ゆかのんかズよみごと!!

読んだこと見たことを思い出したらお知らせします。

今日の一作 vol.398 月下氷人~番外編にしては濃い!

 

 

四話構成

一話 時の妙薬

遊圭と明々の結婚後。やっと結婚できた二人。明々は世話になった陶蓮に礼をしたいと言うが、陶蓮は星家を裏切り遊圭を命の危険にさらしたのだ。がそんな今更なことを明々に言ってもと遊圭は悩む。やがて二人に子供ができ、陶蓮とも話をして和解できた。

 

二話 月下氷人

凜々目線からの玄月が通貞時代から皇太子付きになるまで。

三話 無憂樹

陽元の子供時代、どのようにして玄月を側近に召しあげたのか、仙児の立ち回り方など。

四話 魚水の契り

遊圭と明々、橘真人と秀芳、史尤仁と莉風、の三組の夫婦達が久しぶりに会してお互いの子や役について祝いあう。

 

どの話しも本編と微妙に絡みあってて、中身の濃い番外編でした。よくあるその後こんな感じでしたという作者独りよがりの話ではなく、糸のほつれを丁寧に解いて始末したという感じの読後感があり、満足です。

もう一冊番外編出るそうです。

 

 

今日の一作vol.397 「interlude 美しい彼番外編集」…二人の日常裏話、好きです! でもドラマ化はショック、3次元で見たくないのに!

 

清居と平良の番外編です。

異世界巡りをしていたら、こんな素敵な本が出ていた。

しくった!

古巣に戻りましょう。

ぺーぱーなどで読んだことのある話も何点かありましたが、書き下ろしの

「あるふたつの視点から探る、愛と青春の迷走について」

これは嬉しいですね、別居している時の噛み合ってない二人の様子が面白いですけど、結局愛してんじゃん!とツッコミたくなる。

それと、清居家の様子や平良家な様子も覗けて、ふたりのルーツが分かる。

次巻への布石でもあって楽しみです。

 

 

ただドラマ化なんて!

やめてー!

こんだけキャラ濃いの、普通の役者にやってほしくない、2次元だから成り立つのに!

昨今なんでもかんでもドラマ化し過ぎ!

観たくないよー!

窮鼠もミステリとかもイメージ違いすぎて呆れたし〜。

今日の一作vol.396 比翼は万里を翔る 金椛国春秋 …最終巻。最後の最後まで命からがら。艱難辛苦の末やっと結婚!

 

比翼は万里を翔る 金椛国春秋 (角川文庫)
 

やっと明々と結婚式を。と思っていたら誰も媒酌人を受けてくれない。官人と良人では正室として明々を娶ることができない。任官の前にどうしても祝言をと思っていたのに。

その理由は遊圭に縁談が上のほうから舞い込んでいたからだった。

遊圭の立場を考えて一旦身をひいた明々、追いかけたかったが、遊圭は再び朔露との戦いに向かうことに。敵国に残っている玄月を救う為にも遊圭は策をめぐらし、また絶対絶命のピンチに。生きて帰って明々と結婚できるのか?

 

最後まで安心できません。

よく生還しているなと思いますね。まあ主人公なんで。弱いけどね。

全身全霊で生きてる。持てる知恵と運の良さの端っこを掴んで諦めない。

遊圭のしぶとさを今の世でも見習って若者たちも生きてほしいな。

 

やっと結婚できて、良かった。

これからまた色んなトラブルに合うだろうけど、難なく乗り越えるだろな。

全巻通してよくぞ生き残った(笑)!!

 

今日の一作vol.395  大阪マダム、後宮妃になる!…コッテコテやな!…知らんけど。

 

カーネルおじさんの人形を道頓堀に投げ入れられるのを防ごうとして一緒に落ちて死んでしまった大阪のアラサー女子が転生したのは鳳朔国の豪商鴻家の令嬢、蓮華。

前世の記憶を持っている彼女は、商売にも成功していたが、新しい皇帝の後宮立ち上げの際、父親に後宮へと送り込まれる。

商売のほうが好きだし、理想の男はバース。皇帝の寵愛なんていらんけど。とおとなしくしているつもりだったのに、他の貴族令嬢の嫌がらせに対抗していると、皇帝の天明にある計画を持ちかけられ、寵妃として後宮改革に立ち上がる。タコパを通して。

天明の計画とは?

そして蛸は手に入るのか!

 

コメディです。

一応、お家騒動もあり、蓮華の大阪マダムとしての行動が解決の糸口になるわけだけど、そこまでの深刻さでもなく。

コテコテの大阪人、こんな人いまだにいるんかい、とツッコミたくなるけど、まあお話ですから。

面白いですが、もう少しひねりとか、政治的な画策とかで、窮地に陥るとかがあってからの、なめとんのかいという展開が2、3回あってほしかったかな。

まあ2作目 ↓ がでるそうなので、天明との関係もこれからどう展開していくのか、期待したいですね。

 

今日の一作vol.394 公爵令嬢の嗜み…嗜みどころか国作りの基本が学べます。

 

公爵令嬢の嗜み (カドカワBOOKS)

公爵令嬢の嗜み (カドカワBOOKS)

  • 作者:澪亜
  • 発売日: 2015/11/10
  • メディア: Kindle
 

婚約破棄を言い渡されたその時、アイリスに前世の記憶が蘇った。そしてこの世界がゲームの中の世界だということにも気付く。

自分は何もしてないのに、屈辱的に追い込まれているけど、もう自分はエドワード王子も好きではないし、こんな状況は宜しくない。

公爵令嬢として毅然とし、アルメリア公爵領へと戻る。宰相でもある父や母は一方的な婚約破棄に憤ってはいたが、相手は王子。アイリスは自由を得た代わりに領主代行を勤めることに。

元々富める領ではあったが、転生前の記憶をフル活用し、改革を押し進めて行き領民たちの為に身を粉にして働く。

一方王都では第二王子のエドワード王子とユーリの婚約を機にもう権力を手にしたかのような振舞いに、宰相であるアルメリア公爵他、第一王子派はなんとか抑え込む為に苦心する。

力をつけてきたアイリスはそんな派閥争いに巻き込まれていくが。

 

はじめは転生を全面に押し出していたのに、それも話が進むうちにあれ?転生者だったっけ?というように領内の施政や王家とのやりとりや、他国との争いへとアイリスがまきこまれながらも立ち向かう様が面白く惹き込まれました。

エドワード王子を誘惑したユーリの背景も、また知ってみれば理解はできます。

登場人物がみな背景がちゃんと書かれていて、ただのライト小説ではないですね。

途中からディーン、実はアルフレッド王子が現れて手助けを始めたのとか、アルフレッド王子が全く顔を知られてないとかは無理があるかなとは思いましたが。

678巻はアイリスのお母さん公爵夫人のお話です。

こっちはこっちで面白いですけど、必要ないっちゃないですね。

アイリスとディーンの子どもたちがかわいいですと言っておきましょう。

 

今日の一作vol.393 王妃ベルタの肖像…人生何がどうなるのか予測不可能な典型。

 

王妃ベルタの肖像 (富士見L文庫)

王妃ベルタの肖像 (富士見L文庫)

 
王妃ベルタの肖像 2 (富士見L文庫)

王妃ベルタの肖像 2 (富士見L文庫)

 

アウスタリア王国の国王ハロルドと正妃マルグリッドとの間には血が近いせいか死産流産を繰り返し、跡継ぎがなかった。マルグリッドの差し出す貴族の娘や侍女たちにも子ができず、第二妃として南部の辺境領を牛耳るカシャ一族の嫡女ベルタを王家に迎えることになる。

政略結婚であり、ベルタもハロルドも役目を果たすということに異議はなく、婚姻の儀式の三夜ののちは特に交流はなくすぎたが、間もなくベルタが身ごもっていることがわかる。

やがて王子が生まれ、ベルタとハロルドの間に変化が。そして正妃であるマルグリッドは心を病んでいくが生国からの陰謀に加担し、ベルタを排除しようとするが。

 

 

淡々とベルタの心境を、語っていくのですが、何とも味わい深い。ベルタがハロルドを意識し始め、ハロルドも惹かれていって、でもマルグリッドにも愛はあって。

ハロルドの事情、正室の子ではないことなど色々複雑な背景もかかえ、また王室ならではの常識とか、それを受け入れざるをえない状況とか。

とにかく読み応えあるし、一巻、二巻と少しずつ人間らしくなっていくのが嬉しい。

権力争いや、後宮ならではの陰湿さや出身による差別や派閥はあるのだけど、なんなくベルタやハロルドは解決してしまうのが小気味いいです。

もう一巻くらい出して、南部問題と何人か子どももできたことでの二人の生き方

読んでみたいです。

 

コミックスも以下のようにでてて、タイトルはアレですが、イメージはあってるのではないでしょうか?

 

 

今日の一作vol.392…王女様に婚約を破棄されましたが、おかげさまで幸せです。…すべてバカ王女のせいなのにおかげさまではない。ツッコミ所満載で楽しめたよ。😏

 

幼馴染のハロルドとの婚約を解消された伯爵令嬢のセレイア。実はわがままな王女が美貌の騎士であるハロルドに一目惚れをして、邪魔なセレイアを辺境伯に嫁ぐように王命をださせたのだ。セレイアは粛々と辺境伯の元へ行くが、辺境伯ディルクは王女を好きで王女からデタラメな噂を聞かされ信じ、セレイアをお飾りの妻としてしか扱わず侮辱する。

日が経つにつれ、セレイアは今までのことを思い返し、ハロルドを好きだったのだと気付く。一方ハロルドは王女の執着に辟易しつつセレイアを思いながら紛争地へ出征する。

そこで顔に怪我を負い、王女はあっさり婚約を破棄。セレイアはハロルドが重症と聞かされ、こっそり会いに行き、ふたりは愛を確かめあうことができたのだった。

 

大賞の金賞をとった作品です。面白いことは面白いです。

ハロルドの堅物でダメダメなところはいいですね。セレイアが令嬢としては地味だけど人としてステキですし、ハロルドのダメなとこを受け入れられるのも彼女だけでしょう。

二人はよいのです。

 

心配してしまうのは、辺境伯ディルクさま。

彼でもう一作スピンオフを。

思い込みの激しさと惚れやすいとこ。王女の実態を知り、セレイアを好きになっても無理なものは無理というのをわからないのでしょうかね。結局婚約は解消。

可哀想に。

彼にまともな相手を。

 

淡々と書かれていますが、読みやすくわかりやすかった。

けど、王女がまったく意味わからないしテンプレすぎて、もう少し捻りのある出し方、終い方をしてほしかった。

他の、王子や友人たちの使い所も惜しい感じ。

最近この手のTLや悪役令嬢に転生してしまった話や辺境伯や冷酷な王子に嫁ぐ令嬢などの話を散々読み散らかしているので、辺境伯に嫁いでそこで幸せになるんじゃないのかーい!というちょっと外した純愛もので、そこは興味深いとこです。