ある中高年ランナーの悪あが記

長引くハムストリングス付着部炎に悩まされながらも走ることを諦めきれない高齢者ランナーの奮闘記

巨細胞性動脈炎(指定難病41)のようです

 これまでこのブログでも何度かお伝えしていた発熱の原因が判明しました

 最近の経過はというと、5/1に内科クリニックで3度目の診察を行ったのですが、依然発熱の原因は分かりません

 不明熱(※原因不明の高熱が続く状態)の原因となる病気は、「感染症」、「膠原病」、「悪性腫瘍」が考えられるようですが、感染症については内科クリニックで処方された抗生剤を1週間服用しても病状に大きな変化が無いことから細菌性の感染症の可能性は低く、またウィルス性の感染症についても新型コロナとインフルについては陰性であったことから感染症が原因となっている可能性は極めて低いものと思われます。

 また、膠原病についても全身性エリテマトーデスや関節リウマチなどが代表的な疾患ですが、私のイメージではほとんど女性が罹患するものと思っていました。

 となると、残されたのは悪性腫瘍ですが、私は以前、骨髄異形成症候群になるおそれがあるとして年2回定期的に通院していました。その後通院を中断していますが、骨髄異形成症候群を発症すると急性骨髄性白血病に移行しやすいといわれており、それを一番恐れていました。

 急性骨髄性白血病に対しては、強力な抗がん剤で治療を行うのが一般的ですが、高齢者などで体がその治療に耐えられない場合にはその治療が受けられないことがあるようです。いずれにしろ予後は非常に悪いようなので怖い病気です。

 ということで最悪の場合を想定して死亡後の諸手続きについて詳細に記入したエンディングノートを作り、密かに遺影の写真も選定した上で(笑)、5/2に内科クリニックからの紹介状を持参して市内の総合病院(※医療法の改正により総合病院という名称は無くなったので正確には旧総合病院)の総合診療科で診てもらいました

 朝の9時から診察が始まり、血液検査・尿検査・胸部X線検査・CT検査・エコー検査などを行い、担当の先生からは夕方まで非常に丁寧に診察していただいた結果、「巨細胞性動脈炎」が強く疑われるとのことでした。

 私はガンや白血病が心配だったので先生にそのことを尋ねたところ、ガンについてはCT検査では見つからなかったし、白血病については検査データからみて大丈夫だろう、とのことでまずは当面、命の危険は無さそうです。

 なお、巨細胞性動脈炎は膠原病の一種ですが、日本の患者数は約3,200名(※2017全国疫学調査)と稀な病気であり、難病に指定されています。進行すると失明や大動脈瘤脳梗塞心筋梗塞などのリスクが高まることから早期の治療が必要のようです。

www.nanbyou.or.jp

 そして5/8総合病院での2回目の診察日でした。この日はまず眼科での検査です。

 巨細胞性動脈炎では10~15%の患者に視力障害が見られるといわれており、失明に至ることもあるようです。

 ただ、幸い私は異常がありませんでした

 そしてまた、この日の血液検査の結果もだいぶ数値が改善していることから少し様子を見て、5/2に撮ったCTで血管に炎症が起きているように見られる場所をもっと鮮明にみられるMRIでの検査を5/16に行うことになりました。

 治療方針を決めるのはその後になりそうです。

 治療となるとステロイドの投与が一般的ですが、ステロイドには副作用も多く、また長期間に亘る投与が必要ですので今のこの状態から抜け出したい気持ちはありますが、治療期間中のQOL(=Quality of Life 生活の質)を考えた場合には出来れば避けて通りたいものです

 さて、どうなることやら。

コーちゃんのランニング日誌(2024年4月分)

 私の4月のランニング日誌です。

 4月は、4/6には久しぶりに秋田県境越えランとして鹿角市大湯の田代平から青森県境の迷ヶ平までのランを行い、さらに予定外ではありましたがもう一つの青森県境の見返峠までのランも行いました。

chuukounenrunner.hatenablog.com

 また、4/11には羽州浜街道ランの第6弾としてにかほ市上浜駅から山形県遊佐町遊佐駅までのランを行いました。

chuukounenrunner.hatenablog.com

 と、ここまでは良かったのですが、この後、原因不明の頭痛のため夜も眠れなくなり4/15に脳神経外科を受診しました

chuukounenrunner.hatenablog.com

 ただ1日中痛みが続くわけではないし、身体は大丈夫だったので4/18には車のタイヤ交換を行った後で少し走ってみました。

 ところがタイヤ交換で腰に負担が掛かっているときに走ったせいか、夕方にはかなり腰が痛くなって来ました。どうやらまたぎっくり腰のようです。

 

 そして頭痛に関して言えば、頭部MRI検査の結果は異常なしとのことで安心したのですが、検査日の2日ほど前から夜に高熱が出るようになっていました

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 熱が続くため4/24には内科を受診したのですが、炎症反応を見るCRPという数値が8.34Uと基準値範囲の上限の10倍弱と異常に高く抗生物質を服用して様子を見ることになりました。

 その後CRPの数値は、4/27には7.67U、5/1には5.72Uと少しずつ下がって行ったのですがそれにしても非常に高い数値であり、またこの熱の原因は分からないので総合病院に紹介状を書いてもらい、そちらで検査を受けることになりました

 総合病院での受診日については、内科クリニックの方で予約してくれるとのことでいつになるのかは分かりませんが、まあ連休明け間もなくかなと思っています。

 総合病院での診断結果がどのようになるのか分かりませんが、いずれにせよ当分の間はランニングネタを書けそうにありません。

 いつかまた、ランニングを再開できる日が来ることを願っています。

頭部MRI検査の結果と緊張性頭痛の経過そして突然の高熱

 前回(4/18)のブログでは、「頭痛がひどくて夜も眠れない状況のため脳神経外科を受診したところ、緊張性頭痛だろうとのことで筋弛緩薬を処方されるとともに、念のためということで頭部MRI検査を予約した」というところまでお伝えしました。

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頭部MRI検査の結果

 そして4/23はMRIの検査日でした。

 検査結果は、「異常なし」ということで、MRI検査では脳腫瘍など頭痛の原因となるものは見つかりませんでした。まずは、一安心!

 ただ、先生からは年齢相応の脳の萎縮が見られます、とのことでした。予想していたこととはいえ、少しショックです。

 脳の萎縮の原因は加齢のほか、過度のアルコール摂取なども原因となるようですが、私はこの50年ほど毎日のように酒を飲み続けていたのでそれは当然の結果でしょう。

 飲酒に関して言えば、今年の3月上旬から断酒していたのですが、今回悩まされている頭痛が「緊張性頭痛」と診断されてからネットで調べてみると、飲酒により血液の流れが良くなるが、それは緊張性頭痛の症状緩和につながるので適度な飲酒はお勧め、ということでしたので、これ幸い、と飲酒を再開していました

 現在の優先事項は頭痛の症状改善ですので当面飲酒は続けるつもりですが、頭痛が完治したら、今度は脳萎縮の進行を遅らせる意味でもまた断酒に取り組みたいと思っています。

緊張性頭痛のその後の経過

 そして緊張性頭痛のその後の経過です。

 脳神経外科のクリニックからは筋弛緩薬を処方された、というところまで前回のブログでお伝えしていましたが、その後服用を続けてもあまり大きな効果は感じられませんでした。(※後頭部の張りについては少し改善されました。)

 そしてまた筋弛緩薬を飲むと副作用として眠気や脱力感、倦怠感を感じましたので6日ほどで服用を止め、MRI検査の日に医師にそのことを話すと、では副作用の少ない「ノイロトロンビン」を出しましょう、とのことで薬を変えてもらいました。

 ノイロトロンビンについてもすぐに効果を実感できなかったのですが、その後に高熱のため内科を受診して処方された薬(ジェニナック)を飲んでからは状況に変化がありました

 それまでは軽い頭痛が1日中続いていたのですが、ジェニナックを飲んでからは、痛みは寝ていて起きた時が主で、それ以外の時間帯にはあまり気にならなくなりました

 ただ、このジェニナックは抗生物質感染症の原因となる菌を殺す薬なので、この頭痛の原因が何らかの細菌性感染症によるものであればその効果によるものと考えられますが、今のところこの頭痛は緊張性頭痛と考えられていますので、これは頭痛の軽快の時期とジェニナックの服用開始の時期が重なっただけと思われます。

突然の高熱

 先ほどちょっと触れましたが、4/20の夜に突然39.0度の高熱が出ました。ただ翌日(4/21)の朝には36度後半まで熱が下がり安心したのですが、夜にはまた39.0まで上がりました。

 この時にも翌朝には平熱になり夜になって熱が上がるということを繰り返しMRI検査の日(4/23)を迎えました。

 熱は36.3度しかありません。ただ、検査を受けるクリニックの玄関には現在熱が無い方でも解熱剤を使用している方はインターフォンでその旨お知らせください、とのことだったので状況を告げたところ、新型コロナとインフルエンザの検査を行いいずれも陰性であれば予定通りMRI検査が出来ます、とのことでした。もちろん検査します。

 そして、新型コロナとインフルエンザの検査はいずれも陰性であり、受けた頭部MRI検査の結果は「異状なし」だったことは先ほどお話したとおりです。

 ただ、夜にはやはり38.5度まで熱が上がりました。

 いつも日中には熱が下がるのですが、その原因はハムストリングス付着部炎の痛みを緩和するために服用しているロキソニンジェネリックの解熱効果によることが考えられますので4/24の日中は服用を止めたところ、熱は下がらずに日中の最高は38.5度でした。

 高熱が4日以上続いた時には思いもよらない病気が背景にある場合もありますので、4/24の夕方には早速発熱外来を受診しました

 ここではまずはまた新型コロナとインフルエンザの検査を行い、陰性だったので、さらに尿検査と血液検査を行いました。

 そして尿検査は異状なしだったのですが、血液検査の結果は炎症反応を見るCRPの数値が8.34U(※基準値の上限の10倍弱)と非常に高いなど、いくつかの異常が見られました。

 そこでとりあえず抗生物質を服用して様子を見ることになりました。細菌性感染症が疑われたのでしょう。

 そしてその日から抗生物質の「ジェニナック」を服用し、劇的な症状の改善は無いものの頭痛が少し軽くなり、また夜も少し眠れるようになるなど、幾分体調が良くなって4/27の再度の検査日を迎えました

 これでもしCRPの数値が大幅に減少していたとすれば抗生剤が利いていることになり、このまま服用を続けることにより高熱の原因となっているであろう感染症も治癒する、という道筋が描けるのですが・・・。

 しかし、残念ながらこの日のCRPの数値も7.67Uと前回よりは少しだけ下がったものの依然非常に高い数値でした。

 この数値を見て先生は首をかしげながらも、まだ3日しか経っていないから数値に現れていないのかもしれないし、体調が少し良くなって来ているとのことなので、もう少し様子を見ましょう、とのことで5/1まで様子を見ることにしました

 CRPの数値が高い時に疑われる疾患はまずは感染症ですが、それ以外には発熱や関節の変形・痛みなどを伴っている時には関節リウマチや全身性エリテマトーデスなどの膠原病の可能性があるようです。ただ、今のところ関節の痛みはありません。

 他には癌の可能性もあるようですが、これについては何とも言えません。

 早くCRPの数値が下がり、体調も回復してランニングを再開できる日が来ることを願っています。

2024田沢湖一周記録会を開催します

 私の所属するランニングクラブの秋田一ツ森RCでは、今年も恒例の田沢湖一周記録会を開催します。会員以外の参加も大歓迎ですので奮ってご参加ください。参加は無料です。

 以下、開催要項です。

田沢湖一周(20.5km)記録会概要

開催日:2024.6.2(日)

当日スケジュール

9:00 田沢湖畔春山第2駐車場(※田沢湖レストハウス前横断歩道)集合

9:30 スタート 11:00~12:00 ゴール予定

 まず、共栄パレスや田沢湖レストハウスのある春山第2駐車場に駐車し、9:00まで田沢湖レストハウス前の県道の横断歩道付近に集合してください。点呼終了後に写真撮影を行います。

 スタートは9:30になりますので、5分前に再集合してください。

 なお、集合時刻・スタート時刻ともにこれまでより繰り上がっていますのでご注意ください。

  なお、当日は少雨決行ですが、荒天の場合等には中止もありえますので、開催の可否は、前日(土)の夜21:00にこのブログでお知らせします 

 また、この記録会は、タイムを自分で計測してゴール後に申告してもらいますので時計の押し忘れなどないようにしてください。途中に給水所の設置を予定しています。給水時間等も申告タイムに加算してください。要はスタートしてからゴールしてまでの所要時間を申告するだけです。

 次にコースです。田沢湖ラソン大会同様に反時計回りです。

 

 ゴールもスタートと同じ地点(横断歩道)です。時計を押すのをお忘れなく

 ゴールしたら付近にあるタイム記入用紙に自分の氏名とタイムを必ず記入してください。用紙はこんな感じです。コメントもあると嬉しいですね。

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 万が一、記入を忘れた場合には、下記の担当者にメールでご報告願います。

  以上が記録会の概要ですが、参加を希望される場合は、直接又はチームの代表者を通じて5/30(木)までに、秋田一ツ森RCの担当者(ptfjc052@yahoo.co.jpまでご連絡ください

 ゴール後には、特に閉会式などは予定していませんので、そのまま解散となりますが、記録と順位などについては、後日このブログでご紹介させていただきます

 よって氏名やタイムそれに場合によっては写真もブログに掲載されますが、ご了承ください。

 では、ご参加お待ちしております!

 

 近所の一つ森公園ではソメイヨシノは間もなく葉桜となりそうで、代わりに秋田一ツ森RCが12年前に植樹した八重桜が咲き始めました。

 また、我が家の墓がある墓地のハナモモは今が満開です。

 当日も天気が良ければいいですね。

緊張性頭痛で眠れません

 1週間ほど前から頭痛がひどく夜も眠れない状態になっています。

 これまでも後頭部から首にかけての痛みは日常的にありましたが、それはたいした痛みではありませんでした。

 ところが今回は痛みが強い上に、夜中にひどくなるのです。

 いろいろネットで調べたところ、気になることがありました。

 「脳腫瘍の症状は、頭蓋骨内の圧力が高まることで起こりますが、その圧力は睡眠中にやや高まります。そのため、朝起きた時に頭痛がする場合は、脳腫瘍の症状かもしれません。」というのです。

 脳腫瘍は10万人あたり10~12人に発生するといわれる非常にまれな病気ですが、先月の下旬、秋田市出身の冒険家である阿部雅龍(まさたつ)さんが脳腫瘍により死亡とのニュースが流れて来ました。

 阿部雅龍さんは、これまで数々の冒険に挑み、「植村直己冒険賞」も受賞していますが、現在は南極大陸の「白瀬ルート」の単独徒歩での南極点到達への再挑戦に向けて準備中でしたので、道半ばでの早すぎる死はさぞかし無念であったでしょう。ご冥福をお祈りいたします。

www.yomiuri.co.jp

 ということで、可能性は少ないものの最悪なら脳腫瘍かもしれない、と覚悟して4/15に初めて脳神経外科を受診しました。

 そして問診の結果、先生からは「おそらく緊張性頭痛と思われるので頭の筋肉の緊張を緩和する筋弛緩薬を処方しましょう」とのことで、加えて念のため頭部MRIも4/23に行うことになりました。

 薬の効果ですが、残念ながら今のところあまり感じられません

 日中の痛みはそれほどでもないのですが、夜には痛みが強くなり、どうにか寝付いても2~3時間後には痛みで目が覚め、その後はほぼ眠ることが出来ません。

 ただ、思わぬところでプラスの効果もありました

 それは長期間悩まされているハムストリングス付着部炎による右臀部の痛みが若干緩和されていることです。

 これまではたとえゆっくりランであっても走ると痛みがあり、どうにかそれをごまかしながら走っているという状態だったのですが、筋弛緩薬を服用するようになってからは痛みが弱くなり、さほど痛みを気にせずに走ることが出来るようになりました

 これが筋弛緩薬の影響によるものかどうかは分かりませんが、筋弛緩薬は腰痛症も適応症になっているようで、服用後は私の腰痛も軽くなっていますので、ハムストリングス付着部炎にも効果が出ているのかもしれません。

 ただもう一つランニングへの影響ということで言えば、ランニングは骨格筋の収縮と弛緩によって成り立っているのですから、筋弛緩薬の服用によって十分な収縮が行われなくなると出力が落ちるものと思われます。(※私のシロート考えです)。

 実際、今日も近所の一つ森公園へ行きちょっと走ってみたのですが、1周422mのジョギングコースを現在の私が出せるであろう最大のスピードを意識してキロ6分で走ろうとしたにも拘らず、実際は1周に2分52秒も掛かってしまいました。

 1km当りにすると6分48秒ですのでかなり悲惨な状況ですが、このまま筋弛緩薬の影響でハムストリングス付着部炎の痛みが軽い状態が続くのであれば当面はそれを受け入れて、少ない痛みでのランを楽しめればと思っています。

 一つ森公園の桜も満開になりました

 

羽州浜街道ランその⑥(上浜駅~吹浦駅 ※三崎公園散策)

 昨日(4/11)は、羽州浜街道ランの第6弾としてにかほ市上浜駅から県境を越えて山形県遊佐町遊佐駅までのランを行いました。

 そしてそのルートですが、県境となる三崎峠の辺りは羽州浜街道で最大の難所となっていたためか、明治以降の道路整備においてはその部分を迂回して整備され、羽州浜街道は現在でも人がやっと通れるような山道のままになっています

 そのためグーグルマップでもその三崎公園内の山道(※羽州浜街道)のルートを表示出来ませんので、可能な部分だけを表示させていただきます。

 まずは、上浜駅から国道7号線などを通って三崎公園内の山道の入口までのルートです。

 そしてその後は山道を通って三崎峠を越えると再び国道7号線に出ますので、その地点から吹浦駅までのルートです。

 この日はランの前にスタート地点から車で10分ほど手前にある道の駅象潟で昼食を摂りました。

 道の駅象潟は東北最大級と言われ、約20,000坪もの敷地があります。

 小さな祠もありました。

 これは何でしょう?

 

 建物の裏手の広場には前回の旅ランで訪れた蚶満寺(かんまんじ)同様に西施(せいし)の像がありました。

 松尾芭蕉奥の細道の道中、「象潟や 雨に西施が ねぶの花」と詠んでいますものね。

 

 さて、車を上浜駅の駐車場に移動させ、そこからスタートです。ここにはゴール後に吹浦駅からJRで戻って来ますので、置かせてもらっても問題ないでしょう。

 数十m進むとすぐに国道7号線に出ます。ここからが羽州浜街道です。

 途中、大砂川地区と小砂川地区では国道7号線から外れますが、小砂川では八幡神社に立ち寄りました。

 創立年代は不詳のようですが、拝殿には見事な彫刻が施されていました。

 

 国道7号線に戻っての間もなくのこの地点から羽州浜街道はまた国道7号線を外れて、三崎公園内の旧道に入ります。

 ただ、グーグルマップでは羽州浜街道は国道7号線を挟んで反対側のこの道路に入ることになっています

 しかし、この道は明治9年に初めて開削されたものであり(※現在の国道7号線が海岸沿いに開通する昭和27年までは国道だった)、江戸時代から存在していた羽州浜街道ではありません

 奥の細道で有名な松尾芭蕉も、もちろんこの道ではなく三崎公園内に今も残る旧道(※羽州浜街道)を通ったようですので、私も松尾芭蕉と同じ道を辿ることにします

 ちなみに辿る道は次の地図で「三崎旧道」と表示されているラインです。そしてまた、旧国道は羽越本線の上を走る「酒田街道(明治9年)」と書かれているグレーのラインです。

 

 旧道に入りました。やはり険しい山道のようです。

 

 ところどころに「奥の細道」の案内表示がありますので、それを頼りに進みましょう。

 

 ただ、この三崎公園内には「奥の細道」(※三崎旧道)のほか、公園として整備された遊歩道も入り組んでいて、どちらを進むべきか迷うことがあります。

 まあ、整備されていない方を旧道と判断し、歩きにくい道を進みます。

 

 やがて舗装道路に出ました。この道路は公園内の道路です。奥の細道芭蕉随行した門人・河合曾良の日記による文学碑もありました。

 

 道路を渡って再び森の中に入ります。

 

 一里塚跡がありました。紛れもない旧街道の名残ですね。

 

 草木を分け入っていくような場所もあります。

 

 約1200年前に慈覚大師円仁が開いたと言われる太子堂に着きました。

 太子堂の周辺には五輪塔(※石を5個積み上げた供養塔)が点在しており、古い物は円仁の時代の頃のものといわれているようです。

 

 そして三崎旧道の山形県側入口に着きました。来た道を振り返ります。

 秋田県側の入口からここまでは1.6kmほどでしたが、大きな石が転がっているなど歩きにくい部分が多かったため43分も掛かりました。でも、これは想定の範囲内です。

 

 さあ、ここからランの再開で国道7号線に戻ります。

 

 7号線を離れて女鹿集落に入ると神泉(かみこ)の水と呼ばれる住民の共同洗い場がありました。

 

 女鹿集落は建物がすべて瓦屋根であり、色調も統一感があって風情がある街並みです。

 

 松葉寺の入口にはお地蔵様と庚申塚がありました。

 

 女鹿集落を過ぎ、国道345号線に入ってから海沿いの滝ノ浦という集落を通っていると高い位置から私を見下ろしているお地蔵様を発見。

 江戸時代から旅人を見守ってくれているのでしょうか?


 そしてさらに国道345号線を数百メートル進むと今度は鳥崎という集落にもお地蔵様がありました。

 そういえば、吹浦地区ではユネスコ無形文化遺産に「来訪神 仮面・仮装の神々」として登録された「アマハゲ」の民俗行事が行われていますが、アマハゲの行事が今も行われているのはお地蔵様を見かけた女鹿・滝ノ浦・鳥崎の3つの集落だけのようです。

 お地蔵様とアマハゲには直接的には何の関係もないのでしょうが、この偶然は昔からの歴史や伝統を大事にするという住民の方々の意識の表れによるものかもしれません。

 

 さらに345号線を1kmほど進んでから羽州浜街道は345号線を離れて南光坊を経由します

 ところが、途中から通行止めとなっていました。

 まあ、車両通行止なのでランナーの通行は大丈夫でしょう。

 

 坂道の途中には「南光坊坂開通の碑」がありました。

 この南光坊坂というのは、南光坊永淳順法師が、荘内から秋田に通ずる悪路から住人旅人の難儀を救おうと新道開削を決意し、1839年天保10年)に生涯の事業として独力で工事を始めて完成させたと伝えられています。

 この道路が出来るまではさらに山側の悪路を通るしかなかったようですので、南光坊法師の功績は計り知れないものだったでしょう。

 

 さらに坂を上ると通行止めの原因が判明しました。大きな石が路上にありました。たぶん崖の上から落ちてきたのでしょう。


 坂を上り切ったところで来た道を振り返りましょう。だいぶ上って来たのですね。


 ゴールの吹浦駅までは大分近づいて来ましたが、時間が余りそうなので道路沿いにある諏訪神社に寄ってみました。

 

 そして次にこの日最後の訪問地である鳥海山大物忌神社(ちょうかいざんおおものいみじんじゃ)の里宮である吹浦口ノ宮に行きました。なお、本殿は鳥海山の山頂にあります。

 下拝殿の脇の長い石段を上って拝殿に着きました。 

 更にその裏に建物があるようなので行ってみましょう。ただ、その建物に行くためには拝殿の中を通らなくてはならず、普段は中には参拝者は入れないようです。

 拝殿の横の階段を上って月山神社本殿のそばまで来ました。

 ただ、月山神社本殿と鳥海山大物忌神社吹浦ノ口本殿には柵が張り巡らされてこれ以上は近づけませんでした。

 

 鳥海山大物忌神社からは500m弱で吹浦駅に着きました。

 

 吹浦駅から見た鳥海山です。鳥海山は富士山のような円錐形をした美しいコニーデ型火山でしたが、噴火により山体崩壊を起こし、現在の姿になっているとのことです。

 吹浦駅前の桜です。満開ですね。

 吹浦駅からはJRで上浜駅に移動し、無事、車で家に帰りました。

 この日のランは前半・後半合わせて12kmほどで、いずれもキロ7分台の後半とかなりのゆっくりペースでした。

 今後の旅ランはいずれの回も25km以上と長距離ですので、はたして走り切れるでしょうか?

秋田県境越えラン㉑(国道454号線見返峠・迷ヶ平その2)

 昨日(4/6)は、国道454号線の青森県境である迷ヶ平へのランを行い、その後、県道128号線と国道454号線の合流点からスタートして、国道454号線のこれも青森県境の見返峠までのランを行いました。

 最初の迷ヶ平までのランのルートは次のとおりです。

 まず、車を県境を越えてすぐの迷ヶ平公衆トイレの駐車場に置きました。

 ここまでは車で3時間ほど掛かっています。標高が高いせいか思った以上に雪があり、除雪もほとんどされていなかったのですが、何とか車を止められる場所が見つかりましたので一安心です。

 ここから前回の到達地点である県道128号線の田代平に向かいます。

 前回は牧場へ行くための細い道の入口付近のこの場所まで来ましたので、ここがスタート地点となり、来た道を戻ります。

 天気は快晴で気温も上がり、旅ランには最適な天候です。

 道路に雪はありませんが、日当たりの良い牧草地などを含め、まだまだ周りには雪が残っています。

 ここまでが県道128号線となり、この先は左右とも国道454号線です。

 そしてまずこの日は右折して青森県境の迷ヶ平に向かいますが、左折して2.7kmほど進んだ見返峠付近も青森県境になっています。何か地形が入り組んでいて複雑ですが、そちらについてはまだ冬期閉鎖中となっているはずです。

 ちょっと様子を見てみましょう。

 やはり通行止めとなっています。確認後、当初の予定通り、迷ヶ平へのコースに戻ります。

 青森県に着きました。

 ここからほんの200mほどで、車を置いてある迷ヶ平公衆トイレの駐車場に着きました。

 昨年7月に行ったこのコースの下見の際に立ち寄った食堂も周りを雪に覆われて休業中のようです。

 

 さて、当初の予定ではこの日はこの後、十和田湖畔に移動して滝ノ沢峠の途中までのランを行うことにしていました

 ただ、そのコースの近くには適当な駐車場はありません。グーグルマップで見たところ、道路沿いに車を1~2台ほど止められるようなスペースがありましたので、そこに止めるつもりでいたのですが、この分では雪が多くて止められない可能性が大きいと思われます。 

 そこで急遽予定を変更しました

 先ほど立ち寄った通行止めの先の道路ですが、道路には雪が見えませんでしたのでどこまで行けるのか確認したいと思います。

 本当は歩行者も通行してはいけないのかもしれませんが、危険個所があっての通行止めではなく雪があって通れないという通行止めですので、自己責任で注意しながら進みましょう。

 ちなみに通行止めとなっている地点から県境の見返峠までは次のようなコースになります。

 見返峠に向かうのですが、最初はむしろ下っています。道路には全く雪がありません。だいぶ前に除雪したのでしょう。

 

 やはり徐々に上りになって来ました。まだ、道路に雪はありません。

 

 結局、道路上に雪は無いまま県境の見返峠に着きました。そして県境には改めて通行止の表示があります。


 青森県側に入ってもう1枚。

 

 峠からは十和田湖が見えました。見返峠をいう名前は、昔、十和田湖方面から山道を上って来た旅人がここで振り返って十和田湖を眺めたことに由来するのでしょうか?

 

 あとは来た道を戻るだけです。スタート地点に着きました

 

 これで予定している19か所の県境越えのうち15か所を制覇したことになります

 相変わらず右臀部の痛みがあり、この日もラン(7.4km、5.3km)のスピードはキロ7分台とゆっくりでしか走れませんでした。

 この状態ではとてもレース出場は無理ですが、何としても予定している旅ランは完遂したいと思っています。