スコットランド旅行 第1回 出発編 カタール航空でエジンバラへ(前編)
お久しぶりです。忙しさを言い訳に3ヶ月も更新を放置してしまいました。
この間にスコットランドのウイスキー蒸留所を巡る旅に行ってきたため、記憶が薄れないうちに記事にしておきたいと思います。九州バス旅行記は当分お休みです。
第1回 出発編
2018年9月17日。今回の旅の出発地、成田空港第2ターミナルです。
日本からスコットランドへの直行便はありません。従ってどこかしらを経由する必要がありますが、今回は価格重視で、カタール航空を利用して成田→ドーハ→エジンバラのルートでスコットランド入りしました。
スコットランドへの最安ルートは、中国系航空会社で中国経由で欧州入り&欧州内LCCでスコットランドへ、のルートだと思われますが、日本から乗り継ぎ1回で行けるルートではカタール航空が最安ではないでしょうか。
しかもカタール航空は格付け会社の航空会社ランキングで2016年総合2位、2017年総合1位、2018年総合2位という圧巻の成績を誇る航空会社です。中国系航空会社やLCCより断然安心安全快適な旅ができることは間違い無いと思われます。
成田発ドーハ行の出発時間は22:20ですが、22:00に繰り上げとなっていました。他の方の旅行記を拝見すると、成田空港の門限(23時)の関係で日常的に繰り上げられているようです。空港へは余裕を持って到着しましょう。。
早めに空港に着く方が良いもう一つの理由はこれ。チェックインカウンターがめちゃくちゃ混雑します。30分〜1時間は平気で待たされます。
この写真はチェックインを済ませた後に撮影しましたが、時間は20:25。出発時間が22:00に繰り上げならチェックイン締切はその1時間前の21:00なので結構危ういところ。流石に締切前から並んでたら許してくれるでしょうけど。
手荷物検査と出国審査を通過して、海外旅行のお楽しみ、免税店へ。
当然国産ウイスキーはほぼ全滅です。
き、きゅうじゅうにまん…味よりもどうやって持ち運ぶのか気になる…
ジョニ青を試飲させてもらいました。素晴らしい熟成感とはっきりしたピート香。美味しかった…
さて、いよいよ搭乗です。カタールのドーハまでは11時間5分のフライト。
搭乗するQR807便の機材はB777-300ER。エコノミークラスは今やB777でも当たり前になってしまった3-4-3の凶悪アブレストです(~_~;)
羽田便なら座席幅が1インチ広く、機内エンターテインメントが充実し、機内Wi-Fiも付いた最新鋭のA350-900なので断然そっちの方が優れています。成田はアクセスの時間や費用も余計にかかりますし、これから予約する方は羽田便を選ぶことを強くお勧めします。。
カタール航空では無料で事前座席指定が可能なので、前に座席が無く足が伸ばせる席を取ってみました。
しかしこれが大失敗。まず荷物の置き場が無い。大きい荷物は頭上の収納に入れますが、ヘッドホンや機内食メニュー等、身の回りの品を置く場所がありません。
それから機内エンターテインメントのリモコンが無い。画面のタッチパネルで操作するしか無いので一部ゲームはできません。
それから通路が狭くなる場所に位置するので、通路を通る人やカートがシートにぶつかる…
そもそも私は足が長くないため、通常の座席でも十分足を伸ばせたのでした。
機内食メニュー。中東の航空会社ですが、ちゃんとお酒もあります。
これから10日間和食にありつけないことを考え、和食を選択。美味しいです。量も十分。流石世界トップクラスのエアライン。
ビールはメニューにあるハイネケンに加え、日本線に限りキリン一番搾りもありました。
ハイネケンは缶の表記を見る限り、日本で流通しているキリンのライセンス生産品ではなくオランダ本国で製造されたものと思われます。
飲み物はおかわり自由。こちらはカミュVSOPエレガンス。フルボトルで4000円近くするのでお得感ありますね。それに対してウイスキーはジョニ赤でした。
多くの乗客が眠っている時間でも、CAさんが水やジュースを配り歩いてくれます。
機内の様子。
隣席の方は医学生で、これからドイツに交換留学に行き現地で研究を行うとのことでした。こっちはイギリスに酒を飲みに行くなんてとても言えません(言ったけど)。
ドーハ到着2時間前に朝食が出ました。3種の中からオムレツを選択。これも美味しかった。
約11時間のフライトを終えドーハに到着。まさかの沖止めです。
世界最大の航空エンジン、GE90-115Bが間近に見れてテンション上がります。
こんなバスに乗ってターミナルビルに入りました。
記事が長くなったため今回はここまで。
次回、ドーハ空港でのトランジットとエジンバラへのフライトに続きます。
蒸留所訪問記(1) 宮城峡蒸溜所(ニッカウヰスキー)
新シリーズの蒸留所訪問記。
第1回は昨年12月に訪問したニッカウヰスキー宮城峡蒸溜所です。
2日に分けて訪問したため、天候の違う写真が入り乱れているのはご容赦下さい。
さて、宮城峡蒸溜所の最寄り駅、仙山線の作並駅です。一応仙台市内ですが、仙台駅と山形駅のほぼ中間の山深い場所に位置します。
ここから蒸溜所までは徒歩30分。なかなかの距離です。公共交通機関を利用する場合(お酒を飲みたいなら当然ですよね)は駅から徒歩の他に、土日祝運行の無料シャトルバス、タクシー、または仙台駅から出ている市営バスの選択肢があります。
1回目の訪問時は一時ブリザードのような吹雪で、そんな中スーツケースを引きながら必死に30分歩いた苦い思い出が…
作並駅にはコインロッカーのような施設は一切無いので、大きい荷物を持っている場合は必ず仙台駅等のコインロッカーを利用しましょう。
歩くこと25分、やっと蒸留所入口に到着です。
しかしビジターセンターは敷地の一番奥。ここから更に5〜10分程度敷地内を歩きます。
歩く途中、何やら怪しい袋が。
これは、、恐らくカフェ式蒸留器で蒸留されるグレーンウイスキーの原料ですね。
とうもろこしだとは知っていましたが飼料と共通だったとは。
ようやく到着です!
ご覧の通り、敷地内には空中に電線がありません。竹鶴政孝のこだわりで地中化されたそう。
白州ほどではありませんが、自然と調和していますね。
ビジターセンターは2017年3月にオープンしたばかりで、ピッカピカでした。
ビジターセンター内は展示品が充実していて、小規模なウイスキー博物館のようになっていました。麦芽やピート、そして各種ウイスキー製品の香りが体験できる展示があるのがグッドです。
これはニッカの第1号ウイスキー。ブラックニッカ、ハイニッカ、スーパーニッカの復刻版も出たことですし、これの復刻版も出してくれないかな。瓶の形が好きなので部屋に飾りたいです。
ここからは無料(!)の蒸留所ツアーに参加して製造工程を見て行きます。まずビジターセンター内のシアターで映像を見て、屋外へ。
これはニッカの誇るカフェ式蒸留器の入った建物。もともと西宮工場に設置されていたものが1999年にここに移設されたらしいです。
カフェ式蒸留器についてはこちらの記事が非常に詳しく分かりやすいのでご覧下さい。
連続式蒸留器はやはり高濃度アルコールが発生して危険なのか、どこも見学できないんですよね。一度見てみたいなあ。
その隣にあるのがキルン塔。原料の麦芽を乾燥させる設備ですね。1969年の蒸留所操業開始から1975年まで実際に使用されていたようです。現在はスコットランドから乾燥済みの麦芽が輸入されています。
こちらは原料を貯蔵するサイロです。
次は仕込棟へ。ここにはマッシュタン2基、醗酵槽22基があります。ツアーは立ち止まらずどんどん進むため、これしか撮れませんでした。
そしてお次は蒸留所見学のクライマックス、スチルハウス。ポットスチル(単式蒸留器)が初留用、再留用各4基の計8基あります。
宮城峡蒸溜所のポットスチル形状はバルジ型、上向きラインアームで、ガス火蒸気間接蒸留です。
余市とは全く異なるこの設備が宮城峡の原酒の個性を生み出すわけですが、詳しくはこちらのページをどうぞ。
このようにスチルに注連縄が掛けられているのが日本らしくて良いです。
スチルハウスの外に出ると、樽を積んだフォークリフトが走っていました。大きさ的にシェリー樽かな?
見学の最後は貯蔵庫。樽の内部の様子、熟成過程の変化が学べます。12年で半分まで蒸発してしまうんですね。
宮城峡蒸溜所には26棟の貯蔵庫があるようですが、この貯蔵庫は現役ではなく見学用と思われます。
ツアーの最後にはお待ちかねの試飲タイム。
試飲できるのは竹鶴、スーパーニッカ、アップルワインの3種類。シングルモルト宮城峡が無いのは残念ですね…(※現在は竹鶴が宮城峡に変更されているようです)
水、氷、炭酸水も用意されているので、好きな飲み方で楽しむことができます。
ツアーはここで解散で、物足りない人には有料試飲があります。一部の人にはこっちがメインですね(笑)
有料試飲のメニューはこちら(2017年12月19日現在)。
はい、驚異の安さですね。竹鶴21年が500円って…
宮城峡10年、12年など終売品も揃っています。ウイスキー好きとしては何度でも訪れたい天国です。
この他にカフェジン、カフェウォッカ、限定品もあります。
飲みたいウイスキーが多過ぎて選べない!という方のために香りを試す用のグラスまで用意されています。至れり尽くせり…
一つ問題を挙げるとすると、有料試飲はショットグラスは提供されること。テイスティンググラスではないので香りを楽しみにくいんですよね。
ショップは圧巻の充実ぶりです。サントリーの蒸留所とは比較になりません。蒸留所限定ウイスキーも種類豊富です。
全部欲しい…
財布と相談して涙を飲んで蒸留所を後にしました。
最後に
まさに峡谷(グレン)に位置した良い蒸留所でした。
有料試飲や売店も充実しており、遠方からでも訪れる価値はあります。仙台や山形に行く機会のある方は是非行ってみて下さい。
蒸留所限定品の比較テイスティングや一般の見学コースとは異なる貯蔵庫の見学も含まれる有料ツアーもあるとのことで、次に訪れる機会にはそちらに参加してみたいと思います。
ホワイトホース ハイボール 缶
こんばんは。昨日(2018年7月10日)、有名なブレンデッドスコッチウイスキーの銘柄、ホワイトホースのハイボール缶がキリンビールから発売となりました。
ハイボール缶と言えば角、トリス、ジムビーム を擁するサントリーが圧倒的シェアを誇っている訳ですが、そこに食って掛かるんですね。。
外出中にハイボールを作るのは困難、自宅でも意外に面倒なので、こういったRTD(Ready to Drink)商品が充実するのは歓迎すべきことと思います。
しかもスコッチウイスキーのハイボール缶は初めて見ました。これは期待するしかありません。
キリンはホワイトホースの原酒をバルクウイスキーとして輸入して、日本国内でボトリングしているからできる芸当ですね。ディアジオはよくこんなの許したなと。。
ところでホワイトホースがスコッチウイスキーでは日本国内売上No.1とは初めて知りました。ジョニーウォーカーでもバランタインでもないんですね。確かにホワイトホースは酒屋の棚から無くなるスピードが他のスコッチより速い気がします。
基本情報
種類:発泡性リキュール
原材料:ウイスキー、糖類、香料、カラメル色素
アルコール度数:6%
容量:350ml
参考価格(税込):¥192
感想
ほとんどの安スコッチには入っているであろうカラメル色素はさておき、糖類と香料は気掛かりですが飲んでみます。
確かにホワイトホースのスモーキーフレーバー(ラガヴーリン由来?)や甘い香りが感じられますね。ちゃんとスコッチしています。美味しい。
ただ、レモンの香りもする。レモンってどこかに書いてあったっけ。
“Scotch whisky with lemon flavored soda”
書いてありました。こっそり英語で。香料の正体はこれか。
ウイスキー本来の味を楽しみたい者としてはこれはちょっと残念…
でもスコッチウイスキーに親しみの無い層に飲みやすさをアピールするには仕方ありませんね。
しかし、レモンの香りも糖類添加による甘さも、ホワイトホースの風味をぶち壊してしまう程ではないところにキリンのこだわりを感じました。
最後に
なかなか悪くない出来で、旅先や出張帰りの列車内で一杯、と言った時に有力な選択肢に成り得るんじゃないかなと思います。自宅ではちゃんと炭酸水と氷を用意して自分で作りたいですけどね。
今後同社の販売する富士山麓、ジョニーウォーカー、フォアローゼズ、ハーパーといったブランドでもハイボール缶も発売されないか期待ですね。サントリーはバランタインやティーチャーズ、サッポロはデュワーズで追従してくれれば選択肢も増えて楽しそうです。
これを飲んでいると普通のホワイトホースファインオールドのソーダ割りと飲み比べてみたくなりました。今度ミニボトルを買ってみよう…
グランアグリ 小麦のビール
今回は石川県の地ビール、グランアグリ 小麦のビールを飲んでみます。
金沢駅の土産物店で北陸新幹線E7系風デザインに惹かれて購入したヴァイツェン。
ヴァイツェンとは大麦・ホップに加え小麦を原料に使用した南ドイツ発祥の白ビール。フルーティで苦味が少ないのが特徴です。
ヘッドライトが麦の絵で表現されているのが良いですね。商品名も、E7系に連結されているグランクラスを強く意識していると思われます。
北陸新幹線開業を祝いわくわく手づくりファーム川北が醸造したビールで、地元産新品種小麦「ゆきちから」と六条大麦「ファイバースノー」を主な原料として使用とのこと。地元産原料使用とはかなり力入ってますね。390円が安く感じられます。
北陸新幹線車内販売、金沢駅おみやげ処金沢、ハートイン金沢店、JR駅ナカNEWDAYD各店等での限定販売です。
「麦から大切に育てた、本物の地ビールです。」
基本情報
種類:ヘーフェヴァイツェン
原材料:大麦麦芽、小麦麦芽、ホップ
アルコール度数:5%
容量:350ml
参考価格(税込):¥390
感想
開栓する前に缶をひっくり返して中身を混ぜる作業を忘れたため写真では透き通っていますが、本当は酵母で白濁したヘーフェヴァイツェンです(ヘーフェは酵母)。
ヴァイツェン特有のバナナのようなフルーティな香りは比較的抑えめ。泡が細かく滑らかで、クリーミーな味わいですが酸味や炭酸も効いていて、まどろっこしくありません。飽きずにどんどん飲めます。これは美味しい。
最後に
E7系車内でこのビールを飲みながら旅をするのは格別だと思います。北陸新幹線を利用する際には是非お試し下さい。
機会があれば同メーカーの別製品も飲んでみたいと思います。
透明なオールフリーを飲んでみた (オールフリー オールタイム)
こんばんは。今日は6月19日(火)に発売となったサントリーの斬新な新商品、透明なノンアルコールビール「オールフリー オールタイム」を飲んでみます。
見た目もビール系飲料には全く見えません。
最近、紅茶といい、コーラといい、何でも透明にした飲料が発売されていますね。一般市民の目に触れる職に就く人が仕事中に水・お茶以外の飲料を飲むと即クレームが来る世知辛い社会になっているのでしょうか。
しかし、ノンアルコールビールは事情がかなり違うような…どんな職場でも飲むのは宜しくない気がします。何故ダメなのかを論理的に説明するのは難しいですけどね。
ランチのお供、スポーツの後は分かるけど、会議中は流石にまずいのでは・・・
原材料を見てみると、ちゃんと麦芽も使われているんですね。
基本情報
種類:ビールテイスト清涼飲料
原材料:麦芽/炭酸、香料、酸味料、酸化防止剤(ビタミンC)、苦味料、甘味料(アセスルファムK)
アルコール度数:0.00%
容量:380ml
参考価格(税込):¥147
感想
それではそろそろ飲んでみましょう。
蓋を開けると「ビール風味飲料のような」香り。決して「ビールのような」香りではありません。
飲んでみてもこれは・・・「ビール風味飲料風味飲料」・・・そして後味は…ん???
これは・・・
クッピーラムネそのものです
それ以降、全部クッピーラムネにしか感じられなくなりました。
透明なノンアルコールビールと言うより「無糖ラムネ」と呼んだ方が味のイメージがしやすいかもしれません。
やはり透明という制約下では技術的限界があるのでしょうね…
特に他のレビューを見ずに感想を書きましたが、後に検索してみると同様にラムネを感じている人がいて安心しました。
ラベルを剥がして飲むことを想定されているのか、このようにジッパーの絵でラベル切り取り口が示されています。
剥がしてみるとこんな感じ。予備知識が無いと絶対ノンアルコールビールとは分かりません。
ボトルの模様はどうやら複数種類あるらしく、私の買った個体は「All-time」と書かれていました。
最後に
ビールどころか一般的なノンアルコールビールにも程遠い風味ですが、コンセプトは斬新で面白いと思いました(その是非はともかく)。
これから更に改良が進められよりビールの味に近付いて行くのが楽しみです。
サントリーは透明な紅茶、ペットボトル入りクラフトコーヒーの例の様に他社も追従する斬新な製品を次々と出していて、その商品開発力、ブランディング力(?)の高さに驚きます。
欲を言えば、ウイスキーでもその力を見てみたいなと思うこの頃…
高価格帯では新商品が出ているけどそもそも入手が至難。ニッカのように年に複数回とまでは行かずとも、年1回でも4000円以下の価格帯で手に入れやすい限定品を出してくれたら楽しいんだけどな・・・と思いました。(梅酒樽マシマシのオールドとか、ヘビリーピーテッドなリザーブとか、シェリー樽マシマシのローヤルとか…)
あっでも透明なウイスキーは要らないですw (過去にニッカが出していたようです。“アクアウイスキー”で検索)
最後にかなり話が逸れてしまいましたが、これでオールフリーオールタイムのレビューを終わります。