた。IDEでいえば、黄色線出てきて気持ち悪いね♪という精神攻撃である。
Javaの場合、古い文法を「てめー古い構文書くんじゃねーよ!!!」とコンパイラが警告する。いや、こんなあからさまな表現はしないものの、それなりにああだこうだいってくることがある。*4これが重要なんではないかと思う。IDEの協力もあいまって、黄色線が出ると即座にぐぐり、問題解決に走ろうと技術者は考えるのではなかろうか?


別にJavaに長生きしてもらう必要はなく、僕らが長生きすればいいんだが、Javaは現段階では将来にわたって機能してくれるだろうなと予想させてくれる。IDEとの相性も含めて。

*1:もちろん、不満はいっぱいある。でも、数年前から考えたとしても今はすげー便利です。

*2:新しいことを学ぶ、進歩するという意味で以下利用する。

*3:不安もあるかな。1.6を使いこなしいている人はほとんどいないしね。

*4:全部が全部じゃないし、確か一部の機能だけだったはず。

派遣だからって、やめさせられるのか?

確かにそうなんだが、そうなんだが、今の派遣ぎりに違和感がめちゃくちゃあるのは、そんな簡単にやめさせて大丈夫なのかよ?という疑問なんである。

その至極当然の問いが、なぜ派遣従業者にとって酷なことばになるのか、ちょっと私の体験でお話をしたいと思います。
http://d.hatena.ne.jp/yellowbell/20081217


人をやめさせれば、それだけ商売は小さくなる。それどころか、そもそも立ち行かなくなるという大きなリスクを抱える。減産と軽々しく表現するが、今の調子では景気がよくなってるかもしれない10年後に増産はおろか、元の生産体制にすることすら不可能なんじゃね?と想像してしまう。


そこから、個人的には2つの仮定が出てくる。

  • 彼ら派遣って、別に誰でもいい存在なんじゃないの?

まあ、誰でもいいからきってるのかな、という印象はそれなりにある。であるならば、もうしょうもない。職を失った人たちには新たな場所で新たな労働者となっていただくしか、もうないのだろう。今のアメリカ流を見習うならば、国が率先して彼ら失職者に何らかの仕事を与える、というのが最もわかりやすいシナリオだ。

  • すでにその企業が死に体であったという話

個人的には、こちらが真実なのではないかという気がしている。

今は、給与を下げる絶好の機会である。「100年に一度の災害だよ♪」なんつー口実があるからだ。経営者的立場に立てば、労働者から給与を取り上げても誰も文句を言わないウハウファな時期なのである。給与を取り上げたところで、まあ、しょうがないよね不況だもんとばかりに、労働者はきっと納得する。
そんな時期に人をやめさせることで給与水準を維持するのは愚の骨頂なのだ。給与を下げ、労働者を適切に確保しつつ要らない奴をここぞとばかりに上手に切り、そうして限界まで会社にあるキャッシュを使いながら設備投資も現状維持しつつ、スタートの準備だけは怠らないようにし、景気回復の折には華麗にスタートダッシュを決めて真っ先に先頭を突っ走って稼ぎまくるのである。人件費が高いまま固定されていては景気回復をしても人を雇うのに躊躇する、ということがすでに証明されているわけで・・・少し脱線した。
つまり、派遣ぎりしまくってる会社には、ひょっとするとキャッシュが全然無いのではないか、という疑問が出てくるのだ。生産し続けることを、売り続けることをやめたとたんにすぐはじけてしまうほどにキャッシュが無い、余裕が無いのではないか。

  • この仮定が正しいならば・・・

今の状況はつまり、バブル時代のことをまったく反省してこなかったんだねってことが明るみになっただけでなく、状況を今まで悪化させてきたってことだよな?

日本の製造業は直ちに再編が必要っぽいね。

個人的な感想

JSP云々は何とかできるから別にして、


Strutsに慣れているかどうかは関係ない


というのは、よく考えてみればその通りかもしれない。

SAStrutsは別にそれはそれとしていいんだけど、Strutsに慣れてない人にとっておいしくない、あるいは、Strutsに慣れてない人にとって他のフレームワークより劣るフレームワークだと評価されたことは、一考に値するのかもしれない。

ホットデプロイは個人的にはあんま重要じゃないし*1、そう考えると、S2を採用する意味って何だろうと、今改めて問われたのかもしれないなぁ。


Javaフレームワーク比較についてそろそろ一言いっておくか - yvsu pron. yas
http://d.hatena.ne.jp/t_yano/20081118/1227008018

*1:ハードウェアの向上で再起動時間が短縮された今となっては、再起動するのも苦じゃなくなったし、何の気なしに再起動してしまう自分もいるし

さすがにそりゃーないわ

もう少しワールドワイドに考えるべきなんじゃなかろうか。というか、これは僕の気持ちでもあるんだが、30代ぐらいの人、特に、尊敬できそうな人には、そういう視点でいてほしい個人の希望を持っていると前置きしてきつつ本題。


何がないかといえば、何というか、視点が日本にしかいってないよなぁって思ってしまったから。

リーマンは救済されなかったがFRBAIGに繋ぎ融資して、不良資産の政府による買い取りを数十兆単位で検討しているという。日経朝刊には「ドル信任喪失を警戒」とか書かれているが、中央銀行がバランスシートを膨らませて投資銀行だの保険だのまで所有して、どうするんだろうね。日本の金融当局を護送船団呼ばわりしていた連中の厚顔無恥っぷりには腹が立つが、だからって市場にお任せされても周りだって困るんだろうし。

流動性云々も分かるが「俺の儲けは俺のもの、俺の損はみんなのもの」って金融界の驕りは如何なものか。デリバティブとかサブプライムとか、難しい片仮名と数式や錚々たるロケット科学者に騙されそうになるが、結局のところ仕入れの安い高リスク債権を普通の債権にまぶして上の等級のラベル付けをして間抜けに買わせるって、本質的なところで牛肉偽装や耐震偽装と何が違うのだろう。理論武装がご立派で世界経済を人質に取っているかの違いでしかないのではないか。

裁定取引が市場の流動性を高めることは教科書的な説明だが、成長し続けるために途中から裁定すべき市場の歪みに飽き足らず、リスク計算の歪みや格付け会社の調査能力や利益相反に付け込んで、情報の非対称性や市場の歪みをでっち上げたことはモラルハザードとも考えられる。やっている当人たちに自覚とか悪意があったか気になるところではあるが。

泣いても笑っても日本・アジアの対米輸出は減って、アジアへの生産財の輸出も減るのだろう。いまは対岸の火事だが、遠からず資産の痛んでいる日本の金融機関とか、身の丈に合わない借金をしている事業会社も追い込まれるのではないか。GMの扱いとか間違うとナショナリズムを刺激するだろうし、次期大統領の対日政策へも影を落とすかも知れない。

大学で経済を学んでいながら起こっていることの全体像が見えず、ああすべき、こうすべきといった論議ができない自分に不甲斐なさを感じるが、渦中の人々も走りながら考えているのだろうし、まだ何かの終わりの始まりでしかなく、僕らにどういったかたちで火の粉が飛んでくるのか実感が湧かない。例えば津波警報が出ているとして、今のうち高台に避難しようにも、どっちに走れば安全かも皆目見当がつかず、毎朝不安げに新聞を眺めては思案するのである。
嵐の前の静けさ - 雑種路線でいこう

例えば、この金融危機アメリカ国内に閉じてるものだったら同意できるんだけれども、残念ながらことはそう簡単じゃなかったし、というか、全世界の人がつらい思いを現在はしてるわけで、この状況でアメリカがモラルハザード関係ねーよって言う姿は英断だし、少なくとも十数億人にとってはうれしい出来事なんじゃないのかな。そういう世界の空気は読むべきじゃね?つーか、今の日銀の状況とか日本の政策とか、世界の人からKY扱いなんじゃないかと不安で不安でしょうがないよ。日本が頼られない理由だよね。
当時の日本の政策を馬鹿だといってたとか、対日政策がどうとか、そういう次元で考えるのはどうなんだろうなーってやっぱ思う。今の行動が今後の数十年に大きな影響を及ぼしかねない状況下で、そんなちんけな話をするのはもうやめようぜと見えちゃうよ!

自分を変えるために

Javaをやっている自分のようなものにとっては神様にも等しいひがやすを氏だが、そんな氏も、コミュニケーションできないタイプの技術者だったときかされると、とても励まされる。僕は天才にも秀才にもなれるかどうか分からないし、残念なことに少し年をとってしまった。大学院にいって後悔しているのは、自分の賞味期限が減ってしまったことだ。けれども、一人の平凡なそこそこ努力している技術者として、世の中を変えて生きたいと思っている。

「自分を評価してくれないのは会社が悪い」と思って、くすぶっていても何もはじまりません。自分の立場を変えられるのは、自分しかいないのです。
IT業界は成功するチャンスの多い夢のある業界 - yvsu pron. yas

この段落には、重要なテーマが2つある。それは、会社を変えるということと、自分を変えるということだ。僕の経験上、周囲を変えること、組織を変えること、相手を変えることよりも「自分を変えること」が最も難しいと思っている。そもそも論になるが、「自分を変えること」ができないからこそ、世の中が変わらないといってもいい。
「自分を変えること」のためには、きっかけが必要だ。一番いいのは、コミュニティに出ていき、誰かに「自分を変えてもらうこと」だ。自分が「自分を変えること」よりもはるかに可能性が大きいんじゃないかな?
そのためのOSSコミュニティだと思う。技術力を存分に発揮していけばいいと思う。人間は、得意な分野ならコミュニケーションが出来る。僕もそうだ。そして、そういう場面ならば、情熱あふれて相手をかっこよく変えようとしたりもできたりするかもしれない。技術者同士が互いに変えあって、互いをかっこよくしていけばいいんだと、僕は思っている。

どうしたらいいかわからなかったら、とりあえず、ひがたんに会いに行けばいいよ!!

アプローチは色々さ!!

http://d.hatena.ne.jp/ichi-03/20080524/1209553681
あらかじめ宣言しておくと、この記事を書いた大学院生には決して悪い印象はないよ。就職活動の一つの方法としてよくまとまっているし、正しいと思う。でも、全く違う別の一つのアプローチをしていた僕としては、それだけが全てじゃないと考えたので、反論しておく。一応、僕は1000人以上の当時第一志望だった会社に入っているが、当時は三流大学院生だったので状況はちょうどぴったり来る。彼との比較ではちょうどよいと思う。

・なるべく早い時期から始めること

必ずしも早く始める必要はない。早く始めればそれだけ体力を必要とする。この大学院生がいつから就職活動を始めたのか、正確な日時を書いていないが、エントリーシートの雛形作成を含む、全ての活動が1月以降で十分だ。1、2、3、4月だけ就職活動やればいいと思うね。それ以上は、人によっては体力が持たないだろう。

・OB訪問すること

OB訪問は不要。そもそも聞きたいが、たかが一人の社員に話を聞いたとして、それで考えが変わるっておかしくないか?その社員は本当に業界のことを知っているのか?理解しているのか?ちゃんと、君に正しく業界像を伝えているのか?
自分の人生は自分で決断をするべきだ。OB訪問で情報が得られるとは思えないし、(事実、僕にとってはさして役に立たなかった)それで人生を変える必要もないだろう。

・業績を作る

院生の研究は、物による。僕は、研究が必要とされた場面は一つもなかったな。聞かれても、相手はただ感心するばかりで本質を理解してくれていないし。そもそも研究というのは、ちょっと話したぐらいで共有できるものではない。自分と教授しか理解できないからこそ研究の先進性がある。そういうわけで、院生の研究が役に立つことはなかったな。
研究職ならば例外もあるだろうけど、はっきり言おう。研究職は就職活動では勝ち取れない。やるだけ無駄な場合がほとんどだ。推薦しかない。力のある人に気に入られるってことがあれば分からないけどさ。つまり、そういう力のある人が出席しそうな国内の査読つき+全国レベルの論文に投稿するレベルなら目に留まるチャンスが生まれるので可能性はあるが、そうでなければ研究はあまり役に立たない。自分を売り込むなら、もっと別な方法が有効だよ。

・恥かしさを捨てること

これも、残念ながら僕には当てはまらなかった。自分の弱点は、結局、自分しか分からないことがほとんどだと思っているし、特に僕の場合は、人から指摘されたことはことごとく跳ね除けなければならなかった。周りの指摘が見当違いだったからね。周りに適切なアドバイザーがいないこともあるよ。そもそも、社員は全員そろいもそろってエントリーシートをそんなにまじめに読んでなかったと思うから、そこまで文章を気にすることないと思うんだけど、どうよ?必要なのは文章と整合性のある会話をすることだと僕は考えたかな。

・就活での楽しみを作る

これは重要だよね。うん。これは僕もそう思ったよ。僕の場合はかわいい女の子に声をかけることが楽しくてしょうがなかったな〜。

結論:
つまり、就職活動はそれぞれの個性、状況、環境、目標、運しだいなんだから、あまりアドバイスは役に立たないと思うよ。