ホワイトニングのリピート率 実際はどのくらい?
私の勤めている歯医者でのホワイトニングリピート率は40%です。白さを保つには、最低でも1年、早く色が戻る方で半年のサイクルでホワイトニングをする必要があります。ホワイトニングを一度したからといって永久に白さが保たれる訳ではありません。やはり、歯磨きをしていても毎日の食べ物、飲み物などで着色はしてしまうのです。
リピートする患者さんの多くは、接客業の方、美容系の仕事の方がほとんどです。理由としては、対人の仕事なのでと言われる方が多いです。美容の説明をしているのに、どれだけ容姿が綺麗でも「この人歯が黄色い」と思われ、説得力がなくなってしまうのではと思われるようです。
中には、医療関係者の方もリピートにみえます。歯科医師、医師の方です。ご自身の医院でのホワイトニングは恥ずかしいとのことでお忍びでみえます。こちらの理由もはや同様に歯が白い方が説得力があり信頼を得られると思うとのことです。確かに、歯の説明をしている先生が歯が汚いと不安になりますね。
また、私の医院では、芸能人の方、モデルさんも通われていました。やはり、ほとんどの芸能人の方がホワイトニングされているようで、自分だけ白い歯でないのはよくないとのことでした。テレビに映ることを意識して白さを保ちたいとリピートされていました。
そして、リピートされる方に共通して言えるのがオフィスホワイトニング(医院でのホワイトニング)のリピートももちろんプラスしてホームホワイトニング(家でのホワイトニング)をしたいと言われる方が多い傾向にあります。
オフィスの場合は、しみたりするのを避けるため頻繁には施術できないため(週に1回程度)、ホームホワイトニングで毎日白さを保ちたいとの希望が多いです。
歯科で行うホームホワイトニングについては、オーダーメイドでマウスピースを作りホワイトニング材を付けてはめていただきます。寝る前に2時間程付けているだけで、白さを保つことができるためとても簡単でリピート率もアップしています。1ヶ月〜2ヶ月に1度、定期的に写真をとり色のチェックやクリーニング、必要に応じてオフィスホワイトニングもするというサイクルで来ていただきリピート率がとても高いです。
逆にリピートされない方は、一時的なイベントがある方がほとんどでした。結婚式が一番多く、理由としては、結婚式の前撮りのために、写真に写る前歯のみ白ければよい。もしくは、結婚式当日だけドレスに負けない白さでいたいなど、エステ感覚で来られる方が多いです。
中には海外旅行のため、夏だけ白くしたい、音楽発表会参加の前に白くしたいなどという理由もありました。
またよくあるのが、矯正治療が終わったついでに白くしたいといった方もみえます。理由は、せっかく歯並びが綺麗になったので、色も白くして完璧にしたいという理由がほとんどです。しかし、その時の感情や、イベントなどが終わってしまうと、メインテナンスにはみえずリピート率は下がる傾向にあります。
特に、リピート率が下がるのは成人の方より学生の方が多いです。ホワイトニングを継続して行っていきたいが、自費のため親のお金で今回はホワイトニングをしたため親の了承を得ないとリピートできない方や、学生なので金銭的に余裕がないという理由もリピート率が下がる結果に繋がっています。
一度、白くした歯
メンテナンスホワイトニングを何年もしないと、完全に元の色までもどることはないですが、ほぼ一からホワイトニングはやり直しになります。その分、値段もかかってしまうので、白く保ちたい方は、半年~1年に一回のメンテナンスホワイトニングをうけれらることをおすすめします。
”歯が白くなるだけじゃない” メンタルも変えてくれるホワイトニング
私の勤めている医院でホワイトニングを行なった患者さんがホワイトニングをする理由がさまざま。
汚れを落とすために白くしたいという方が多いのですが、歯が黄色のため、人前で話すときに手で隠してしまう、みんなが口元を見ている気がしてマスクをつけて外出することが多いのが悩みだという患者さんがみえました。
もともとは、世間話で悩みを聞いていただけでしたが歯の色によって、精神的に悩んでいるのだと思いホワイトニングをオススメしました。
ホワイトニングを週に1回ペースで5回施術したところ、A8くらいの色からA2まで白くすることができ、「写真を撮られるのも、ご近所さんとの立ち話のときももう手で隠さなくて良くなったわ。毎日外出するのが楽しみ。一生マスクしていないといけないと思ってた、、ありがとう。」と言っていただけました。
そのおかげでで、家族からも、以前より明るい性格になったと言われ、外出することも増えたようでした。私が勤めて2年目に出会った患者さんでした。
ホワイトニングは、歯を白くするだけではなく、心の黄ばみまで落とし、性格まで前向きにして人生を変えるのだと実感したのを覚えています。
そして、歯の色が黄ばんでいるのが原因で精神的に悩んでしまう方もみえます。それからはホワイトニングはその方の人生がかかってるのかもしれないと言う思いで施術しています。
また、ホワイトニングを施術していて、こんな患者さんもみえました。2年前のことです。人前でセミナー活動をしている講師の女性の方でした。ホワイトニングをしたいきっかけは、1ヶ月後に大切なセミナーがあるため前歯の着色を綺麗にしたいとのことでした。
喫煙者ということもあり、かなり着色は濃かったのを覚えています。ただ、その方は「もともと黄ばんでいて仕方がないのよね」と話していました。もともと歯が黄ばんでいる訳ではなく、ホワイトニングをして喫煙を控えれば、白さを保てるということを説明し、その方は半信半疑でしたが、ホワイトニングを週に1度通ってもらい、合計3回施術を行いました。もちろんその間は、喫煙をなるべく控えてほしい趣旨も説明しました。
もともと、C4という暗くて黄ばんだ色をしていたのが、3回でA3(日本人の平均の色です)になりました。患者様はとてもびっくりされていて、セミナーが終わった後も3回施術を行い、今まではA1〜A2を保っています。
そして、驚きだったのが、歯だけではなく、禁煙もホワイトニングと同時にされたことでした。もちろん歯医者は禁煙外来ではないので、控えてもらうよう指導、助言くらいしかできません。ただ、ホワイトニングで白くなった歯をみて、嬉しかったようで強い意志で禁煙されたようでした。
患者様からは、「セミナーの間だけでも綺麗な歯だったらと思っていたけれど、こんなに白い歯でいられて、健康でいれるならタバコはこのままやめようと思うわ」といっていただけました。
歯を綺麗にするというのが本来のホワイトニングですが、患者さんの健康まで変えられることがあるのだなと実感しました。
こういう出来事が実体験できるのが今の仕事。もっとこういった人の気持ちや今後の生き方も変えられるような施術を行っていきたいと思っています。
自分で行う”セルフホワイトニング”は危ない? 結構大変だった失敗例
今回はこんな事例紹介
私が勤めていた歯医者に訪れた患者様で、間違った着色の落とし方をしている人がいました。
その患者さんは40代の男性で、たばこをよく吸うためヤニがあるのを娘さんに指摘されて歯医者に行く暇がなかったため、”ショック”で自分流でしたようでした。
方法は、まさかの激落ちくん!(掃除用の)でした。来院された時ヤニはまだらについており、確かに汚れは落ちるということだったのですが、だんだん歯全体がしみてきたということでした。
対処として、まずは、気になっていたヤニをクイックジェット(専用のパウダーを吹き付けることで表面の着色を取る方法)で落としました。その後、MSコート(知覚過敏に塗布する薬)とボンディング剤を塗布してLEDライトを当てて経過をみることにしました。
(MSコート)
さいわい、しみてきてすぐ来院されたので塗布薬のみで改善されましたが、誤ったまま使い続けると歯に詰め物や被せものをしないとしみるのが治らない場合もあります。
今回は、掃除用の劇落ちくんを使ったことでエナメル質を削り、象牙質に歯の表面が近づいたために起こったものでした。
ホワイトニングセミナーで聞いたところ、市販で売られている歯の消しゴムも(激落ちくんよりは安全ですが)、歯科で取り扱っている歯専用の消しゴムより荒く作られているため長期に渡り自己判断で使用するのは危険です。
荒くて削り取るように作られているので、一見とても汚れが落ちて効き目があるように思えますが、ゴシゴシと力をいれて使用すると歯のエナメル質でさえも削ってしまう恐れがあります。
私もこの患者さんが初めてでしたが、歯医者にくる時間がないからと自己判断で汚れが落ちそうなものを使用するのは危険だと実感。
他にも、歯の間の着色が気になったのでやすりで削ったら落ちました、という患者様も見えました。確かに落ちますが、歯を自分で削っているので、考えたら危険な行為だと分かります。
一回くらい大丈夫と思った行為が後で健康な歯を失うことにもつながりかねません。
よごれやヤニで悩んだ場合は歯医者に行きましょ!
歯医者さんでのクリーニングだけでも歯が明るくなる?
私の勤めている歯科医院に来る患者さんで、歯の着色が気になる方にはPMTC(プロフェッショナル・メカニカル・ティース・クリーニングの意味です)またはクイックジェットをおこなっています。
クイックジェットとは、水と塩の粒子パウダーを歯に吹き付けて煙草のヤニやコーヒー、紅茶などの着色をとるものです(下の画像)。
それにより、歯の黄ばみが改善される方は7割程みえます。シェード的には、2トーンほど明るくなることも。
この7割の方は、目に見てわかる茶色いヤニや着色がとれて喜ばれています。鉛筆でかいた文字を消しゴムで消すようなものです。
ただ、オフィスホワイトニングとは違い、歯の表面上の黄ばみや着色のみしかとれないので、歯自体に長期にかけてしみこんだ黄ばみは落としきることができないのです。
なので、残りの3割の方は、オフィスホワイトニングによって白くしないと実感できないです。
もちろん、改善された7割の方の中にも、歯自体のトーンが気になるようになり、その後オフィスホワイトニングされる方もいますね。
”また、差し歯などの着色も落ちるの?”という質問をうけることがあります。
もちろんPMTCやクイックジェットで着色は落ちます。ただ、この場合の着色は、先ほど説明したものと同様、表面上の汚れのみです。
特に保険で作った差し歯の場合は自費のセラミックなどとは違い、色を吸収しやすいです。
理由は、レジンと呼ばれるプラスチック樹脂が使用されているからです。陶器より、プラスチックのほうが変色、劣化が早いのと同じですね。
なので、オフィスホワイトニングの際も、差し歯の部分は基本的に保護をしてホワイトニング剤を塗布しません。
実際に黄ばみが気になるので、着色を落としたいという、すべての前歯に煙草のヤニがありA7前後のシェードの患者さんがみえました。
通常ならクイックジェットを行いほとんどのヤニが落ちたのですが、長年煙草を吸っていたということで、落としきれない黄ばみが歯の内部にしみ込んでいました。
なので、1週間後にオフィスホワイトニングで再来院され、全部で1か月3回のホワイトニングを行って、見事A7からA2に変わりました。
(シェードガイド)
しかし、上の前歯2本が差し歯になっているためそこだけは着色が他と比べると濃く目立ってしまいました。
そちらに関しては、10年前に入れられたものということもあり、歯茎も下がり合いが悪く根面の虫歯にもなりかねなかったため型取りをして新しい差し歯を作ることになりました。
その際の差し歯の色はホワイトニング後の周りの天然歯に合わせて作らさせていただきました。結果的に、とても白い前歯になり喜んでもらえました。
このように、ホワイトニングのみで着色が落としきれるわけではありません。個人個人にあった最適な治療法がありますので相談しながらホワイトニングを進められることをおすすめします!
歯科衛生士の私がおすすめしたいホワイトニングは?
私が勤めている歯医者さんではおこなう”オフィスホワイトニング”、マウスピースを作って歯医者さんから渡される薬剤(ジェル)を塗ってご自宅で行うホームホワイトニングの両方があるのですが、私がおすすめするのはその両方のいいところを取り入れたデュアルホワイトニングです。
これは歯医者でまず高い濃度(過酸化水素35%)の薬剤でホワイトニングして短期である程度歯を白くします。その後、ご自宅で低い濃度の薬剤でマウスピースに塗ってホワイトニングをします。薬剤の濃度を低くすることで自宅で歯がしみたりしないようにするために低い濃度を使います。
私の勤めている歯科医院では、夏場サーフィンをするから肌はこんがり歯は白くしていたいという患者さんがいました。ただ、仕事でなかなかホワイトニングにくる時間が取れなくて、もう海開きの1か月後ということもあり困っているようでした。
その日はまず、オフィスホワイトニングをすることにしました。同時に、歯の型取りをして施術中にホームホワイトニング用のマウスピースを作成しました。オフィスホワイトニングに使用したのは、過酸化水素35%のビヨンドという薬剤です。薬剤にもいろいろなメーカーがあるんですね。
もともと、そこまでは歯の色は暗くありませんでしたが、一度でシェードガイドA2前後にすることができました。
そして、ホームホワイトニングの薬剤とマウスピースをお持ち帰りいただき就寝時にずっとつけていただくようにとご説明いたしました。この時使用したのは、オパールエッセンスという薬剤で濃度は10%です。通常は、2時間程度ですが、10%と濃度が低いのと、期間もせまっているので使用時間を長くやってもらうようにしました。
その後、その方は仕事が忙しく電話で、状況把握のみさせていただき、ホームホワイトニング開始から、1か月後来院されたときには、A1になっていました。
とてもその方も満足されており、それ以降は、半年に一度オフィスホワイトニングをしてホームホワイトニングは常に白さを継続されています。
こんな実例のように仕事上忙しい方でも、一度の来院さえできれば、デュアルホワイトニングで確実に白い歯にできるのでおすすめです。オフィスかホームのどちらか一方を行うのもよい思います。
オフィスホワイトニングの素早く効果をだせるメリットと、ホームホワイトニングの毎日行うため後戻りが少ないメリットを掛け合わせることができるので魅力的です。
こんなホワイトニング歯科はやめたほうがいいかも。私が考えるホワイトニング歯科の選び方
歯医者でのホワイトニングって「ちょっと高いな~」と感じる方もいるかもしれませんね。
ホワイトニングは基本的には、見た目をよくするためなので医療保険がきかないんです・・・(保険は治療の為に適用されるものなので)
なので、自費治療になるため医院ごとに好きな料金が設定できます。同じ薬剤を使用して同じ機械を使用していても医院によって料金にバラつきがあります。
「じゃー、どうやってホワイトニングする歯医者さんを選ぶか?」
ここで選ぶポイントとしては、安すぎない設定の医院を選ぶことです。料金差は、技術者のスキル、回数、薬剤の量などにでてきますので。
人気で一番オススメなのは、無料カウンセリングがある医院。一回のホワイトニングで何度薬剤をつけて施術してもらえるか、時間、料金、どんなホワイトニングが向いているか(個々にあうホワイトニングの種類)の説明、判断してくれます。
「安くて早い」、「今日できる」、「すぐにできる」などにつられてホワイトニングしてしまうと一度で白くなると思っていたが追加で施術しないと白くならない、施術中に歯がしみる、思っていた白さと違うといったトラブルになります。
事前説明なしのホワイトニングはオススメはできません。しっかりと事前カウンセリングを行ってくれる歯医者さんでホワイトニングはしていきましょう。
ホワイトニングする理由は千差万別
いろんなとところで見かけるようになった”ホワイトニング” 大きな駅のちかくだと全国に展開しているお店もありますね。
お店のホワイトニングは実は歯の着色をおとすものなので、実際にはホワイトニングというクリーニングに近いですけど、みんな”ホワイトニング”にしちゃってるのでそのままでいきましょ、もう区別がつかないし。
私の勤めている歯医者でホワイトニングを行なった患者さんの中には、ホワイトニングをする理由がさまざま。
汚れを落とすために白くしたいという方がほとんどなのですが、歯が黄色のため、人前で話すときに手で隠してしまう、みんなが口元を見ている気がしてマスクをつけて外出することが多いのが悩みだという方がみえました。
もともとは、世間話で悩みを聞いていただけだったのですが、「歯の色によって、精神的に悩んでいるのだー」と思いきってホワイトニングをオススメしました。
ホワイトニングを週に1回ペースで5回施術したところ、シェードガイドという歯の色見本があるのですが、それのA4くらいの色からA2まで白くすることができ、「写真を撮られるのも、ご近所さんとの立ち話のときももう手で隠さなくて良くなったわ。毎日外出するのが楽しみ。一生マスクしていないといけないと思ってた、ありがとう」と言っていただけて感動(涙)
(シェードガイド)
その方は家族からも、以前より明るい性格になったと言われ、外出することも増えたようでした。私が勤めて、2年目に初めて出会った患者さんでした。
ホワイトニングは、歯を白くするだけではなく、心の黄ばみまで落とし、性格まで前向きにして人生を変えるのだと実感したのをよく覚えています。そして、歯の色が黄ばんでいるのが原因で精神的に悩んでしまう方もみえます。
以後、ホワイトニングはその方の人生がかかってるのかもしれないと言う思いで施術しています。
他にもホワイトニングを施術していて、こんな患者さんがみえました。これは、2年前のことです。人前でセミナー活動をしている講師の女性の方でした。ホワイトニングをしたきっかけは、1ヶ月後に大切なセミナーがあるため前歯の着色を綺麗にしたいとのことでした。
喫煙者ということもあり、かなり着色は濃かったのを覚えています。ただ、患者さんは「もともと黄ばんでいて仕方がないのよね」とお話ししていました。
でも、もともと歯が黄ばんでいる訳ではなく、ホワイトニングをして喫煙を控えれば、白さを保てるということをじっくり説明しました。
その方は、半信半疑でしたが、ホワイトニングを週に1度通っていただき、合計3回施術。もちろんその間は、喫煙をなるべく控えてほしい趣旨も説明してあります。
もともと、シェードガイドでC4という暗くて黄ばんだ色をしていたのが、3回でA3(といっても、日本人の平均の色)
患者様はとてもびっくりされていて、セミナーが終わった後も3回施術を行い、今まではA1〜A2という自然な白さを保っています。※ モデルさんとかはもっと白い W2とかです!
そして、歯だけではなく、禁煙もホワイトニングと同時にされたことが鮮明に記憶に残っています。もちろん歯医者なので禁煙外来ではなく、歯に着色してしまうため、控えてもらうよう指導、助言くらいしかできません。ただ、ホワイトニングで白くなった歯をみて、相当感激して強い意志で禁煙されたようでした。
その方からは、「セミナーの間だけでも綺麗な歯だったらと思っていたけれど、こんなに白い歯でいられて、健康でいれるならタバコはこのままやめようと思うわ」といっていただけました。
歯を綺麗にするというのが本来のホワイトニングなのですが、”患者さんの意識を変え、健康にもなる”、そんな効果があることに気づいた2年前の夏でした。