【感想】ドラゴンクエストXを支える技術
はじめに
最初の記事がゲームじゃなくて読書感想文になりました。内容に全部触れる気がないので、短めの記事になります。
今回読んだ本はこちら
どんな本か
MMORPG「ドラゴンクエストX」に関わる技術や運用方法など、かなり幅広い内容が書いてある本です。
ドラクエXをやってる人はもちろん、オンラインゲームに使っている言語やサーバー構成など、実務目線で語られているので、ドラクエXをやっていなくても技術的な話に興味がある人が読んでも結構面白い内容ですので、やったことない人もぜひ。そんでドラクエXを始めろ
一方、技術の使い方を詳細に語ったりするわけではないので、技術を身に着けたいという人はそれぞれの専門書を読んだほうがいい印象です。
逆に深い知識が無い人でも読みやすくなっているので、読者の技術力の有無は問わないと思います。
感想
技術者目線
- 大規模な開発ならではの工夫が見れる
筆者は社会人一年目で、大規模な開発は経験したことがなく、作ったとして日用プログラミング程度です。なので、大規模開発ならではの工夫がみられるのは面白い点でした。
クロスプラットフォームに対応するために、環境で確保するメモリが変わってしまう対策として、変数の型に対して明示的にメモリ量を定義しておく、といったような、メモリ削減の工夫の数々が見られるのは、ドラクエXを中心に書いている本書ならではだと感じます。
- 開発体制が知れる
一般に言う技術書だとみることのできない部分だと思います。攻略本のインタビュー記事とかでもなかなか触れない部分だと思います。
これが面白いと思うのは社会人になったばかりだからかもしれませんが、他のプロジェクトではどんな開発体制なのかというのは気になる点だと思います。
ドラクエXは機能の追加と保守が同じチームなようで、なんだか胃が痛くなりそう・・・
ドラクエXプレイヤー目線
- 懐かしい話と裏話が聞ける
ドラクエの運営に触れているので、追加されたイベントや障害があったときの話が書いてあります。この書籍が出版されたのはバージョン4.1なので、私が読んだときはバージョン6.5前期の時点なので、すべての話がもはや懐かしい。
あの時運営はこんな感じだったのか~と思える話があってもう老人会すら始められそうです。βテストに参加してたらさらに楽しく読めたかなぁ。
- ドラクエXの仕組みが知れる
ドラクエXの生放送でも話していることが多いですが、その仕組みをプロセスなど、より技術的な目線で話していました。この辺は技術者として見ても面白いし、ドラクエXをプレイする中で、「ここはこうやって動いているんだなぁ」と感慨(?)にふけることもできます。
おわりに
技術書というには軽く読めるが、ゲームの書籍としては濃厚な本でした。
ゲームがどのような技術の集合で動いているかを浅く見ることが出来るので、技術(特にゲーム開発)にふれてみたいけど、どんなことをすればいいのかわからないという人にはとっかかりになるかもしれないとも思います。
今後も本を読んだら時々感想を書いて、読書モチベを上げていきたいと思います。
それではまた。