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コロナ禍を経ての台湾旅行 準備編

2022年12月23日から3日間、台湾に行ってきたので、その記録をしておきたい。まずは準備編。

2022年の半ばごろから、Twitterで観察していると徐々に海外に遊びに行く人が出てきていた。GW以降は東南アジア諸国が多く、東アジアは国境を開くのが遅れていたが、韓国でも一時的なビザ免除の措置が行われたり。

我が家でも、そろそろ海外に行っても良いのではないかという機運が高まる中、とうとう、台湾に行けそうな雰囲気になってきた

10月13日から3日間の隔離撤廃、団体観光客も受け入れ再開へ(台湾) | ビジネス短信 ―ジェトロの海外ニュース - ジェトロ (jetro.go.jp)

9月29日からビザ免除再開、10月13日から隔離撤廃。「自主防疫」は必要だが、到着当日から観光も外食もできるし、ちゃんとマスクさえしていればコロナ以前と同じように観光できる環境が整った。

香港はこの時点では入国後数日は外食できないなどの規制があったし、中国はまだまだ時間が係りそうだし…で、まずは台湾だ。

とはいえ、航空便は減便されたままで、航空券は高い。JALやチャイナエアなどはちょっと無理。しばらく様子を見ていると11月ごろから徐々に値下がりしてきて、いよいよ行くぞ、と決めて航空券を予約したが12月3日、旅立つ20日前だった。

peachの羽田-桃園便往復、諸々の税金や手数料なども込みで、2人分9万円くらい。金曜日の早朝に羽田を出て、日曜日の深夜に羽田に帰ってくる便なので、金曜日を休むだけで丸々3日間遊べる。
予約購入した後で調べてちょっとびっくりしたのだが、peachの経路、時間、そして料金まで、ちょうど2019年の12月に台湾に行った時とほとんど一緒だったのだ

zaikabou.hatenablog.com


この時も20日くらい前に予約して、2人で9万円くらい。曜日などの条件は違うものの、コロナ前と変わらない水準まで下がってきていたのだな。
2020年1月にロンドンとパリに行って以来、ほぼ3年ぶりの海外旅行なので、鈍っている感覚を取り戻しつつ、かつ、コロナ後ならではの注意点も踏まえながら、準備しなければいけない。

まずはパスポートなのだが、実は有効期限が2023年の6月半ばまでだった。台湾は滞在期間有効なら入国できるのでセーフだったけど、東南アジア諸国では最低でも6か月間の残存期間が必要な国が多く、このままだとタイベトナムマレーシアシンガポールあたりは入国できないところだった。帰国したら早めに更新しないと。

Wi-Fiレンタルはこれまでと同様のグローバルWi-Fiで。1G3日間2000円くらいでレンタルできた。しかし羽田空港の窓口の営業時間が短縮されており、以前なら24時間窓口で受け取れたものが、5時以降ならロッカーから受け取れます、となっている。5:55出発の便だから大丈夫ではあったが。

コロナ明けゆえの最大の影響は空港までの足羽田空港の深夜早朝便バスが運休されたままであること。以前なら桜木町を4時前に出るバスや、羽田空港を1時過ぎに出るバスがあったのだが、これが運休している。peachの早朝深夜便を利用するための足が無い。もう空港のベンチで寝て…というほどの若さでもないので、タクシーを利用することにした
横浜の空港送迎サービス|横浜のタクシー・ハイヤー会社なら国際自動車(横浜) (km-group.co.jp)

事前に予約しておいて、西区からは8500円+高速料金。自宅前まで迎えに来てくれて30分で楽々着けてこの料金なら、まあアリか。帰りの空港からは予約はしていなかったが、空港の乗り場で拾ったタクシーは同じ均一料金を適用してくれた。あくまでも横浜の所属のタクシー会社に限って適用される料金なので、予約はしておいたほうが確実らしい。

【公式サイト】住友不動産ヴィラフォンテーヌ|羽田空港国際線ターミナル直結 / ホテルヴィラフォンテーヌグランド (hvf.jp)

羽田空港の第3ターミナルには新しく直結ホテルもオープンしたのでこれを使う手もあるけれど、1万円以下、30分で自宅と行き来できるなら、泊まらずにタクシー利用したほうが良さそう。

そしてホテル。航空券はコロナ前と同じくらいだったが、ホテルは台湾のインフレと円安の影響をもろに受けて、Expediaで見る限りでは1.5倍~2倍くらいになっている印象を受けた。ふと思いついて楽天トラベルを見ると、却ってこちらのほうが安い

台北国際ホテル(TAIPEI INTERNATIONAL HOTEL) 宿泊予約【楽天トラベル】 (rakuten.co.jp)

もしかしたら日本向け料金で少し安いのかもしれない。日本は貧しくなりました…。以前は西門あたりの安ホテルを予約したのだが、そのレベルのホテルもかなり値上がりしてあまり値段が違わなかったので、日本人利用者が多いという台北国際ホテルを予約。2人1部屋、朝食無し、2泊で2.5万円

コロナ明けでもフロントは日本語が通じたし、少しややこしい対応もしてもらえらので、ここにしてよかった。立地も良く、お部屋の広さや奇麗さも大変満足。楽天トラベルのレビューの点数がなぜこんなに低いのか意味不明。

そして両替。円安の進行は物凄く、台湾ドルは3円台半ばのイメージだったのに、4.5円とかすごい水準になっている。両替は桃園や松山の空港でする日本人が多く、確かに日本の空港で両替するよりははるかにレートは良いのだが、待て暫し。

新宿のインターバンク、ドルレンジャー、アクセスチケットあたりは異様に両替レートが良く、時として逆ザヤが発生することさえあるのだ。自分たちが両替した日は、アクセスチケット新宿西口店では、当日の為替レートは1台湾ドル4.44円なのに、4.33円で両替できてしまった。どうして…

外貨両替ドルレンジャー 新宿西口店 | 外貨両替なら東京・銀座のドルレンジャー (d-ranger.jp)

桃園空港に到着した12月23日時点でも、為替レートは4.312円に対して、桃園の台湾銀行のレートは4.4964円、さらに手数料もかかる。この日のドルレンジャー新宿西口店は4.311円だったので、日常的に都内にお出掛けしている人なら、新宿で両替していったほうが良いだろう。あるいは到着した空港で、クレジットカードのキャッシングを利用するとか、ですね。

参考までに、羽田空港みずほ銀行は4.81円だった。日本の空港で両替してはいけない。

台湾の入国はワクチン接種証明は不要なのだが(イミグレで求められた人がいるらしいという情報もあり、準備はしといたほうが良いのかも)、日本帰国時に必ず必要になるのが、ワクチン3回以上の接種証明。12月の時点では、ワクチンの接種証明も含めて「Vist Japan Web」というサービスに一元化されていた

出発前に事前に各種情報を登録。ワクチン接種証明は認証が必要で、帰国日が間近の人が優先して承認されるので、まだ出発までに間がある場合は、少し時間がかかるかもしれない。それでも2日間ほどだったが。

ワクチン接種証明はスマホで電子化されているけど、この「visit japan web」とは連携しておらず、接種証明のスマホ画面をスクショして貼り付けるという謎手順が必要だった。早く統合して欲しい。

この「visit japan web」は日本の入国時だけでなく、日本への航空便のチェックイン時にも見せる必要がある。なぜか自分達は、ログインしなおそうとしたらパスワードが通らなくてパスワードを再発行したので(メールが受け取れれば大丈夫ですが)、当日空港で慌てないように、ログインできるか確認しておいたほうが良さそう。

航空会社によってはチェックインでは「visit japan web」ではなく「ワクチン接種証明」を求めらたという話もあり、いずれにしてもワクチン接種証明も必須ですね。とにかく、いろんなものが、スマホマイナンバーカードがあることを前提に進んでおるな、という感じ。

帰国、羽田に到着したら、イミグレの手前で100人以上のスタッフが待ち構えており、到着者ひとりひとりに声を掛けている。何事かとゲラゲラ笑ってしまったのだが、要するに「visit japan webに登録してますか?」と案内確認するスタッフだった。

このvisit japan web、登録が済んでいたとしても開くのにやたらと時間がかかる。空港の公衆Wi-Fiなら猶更だろう。公式では事前のスクショも推奨されているのだが、徹底されていないのか、スクショではダメというスタッフもいるらしい。並ばせて確認すると行列が長くなってしまうので、パラレルで処理することになったのだろうが…。QRコードを見せると紙が渡されて、その紙を持っていると防疫をスルーできる仕組みになっていた。

全体的に過渡期の混乱が見受けられたので、徐々にスムーズになることに期待したい…。2023年4月以降は、税関もすべて「Visit Japan Web」に集約されるようだし
入国(帰国)時における「携帯品・別送品申告書」の提出 : 税関 Japan Customs

いろいろ課題はあるのだが、この日、羽田空港に0:50着陸、1:03にドアオープン、入境は自動ゲートでスムーズ、荷物もすぐに出て、税関登録も簡単で、1:22にはタクシーに乗れたので、電子化自体は大歓迎であります。

さて、台湾入国時にはコロナ前と変わらないが、入国後は制限がちょっとある

台湾|渡航情報(必要な渡航書類、航空券手配、政府指定隔離ホテル手配、入境檢疫系統入力、入国・検疫等の手続き手順) | 日本橋夢屋 (tokutenryoko.com)

室内でのマスク着用義務があり、特に地下鉄ではマスクをしていないと罰金。ホテルで同じ部屋に泊まる場合の制限など。家族や夫婦、友人同士でも旅程をともにする場合は同室でも大丈夫なのだが、原則は1人1室らしい。

そして、入国時に4回分の抗原検査キットが渡されて、滞在中は2日に1度、自分で検査する必要がある

陰性の場合の報告義務などは無いが、陽性の場合は当局の指示に従わないとならず、7日間は出国できないなどのリスクを承知する必要がある。

この抗原検査キット、日本で買える医療用抗原検査キットと同等に使えるもので、喉ではなく、鼻でしっかりぬぐうタイプ。1回分1000円以上するものを、4回分タダでくれるとはありがたいことでありますね。

滞在中は、建物の中に入るときや公共交通機関に乗るときは(普通の不織布でOK)マスクをつけましょう、街中はしなくてもいいけど殆どの人はしている、というくらいで、要するに日本とほとんど同じ感覚だった。

台湾では物価の高騰も勿論感じたが、もう一つ感じたのが日本人の少なさ。台湾は元々日本からの観光客が多く、日本語表記のある店も多いが…。その一方、多いのが韓国人。日本人か?と聞かれる前に、韓国人か?と聞かれたりする。

2022年12月は、コロナ前の2019年12月に比べて日本のインバウンドは54%まで回復しており、特に韓国から日本への観光客はコロナ前の1.8倍という異様な伸びを示している。一方で、日本からの出国者はコロナ前の1/4ほどにしか回復していない。韓国も日本ほどではないがドル高の影響は受けているのだが…。

コロナ前から日本人が海外に行かないという話は散々されていたが、コロナを経てその傾向は益々強まっている…と感じるのだった