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スペイン1日目。
今日からキンさんよしえちゃんたちと3日間のレンタカー旅。
初日はスペインのアルヘシラスから、コルドバという少し北の街に向かう。
コルドバでは毎年、「パティオ祭り」というお祭りが開催されている。
パティオとは、スペイン語で中庭のこと。
中庭を花で彩り、その美しさを競うお祭り。
パティオ祭りは、実は1918年から続いている歴史の長い祭りだそうで、コンテストには1960年以前に建てられた「昔の建築」部門とそれ以降の家の「近代建築」部門の2部門があって、それぞれの部門の上位者に賞と賞金が贈られるらしい。
私たちはパティオ祭りのことを知らなかったんだけど、キンさんとよしえちゃんに教えてもらって、ちょうどその開催期間が今ということで、お二人に便乗しコルドバへ向かうことにした。
コルドバまでは、車で4時間ほど。
ドライバーはキンさん。
便乗させてもらってるのに、運転までしてもらって、
ほんと、すみません。笑
コルドバに行く前に腹ごしらえ。
マクドナルドを見つけて、そこに向かう。
スペインのマックは初めてで、興味があったんだけど、中に入ってびっくり。
注文用の大きな電子パネルが何台も並んでいて、タッチ操作で注文する仕組み。
人の介在なしで支払いまで完結できちゃう優れもの。
支払いが終わると番号札が書かれたレシートが出てきて、
出来上がるとカウンターに呼ばれる仕組み。
これがあったらかなりの人件費削減につながりそう。
日本にも導入される日が来るのかな。
メニューは、日本とは違うハンバーガーも結構あった。
ポテトが細いのと太いのが選べたり、
ナゲットのソースが4種類から選べたりもした。
迷った挙句ナゲットのソースはデラックスソースというものに。
日本でいうオーロラソースに近い味。ハンバーガーも日本のクオリティと変わりなく美味しかった。
腹ごしらえの後は、ひたすら高速を走る。
私は後部座席でちょくちょく寝てしまった・・・。(キンさんありがとう。)
高速をひた走り、コルドバ付近で高速を降りる。
スペインでは、街中の信号がとにかく分かりづらい。
特に左折する時に赤信号でも行っていい場合があるみたいなのだが、そのタイミングが全くわからない。
分からないので、後ろの人にクラクションを鳴らされたら進むという形で恐る恐る進みながら、やっとコルドバに到着した。
コルドバの宿はThe dreamerというところ。
シャウエンを思わせる青色の宿で、ここのパティオも十分に可愛かった。
1泊45ユーロ。
荷ほどきを済ませて、パティオ祭りへ向かう。
開催場所は、白壁の家々が立ち並ぶ場所で、通りを歩いているだけでも可愛かった。
パティオ祭りに参加している家は何十箇所もあるようで、全部は回りきれないので、宿の人にオススメされた場所にいくつか行ってみることに。
パティオによっては、長い列が付いているところも沢山あるようだった。
比較的列の短かそうなパティオの列に並んで少し待ち、中に入ってみる。
想像していたよりも広い庭に、想像していた以上のたくさんの花が飾られていた。
最低でも100以上はある花の植木鉢。
どの鉢もとても綺麗に花を咲かせている。
この開催期間に合わせて、これだけの花を、満開に開花させることって、かなり難しいんじゃないかな。
それだけ、このパティオの持ち主は相当パティオに気を遣っているのだろう。
もう1つ別のパティオを見てみる。
ここのパティオは、赤色のお花がメイン。
オレンジ色の光を放つライトが可愛い。
この壁の高い部分に飾られている鉢には、どうやって水をあげるんだろうね?と皆で疑問に思っていたのだけど、
後で調べたら、特殊な長いジョウロを使って水をあげているようだった。
やっぱり涙ぐましい努力の結果が、この綺麗なパティオを作り出してるんだね。
その他2,3個別のパティオを見たけど、
パティオごとに特徴があって、いくつ見ても面白かった。
パティオに入ること自体は全て無料で、パティオの中でお土産を販売しているところもあった。
パティオの列に並んでいた時、観光客がたくさん並んだり歩いたりしている路地に、4人くらいのおじさんがグループがやってきて、ギターを片手に歌い出した。
おじさん達の歌は明るくて情熱的で、すぐに大きな輪ができた。
輪を作っている人たちは、みんな手を叩いて、ノリノリになって
一緒に歌を歌っている。
みんなが知っている有名な歌を歌っているのかもしれない。
私たちにはわからないけど、そこは大きな一体感と熱気に包まれていた。
日本だったら、道端で誰かが、皆が知っている有名な歌を歌ったとして、集まって手拍子なんかはしたりしても、一緒になって歌いだすことは多分ないだろう。
だけどそこはやっぱり情熱の国スペインは一味違う。
全員がノリノリで歌いだす。
歌い終わった後、おじさん達は自分からチップを要求することはなかった。
でも、感動した人たちが、自然とチップを渡しに行っていた。
スペインの前にいた国のモロッコでは、何かサービスをおこなったら、それに対してチップを要求することが当たり前だった。
それはそれだけモロッコの人達が、生きること、お金を得ることに必死であるが故であり、しょうがないことなのだが、
親切なことをされれば、「後でどうせお金を要求するんでしょう?」と疑ってしまう事が当たり前になっていた。
だから、チップを要求しない姿を見て、その人たちの善意を実感することができて、本当に感動した。
それに、スペインの陽気でフレンドリーな雰囲気を身近で見ることができて、改めて、スペインは本当に素敵な国だと感じる事が出来た。
パティオ祭りはすっかり堪能して、
その日は美味しいスペイン料理を食べて眠りについた。
スペインの滑り出しは調子が良く、私たちのテンションは終始高いまま進むのであった。
続く。
モロッコ最終日&スペイン1日目:シャウエンからスペインへフェリーで移動!意外なバスの乗客者
モロッコ8日目。
モロッコのシャウエンで朝を迎えた私たち。
今日はシャウエンからバスとフェリーを乗り継いでスペインに向かう。
シャウエンに来た時に降りたバスターミナルへ朝タクシーで向かう。
タクシー乗り場でキンさんよしえちゃんと待ち合わせ。
4人なので1台のタクシーに乗ろうとしたら、ダメだと言われた。
モロッコでは1台のタクシーには3人までしか乗れない決まり?
しぶしぶ2台のタクシーでバスターミナルへ向かう。
料金は15DH(約165円)だった。
バスターミナルで程なく待つと、セウタ行きのバスが到着した
荷物台はチケットと別料金のため、10DH(約110円)を払って、荷物を預ける。
バスの側部にある荷物入れのところに行った際、すごく近くから、
「メ”ェー!メ”ェー!」
という聞いたことのある動物の鳴き声が聞こえていた。
鳴き声がする方に目を向けると、
その聞いたことのある鳴き声の動物、
そう、羊が、人の荷物を積み込むバスの下部分の荷台に、乗せられていたのだった。
これからどこかに売り飛ばされるであろう羊。
こんなところに入れられて、不憫でならなかった。
しかし、羊がバスに乗って(しかも荷台に乗って)長距離移動すること、なんのケースにも入れられずにそのまま荷台に積み込まれていること、モロッコ人は誰もそれを珍しがっていないこと等、全てが日本ではありえないことだけど、それがモロッコ人の普通の価値観なのだ。
その後バスに乗車して山道を2時間半ほど走る。
窓も開かずクーラーもあまり効いていないので、蒸し暑い。
その間も時折羊の鳴き声が下から響いて聞こえていた。
程なくしてアフリカ大陸のスペイン領・セウタとの国境に到着した。
羊も一緒に降ろされる。足に縄がくくりつけられていて、飼い主らしき人にに引っ張られていった。
羊はバス移動によるストレスのせいだろうか、まっすぐ歩けていなくてプルプルしている状態で縄で引っ張られていて、不憫でならなかった。
羊とは別れ(?)まずスペインの国境までバスターミナルからタクシーで向かう。
ついたところにはタクシーらしき車はなかったが、古い6人乗りほどのバンの運転手に聞いてみると、「乗せて行ってやるぜ」とのこと。
なかなかの古いバンで、走行中も扉が閉まらない。
国境近くはとてつもない渋滞。車でも国境は抜けられるようなのだが、降りて歩きで越えることに。歩きで行くというと、運転手は方向を変え道を逆走しだした。なぜ逆走しているかは良くわからなかったが、結果車で入れる1番近いところまで連れてきて降ろしてくれた。値段は50DH(約550円)交渉すればもっと値切れたかもしれないが、4人だし十分安い。
降りて、陸路で国境を越える。
キンさんの持っているモロッコのディルハムが少しだけ余っていたので、国境の近くにあったオレンジジュースの屋台で、最後のモロッコを堪能した。
そしてイミグレーションの中へ。列は長かったが、日本のパスポートのせいか、観光客だからなのか、長蛇の列を飛び越えて、すぐ中へ入れてもらえた。
パスポートの提示と、入国審査の書類の記入と提出、荷物検査などがあるが、全て合わせて30分くらいで概ね終了した。
陸路で国境越えだー!と喜びウキウキしていたら、ウッカリスペインの入国スタンプをもらい忘れてイミグレーションから出そうになった。スタンプを押してもらう場所がこじんまりとしていて、完全に通り過ぎていた。
キンさんが気づかなかったら、スタンプを押してもらいそびれるところだった。危ない危ない。
国境から出てすぐ歩くと、胡散臭いおじさん達が両替商をしていた。
モロッコDHをユーロに交換してくれるみたいだが、最初はだいぶふっかけた値段を言ってきた。安すぎるだろ!と言ったら、もう少し多めの額を渡してきた。あわよくば騙そうという気が満々だ。
国境をバックに写真を撮ろうとすると、「俺がうつるからダメだ」と言われたので、恐らく怪しい両替商なのだろう。
国境を越えてから少し歩き、またタクシーに乗りフェリー乗り場へ。タクシーは流しのタクシーを拾ったが、特に問題はなかった。
それどころか、タクシーが清潔であることと、メーターを入れてくれることに、モロッコとの違いを感じ、スペインに入った事を実感する。
タクシー代は5.3ユーロ(約660円)ほど。日本とそう変わらない。
フェリー乗り場へ着くと、入り口でおじさんがチケットを買うところを案内してくれた。
フェリー代は1人35ユーロ。(約4375円)案内してくれたおじさんがとても親切に案内をしてくれたので、どうせチップを要求するのだろうと身構えていたのだが、チップを要求されることはなかった。
ここでもモロッコとスペインの違いを感じる。
というか、モロッコにいる間に、人の親切を疑う癖がついてしまったようで、少し反省した。
フェリーは1時間半に1本ほど運行しているようだった。私たちが到着したのは16時頃だったので17時半のフェリーに乗ることに。
フェリーに乗ると、思っていたよりも広い大きな船で驚いた。
中にはカフェもあり、座席もかなり多く広々と使える。
すごく空いていて、ゆったり座ることができた。
1時間半程で到着。爆睡していたので一瞬だった。
ついた土地はスペインのアルヘシラス。ヨーロッパ大陸の端の部分だ。
もう夕方なので、今日はアルヘシラスで1泊する。
宿は安いところがあまりなく、できるだけ安宿を探して泊まった。
1泊32ユーロ。部屋にWifiが届かない宿だった。
チェックインして、二人と合流し、一緒にご飯を食べる。
スペインについたということで、バルでスペイン料理とワインを楽しむ。
塩気と脂身のないモロッコ料理に飽き飽きしていた私たちは、スペイン料理の美味しさにテンションが上がりまくった。
スペインに入ってから、私たちは当初の予定ではミハスに行き、その後ミハス近くのマラガ空港からバルセルナに向かう予定だった。
だけどキンさんよしえちゃんがレンタカーを借りていて、それに一緒に乗っていってもいいよと言ってくれたので、お言葉に甘えることにした。
キンさんよしえちゃん達の予定は、明日コルドバという街に1泊して、その次の日にミハスという街に向かうとのことだったので、同じとこに一緒に連れて行ってもらうことになった。
残り3日くらいは一緒に旅ができるとわかり、嬉しくなったことと、
スペインの美味しいワインとおつまみがお酒を進めさせ、
気づいた頃には4人共かなり酔っぱらっていた。
ハイテンションで帰路につき、泥のように眠った。
スペインによるハイテンションモードは次の日も続くのであった・・・
続く。
モロッコ7日目:シャウエンを散策。猫好きにはたまらない場所
モロッコ7日目、シャウエン2日目の今日。
朝は宿で、またモロッコおきまりのパンだらけの朝食。
でも今までの宿だと、フォカッチャみたいな硬いパンだったのに対して、シャウエンの宿ではフランスパンが出てきたので、ちょっとだけ嬉しかった。
朝から青い街を散策。
旧市街の中はほとんどの家が青く塗られていて、本当に綺麗でかわいかった。
モロッコで歩いててよく目にするのが、野良猫たち。
シャウエンにもたくさんいる。
途中歩いていると、ダンボールで作られた子猫の家みたいなものがあり、そこで子猫が折り重なって寝ていて、とってもかわいかった。
少し歩くと、とってもかわいいキャンドルと石鹸のお店があった。
お土産もいろんなところで売っている。
シャウエンに来てみて思ったが、シャウエンのおみやげ物屋は客引きが全然しつこくなく、値段もふっかけられることが少ない。
値段表記はないものの、最初に提示される価格が比較的安いことが多い。
値段交渉が苦手でモロッコであまりお土産を変えていなかった私は、たくさんお土産を買った。
タオルケット140DH(約1550円)
小さいタジン鍋3つで80DH(約880円)
ラクダのスノードーム50DH(約550円)
モロッカングラス1つ20DH(約220円)
などなど。(写真を撮り損ねてしまったので、文字だけで)
とりあえずモロッコ土産が買えてよかった。
お昼ご飯は、近くのレストランで、ピザと、ミートボールのタジンを食べる。
昨日よしえちゃんとキンさんにミートボールのタジンは美味しいと教えてもらっていたのだ。
これがモロッコで今まで食べたものの中で1番に美味しかった!
旧市街の方から歩いて20分ほどのところにモスクがあり、そこまで歩いて行くと、シャウエンの街並みが全て見渡せるスポットもあった。
夜はまたキンさん、よしえちゃん夫妻と一緒に最後のモロッコ料理を食べる。
イスラム教徒の多いモロッコでは、お酒の飲めるレストランは数少なく、シャウエンには2つしかない。
そのレストランに行くと、入り口から中が見えないようにカーテンで隠されていた。それほどこの国にとってお酒を飲むことはタブーなんだろう。
中に入ると、観光客も多いが、モロッコ人らしき人達も何人かいた。ここで最後のモロッコ料理を食べる。
お酒はビールもワインもあった。
よしえちゃんが元歯科衛生士ということで、歯のケアが如何に大切かということを力説してくれた。
「私は歯磨きをサボっていても虫歯にならないんだけどな・・・」と言うと、
虫歯になりにくい人は歯周病になりやすいらしく、歯周病の方が歯を失うリスクが高いという衝撃の事実を言われた。
今からやればまだ遅くない!と勇気付けられ、これからはフロスをしっかりやろうと決意。Hiroは今まで私にフロスの大切さを説いても、私には響いていなかったので、私が改心してとても満足そうだった。
2本ほどワインを開けて帰宅。とても楽しい夜だった。
次の日はシャウエンからスペインに移動。
同じバスに、日本では考えられない乗客が乗っているのだった。。。
続く
モロッコ6日目:魅惑の青の街・シャウエンへ向かう
今日はフェスからシャウエンへの移動。
少しゆっくり寝てから、リヤドでまたまたパンだらけの朝食を食べ、バスターミナルへ向かう。バスターミナルまでは徒歩15分程だったが、バックパックを持っていたためタクシーで向かうことに。宿の人に聞くと、メーターを入れてくれるタクシーを見つけてくれるとのことだった。
ここの宿の人は英語も上手なかっこいい青年で、とても快くいろんなことを教えてれた。タクシー乗り場まで行く際も、私の荷物を持ってくれた。
荷物を渡す際に「とっても重いよ」と伝えると、
「重たくなかったら僕が持つ意味がないでしょ?」と爽やかに返してくれた。
宿の路地から出て、車の入れる道路まで行くと、宿の青年がタクシーを捕まえてくれて乗り込んだ。顔の怖いタクシーの運転手で、クラクションもガンガン鳴らす人だったので、ぼったくられないか心配だったが、きっちりメーターを入れてくれた。宿の青年がちゃんと伝えてくれたみたい。ありがとう。
バスターミナルまでは12DH(約132円)だった。15DHを渡してお釣りはいいよと伝えると、「ボンボヤージュ!(良い旅を)」と言ってくれた。顔は怖いけどいい運転手だった。
昨日バスは5番乗り場に来ると言われたので、バス乗り場まで行ってみるが、出バス乗り場には数字の表記がなく、5番乗り場がわからない。チケット売り場のおじさんに「5番はどこ?」と聞いてみるが、「ちょっと待っとけ」とだけ言われ、30分ほど待機することに。
近くのお店の人に「座れ座れ!」とベンチのようなところに着席することを促されるが、何か買えとか言われるのではないかと思い座らないでいた。だけどしつこく座れと言われるので座って見ると、おじさんは満足そうに去っていった。ただのいい人だったみたい。
待っている間、日本人のカップルらしき人2人が私たちと同じく何かを待っているのを発見。モロッコにいる日本人カップルは珍しいので、後で話しかけようかー?なんてHiroと言いながら、2人を見ていた。
11時50分頃になり、やっとおじさんが、「外に行け」と教えてくれる。
外に行くとバスに人が乗り込んでいた。地元の人だけでなく、CMTのバスを取れなかったであろう観光客の姿も目立つ。
30-40人乗り程の大型バスで、綺麗ではないが、思ってたより全然マシ。
チケットを買わないで乗ろうとする人もいるようで、チケットのチェックはとっても厳しい。
さっきの日本人の2人も同じバスだったようで、少し挨拶なんかをして、やっとバスに乗り込む。
席についてゆっくり。12時を過ぎるが、バスはまだ発進しない。
物売りの人がどんどんバスに乗り込んでセールスをしてくる。
水やお菓子、アクセサリー、靴などなど、商人たちは乗っては降りを繰り返す。モロッコ人のセールスはとても主体的。
12時40分頃になり、やっとバスが出発。どうやら、空いている席をギリギリまで販売していたみたい。
バスは途中人を乗せたり降ろしたりするが、そこまで頻繁に止まるといったようでもなかった。
2時間ほど走り休憩。
運転手がレストランのすぐ近くの路肩に止めて降りて行ってしまったが、休憩に関するアナウンスが全くないため、乗客もみんな困惑していた。降りてタバコを吸っていた運転手に聞くと、時計の針を指差しながら30分の休憩であることを教えてくれた。
お腹が空いていたので、すぐ近くのレストランでチキンプレートのようなものを注文。
これはなかなか美味しい。そして安い!鳥が1/4羽入っているのに20DH(約220円)
運転手もがっつり食べていた。
またバスに2時間ほど乗り、遂にシャウエンのバスターミナルへ到着。
シャウエンは結構標高の高いところにあるようで、かなりぐるぐるした山道を登ってきた。後々聞くと、後部座席の方はゲロパラダイスだったらしい。
バスが到着すると、全員が下りるわけではなく、一部の観光客が降りるだけだった。
日本人の2人もそこで降りたので、話しかけてみる。
2人はハネムーンでモロッコに来ているご夫婦の、キンさんとよしえちゃん。
お互いなんか見たことがあるなーと思っていたら、サハラツアーの日程が全く一緒だった。
どこかで何度かすれ違っていたみたい。
偶然が重なり、2人もシャウエンに二泊してスペインに抜けるらしく、せっかくなので、今日の夜にモロッコ料理以外のご飯を一緒に食べよう〜!ということに。
到着場所だったバスターミナルで、まずスペインとの国境の街までのバスチケットを2人と一緒に買う。スペインの国境までバスで、その後フェリーでスペイン本土へ向かうのだ。
私たちはもともと、シャウエン→バスでタンジェという町→フェリーでスペインのアルヘシラスの予定だったが、
シャウエン→バスでセウタ(セウタはアフリカ大陸にあるスペイン領)→フェリーでアルヘシラスというルートもあるようで、そちらの方が近そうだった事、&キンさんとよしえちゃんがそのルートで行くとの事で、同じルートにさせてもらうことにした。
料金は1人30DH(約3300円)。セウタまでは2時間半ほどで到着の予定。
バスチケットは買い終わったので、バスターミナルからタクシーでシャウエンの旧市街まで行く。料金は15DH(約165円)
旧市街までは一定のところまでしか車で入る事は出来ず、そこから徒歩で宿まで行く形。キンさん達とは夜に会う時間と場所を決めて解散した。
旧市街に足を踏み入れた瞬間、青い景色が見えてきた。
こんな風に青い景色が、街にいる間ずーっと続いている。
そしてやっと宿に到着。
泊まった宿は内装も可愛いくて、小さい子のいるママさんがホストだった。
さらにこの宿へ入る小道が、シャウエンの中でも抜群に可愛い小道で、ここは私のお気に入りになった。
宿に入り少しゆっくりし、外でお土産などをみる。
可愛いモロッコ雑貨があったので少し購入。
藁で作られた帽子
皮でできたラクダ
どれも全部安くて、マラケシュと違い押し売りが少なくてとても買いやすかった。シャウエンにきてよかったと、心の底から思う。
しばらくしてキンさんよしえちゃんとの約束の時間になったので、待ち合わせの場所へ。
しかし、2人が時間を過ぎても現れない。
時間に大幅に遅れたりするタイプの2人でもなさそうな為、迷ったか、もしくは場所を間違えてるかなー?と不安になり、30分ほど近くをウロウロしていると、息を切らして走ってきたキンさんに遭遇した。
なんでも、キンさんとよしえちゃんは宿でゆっくり時間を過ごしている間に、何故かオートロックだったホテルのテラスに二人仲良く閉じ込められてしまったらしく、キンさんだけなんとかベランダをつたって部屋から脱出し、wifiがないと連絡の取れない私たちにまずダッシュで状況を伝えに来てくれたようだった。
私たちも一緒によしえちゃんを救出する為二人の宿へ。
その後よしえちゃんも無事ベランダをつたって脱出し、カギ屋を呼び鍵を分解して取り外すという事態にまでなったが、無事問題は解決した。
2人が鍵の分解の処理をしている間、私たちは手伝うこともなかったので、ハネムーンでいい宿に泊まっている二人のいい宿を満喫した。
大きな1軒屋みたいな作りの洋風なホテルですごく可愛かったので探検しちゃいました。
騒動が解決した頃には、4人ともお腹ペコペコ。
モロッコ料理以外!ってことで、近くのピザ屋へ。
欧米の観光客を意識したおしゃれなイタリアンという感じで、2枚のピザとカルボナーラ、ハンバーガーを注文。
ピザとハンバーガーははまぁまぁ美味しかったが、カルボナーラはこれカルボナーラなのかな?というような微妙な味だった。
というのも、イスラム教の国であるモロッコは豚を食べないので、サラミとかパンチェッタとかは全く入っておらず、味に塩気とお肉の旨味が足りないようだった。
二人といろんな話をする。キンさんは外資系企業の営業マンで、よしえちゃんは元歯科衛生士。二人は12歳差の夫婦で、私たちとそれぞれ年が近かった。
いろんな話をして、二人とはたくさん共通点があることがわかり、とても楽しかった。
シャウエンの後スペインに抜けるまでの予定が、日程が全く一緒だっただけでなく、スペインでも行きたい目的地が似ていた。二人はとても優しくて、レンタカーを借りるから、乗れるようなら好きなところまで乗って行っていいよ!と言ってくれた。
スペインからの宿やフライトはまだとってはいなかったので、一旦考えさせてもらうことにして、その日はお別れ。
この旅の中で初めての出会い。嬉しくなっていい気持ちで寝れたそんな1日だった。
泊まった宿が可愛かったのでご紹介
Dar Aldea
住所:Derb Al Aasri, 8 - Quartier Souk, 91000 シェフシャウエン, モロッコ
値段:ダブルルーム専用バス朝食付き1泊6500円程度
設備:清潔さ◎、Wi-Fi◯、ホットシャワー◯
コメント:内装がとても可愛らしい宿。立地も便利。朝食のパンがモロッコ特有の固いパンでなく、フランスパンと蜂蜜が出てきたのが嬉しかった。宿へ上がる時に必ず通る階段がシャウエン1可愛いスポット
モロッコ5日目その②:フェズに移動、バスチケットバトル勃発
2泊3日のサハラ砂漠ツアーを無事終えた私たち。
ツアーは本来マラケシュ発着で、ここからまたバンに乗りマラケシュに向けて帰るのだが、私たちはマラケシュではなくフェスを経由しシャウエンに行きたいので、バンの運転手とは別れを告げ、サハラ砂漠のあるメルズーガから一部の参加者と共に6人乗りのワゴンでフェズを目指す。
1人250DH(約2750円)でフェズまで連れていってくれるとのこと。トルコ人の親子と、フィリピン人の2人と一緒だった。ちなみにこのフィリピン人の2人は、ツアー代にフェスまでの移動費が含まれていたと言っていたので、探せばそのようなツアーもあったのかも。
6時間のドライブ後にフェス到着。サハラの時と違い、セーフティードライバーだったのでとても乗り心地が良かった。宿のすぐ近くまで行って降ろしてくれ、道がわからなくても宿に電話をかけてくれた。
フェズに着いたのは、お昼過ぎだった。
フェズは、迷宮都市といわれるほどの入り組んだ町のようで、私達は旧市街にある、Le cèdre d’argent と言うリヤドに泊まった。
行った時に店主がいなかったようで、奥さんは全く英語が通じなかったが、それでも快く迎え入れてくれ、内装は綺麗で部屋も広かった。
リヤド特有の中庭は吹き抜けで気持ちがいい。
次の日にフェスからシャウエンに移動したかったので、バスターミナルにチケットを買いに行くことに。ネットで調べると、徒歩15分ぐらいのところにあったので、街歩きも兼ねて歩いて行くことにした。
フェスの旧市街の街中を歩いてみると、なんとなく治安が悪い印象を感じ取れた。
旧市街の方には観光客が少ないせいもあるのか、ジロジロと見られている感じがする。道にいる人々はマラケシュよりもより貧しい印象で、道もゴミなどでとても汚い。
バスターミナルに着くと、入り口付近で「シャウエン!シャウエン!」と声をかけられる。
これは乗り合いタクシーの勧誘であることが多いとネットで見ていたので、無視してターミナルの中に入る。中はかなり雑踏としていて、ローカルな雰囲気だった。
ネットを見た限りだと、CMTという国営のバスが綺麗でいいとのことだったので、そこの窓口に向かった。
白人女性が2人先に窓口にいて、チケットを迷っている様子だった。店員にシャウエンまでのチケットについて聞いてみると、
「シャウエンまで直通のバスはもう明後日の分しかないよ。代わりフェスから途中の街で乗り換えてシャウエンに向かうバスなら、あと5枚だけあるよ」
値段は70DH(約770円)で所要時間は4時間半だった。
私たちは明日中にシャウエンに行くことが最優先だったので、乗り換えでも買えるなら良かった。
あと5枚しかないけど、前の白人2人が買っても私たちの分はまだある。だけど他のターミナルからも予約が入る場合があるようなので、早く買ってしまいたかった。
前の白人女性達がずっと決めかねているので、悩んでるなら先に予約させてくれと言ってみたが、
軽くかわされる。半ば苛立っていた矢先、白人女性が口を開いた。
「決めたわ。このチケットを5枚ちょうだい」
5枚?2人だから2枚じゃないの?
驚いた私たちは、二人に向かって畳み掛ける。
「どうして5枚買うの?2人なのに何枚チケットがいるの!?」
「7枚よ。あなた達には悪いけど、私たちにはたくさんのチケットが必要なの。ごめんね」
私たちが欲しがっているのを知っているくせに、目の前で5枚買おうとしているではないか。
バスチケット売り場のお兄さんも半笑いである。
諦めきれないHiroは、白人女性たちに提案する。
「…でもさ、乗り合いタクシーで行くのもいいんじゃない?もう値段は聞いた?」
しかしそんなことは相手にもされず、目の前でチケットは売り切れてしまったのだった。
でも、治安のあまり良くないフェスに、何日もいたくない。
早くシャウエンに行ってしまいたい。
明日のシャウエン行きを諦めきれない私たちは、民営バスを探してみることにした。
同じターミナル内の窓口に行ってみると、
値段は40ディルハム(約440円)で、所要時間は4時間半という、なんとも格安なチケットが売っていた。それに、明日の時間もまだ十分に空いていた。
CMTと所要時間は変わらないのに、値段は半分近くと安い。
どんなバスかはわからないけど、安いし、民営バスでも全然いいんじゃない?
と打って変わって二人でご機嫌になり、少し遅めの12時のチケットを予約した。
その帰り、近くのレストランで夕飯に行った。
中は観光客向けの作りという感じで、豪華なお皿やソファなどが並べられていた。
だけどあまり美味しくなかった。向こうのオーダーミスでこのクスクスが2皿も出てきてしまったのだが、味が薄くて醤油をかけたいくらいだった。モロッコ料理は蒸したものが多いので、塩気と脂が多いものをだんだん食べたくなってくる。
移動で疲れていたので、その日が帰ってぐっすり寝た。
民営バスでは、カルチャーショックと新たな出会いが待ち受けているのだった。
続く。