横浜26坪ハウス

横浜に暮らす共働き夫婦が子育てをしつつ建築家と家を建てるブログ。2018年3月竣工目標。実施設計中

基本設計の進め方

  • ベースの広さは9×5.5グリッド
  • パブリックゾーンは南西側
  • 水廻りゾーンは北東側
  • 2階リビング

26坪の土地を見つけた数日後には、上記条件下での間取りの検討を開始しました。

夫婦で挙げた要望をもとに、夫が間取りを作り、妻がダメ出しをする。それを繰り返し、最終的にRev.21までアップデートされた間取りは、Yさんと契約を結ぶ前に、ほとんど最終版と同じ形になりました。

その間取りがファーストプランとして採用され、契約締結日から数えて2回目の打ち合わせで、実質的な基本設計は完了したのでした。

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施主自らが作図することを良しとしない建築家も多いと思いますが、Yさんはその点に関して比較的寛容なスタンスでいることを知っていたので、私たちは積極的に図面で要望を伝えました。

もちろん、イケてない提案はきちんと却下頂いたので、さほど悪い間取りにはなっていないと信じています。

 

2階リビングを良しとした背景

私たちは2階建て賃貸アパートの2階に暮らしています。部屋数は各階に1つのみ。隣の部屋はありません。

結婚してからずっとこのアパートに暮らしているため、ここでの快・不快が家づくりに大きな影響を与えています。もしもアパートの1階に暮らしていたら、2階リビングを良しとはしなかったかもしれません。

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少しこのアパートの話をします。

隣の部屋がなく窓が多いので、日当たりと風通しは良好です。しかしながら、窓はすべてアルミサッシのシングルガラスで、ジャロジータイプが多く使われているため、断熱性・気密性に難があり、夏暑く、冬寒いという点が不快でした。

これらを緩和するために、普段使っていない和室以外のほとんどの窓に、夫がポリカーボネートの自作内窓を取り付けました。入居1年後の冬の話です。

このポリカ内窓はアパートの快適性を改善してくれました。具体的には下記。

  1.  断熱性・気密性の改善
  2. 遮音性の改善
  3. 外部からの視線のカット

リビングは人通りの少ない道路に面しています。2階なので直接的な視線を感じることはないものの、道行く人が見上げれば部屋の中が見えなくはないので、日中はレースのカーテンが必要です。が、ポリカ内窓導入により、このレースのカーテンは不要になりました。景色のボケ具合がちょうど良いのです。(型ガラスよりも若干クリアな視界です)

また、冬の夜も厚手のカーテンが必要なほどは寒くならないので、遮光が求められる寝室以外は、自然とカーテンを閉じなくなりました。夜、カーテンをあけるとガラスに写り込んだ自分の姿が気になりますが、ポリカ内窓があればその点も解消されます。

そのようにして私たちはカーテンレス2階リビング生活に馴染んでいきました。

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結果的に私たちは「メインの居場所が2階にあることの気持ちよさ」を優先しましたが、定年後もう一度家づくりが出来るなら、小さな平屋にしたいと思います。

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ゾーニングなど

26坪の土地はこんな形状です。

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青と赤は道路よりも70cmほど高く、緑は道路とフラット。上側と左側にお隣のお宅があります。

駐車場の配置は、道路との高低差の都合上、自然と緑ゾーンに決定。建物はコストを抑えるために、四角い総2階をベースとします。尺モジュールで考えると、残りのスペースに入るサイズは9×6グリッド(延床27坪)ですが、南西側の道路斜線制限などを考慮して9×5.5グリッド(延床25坪)としました。

日当たりを考えるとパブリックゾーンは赤に、水廻りゾーンは青にしたいところ。

共働きの私たちは家事動線を出来るだけシンプルにしたかったので、風呂、洗濯機、洗濯物干場、LDK(クローゼット付き)を1フロアにまとめたいと考えていました。

ここで直面するのが2階リビング問題です。

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26坪ハウスの間取り

前回の打ち合わせで実施設計が終わりました。工務店が夏休みに入る前に見積もり依頼を出すことが出来たようです。

2週間に1回の打ち合わせペースで、基本設計と実施設計にかかった期間は合計で3ヶ月弱。短くも楽しい3ヶ月間でした。

出来あがった間取りはこちら。(ベランダとロフトを除けば)約26坪となりました。

1F
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2F
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Loft
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今後は、見積もりを待ちながら、設計の詳細を少しずつご紹介する予定ですが、明日からの夏休みにあわせてブログも暫し夏休み。

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設計監理委託契約をむすぶ

ゴールデンウィーク前半にYさんに敷地調査を実施頂き、5/13に設計監理委託契約を締結しました。Yさんに支払うお金は266万円。内訳は下記です。

  1. 設計料244万円(建物本体価格の13%)
  2. 建築確認申請書類作成料22万円

設計料は最終的な本体価格にあわせて増減します。通常の感覚では、本体価格が増額すると、その分設計料も増額すると思うのですが、ここでYさんはそれとは真逆の話をしだすのです。

「出来る限り予算内の設計を心掛けますが、本体価格が増額してしまう場合には、設計料を減額することで帳尻を合わせましょう」と。

唐突な男前発言です。

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そもそも設計料に不満のなかった私たちには奇妙に響いた発言でしたが、Yさんらしさのあらわれであると好意的に受け止めております。

ありがとうございます、Yさん。

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建築家がYさんに決まるまで

土地探しにあたり、私たちがYさんに協力を仰いだのは、Yさんに対する印象が良かったことはもちろんですが、そもそも他に面識のある専門家がいなかったからです。つまり、最初からYさんに設計をお願いすると決めていたわけではありませんでした。

しかしながら、土地の検討を通じて、Yさんは私たちが建てたい家に対する理解を深め、私たちはYさんの人となりを知っていきます。そして、三角形の土地を断念する頃には「土地が見つかったら設計はYさんにお願いしたい」と宣言するに至るのです。まさか、その宣言から2週間も経たないうちに、正式な設計依頼を出せるとは思っていませんでしたが。

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私たちの友人や親類には、建築家はおろか、建築家に家の設計を依頼した人はいません。私たちにとって建築家は身近な存在ではありませんでした。

にもかかわらず、私たちはYさんと家づくりをすることになりました。6年前のきっかけ以外は、自然な流れで。

 

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26坪の土地(後編)

26坪の土地を再発見してから3日後、私たちは2000万円現況渡しの条件にて買付証明書を出し、その翌日、売主からOKの返事を頂きました。

土地探しを始めてから10ヶ月目、ゴールデンウィーク直前の話です。

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 26坪の土地はもともとS不動産の専任物件でした。昨年の夏、100万値引きでの購入を希望した買手がつき、売主はOKの返事を出したそうです、S不動産経由で。

しかしながら、S不動産は売主が値引きに応じることを買手に伝えませんでした。値引き無しでも他の買手はつくとたかをくくっていたのかもしれません。真相はわかりませんが。

いずれにしても、そのことが原因でS不動産と売主は喧嘩別れすることになります。

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そのようにして、26坪の土地は私たちのもとへ巡ってきたのでした。

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