いつもここにいるよ

あなたがいて、うれしいです

「いのちを呼びさますもの」生きていることの不思議を知る。

 

 

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美しい本を見つけました。

何がどう美しいかは説明が難しいのですが、本を思わず手にして「美しい」とつぶやいてしまいました。

著者は東大病院医師、稲葉俊郎さん。

日々医療現場で臨床医として働き、2011年3月311日の震災で医療ボランティアとして駆けつけた経験を「呆然と立ち尽くすしかなかった」と語っています。

 

そんな稲葉医師が「こころ」「からだ」「たましい」「いのち」と呼ばれているものはどういうものなのかを問い続ける思いをつづっています。

なんといっても目次の序章のタイトル「すぐれた芸術は医療である」に感動。

私たちは他から切り離された個ではなく、大いなる全体の関係から生きているという視点から健康、病気、治るとは何かを語る内容はとても奥深いです。

 

以下本書より引用です。

人間の体は、調和と不調和の間を行ったり来たりしながら、常に変化する場なのだ。全体のバランスを取りながら、その根底に働く「調和の力」を信じ、体の中の未知なる深い泉から「いのちの力」を引き出す必要がある。それが、人の「全体性を取り戻す」ことに他ならない。(序章より)

 

芸術が生まれる時、それは自分自身の深い体験をともなうものであり、心や体の全体性の回復をともなうものだ。(第二章 こころのはたらきより)

  

 

いのちを呼びさますもの ?ひとのこころとからだ?

いのちを呼びさますもの ?ひとのこころとからだ?

 

 

わたくし事ですが、以前より少しずつ準備していた整体の仕事をいよいよ主にすることにしました。

人の身体、健康にかかわることを仕事とする中でこの本はとても心に響きました。

 

staryohco.wixsite.com

 

本の帯にある「生きていることの不思議を知る」

と、くればどうしてもこの歌が聞きたくなるのです。


木村弓   「いつも何度でも」

「美しき緑の星」”世の中の仕組みを根底から問い直すクレイジーな映画”!

 

ずいぶん久しぶりの投稿になります。ご無沙汰をしておりますがみなさまお元気でしょうか?

私も4月から近況が変わってお伝えしたいこともありますが、まずは「美しき緑の星」という映画を紹介したいと思います。

フランスで1996年に制作されましたが、マイナーなチャンネルで深夜に2回テレビで放送されただけでEU内では発禁状態になっているそうです。

ところが今年の5月に日本語字幕のDVDが発売され、日本国内で上映されています。



私はネットで観たのですが、涙が止まらなくなりました。

と言ってもシリアスなものではなく、違う星から地球に志願してやってきた女性と息子たちが巻き起こすコミカルなお話しです。

でも、ある意味かなりシリアスなメッセージなのだと思います。

なぜ発禁状態になったのか?訴訟も起こされ、敗訴したためある部分はカットせざるを得なくなったそうです。

 

 

コリーヌ・セロー監督の言葉

”世の中の仕組みを根底から問い直すクレイジーな映画を撮ってみたいと思いました。”

それで長い時間をかけて考証を行ったのです。無駄になったシーンやアイデア を書き留めたノートが何冊にもなりました。次から次へと疑問が生じたのですが、そのすべてに答えが得られたわけではありません。そうして、風にそよぐ木々に見守られながら、台本の執筆に取りかかったのでした。 

完成した台本を見た人たちの反応は実にさまざまでした。このプロジェクトの資金援助には乗り気でない人たちが何人もいるとプロデューサーのアラン・サルドが言います。「本当にこの映画を撮るつもりですか?」と彼が言うので、私は熱を込めて「もちろんです」と答えました。 

かくして映画は封切られたのですが、完全な失敗でした。誰も興味を示さなかったのです。客が入らず、批評家からは酷評されました。業界にとって、この作品は 理解不能のUFOだったのです。しかし、この映画は死にませんでした。こうした逆風にもかかわらず「美しき緑の星」は生き残り、生き物のように成長し、人 の話題となったのです。 

この映画が必要とされているからでした。 

この映画が世の中に発するメッセージのためだったのです。 

一緒に映画を見て語り合う「美し き緑の星」クラブのサイトが、いくつもインターネットに見られるようになりました。

matome.naver.jp

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コリーヌ・セロー監督 人類を目覚めさせる映画「美しき緑の星」【アネモネ2019年7月号取材動画】

感想などと言うのはまだ書けませんが、とにかく皆さんに観て欲しいのです!!

90分くらいの映画です。

 

vimeo.com

 calendar.google.com

 

 

小笠原の星空が届いた。

今娘が一人で小笠原に旅行に行っています。

昔私も一人で行きましたが特に勧めた覚えはなく、娘は自分で決めてすたすたと行ってしまいました。

ラインの返事もなかなか来ません(-_-)/~~~ピシー!ピシー!

そんな娘からやっと写メが届きました。

 

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イルカとクジラにも会えたようで、帰ってからの話が楽しみです。

まだまだ自分の進む道を探している娘ですが、この写真を見ていたら娘は自分で歩いていくのだといまさらながら感じた母であります。

 

www.youtube.com

京都に行ってきました!

 

学生時代の友人と(女性7人の珍道中)一泊二日の京都旅行に行って来ました。

 

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小雨ぱらつく中、まずは十円玉に描かれている、平等院鳳凰堂

 

このあと伏見稲荷に行きました。夕暮れの中、連なる鳥居はちょっと怖かった。

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ライトアップされた京都タワー&クリスマスツリーのイルミネーション!

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夕飯は日本最古のエレベーターがある「東華菜館」で中華料理を堪能。

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料理に夢中で撮影するのをすっかり忘れ、最後の工芸茶だけ・・・

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食事の後は夜の京都を散策・・・

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祇園通り。舞妓さんに会いました!きりりと美しかったですが、見とれて写真を撮れませんでした(>_<)  「舞妓さんに触れるな!」の注意事項( *´艸`)

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 夜はホテルのスパでゆったり、もちろんおしゃべりで盛り上がり(=゚ω゚)ノ

 

翌日は朝一番に龍安寺の石庭へ。朝早かったので静かでした。

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境内のお庭も広くて紅葉がきれいでした。

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塗り直したばかりのまさに「金閣寺!」

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二日目のお昼は、お漬物屋さん「近為」でお漬物中心のコース料理をいただきました。

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白みそ仕立ての丸餅のお雑煮と西京漬けのお魚も・・・ 

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そしてやはり、広隆寺弥勒菩薩さまは最高でした。

 写真撮影禁止だったのでネットから・・・

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最後に三十三間堂、千一体の仏様は圧巻!

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さすが、 京都は修学旅行生さんと外国の方が多かったです。

 シャッターを押してくれた中国人のカップルさん、一緒に写真を撮った愛媛から来た中学生少年たち、美味しいパン屋さんを教えてくれたタクシーの運転手さん・・・いい思い出をありがとう。

部屋に鍵をおいてロックという、お決まりの失敗もありの楽しい一泊二日でした。

 

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前回お伝えしたインド舞踊の発表会、無事に終わりました。(終わった後なので疲れが出ています(/ω\))

 

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オステオパシーの免許もいただきました(*^^)v

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    今年はなんだか忙しかったですが、充実の一年でした!

 

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このところ写真での報告ばかりになっていますが、落ち着いたらまた記事をupしたいと思います。

 

www.youtube.com

もうすぐ発表会!

みなさま、お元気ですか?

すっかりご無沙汰をしております。

もうすぐインド舞踊の発表会がありまして、練習はもちろんですが、チラシや衣装の準備、

メイクの練習などバタバタしています。

 

また落ち着いたら記事をアップします。元気にしていますのでご挨拶だけ。

 

 

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The Overtones - The Longest Time | Official Music Video

 

 

今日は家でメイクの練習をしました。

髪とお化粧、ジュエリーをつけてサリーを着るまで2時間かかってしまいました!

当日はもっと手際よくしないと・・・ 

 

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あなた、だれ? 占いの館?

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「メアリと魔女の花」

 

魔法は いつか解けると 僕らは知ってる 

 

www.youtube.com

 

 

♫ 虹が架かる空には雨が降ってたんだ
  虹はいずれ消えるけど雨は草木を育てていたんだ ♬

                            SEKAI NO OWARI「RAIN」

 

私たちは空にかかった虹に心を奪われ、消えると魔法が解けてしまったような気がして空から目をそらす。

 

魔法が使えたら・・・

賞賛や尊敬を得るために、人が出来ないようなことができるようになる力への憧れ。

 

でも本当の魔法は、自分のためにではなく、誰かのために自分が変わることができる力なんだろうと思う。

けして派手なものではなく、人には知られない自分の中の小さな小さな一歩だけど、その勇気の一歩はきっと自分でも計り知れない力として多くのものを動かすような気がする。

自分が自分にかけた魔法が解けた時、本当の魔法が起こるのだと。

 

 

魔法は いつか解けると 僕らは知ってる 

 

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写真はもちなさんのプリ画像「虹と雨と」をお借りしました

 

「残像」を観てきました。

「残像」岩波ホールで観てきました。

昨年10月に急逝したアンジェイ・ワイダ監督の遺作となった作品です。

 

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舞台は第二次世界大戦後のポーランドソヴィエト連邦の影響下におかれ、全体主義の波が押し寄せている中、本当の芸術とは何かを貫いた実在の画家の晩年を描いた作品です。

第二次大戦後、ソヴィエト連邦の影響下におかれたポーランドスターリンによる全体主義に脅かされながらも、カンディンスキーシャガールなどとも交流を持ち、情熱的に創作と美術教育に打ち込む前衛画家ヴワディスワフ・ストゥシェミンスキ。しかし、芸術を政治に利用しようとするポーランド政府が要求した社会的リアリズムに真っ向から反発したために、芸術家としての名声も、尊厳も踏みにじられていく。けれども彼は、いかなる境遇に追い込まれても、芸術に希望を失うことはなかった。“芸術と恋愛は、自分の力で勝負しなければならない――”その気高い信念と理想は、今の不確かな時代にも、鮮烈な光を残していく――。 岩波ホールのサイトから)

 

youtu.be

 映画を観終わって東京の喧騒と沈黙の中を歩きながら(電車に乗っても歩いていても黙ってスマホを見つめている人ばかり)言いようのない不安を感じました。

当時のポーランドは今の私の生活とはかけ離れた世界で、私は自分の考えを言えて、やりたいことができる自由な生活を送っている。・・・そうなのでしょうか?

映画の中で、主人公は当局の指導者に「(お前は)どっち側なんだ?」と問われ「自分の側だ」と答えます。この言葉が心に響きました。

主人公は体制を批判しているのではなく、芸術の本質について主張しているのです。それは生きる本質であり、自分は自分の生きる本質の側にいるということなのです。それは他者の生きる本質でもあるはずで、全ての生きる尊厳でもあります。だからどんな弾圧にも(自分を慕う教え子が退学になったり逮捕されても)譲れないのです。自分だけの尊厳ではないからです。

しかし、全てのものの生きる尊厳を守り通す主人公は、個として全体主義社会で生きる尊厳を奪われていきます。大学教授の職も、芸術家として画材を買う権利も、食べ物の配給も奪われ、雪道を破れた靴で歩く一人娘の靴も買うことができません。こぼされたスープの皿を一瞬躊躇しながらもなめるシーンが辛いです。

病に侵されつつあらゆる仕事を求め、最後はショーウィンドーの中で倒れマネキンと一緒に非業の死を遂げる主人公。尊厳も何もない死に方でしょうか?私は最後まで「自分の側」を守り続けた尊厳を感じます。 

映画を観て、はたして私には「自分の側」と言えるものがあるのだろうか?自分の生きる本質がわかっているだろうか?と考えました。芸術家だからとか、政治家だからではなく、一人一人の問題であるように思います。

自分の生きる本質を問うこともせず、疑うこともせず、誰かの意見に気を良くしたり憤慨し、誰かの言葉をつかって主張したりすることを自由だと勘違いしている。そうやって誰かの側につくことばかりを心配しながら流されてしまっているのではないか、そんな不安を感じています。

ワイダ監督の最後の言葉です。

一人の人間がどのように国家に抵抗するのか。
表現の自由を得るために、どれだけの代償を払わねばならないのか。
全体主義のなか、個人はどのような選択を迫られるのか。
これらの問題は過去のことと思われていましたが、
今、ふたたびゆっくりと私たちを苦しめ始めています。
――これらにどのような答えを出すべきか、私たちは既に知っているのです。
このことを忘れてはなりません。   
                       アンジェイ・ワイダ 2016年、初夏。

 

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アンジェイ・ワイダ (1926年3月6日ー2016年10月9日)

ポーランドに生まれ、青年時代に博物館で見た浮世絵をはじめとした日本美術に感銘を受け、芸術家を志す。第二次世界大戦中は対独レジスタンス運動に参加。美術大学に進学するがその後進路を変えて映画大学に進学し卒業。

その後、共産主義体制下にあったポーランドで、弾圧を受けながらも不屈の精神で映画を撮り続ける。反ナチズムを訴えた「世代」「地下水道」「灰とダイヤモンド」は「抵抗三部作」と呼ばれ国際的な評価を獲得。1981年のカンヌ国際映画祭で、最高賞パルムドールを受賞。

亡命してコスモポリタンとして華々しく活躍することを選ばず、社会主義体制に翻弄される祖国ポーランドの運命に寄り添い続けたワイダ監督。

 

親日家でもあった監督は、2011年の大震災の時にメッセージを寄せています。

 

 

◇大災害の日本に向けたアンジェイ・ワイダ監督からのメッセージ   2011年3月21日

アンジェイ・ワイダ監督からのメッセージ

 

 

 

日本の友人たちへ。

このたびの苦難の時に当たって、心の底からご同情申し上げます。深く悲しみをともにすると同時に、称賛の思いも強くしています。恐るべき大災害に皆さんが立ち向かう姿をみると、常に日本人に対して抱き続けてきた尊敬の念を新たにします。その姿は、世界中が見習うべき模範です。

 日本の友人たちよ。
 あなた方の国民性の素晴らしい点はすべて、ある事実を常に意識していることとつながっています。すなわち、人はいつ何時、危機に直面して自己の生き方を見直さざるをえなくなるか分からない、という事実です。
 それにもかかわらず、日本人が悲観主義に陥らないのは、驚くべきことであり、また素晴らしいことです。悲観どころか、日本の芸術には生きることへの喜びと楽観があふれています。日本の芸術は人の本質を見事に描き、力強く、様式においても完璧です。

 

 

「日本人は自己の生き方を見直さざるを得なくなる時があることを常に知っている」という、ワイダ監督のメッセージを心して受け止めたい。