30代中堅社員が思う現代の「起業」の難しさ
30代、子持ち中堅社員が考える現代の「起業」の難しさについて
こんにちは。Ariaです。
今回は起業について、30代子持ち共働き世帯である筆者の目線で思うことを。
皆さんは自分で起こしてみたいビジネスのアイデアが懐で暖まっていたりしますか?私はというと、(実現可能性はさておき)アイデアだけなら数十個スタンバイしている状況です。笑
一つの会社に縛られない生き方が注目される昨今、若い世代*1の人々にも、熱い独立欲求がある方が多くいるような印象を受けます。
副業の時代*2も相まって、自分の事業を持ちたい人が増えている
筆者の勝手な所感ですが、副業が叫ばれる昨今、自分が勤めている企業以外に収益の軸が欲しいと言う考えだったり、本業以上にやりたいことを副業として始めたいと言う考えをもった方が増えているような気がします。
本業を疎かにして総崩れになってしまうようだと目も当てられませんが、筆者としては各人が自立して、それぞれの関心のアンテナを張り巡らせて世界に価値を提供しようと模索する構図は良いことだと思います。
主として勤める会社の制約がまだまだ大きい
特にJTCなんかは、副業がそもそも解禁なんてされていなかったり、上司への申請がとても通ると思えない環境だったり、内実、副業や個人事業立ち上げハードルはまだまだ高いように見えます*3。
そもそも仕事が忙しくて、いろいろやりたいことはあるしチャレンジしたいけど、とても時間がない、、と言う人も多いでしょうね。
「人生をかけた脱サラ」 or 「一生安泰?なサラリーマン人生」
このような二項対立を脳内で思い描いて、がんじがらめになってしまっている人も多いのではないでしょうか。私もそうでした。
リスクを抑えて小さく事業を始める「リーン・スタートアップ」という言葉が登場したのは、アメリカの起業家、エリック・リースの著書『The Lean Startup』はアメリカでベストセラーになりました*4。
命を賭して一世一代の事業をバリューチェーンの上流から下流まで一気通貫で立ち上げることに比べれば、リーン・スタートアップの比較的手軽な方法論*5は、雇用されながら起業の準備をしたい人や、副業としての起業を考えている人には魅力的ですよね。
とはいえ、誰もが皆、リスクをいい具合に抑えたリーン・スタートアップの事業構想をそうそう創り出すことができるはずもなく、実態としては「人生をかけた脱サラ」or 「一生安泰?なサラリーマン人生」を天秤にかけることになっているのではないでしょうか。
人脈を大切に、指一本ずつ始めてみれば、道は開けるかも
筆者の考えとしては、「規模は小さくてもいいから、怪我をせずにいかに自分にとってワクワクするプチビジネスを始めることができるか」が重要なポイントかなと思います。
スタートアップに関する情報も書籍やSNSなどで多く参照できる時代になったので、自分なりの超リーンスタートアップを熟考してみるのが大切かなと思います。
また、起業にあたっては、いろはが何もわからないという情報の非対称性が、スタートアップ市場から優秀な人材を遠ざけている気がしてなりません。スピーディに情報収集するためにも、人脈をフル活用して、質の高い情報インプットの頻度を高めていくことも肝要になってくるのかなと思います。
圧倒的におススメの書籍
本稿では一冊ご紹介します。
Harvard Business Schoolのトム・アイゼンマンの『起業の失敗』です。
世の中には、ビジネスの「成功」を声高々に謳ったビジネス本が溢れかえっていますが、当然のことながらそれらの著書には生存者バイアス*6がバッチリかかっているケースが多くなってしまいます。
本書はあえて、華々しいスタートをきったスタートアップの種々多様な「失敗」に焦点をあてることで、スタートアップが陥りがちなトラップを痛快に紹介しています。
個人的には、
- 「スピード・トラップ(早すぎる規模化)」= 様々な要因により起業家がスケールすることに囚われ、規模化に浮上する多様な問題に対応できずに企業を傾けてしまうこと
- 「偽陽性の罠」= 新しいビジネスのアイデアや新商品のプロトタイプをユーザーに試してもらう際に、アーリーアダプターのポジティブなフィードバックを盲信し、主な顧客となるメインストリームのフィードバックを疎かにしてしまうこと
といったキーワードが眼からウロコでした。
まとめ
徒然と起業について思ったことを書き殴ったエントリーになってしまいましたが、「これをしたい!」という熱いパッションと、勤勉さを兼ね揃えた読者の皆様は、ぜひ目標に近づくための具体的方法を一緒に考えてみましょう。
それでは。
*1:Z世代というよくわからないバズワードは使わないでおきますが
*2:厚生労働省が2017年に柔軟な働き方に関する検討会で声高々に宣言したのが発端みたいですね
*3:私の周りでは
*4:2011年と結構前のことですが
*5:ピボットし過ぎて目的を見失いがち、といった批判もあるようですが
*6:生き残った者の情報だけを参考にすることで本質を見誤るバイアスのこと。