仮面福祉会

できることを切り売りしています

はじめに

WEB制作会社で主にデザインとコーディングをしながら、途中で訪問介護もやるなどし、現在は福祉の総合職をやりつつ、不定期でお習字教室をやったりしています。

WEB制作を生業としなくなってだいぶ経ちますが、「職場でちょっとパソコンできる便利な人」でいるのも面白くないので、できることを切り売りしています。

ちょっとずついろいろできることがあるので、よかったら「できること」をご参照ください。筆で字を書くのが一番得意です。

書いているのはほとんどただの日記です。

袋のマトリョーシカ

ペアの子がお休みだが、もしかするとゴミ屋敷に行くことになるかもしれない。経験値がないから昨日やんわり係長にヘルプを求めたが、大したことではないという判断のようだったから見限った。代わりではないが、保健師さんが来てくれることになり、それが心強いからもう良い。
何となく機動的な服を選び、室内履きを用意して出勤。

対象の人とは、病院で待ち合わせている。電話をするが出ず、来なかったらどうしよう〜と心配しつつもとりあえず向かった。雨でないのが本当にありがたい。
自転車で現地に近付くと、角の店にその人が入っていくのが見えた。姿が見えたのに安心し、落ち合った保健師さんと入口で待つが、一向に現れない。横断歩道を渡った所までは見えていたから、余計にやきもきして時間が長く感じられる。10分ほど経ってからようやく現れたので、満面の笑顔で迎えた。
待合で待つ間、電話は使えるのかと尋ねると、袋の中の袋の中の袋ぐらいからガラケーを取り出した。見れば私からの着信がちゃんと表示されている。
お医者さんの話を聞き、薬が処方されたから薬局に付き添う。今日はここまでで、家に行く算段にはならなかった。正直安心したが、無理矢理にでもついて行ったほうが良かったのかな。昨日の先輩じゃないが、自身の応対を反芻してしまう。

細々したことを片付けたのち、元の担当に呼ばれて行く。1か月経ち、後輩たちがひととおりのタスクをこなしたから、これで本当に卒業かもしれない。自身が今いるところと仕事が全然違うことを改めて目の当たりにした。外から見ると、なんだかすごく大変そうだし、自身の今の環境が牧歌的にすら感じられる。でも、ゴミ屋敷に入る方が嫌かな。
今生の別れのつもりで事務所を後にする。

先月始めた楽器を教えてもらいに行く2回目。その間練習をした成果を、と思うと緊張してしまう。同じように新しく始める人が来ていて、男性というのもあるが、自分の呼吸機能の非力さを実感させられた。鍛えられるだろうか。
練習を終えてミライザカで飲む。まじでその楽器界隈の話しかしないからすごい、硬派だ。人となりが気になって周辺情報をあれこれ訊いてしまうようなコミュニケーションはもしかすると、職業病なのかもしれない。