百貨店:国内富 裕層の消費に注視

三越伊勢丹HD〜新宿店の免税売上⾼が3ヶ⽉連続マイナス:業界相対で弱含み
な理由は、

①1⽉クリアランスセールの早期化(12⽉下旬に買い控えが発⽣)、

②⽇本橋店のテクニカル要因(千葉県内サテライト店の売上移動、催事縮⼩、美術品
の反動減で計2pt減収)、

新宿伊勢丹の免税苦戦(競合他社の積極販促、転売業
者の購⼊減少、美顔器ブームの沈静化)。

国内グループ百貨店事業の売上伸⻑率は1.9%、三越伊勢丹の既存店は-1.2%(新宿+0.1%、⽇本橋-4.7%、銀座0.2%)、曜⽇効果は+1.5pt。

商品別増収率(新宿伊勢丹)は婦⼈服(ボリュームゾーン)+0.4%、婦⼈雑貨(アクセサリー・マフラー等)-2.5%、ラグジュアリー(宝飾・時計含む)+4.8%、化粧品-1.5%、⼦供服+5.2%、紳⼠・スポーツ0.5%。メンズの⾼級ダウンジャケットは基幹3店で3割増。インバウンド:免税品増収率+1.5%(件数+6.5%、客単価-4.6%、構成⽐+0.3pt)。

 

J.フロントリテイリング〜東京店のラグジュアリー売上⾼が牽引:⾐料品の暖
冬ダメージが⼤きく、特に下旬は専⾨店の固定客向けセールなどに客⾜を奪われ
た。

⼤丸松坂屋百貨店計の売上⾼(神⼾店の影響除く)は-0.6%(免税効果+0.8pt、曜⽇効果+0.6pt)。商品別売上伸⻑率は婦⼈服+2.8%(ボリュームゾーン-4.9%、ラグジュアリー+8.5%)、婦⼈雑貨・⼦供服+4.7%(うち化粧品+10.5%)、⾷品-1.3%、紳⼠服+0.0%、美術・呉服・宝飾+2.8%。⾐料品売上⾼の詳細は、婦⼈ウールコート-10%、ダウンジャケット-7%、ニット-5%。インバウンド:免税品売上⾼+13.4%(客数+19.3%、客単価-4.9%、構成⽐+0.8pt)。

免税品の店舗別増収率は⼼斎橋+19.2%、梅⽥+8.1%、東京-3.3%、京都+12.8%、札幌+4.9%、名古屋+26.8%。主要商品の免税/内需の伸び率(12/26迄)はラグジュアリー+5.5%/+6.2%、化粧品+35.8%/-0.6%、⾼級腕時計+11.3%/+47.9%。


H2Oリテイリング〜セール時期ずれが⾐料品売上を牽引:百貨店事業の売上伸⻑率は+4.0%、阪急本店+7.3%、阪神梅⽥本店-8.0%。業界相対で強い理由は優良顧客向けセールの開始時期ずれ(増収効果+4pt)で、当該セールが⾐料品売上⾼を⽀えた。商品別増収率(阪急本店)は婦⼈服+14%、服飾雑貨+7%、ラグジュアリー+9%、化粧品+4%。インバウンド:阪急本店の免税品増収率は+10%(件数+3%、客単価+7%、構成⽐+0.2pt)と4ヶ⽉ぶりに前年実績を上回った。