「待てば安くなる」と分かった商品は売れない訳

まあ、筆者も色々と片側からの目線で色々と文章を書いているので、読む人によっては「それは違う!」と感じると思いますし、それはそれで良いと思います。

 

様々な思想を抱えた人が暮らす世界ですので、反対意見があって当たり前、むしろ「反対意見は絶対に許さない!」なのは普通にキモいです。

 

と、言う訳で今回は

 

「周回数で細かく値下げしていく回転寿司屋があったら流行るんじゃね?」

 

anond.hatelabo.jp

 

みたいな奴のカウンターを書いてみます。

 

大まかに原文を引っ張ると「1週するごとに1円づつ値下げする回転寿司があったら流行るよね」って言う話でして、引用するかで悩んだのですが、引用したら全文になっちゃうくらい短いモノなので、あえて引用はパスです。

 

んで。

 

「天才的発明!」みたいな持ち上げられ方をしていますが、筆者の目線で見ると、まったくもってナンセンスでして、なんでこんな記事が持ち上げられるのか謎としか言えません。

 

まず1円づつ安くする事で「皿を取るタイミングによる価格変動の面白さ」があると語っていますが、店側(売る側)としてはなんのメリットもないのでシステムとして導入される事はないでしょう。

 

それに、どう考えても上座(寿司がリリースされる上流側)が超有利なので、下座の人は不利しかなく、不公平感しかありません。

 

そもそもが「人は待てば安くなると決まっている商品には手を出しにくい」と言う商売の基本が分かってないですね。

 

私ならこうする

 

人が出した面白い(であろう)アイデアにケチを付けるだけの人間はクズでしかなく、しかも面と向かって「つまらないよ」って言うのではなく、ネットでコソコソ書くのはカスでしかないと思うので、筆者の考えた”対案”を出しておきましょう。

 

まず、「一週するごとに安くなる」と言う発想が浅いと言うか、物事を表面でしか見ていないナンセンスなアイデアだと思います。

 

むしろ「一週するごとに高くなる」と言うシステムが、回転寿司なら正解ではないでしょうか?

 

これなら回転寿司で良く言われる「食べられないネタが永遠に回ってる」と言う現象が減ります。

 

高くなったら誰も手を付けないと思うでしょうが、それは「次に同じネタが流れて来るから良いか?」みたいな考えが残るからでして、

 

”同じネタは売り切れるまで絶対に出さない!”

 

と言うシステムと併用すれば、人はどんどん皿に手を伸ばします。

 

これが人の心理をついた”商売”って奴です。

 

と、同時に”食品の廃棄が減る”と言う、まさに今、外食産業に求められるポーズを店側も打ち出せるので、話題性も含めて一石二鳥で御座います。

 

「本当に不人気なネタはどうなるのか?」

 

「それでも不人気なネタは残るんじゃないのか?」

 

「どんどん高くなって、ますます取られないのでは?」

 

恐らく凡人ですと上記の様な反論が思いつくと思うので、その答えも書いておきましょう。

 

「人気商品と抱き合わせ販売でOK!」

 

常に売れ続ける人気のネタと”抱き合わせ販売”する事で、人気のないネタにも再びチャンスが周って来ます。(回転寿司だけに)

 

つまり、単体では売れなくなったネタは、人気のネタに便乗して売りさばくと言う、”中古ゲームソフト屋の常套手段”で売りましょう。

 

そのまま周り続けて廃棄になってしまうくらいなら、人気の寿司と抱き合わせ販売にして利益を確保すれば良いのです。

 

回転寿司の世界には”抱き合わせ販売”が浸透していないと思うので、今なら業界最先端のアイデアとして評価されると思います。

 

値段の方は人気のネタに、売れ残った寿司の原価程度を足した感じにして、微妙な”お得感”も醸し出せば完璧で御座います。

 

「客は全員、抱き合わせになるまで手を出さないのでは?」

 

と、思われるでしょうが所詮は人間ですし、全員がチームと言う訳では無いので、誰かが出し抜いた瞬間、”抱き合わせになるまで賢く待つ”と言う戦術は崩壊するので、安心して下さい。

 

客の射幸心を煽る!

 

さらにアイデアとしては、回転寿司の皿にサービス券的な”くじ皿”を流すと、ギャンブル好きの人達のモチベーションを煽るので、効果的だと思います。

 

勿論、そこは”大勝ち”の余韻を味合わせる為に、空クジではありませんが、支払った金額に対してペイしない”ハズレ”も用意する必要がるでしょうか?

 

こうする事で”大当たり”が出るまで”クジの皿”を取り続ける輩が出ると思います。

 

ここら辺、ICチップで仕込んでも良いのですが、そうするとパチンコみたいな”不正操作”を疑われるので、アナログ的なクジがベストですね。

 

勿論、そういうクジにハマる人は寿司が沢山食べたい訳ではなく、ただただ大当たりを当てた気分を味わいたいだけだと思われ、多くのサービス券は使われないままゴミ箱に捨てられると思うので、サービス券の使用期限は一ヶ月くらいに設定しておくと更に儲かるはずです。

 

ま、確かにクジ引きする人にメリットがあるのか謎ですが、パチンコと同じで”胴元が必ず儲かるシステム”に喜んで乗っかる人達が利用するのですから、倫理的には問題ないと思います。

 

結論 「回転寿司の廃棄は工夫次第で減らせる」

 

「回転寿司の廃棄を減らす為の論争」みたいなのは今までに沢山あったと思いますが、最終的には筆者の提案した”ネタが一週するごとに高くなるシステム”が究極の答えだと思います。

 

人は待つ事で安くなるなら決断を急ぎませんし、むしろ決断しない方向に脳が働きますが、”待てば待つほど損をする!”となると、冷静な判断が出来ないままに皿を取ってしまう悲しい生き物なのです。

 

とは言え、これだけだと他の店に客が流れてしまうので、廃棄が出ない事による利益は全て寿司の値段に還元し、1週目に回る皿は他の店よりも”安くて美味しい寿司”にする必要があるのは、言うまでもありません。

 

そうする事で客は1週目にちゃんと食べたい皿を確保すれば、他店よりも安くて美味しい寿司を食べられる訳ですし、店側も過剰な数の寿司を流す必要がなくロスカット出来るので、ちゃんとデータを取って適正な価格にすれば売り上げも上がるはずなので、どちらにも良い結果が残るはずです。

 

そんな感じで実際にやると手間が増えるので、人件費の高い日本では評価されないかもですが、本気で食材のロスカットに取り組むなら、検討してみても良いシステムなんじゃないでしょうか?

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