伊波さんのライブの話 求めていたものが全てあった

皆さんこんにちは。センケイです。

このたび最推しである伊波杏樹さんのライブについに行くことができたので (「KILLER MIRROR GIG」東京公演)、その感想を書こうと思います。

 

推しのライブは良いぞと色々なオタクのフォロワーさんに言ってもらっていましたが、それは間違いなくそうでした。

いや、想像を遥かに上回っていたともいえるでしょう。

 

参戦前に自分が推しのライブに何を期待していたかというと、当時は言語化が難しかったのですが、当時自覚していなかった期待も含めて「あっ、これが欲しかったんだよな…」がこのライブにあまりにも全てあり過ぎました。

結果的に、自分が求めていたもの、そして実際に体験できたものを書くことができるようになりました。この記事では、それを書いておこうと思います。

 

自分はブログで詳しく説明を書くのが上手くないのですが、一応触れておくと、伊波さんは声優として知られる一方で、舞台でご活躍されており、あるトークイベントではご自身のことを役者というふうに仰っていました。

声優業では Aqours というグループのリーダーをされていることもあり、歌もダンスも秀でているかたで、舞台においては演技も、ミュージカルの歌唱も洗練されているかたです。

 

Spotify のサブスクでは月間リスナー数が 2024/05/04 時点でなぜか 1,798人とあり、何かの間違いだろ!?素晴らしい歌がたくさんあるぞ〜!と感じたこともあり、私よりも感想ブログを書くのに遥かに適任のファンのかたがたが多くいらっしゃるだろうとは思いつつ、伊波さんの歌を多くのかたに知ってもらえたらと思い、ブログを書くモチベーションが高まっています笑。

それではやっていきましょう。

この日 05/02 は昼夜参戦したのですが、基本的には昼公演の話を中心に書いていきます。

 

1. 楽曲の多面性

私が推しのライブに求めていたもの。それはつまり推せるポイントであったり、素晴らしいと感じさせられるポイントだったりします。

 

その中で最たるものが、伊波さんの多面性だと思います。

まずはこちらの 2 つのライブ映像 / MV を御覧ください。

1 コーラスだけでも聴いてみていただけたら嬉しいです…。

www.youtube.com

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この 2 つは非常にわかりやすく、全く異なる音楽ジャンル、全く異なる声の張り方の、2 面性を見せてくれると思います。

 

どちらのジャンルや歌い方も非常に洗練されていることに驚きを禁じえません。

 

しかしこれだけではないです。ブルースのような歌い方もあればミュージカルのような歌い方もあり、曲ごとにガラッと異なるトーンでの歌唱に逐一驚かされることになるのです。

 

オリジナル曲は概ね音源で把握していたわけですが、それでもなお驚かされるのは、第一に迫力、そして各ジャンルの方向性をさらに徹底している点です。

上のコカルテで見られるように、ハードロック曲では叫ぶように噛みつくように歌われるさまが (音源よりもさらにかなり) 顕著に出ています。

このように、ライブでこそ曲ごとの特徴や個性がはっきりする形で歌ってらっしゃったために、帰宅後音源を聴き返して、音源でも十分素晴らしいのだけど少し物足りないなと感じるほどでした。

まさにライブでこそ体験できるものであったことを後からしみじみ思い返しています。

 

2. 衣装の多面性

曲を通じて、流石役者だという言葉でさえ捉えきれない驚くべき多面性を感じさせられるわけですが、衣装にもかなりのインパクトがありました。

 

白を基調にドレス風のワンピース、しかし部分的にショッキングピンクと黒、金属光沢が入っており、全体としてはパンクファッションのように見えます。

これに対して髪型はなんとツインテール (しかもちょっと巻いてた気がする) !

 

1 曲目は先日発売されたメジャーデビューシングル「Killer Bee」で、こちらもコカルテに近い方向性の非常に盛り上がる曲なのですが、曲に酔いしれる暇もなく装いにおいても攻めてきていたので、とても処理が追いつかずオタクとしては大変嬉しくも悶絶するスタートでありました。

 

3. スタミナ、ミドルキック

しかもこの装いでオタクの Hi ! Hi ! を求めて煽ってくるわけです。刺激的〜

 

思い返してみれば、自分が好きなヴォーカリストはスタミナの多いかたが多いかもしれません。

この自分でも気づいていなかった期待に答えるように、伊波さんはライブ中むちゃくちゃ動きます。

ダンスにおいてはガニ股もミドルキックもするし、アイドルのような動きのところもあるし、ダンスの美しさとして見るもよし、その体力に痺れるもよし、とにかく「嗚呼、ライブって良いよな…」と思わされるものがここでも二重三重に詰まっています。

 

4. 役者としての側面、ミュージカルの出演者としての側面

2 曲ほど披露されたあとに MC を挟んだあとは、演じることにフォーカスしたブロック。MC で触れてらっしゃったのですが、舞台役者としての演じる力が感じられるブロックになっています。

 

さっきの曲調の振れ幅とも重なりますが、例えば「Dubbing Water」は音楽としては透明感のあるしっとりとしたブルースで、演技としては想いを言葉にしたためる男性の役という内容が面白いです。

神妙な表情や手先など丁寧に演じきられていて、今度は音楽のライブというよりは演劇で得られるような満足感に満たされていきます。

これはこれで、伊波さんのライブだからこそ得られるもので、やはり潜在的にライブに期待したものであったといえます。

 

5. 技術、音階、ハリ、本気

演じるブロックの 2 曲目では Dubbing Water と対になっているらしい「愛したい毎日」という女性視点の曲です。

こちらでも役に入り込んでいるご様子がひしひしと感じられて、役者としての矜持、本気を目の当たりにします。

 

しかし本気の姿勢を感じさせられるのは役だけではありません。バラード調のこの曲は後半になるにつれて大盛りあがりを見せていき、ここぞというところでスーーッと通るハイトーンの歌唱。

その歌唱の技術に、いかに本気でやってらっしゃるかということを (想像ですが) 感じさせられ、ここでもいたく心を打たれます。

 

しかしまさかこのようなハイトーンに感じさせられた本気が、カバー曲でさらにもっと膨らまされるとは。

カバー曲ブロックでの 2 曲目はなんと「栄光の架橋」!

よく知られているように曲自体も大変に素晴らしいもので音自体にも酔いしれて私は半泣きの状態でしたが、やはりすごいのはラストパートでの歌唱の伸び!

元々高く澄んだ、それでいてハリのあるサビの歌唱ですが、女声 Vo. に合わせてさらに高く。それでものすごい通りの良さ!

ミュージカルの伊波さんを拝見したときは、そうなんだよなこういうハイトーンの歌唱をもっとたくさん聴きたいんだよなと思って拝見しているわけですが、ミュージカルとはまた異なる曲であったり歌い方であったりでハイトーンをこんなにじっくり拝聴できるとは!

 

むちゃくちゃエクスクラメーション入れてしまいましたし一生語れてしまいそうですが笑、歌に掛ける想いや全力を見せられてただただ卒倒するということを繰り返すライブ体験だったのです…、いやいやこれでやっと前半戦が終わりという形でまだまだ多くのことを受け取ることになります!

 

6. 優しさ

どこの MC であったか記憶が曖昧になってしまったのですが、盛り上がる際には前後左右の人も大切に、という旨のことを仰っていた伊波さん。

ライブで誰一人しんどい想いをしないようにという視点からいつもコメントされる優しさもまた伊波さんのライブの魅力なのではないかと感じます。コンテンツのライブにおいても、いつも配信で見ているファンを考慮したコメントをくださいますし。

 

これは夜の部の話になるのですが、MC に応じてファンが好き好きにメッセージを叫び始めたときに、機転が利いていました。「おいおい、厄介か!?笑」と、伊波さんは冗談半分で返します。

敢えて叫ぶことを遠慮しているファンにとっては、やりとりが盛り上がっていてライブが先に進まないのがあまり長く続くと困るでしょうし、盛り上がっているファンとしても、一見するとレスが欲しいといったファンは少なくて、場の盛り上がりに応じている分かり手のファンが多そうといった形。

そのどちらへ対しても気配りをしつつサラッと流すようなご対応、こうした一言にも感銘を受けました。

 

7. 観客

オーディエンスの皆様からも優しさを感じるライブでした。

皆、周りにぶつからないように気をつけて盛り上がってらっしゃるのが動きからとても伝わってくるのです。

MC での思い思いの反応も悪目立ちしようという感が全然ないし。

 

それでいて Hi ! Hi ! の呼応はすごくて絵に描いたような一体感!

この Hi ! Hi ! の良さだけで一生メシ食っていけそうです。なんと温かい会場か。

伊波さんが拍手を求めたあとで、伊波さんが拍手を鳴り止ませるサインを客席に送ることがあるのですが、そのときの「チャッチャチャチャ」のシンクロもすごい。

 

8. 照明

このライブ、照明についてもかなりのこだわりを感じました。

特に凄かったのは、前述のコカルテに続き、盛り上がるブロックで披露された 「VICTORIA」や「LOVE☆DON!!」でしょうか。

伊波さんの上下への動きであったり、曲の符点のリズムであったりに合わせて照明が色、方向ともにこまめに切り替わり、空間を演出する!

 

あたかも異世界にトリップしたような感覚をえるような演出もあって、ちょっとした旅行をしてきたような満足感もまた得られることができました。すごい。

たしかその後の新曲の表題曲においては、天空のミラーボールが伊波さんの後ろから八方に光を散らし、吸い込まれるような一枚のステンドグラスのような光景を描いていました。

 

後から気付いたことですが、インタビュー記事の中でも、照明さんや、関わる全員が演出家なんだというお話がありました。

演奏も音響も演出も、全体で 1 つのステージ。こうしたことを、通常以上にしっかりと受け取ることができたライブだったと感じております。

なんというか本当に会場全体が心地よいリズムを作っている感じで。

 

9. 演者さんたちのグルーヴ感

それと同じ話で、演奏家さんたちの演奏はもちろん、盛り上げ方も大変良きものでした。

そもそもといえば、ギター、ベース、ドラムに加え、キーボード、パーカッションもあり、ヴォーカル含めて 6 名の演奏になっていてめちゃくちゃ音がリッチなわけですが。例えばコンガの音だけに耳を済ませてみても楽しい酔い方ができる、といった形です。

 

ここからは夜公演の話になりますが、2 周目で新たに気づいたのは、マーメイドをテーマにした新曲──ファンが海藻のように緑色のライトで左右に揺れる動きを刷る曲です──では、演奏家さんたちも演奏しながら同じ周期で左右に揺れているではありませんか!

音響も素晴らしくてずっと音に酔いしれていられるのですが、さらに極めつけにこうした一体感を見せられて、こうした点でも絶えず、ず〜っと恍惚に至ることができていたライブでした。

 

10. 跳びポ

アニソンのリスナーとしてはやはりライブにあると嬉しいのは跳びポ…ジャンプしたくなるポイントですね。

 

舞台のような曲や、一般的な邦楽のような曲、洋楽のようなブルースやポップスなど、曲の幅は非常に広く、アニソンに典型的なリズムの曲はあまり多くないのが伊波さんのライブの特徴の 1 つかもしれません。

しかしそんな中でも、盛り上がる曲ではちゃんとあります、跳びポ。

 

一発目の Killer Bee, そして盛り上がる曲の筆頭として知られているコカルテ。昼公演ではタイミング万が一間違ってたらどうしようとも思って恐る恐るタイミングを合わせました。

夜公演では完璧にタイミングを把握していたので、周囲に気をつけつつ……跳べた〜!

Killer Bee の 2 コーラス目の A メロとラスサビ、そしてコカルテのラスサビ跳びポ。いずれも音の質感が良く、非常に気持ち良いのです。

 

Killer Bee やコカルテ、いい意味でエグみのある歌い方といい、音の作りの細やかさといい、ミドルキックも含む振り付けと良い、本当にライブに欲しいあらゆるモノがある曲だなぁ…

 

なお、昼夜ともアンコールで拝聴できた、新曲の表題曲。こちらも大変に期待の持てるもので、こちらも高速ラップといい、さらにいい意味でエグみのあるダンスと良い、発売されてこれから聴いていくのが楽しみすぎる曲です……。

 

そして最後の Killer Bee のダブルアンコ、本当に楽しかった!

 

11. 声量

そして何と言っても極めつけは声の大きさでしょう。

Aqours をあまり知らずに異次元フェスにいらっしゃったかたたちは、「繚乱!ビクトリーロード」の特別編成ヴァージョンにおいて、伊波さんの声の大きさに驚いたかもしれません (いや、正直 Aqours を知っている私も改めて驚きました)。

 

ライブが終わってすっかり満足しきったところで舞台袖に去っていく伊波さんがマイクを使わず挨拶。

このときのお声が想像していたよりもずっとデカい!

極端な話、マイク無しで歌ってもこのライブの迫力が成立してしまうのではないかと思うほどでした。

 

考えてみれば、自分が高校生くらいのころに地元の駅前で女声 Vo. の路上ライブを見かけるとき、特に何に魅力を感じていたかというと、声量の大きさでした。

そういえば歌い手として声の大きいことはカッコイイなぁと思っていたのだなぁと、そんな記憶がふと蘇るほど、最後のご挨拶にも惹きつけられました。

 

しかも昼の部、夜の部、そして夜のダブルアンコールと、3 回肉声を拝聴することができました。

 

意識して求めていたものを遥かに超えてすっかり満足しきっていたところに、さらにダメ押しの素晴らしさが置いていかれた。

こんなライブがあるんだなぁと、この日家に帰ってきてからもしばらく放心状態で、多幸感に包まれていました……。

 

 

さて、ざっとカテゴリーを上げるだけでも 11 個もの求めていたものを受け取ることができたライブ。すごい。

 

いつもなら目次は最初に置くところですが、今回はネタバレを避けて?今ここで見出しを置くことにします。

これが今回のライブで受け取ることができたものだ!ドドーン。

 

 

正直なところ自分はオタクとしては冷めているほうという気がして、有名人は仲良くなることのできる相手ではない以上、あんまり詳しく知ろうとはしないでしまっていて。

しかしそれはそれとして、やっぱりこんなに素晴らしい活躍をされているかたがいるのだからとても心を打たれるし、皆に知って欲しい、聴いて欲しいと、居ても立っても居られなくなってこのようにブログをまとめました。

今の会社に来る努力ができた大きな理由の 1 つが伊波さんであることも確かだし、その意味で贔屓目に見ているところもあるのかなとも思ったけれども、やっぱり贔屓じゃなくて純粋にすごい技術をお持ちのかたなんだと思います。

そんな技術やパフォーマンスについて、少しでも興味を持って頂けたら嬉しい限りです。

 

それでは、ここまでありがとうございました!