最近聴いた音楽
最近聴いて印象深かったソフトをいくつか挙げていきます。まずはクラシック編。
ピリオド奏法の演奏は、最近ではやたら過激になったり極端な解釈だったりして、馴染めないものが多いのですが、これはいい演奏です。極端な解釈によらず、きちんと音楽を解釈して納得できる演奏をしています。最近のベートーヴェン演奏ではお勧めのものです。
今更、なのですが、最近アナログレコードを手に入れたので聴きなおしました。
カラヤンのディスクを一つ選ぶならこれにするとまでは言いませんが、カラヤンのロマンティズムが溢れかえるレコードです。今はこういう演奏をできるところはないだろうと思わせるところも貴重です。
鬼才ファジル・サイのベートーヴェンは現代ピアノを使って演奏していますが、どこか即興的で、今まさに作曲されたばかりとの錯覚に陥らせてくれます。それは、既存の概念を打破しつつ音楽をきちんと解釈したところから生まれる感覚でしょう。
因みに、もう少し正統派のピアニズムを望むならば、イゴール・レヴィットの全集をお勧めします。
こうした若い世代のベートーヴェンを聴くと、いつまでも古い巨匠のレコードに拘らなくてもいいだろうと感じます。
ネットワークオーディオの現状その壱-RoonとTidal
ブログをお休みしている間に、ネットワークオーディオも随分変わりました。
NASデータ中心から、サブスクリプション中心にソースが変わりました。
その中心はTidalです。
Tidalは、ロスレスファイル(Flac)を配信しているサブスクリプションサービスで、国外で広く展開しています。日本からはプロキシサーバーを介して契約することができます。これは、Volumioで受けることができるので、ラズパイを使って聴取していました。
ところがこれが使い勝手が悪く、難儀していたところで出会ったのがRoonでした。
Roonは、統合音楽ファイル管理ソフトとでも言えばいいのでしょうか。NASファイルもTidalも同じように扱うので、音楽ソフトが激増したような感じを受けました。また、検索性もとても良く、主要アーティスト、作曲家ばかりか、ゲストアーティストや録音エンジニアからもどのようなアルバムを残しているかを検索可能で、音楽の聴き方が広がりました。
また、独自のフロー制御をすることにより、音がよくなることもまた利点としてあります。
現在では、これら二つがなければネットワークオーディオをやっていられないというくらい欠かせない存在になっています。
その弐では、これをどのような機器で鳴らしているかを見ていきます。
ネットワークオーディオの現状その壱-RoonとTidal
ブログをお休みしている間に、ネットワークオーディオも随分変わりました。
NASデータ中心から、サブスクリプション中心にソースが変わりました。
その中心はTidalです。
Tidalは、ロスレスファイル(Flac)を配信しているサブスクリプションサービスで、国外で広く展開しています。日本からはプロキシサーバーを介して契約することができます。これは、Volumioで受けることができるので、ラズパイを使って聴取していました。
ところがこれが使い勝手が悪く、難儀していたところで出会ったのがRoonでした。
Roonは、統合音楽ファイル管理ソフトとでも言えばいいのでしょうか。NASファイルもTidalも同じように扱うので、音楽ソフトが激増したような感じを受けました。また、検索性もとても良く、主要アーティスト、作曲家ばかりか、ゲストアーティストや録音エンジニアからもどのようなアルバムを残しているかを検索可能で、音楽の聴き方が広がりました。
また、独自のフロー制御をすることにより、音がよくなることもまた利点としてあります。
現在では、これら二つがなければネットワークオーディオをやっていられないというくらい欠かせない存在になっています。
その弐では、これをどのような機器で鳴らしているかを見ていきます。
オープンリールテープの楽しみ
写真は現在のフロントエンドシステムです。
アナログは、レコードとオープンリールテープを鳴らしています。今回はオープンリールテープの話です。
オープンリールデッキは、TEAC A-7030GSL、1972年発売の既に50年選手の代物です。
それでも、TEACのサービスセンターで5年ほど前にメンテナンスを受けることができて、現在でも好調に動作しています。基本は2トラックに4トラックの再生ヘッドが付いた4ヘッド構成でテープスピードは38cm/sec(15in/sec)と19cm/sec(7.5in/sec)の2スピードです。
オープンリールテープの魅力、それはやはり音に尽きます。
オープンリールのミュージックテープは、一般的な4トラック19cm/sec(以下4tr19)のものと、より特殊で入手しづらい2トラック38cm/sec(以下2tr38)のものがあります。
4tr19のテープはアナログ全盛時代の1980年代初頭まで出ていましたが、その後は出ていません。そのため、保存環境により状態は大きく異なります。保存状態は外観だけでは中々わかりませんから、購入は半ば賭けになります。それに対して2tr38のテープは、入手経路は限られてまた価格も高いですが、今でも新品を入手することができます。
状態の良い4tr19のミュージックテープは、アナログレコードに比べると、プチノイズに無縁な音が楽しめます。また、テープの音は低音がしっかりしていて安定しているのが魅力です。ただし、古いためもありますがヒスノイズは多めです。総合評価としては、アナログレコードと一長一短、人によってどちらを取るかはわかれるでしょう。
2tr38のテープは隔絶した世界を繰り広げます。ほとんどのアナログマスターテープと同じ規格ですから、それも当然ではあります。そして、ウチでオフ会を開いたときに、最後に2tr38テープを聴かせるのですが、多くの人がそれまで聴いてきた音は何だったのかとの印象を抱いて帰ります。それほど、他の規格とは次元の異なる音がします。
ここまでで、オープンリールテープに興味を持った人もいるかもしれませんが、機会を見て一度聴いてみることをお勧めします。最近、カセットテープが人気ですが、それとは次元の異なる世界が広がっていることを知ることになるでしょう。
スピーカーの改造
2年前には、デジタルチャンネルデバイダーを使ったマルチアンプにしていましたが、1年ほど前にパッシブネットワークを使った2ウェイとしました。
パッシブネットワークは、チャンデバと同じLinkwitz-Rileyフィルターで1kHzクロスの-12dB/octのスロープ、ツィーターには-10dBのアッテネーター、ウーファーはインピーダンス補正をしています。
パッシブネットワークでは、素子の質が音質を大きく左右するので、コイルは14AWGの空芯コイル、コンデンサーはASCのX335シリーズを使っています。アンプは、Hegel H10が1台となりました。
デジタルチャンデバからパッシブネットワークにしたのは、デジタルチャンデバではAD/DA変換がどうしても入ってしまうのが気になったからです。デジタルチャンデバのAD/DA変換器は決して悪いものではないのですが、最良とは言えないことも確かですので、気になっていたのです。
変えてみての音ですが、より細かなニュアンスが出るようになり、アーティストのやりたい事がより伝わってくるようになりました。一応、成功したという感じで今はこれで聴いています。
我が家のメインスピーカー
久しぶりなので、メインシステムの紹介をします。まずはスピーカー。
見ての通りの自作です。ウーファーはAudio technology Flex unit 6B77、ツィーターはRaven R3.1の2ウェイ構成です。これらはデジタルチャンネルデバイダーを通してマルチアンプで鳴らされています。アンプは、Hegel H10 を2台使っています。
6B77はフィンランドバーチ合板で作られた箱に入れられています。箱は34Lのリアダクトバスレフとなっています。
6B77は170Φx24(mm)のフェライト磁石による強力な磁気回路を持つ公称6インチのユニットです。ただ、振動板面積は他社の15cmユニットより大きく、他社の18cm相当になります。
次は、スピーカーシステムの中心となるリボンツィーターR3.1についてです。
これは見ての通り非常に大きく、重いツィーターです。リボンツィーターですのでアルミ箔の非常に軽い振動版ですが、R3.1はこれを駆動するための磁気回路の塊で重さは約30kgとなります。4次のフィルターを使うならば500Hzから使え能率も99dB/W.mある非常にフレキシビリティのあるツィーターですが、現在はこれを960Hzで2次のリンクウィッツ・レイリークロスオーバーで使用しています。
音については自画自賛になりますが、全帯域で強いエネルギーで音が放射され、演奏の熱気をよく伝えてくれるものとなっています。
これには、H10を2台-1台で片チャンネルの高域と低域に充てている-使い、高域と低域に同じアンブを使用していることも効いていると思われます。
今回は、こんなところでお仕舞。次に続きます。なるべく早く書きたいものですがw
ES9038Q2M I2S DACの試聴
Ali ExpressからES9038Q2MのI2S DACが届いたので、鳴らしてみました。
電源にAC15-18V x 2(3line)とAC7-12V(2line)が必要なので、トランスは秋月で売っているトヨズミのものを購入しました。その他出力抵抗を変え、オペアンプは取り敢えずLME49860。LME49990でもやってみたのですが、発振があるようで熱くなるので、LME49860としました。送り出しはTinker Boatd + Volumio2。
音は、確かにES9023とは随分違います。空間分解能において顕著な差が出ていると感じました。これは、戻れそうにない。ただ、Volumio2との相性なのか、USB出力からAmaneroやXMOSを通すと、16/44.1or48のみしかうまく通しません。直接I2Sで接続しても、DSDは苦手でDoPで通してもプチノイズが出たりします。この辺りは改善が必要なようです。
ES9038Q2MとES9023の違いがよくわかるソースはマーラーのような大編成オーケストラです。
ES9023では、ぐちゃりと潰れてお団子状になっていたオーケストラが、ES9038Q2Mではきちんと分離されて各声部の動きがよくわかります。サブシステムでマーラーが聴けると思っていなかったので、これは凄い。色々なところで評判の高いチップですが、その高評価の理由が納得できました。
Amazonにもボードがあったので、リンクを張っておきます。こちらは電源がDC9-15Vですから、余ったDCアダプターで鳴るから使いやすいかもしれません。
こちらは、私が今回買ったと同じものです。
交換するオペアンプは何が良いか。いきなり最高レベルのOPA627のデュアルなどはいかがでしょう。お値段高めですが、それだけの音は出します。