~ポルトガル語翻訳者Anrakuの毎日~

ブラジル在住ポルトガル語翻訳者のつぶやきです。家庭菜園、料理、中国茶、ハイキングなども。

映像・ゲーム翻訳をしていて最近訳すのが面白かった言葉

 ブラジルではコロナウイルスの影響で外出自粛要請がかれこれ40日以上続いていて、私の住むサンパウロ州ではマスク着用があさってから義務化されたり交通規制が行われたりなどさらに厳しい対策が実施されることになるようです。そんな中で私は毎日淡々と翻訳をしています。仕事の依頼があるときは仕事の翻訳、依頼のないときはメンバーとして参加させていただいている長期的なプロジェクトの翻訳をしています。翻訳のほかに何もしないのかと訊かれたら、いかにもと答えてしまいかねない生活ですが、一応(ほかの)趣味の時間もありますよ(笑)。そういえば、うちの近くで季節外れの桜が咲いていました。

 無駄話はさておき、今日は最近翻訳して面白かった言葉について書きたいと思います。

  • 「マジパネェ」

    これは実は最近ではなくて去年の話なのですが、とても印象的だったので。とあるゲームの翻訳でキャラクターの台詞に関連する言葉が出てきて(秘密保持契約上出てきた用語自体は記載できませんが)まったく意味が分からず「???」状態になったのを覚えています。ネットで検索して意味が分かったのはいいものの、どう翻訳していいのやらとずいぶん悩み、ようやく対訳が思いついたときにはとても嬉しかったですね。

  • Thank you

    簡単な挨拶なのですがポルトガル語の名詞は女性名詞と男性名詞があり、「ありがとう」も男性は「Obrigado」、女性は「Obrigada」なので、性差のない言葉で翻訳する必要がある場合は実は難しいのです。これもゲーム翻訳で、開発者さんからできるだけ性差のない翻訳をするようにとのリクエストがあったので生じた課題でした。

  • 一発ギャグの動作

    エンタメ系の映像翻訳でよくある話なのですけど、出演者などがいかにも日本人向けなギャグをしたりしてしかも動作があったりすると頭を抱えてしまいますね。例えばアイーン体操の「アイーン」とかだったら、ブラジル人に受けるにはどう訳せばいいのやら(担当案件はまた別のギャグでしたけど)。これも適訳が思いついたときは思わず「よっしゃあ!」と大声をあげてしまいました。

  • オナラの擬音語

    はい。タイプミスではありません。おならの擬音語なんです。おならの擬音語を翻訳しなければなりませんでした。そもそも擬音語というものは文化によって大きな違いのあるものであり、音は世界中同じだとしても言葉にすると全然違うものはたくさんあります。例えば韓国語の犬の鳴き声は「モンモン」、ポルトガル語で豚の鳴き声は「óinc óinc」です。それにおならも上品なオナラ、下品なオナラ、すっきりするオナラ、なんだか一緒に何かが出てきてしまったような感じのオナラなど、いろいろあるじゃないですか。それでポルトガル語で同じ感じの擬音語はどれなのか結構考えました。

 

 というわけで以上が最近翻訳していて面白かった言葉でした。読んで共感したことや不思議に思ったこと、意外に思ったことなど、それ以外に伝えたいことなどがあったらぜひコメントしてください。

IME 状態(入力設定)をプログラム別で変えるための手順

 これはパソコンで多言語を使用する翻訳者には必見なのではないでしょうか。Windows 10にアップデートしてたばかりのころ、入力設定(IME)を切り替えると使用中のプログラム全てで入力設定が切り替えられるという、とても不便なことになってしまってイライラしていましたが、コントロールパネルで設定を変更することで解決することができることが分かりました。

 これはつまり、例えばTrados/MemoQで日本語で入力していて用語検索や確認のためにブラウザのウィンドウに切り替え英語で入力しようと思いきや…IMEが日本語のままになっているので「pろぱがちおn」とかになってしまうという状態のことです。これをいちいち日本語入力に「Alt+Shift」を押して変えていることで1~2秒のロスだとしたら作業が20時間のプロジェクトで10分以下のロスということで、確かに時間的には大した損をしていない。しかし、非効率的で作業の腰を折ってしまうし、せっかくのフロー状態が途切れてしまうような。というわけでごく小さな手間ではあるにせよ、以下にWindows 10でプログラム別に入力方法を変える簡単な方法を紹介します。

①まず、「Windowsボタン+X」を押し、表示されたメニューからコントロールパネルを選択します。

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Windowsボタン+X」を押し、表示されたメニューから「コントロールパネル」を選択。

次に、コントロールパネルのメニューから「時計、言語、および地域」を選択します。

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「時刻と言語」を選択。

③そしてその次に表示された画面で左側のメニューの「地域と言語」を選択。

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左側のメニューにて「地域と言語」を選択。

④それから、右側に青字で書かれている「キーボードの詳細設定」をクリック。

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右側青字の「キーボードの詳細設定」を選択。

⑤最後に、「入力方式の切り替え」にて「アプリウィンドウごとに異なる入力方式を設定する」のボックスにチェックを入れます。 

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「入力方式の切り替え」にて「アプリウィンドウごとに異なる入力方式を設定する」のボックスをチェック。

  これで完了!アプリごとに入力方法が別々に設定されますので、ブラウザを開いてからまたもう一度いちいち切り替える必要はなくなります。

【感想】カセツウの翻訳者オンライン交流会

 去年12月4日にカセツウの翻訳者オンライン交流会(https://kase2.jp/basic-seminar/online-translators)に参加させていただきました。ブラジルに住んでいる私でも日本の翻訳者様方と交流ができる貴重な機会にとても感謝しています。

 参加者数は運営者であるカセツウの酒井さんを含め6人で、静岡、東京、兵庫、長野と日本の様々な地域から参加している方がいらっしゃいました。今回はたまたま酒井さん以外全員女性で、子育て中の方がほとんどでした。自己紹介の段階ではオンライン交流会なので、地方に住んでいたり子育て中で家を空けられない場合も参加できる点がとてもいいと思いました。そのため、最初の10分間ほどは子育てや家事と仕事をどう両立するかなどの話題で、そんな悩みを抱えている翻訳者も少なくないのだということを実感させらました。仕事をしているのだから家事は完璧にこなせないのは当たり前だというコメントと、仕事と家のことをする時間とをできるだけはっきりさせておくことで、仕事の時間が家事や子育てに影響されてしまうことが避けられるというアドバイスがとても印象的でした。

 案件受注を安定させるためにはどうすればいいかという質問から派生し、トライアルを受ける翻訳会社の選び方、レート提示のタイミング、単価交渉をする際のスタンス、繁忙期と閑散期などへと話題が移っていきました。なんとなくこんな感じなのかなと思っていたことが、経験の長い翻訳者様の話と一致するところもいくつかあり、安心しました。翻訳会社でチェックを行っていた経験のある方もいて、翻訳会社側がトライアルを受けてもらうときの事情などが聞けたことで納得したこともありました。

 今日からでも実践したいアイデア(案件管理表、プロジェクトマネージャーさんたちとの距離の縮め方など)をいただいたほか、日本の翻訳事情がブラジルとそれほど変わらないこと、同じような悩みを抱えている方がほかにもいるということが分かって嬉しかったです。また、在宅作業で人と話す機会自体少ないので良い息抜きにもなりました。

 皆様がとてもフレンドリーで私の質問に有用なアドバイスを数々与えていただきました。あまり緊張もせず話すことができたのも良かったと思います。地球の裏側なので12時間の時差がありますが、可能な時間帯であれば次の交流会にもぜひ参加させていただきたいです(今回はこちらの午後10時からの開始だったので私にとってとても都合の良い時間帯でした)。


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交流会のメモ

 【この記事はLinkedInにて最初に公開したものを転載しております。(https://www.linkedin.com/pulse/%E6%84%9F%E6%83%B3%E3%82%AB%E3%82%BB%E3%83%84%E3%82%A6%E3%81%AE%E7%BF%BB%E8%A8%B3%E8%80%85%E3%82%AA%E3%83%B3%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%B3%E4%BA%A4%E6%B5%81%E4%BC%9A-ayumi-anraku/)】

ポルトガル語翻訳者のつぶやき

 今月上旬、カセツウ様のオンライン翻訳者交流会に参加させていただきました。それについてはすでにLinkedInで公開した投稿があるので、こちらへ転載いたしました。けれどもその際に、フリーランスで翻訳をしているならブログは絶対に書くべきだという発言があったので、とりあえず開設。


 ブラジルに住んでいるのでやはり日本の翻訳者の方と交流する機会は少ないものです。また、LinkedInだとなんだか堅苦しいイメージもあり、あちらでブログを書いていても日本の方には読んでもらえないのでは、と。


 仕事での新しい発見や大変だったこと、考えついた解決策などだけではなく、趣味などについても書いていこうと思います。

 

 ポルトガル語翻訳やブラジルの生活について知りたいことなどがあったら、ぜひコメントしてください。