おいでよクラシカロイドの沼

クラシカロイド 感想。私(ナジェージダ)、ミーチャ(相手方)の座談会形式で行います。よろしくお願いします。

クラシカロイド 3期21ー25話 ざっくりあらすじ

第21話「僕は奏助」

 チョっちゃんからDTMを、リッちゃんからピアノを教わった奏助は、一応楽譜が読め、簡単な作曲ができるようになった。そして、彼曰く「最高のムジーク」『僕の未来』を作り上げる。学園祭が待ちきれず、ショパンの誕生日(一説によると3月1日)にかこつけて、誕生パーティーを開き、その席で新曲を披露することに決めた。漫研の3人や、1期15話でショパンに心酔したダンボール少年たちだけを誘う、大勢のガヤガヤしたパーティにしたりはしないといい、ショパンを説得する。音楽を聞いたベト、シュー、リストも少年の成長を感じ、伴奏者として奏助に協力することに。ワーグナー、ドヴォちゃんもストリングスとシンバルを持って参戦する。

 しかし、ちょうどその時遊びに行ったいたモツだけには、この曲を聴かせなかった。

「基礎が全然なってない」

 かつてそう真摯に忠告した彼を、見返してやりたくなったのだ。

 練習を重ねるうちにさらに上達して行く奏助は調子に乗り、「このまま行ったら大スター間違いなし!」と思い、密かに上京の準備を始める。

 そして発表の日。自信満々で自分のムジークを奏でる奏助。昔の彼を知っているロイドや歌苗は静かに拍手を送るが、漫研ダンボール軍団からの拍手はまばら。それでも達成感に浸っている奏助は、勝ち誇ったような顔でモツに感想を聞く。

 モツは一言。「普通だね」

 その答えに、前回以上に自信を打ち砕かれた奏助は……。

ジーク:なし(ED:『僕の未来』

 

※以後、シリアス回は思いつきなので結構適当です。

 

第22話「セカンド・ビジター」

 テレビのニュースにて。「地球に小惑星が接近中。衝突の危険あり」。

 しかしバッハと音羽夫妻はわかっていた。これが小惑星型の宇宙船であり、乗っているのがゴールデンレコードを聴いてやってきた第2の宇宙人たちだということを。新オクトヴァが完成し、宇宙人歓待のためのバッハの新たなムジークも完成する。バッハは音羽ロイド達をなんとか説得し、新オクトヴァに乗せ、宇宙にムジークを届ける準備をする。しかし、パワーが足りない。音羽博士が言う。「今回のオクトヴァには、8人では足りない。12の音階が必要なのだ」「ってことは、ハッシー(サリエリ)と、ドボちゃん(スラブ舞曲で人間化)と、ワーグナーと……、あともう一人?」「じゃあさ、音羽館に押しかけてきた、あの楽しいクラシカロイドたちを誰か一人呼んでこようよ!」モツの能天気なノリで、敵と思われるロイドたちをおびき寄せることに。完全に囮になるシューさん(メンデルスゾーンに好かれている)とショパンシューマンドビュッシーラフマニノフに好かれている)、ベートーヴェンブラームスに好かれている)の3人、つまりモーツァルト被害者の会のみなさん。彼らの運命やいかに!?

 その頃、地下組織の面々は、ヘンデルのスパイ活動で新オクトヴァのデータを盗み、自分たち用に改造した。そして、バッハ達のオクトヴァを破壊しようと、音羽館に攻撃を仕掛ける。

 オクトヴァと音羽館を守るため、ムジークバトルが始まる!

ジーク:バッハ「小フーガト短調」(一瞬)(ED)ヘンデル「ハレルヤ」(一瞬)

 

 

第23話仁義なき戦い

 前回ラストに引き続き、地下組織の12音(既存9人に加え、実際にはドヴォルザークワーグナー、ハッシー(サリエリ)も引き入れ12音とする予定だったことが判明する)と、音羽館の8音との一騎打ちが行われる。

 バッハvsヘンデル

 ベートーヴェンvsブラームス

 モーツァルトvsエリック・サティ 

 シューベルトvsメンデルスゾーン

 ショパンvsシューマン

 リストvsラヴェル

 チャイコフスキーvsラフマニノフ

 バダジェフスカvsヴィヴァルディ

 ワーグナー・ドボちゃんvsドビュッシー

 地下組織のみなさんにとっては、尊敬している作曲家との一騎打ち。果たして兄より優れた弟はいるのか?

新規ムジーク:なし(ED:ドビュッシーアラベスク1番」

 

 

第24話「ありのままの旋律で」

 音羽ロイド達に勝利した地下組織ロイドは、やってきた第2の宇宙人にムジークを届けることに。しかし、演奏を聴いた彼らは怒り、街を破壊し始めた。理由は、ゴールデンレコードに収められていた作曲家の曲が一曲もなかったから。第2の宇宙人が求めていたのは、レコードに刻まれた名と音楽から想像した「バッハ」や「ベートーヴェン」のイメージ、とりわけ、第1の宇宙人から色紙を見せられて知っていた「神楽奏助」の姿だったのだ。「なら俺がまた、みんなのムジークを運びに行くからさ!」ノリノリで変身を待つ奏助を、なぜか受け入れられないロイド達。彼らの脳裏に浮かぶのは、音楽が名誉を得る手段として使われた頃の記憶。教会のパシリだったバッハ様、クズオヤジに金を稼ぐ手段として音楽をやらされたベト、天才と崇められる毎日に辟易していたリストなど。それは、音羽ロイドたちの前世を尊敬し、彼らの土台の上に曲を築いた地下組織ロイドたちも同様だった。どうして音楽は純粋なものとして受け入れられないのか。なぜ作者や国や組織の栄誉と、音楽が結びついてしまうのか……。

 彼らを救ったのは、歌苗の言葉だった。

「おばあさまと一緒にクラシックを聴いたのは、本当に幼い頃だった。まだベートーヴェンモーツァルトも知らなかった頃。それでも、「田園」ののどかな旋律や、「小夜曲」の綺麗なメロディーは、すうっと心に染み渡ってきたの。いい音楽って、本当はそういうものだと思う。あの宇宙人たちは、ほんの少し、考え方を間違っているだけなんだよ。でも言葉であれこれ言う必要はない。もう一度、みんなの力で、ムジークを奏でたらいいじゃない。だってムジークって、そう言うものでしょ。理屈も何も関係なく、音楽の力で、どんなはちゃめちゃだって起こせてしまう。争いをやめて、心を開けば、きっと奇跡だって起こせるよ」

 ハッと気づいたみんなは、ムジークの力でオクトヴァを大改造し、20人全員で、渾身のムジークを奏でる。果たしてそれは、宇宙人の心に届くのか?

ジーク:ヘンデル「ハレルヤ」バッハ「小フーガト短調

 

 

第25話「さよなら、音羽館

 第2の宇宙人事件から1年。ハママツ市には平和が戻っていた。対立していた地下組織ロイドたちも、「先輩」への情を抑えられないのか、一部のロイドはヘンデルの元を離れ、音羽館に入り浸るようになる。館は「ベートーヴェンせんぱ〜い!」「シューベルト様〜!」「ショパンさ〜ん!」などの絶叫で満たされ、以前の数倍もの騒がしさである。ドビュッシーはともかく、メンデルスゾーンブラームスラヴェルには一応家事能力があるので、シューさんとともに彼らが家事担当になり、職業のあるリストとラフマニノフ、ヴィヴァルディ、そして強烈な金運をギャンブル以外にも発揮し始め、発明で特許料をがっぽがっぽ稼ぐ日芽歌が収入担当となったので、歌苗がいなくても音羽館はどうにかなりそうな感じになっていた。

 そこで、歌苗はかねてからの自分の夢を実現させることに。それは、地元ハママツを離れ、東京の大学に進学すること。そして、音楽会社に就職して、おばあさまとの思い出だったクラシック音楽の産業を守って行くこと。一方奏助も、有名なバンドサークルがある東京の私学への進学を決めていた。

 音羽館の皆に自分の決意を話す歌苗。大学受験というシステムがほとんどできていないロイドたちだが、歌苗の必死そうな顔をみて、協力することに。その後数ヶ月、勉強する歌苗のためになるべく静かに過ごそうとするも、「静かな遊び」として選んだババ抜きや神経衰弱や人生ゲームやジェンガで大盛り上がりしてしまい、その度に歌苗の怒声を浴びるロイドたちであった。

 受験の日、東京へ去って行く歌苗と奏助を、静かに見守るロイドたち。

 そして、卒業式の日。ネットでの合格発表で桜が咲いたことを知った高校生2人組は、嬉しく、どこか切ない気持ちで卒業式を迎える。ハママツに残ることになったモツ君親衛隊と涙を流し、同じ大学に行くことになった海月と手を取り合う。奏助は、パッド君との本当の別れに涙を流す。

 音羽館に帰ると、ロイドたちがパーティーを用意して待っていた。元地下組織ロイドたちが会場を設営する中、音羽ロイドたちと最後の楽しい語らいをする歌苗と奏助。ロイドに音羽館108か条を言いつける歌苗、絶対ビッグになってやると豪語してみんなに暖かい笑いを向けられる奏助。チャイバダバッハも乱入し、賑やかな時を過ごす。

 最後に、スーツケースを引いて歌苗と奏助が出て行ったところで涙の終わり、と思いきや、彼らが門を一歩でた途端に大騒ぎが起こり、

「盆と正月には、絶対帰ってやるからなあ〜!」

と歌苗が叫ぶシーンで終わり。

ジーク:なし。

この話に出てきたロイドが作曲した、かつムジークになっていない、卒業式定番ソングのメドレーが要所要所でBGMになる。

ブラームス「大学式典序曲」

バッハ「主よ、人の望みの喜びよ」

メンデルスゾーン「春の歌」

ショパン「別れの曲」(実質ED)

 

おまけ

EDはこうであってほしい。

既存ロイドの史実姿とロイド姿の絡み。

 

1.ベートーヴェンとベト

 肖像画通りのしかめっ面ベートーヴェンの口にベトがギョーザーを押し込み、ベートーヴェンが思わず「うまっ!」と目を丸くした瞬間。

 

2.モーツァルトとモツ

二人揃って、ローラースケートで女の子に突進し、手を広げてナンパする。それを女の子の視点から見た絵。よくみるとモツの脇には水鉄砲が差してある。サリエリが後ろで覗いている。

 

3.シューベルトとシュー

 シューさんに、紅茶とチキンソテーを作らせて、机の上に置かせ、ほくそ笑むシューベルト。シューさんは顔から汗を流しているが、なぜか不満そうではない。

 

4.リストとリッちゃん

ピアノの連弾。リストが左、リッちゃんが右。肩を寄せ合い、目をつぶって歌うようにピアノを弾く。

 

5.ショパンとチョっちゃん

ランプをつけて、寝転がって漫画を描く二人。

 

6.チャイコフスキーとチャイコ

チャイコの出したネズミと戯れるチャイコフスキー。小顔かわいい。

 

7.バダジェフスカとバダ

 二人で滝行。

 

8.バッハと大バッハ

バッハの連れてきた20人もの子供にギュッギュッされて困惑する大バッハ

 

9.ワーグナーとワー君

一緒に劇を見て、役者をディスりあう二人。

 

10.ドヴォルザークとドヴォちゃん

新幹線を見て興奮する二人。ドヴォちゃんの背にはパッド君がくくりつけてある。

 

新規ロイド達の一幕

ヘンデルの見守る中、ドビュッシーにパフェを食べさせるラヴェル

 

ベトの真似をしてギョーザーを焼くブラームスを鼻で笑うサティ。

 

ヴィヴァルディの店にウォッカの瓶を持ち込んで怒られるラフマニノフ

 

喋り捲るメンデルスゾーンがうざすぎてみかん箱かぶるシューマン

 

計14枚。

 

クラシカロイド 3期16−20話 あらすじ

第16話「真のカフェインロイド」

 3期5話で発足させたクラシカルロリータ衣装のアイドルユニット、「クラシカルクラスキー」ことクラクラの人気が伸び悩んでいることに苦しむバッハ様は、何日も眠れぬ夜を過ごす。ある日、眠気に耐えかねて、「健康に悪いから」という理由で忌避していたコーヒーをいっぱいすすり、そのあまりの美味しさに感動する。「カフェインロイド」として覚醒した彼は、クラクラの二人を缶コーヒーのCMに出演させて人気を取り戻させる。

「コーヒーこそが私の運命を切り開いたのだ!」感動したバッハ様は、調子に乗ってアルケー社の他の部門に干渉し、楽器演奏とクラクラのパフォーマンスが同時に楽しめるコーヒーサロン「プシュケー」を全国チェーンとして開く。「プシュケープロジェクト」の合間に自身も最高のコーヒーを求めて(三弦の協力を得て)研究と実験を重ね、「真のカフェインロイド」を自称するようになる。

「笑止! 真のカフェインロイドはこの俺だ!」対抗心を燃やしたベトの誘いで、バッハ対ベトのコーヒー対決が行われることに。一杯のコーヒーをロイド達全員に出し、どちらが美味しかったかを投票してもらい勝敗を決める。1杯に60粒という薄味のベトブレンドは、皆に受け入れてもらえるのか……!

ジーク:バッハ「コーヒーカンタータ

 

 

第17話「ボナペティート!」

 人気復活したクラクラ。しかし、副業としてやっていたドラマ関連の仕事は続けていた。今回の仕事は、朝ドラに一週間だけ登場する「おしん」似の貧しい少女の役。イメージ作りのための厳しい体重制限に、バダのストレスは頂点に。

「もう嫌、アイドルなんてやめてやる! 好きなもの好きなだけ食べてやるー!」

 事務所を逃げ出し、喫茶店でジャンボパフェを頬張っていたバダを引き止めたのは、「ロッシーニ」と名乗る関西弁のお兄ちゃんだった。

「俺んところで最高の料理を食わへんか? お代はええで」

 導かれるままにイタリアンレストランに行ったバダは、そこで出された極上のパスタやドルチェに舌鼓を打つ。食事中に店主が奏でるバイオリンの音色も気に入った。

「毎日でも来たらええ」

 というロッシーニの言葉に従い、バダは事務所へ帰らず、レストランに入り浸るようになる。数日ののち、彼女の心には、バッハ様への敵意が植えつけられていた。アルケー社の社長室へいき、強力化した「乙女の祈り」のムジークを使い、バッハを洗脳しようとするバダ……。

 その頃、レストランにて、ロッシーニは変装を解き、その正体を現す。アントニオ・ヴィヴァルディ。バッハと同時代に活躍したイタリアの作曲家。

「自分だけが音楽の「父」やって威張ってるあのキャベツくさいバッハのやつは、絶対に許さへん。教えてやるんや。イタリア音楽の真髄を!」

ジーク:ヴィヴァルディ「春」

 

 

第18話「ドビュッシーの憂鬱」

 ヘンデル名義のクレジットカード3枚を限度額まで使い切ったことがばれ、仕送りを停止されるドビュッシー。いつも貢がせていたラヴェルにも見放され、泣く泣く金策を探す彼女。しかし、前世と同様お金にだらしない彼女は、働いて稼いでもすぐに使いたくなってしまい、なかなか貯金ができないのだった。唯一知っている楽な金稼ぎの方法は、男を籠絡して貢がせること。その対象はもう決まっていた。志を同じくするラフマニノフとともに、おめかしして音羽館に押しかけ、今や大人気youtuberとして結構稼いでいるショパンに金品をねだる。なぜか金銭的利益がゼロのムジークまでも。

「ねえ、ショパンさん、雨だれのムジークを見せてくださらない? 私たち、あのムジークのおかげで生きてこれたのよ!」

 しかし、知らない人無理なチョっちゃんは逃げるばかりで全然相手にしてくれない。悲しみにくれるドビュッシーの脳裏に浮かんだのは、研究所でクラシカロイドとして覚醒した直後の記憶だった。まだインキュベーターに眠るショパンを見つめ、「これこそが私の求めた8音の一人だ」と頷くバッハ。私もその一員になりたい、と思ったとき、目の前に中年の女が現れた。

「バッハなんてほっときなさい。あなたは私の元で、宇宙人を歓待する八音となるのよ」

 そして引き裂かれるショパンドビュッシー……。

 その切なさは、ラフマニノフも共有していた。

 悔しさを爆発させたドビュッシーは、新ムジークを発動させる。

 一方、食い逃げの噂を聞いたラヴェルは、ドビュッシーを追いかけて……。

ジーク:ドビュッシー「月の光」

 

 

第19話「ハッピーバレンタイン」

 成績優秀、スポーツ万能、容姿端麗、もちろん音楽の才能もあるワーグナーは、小学校でみんなにモテモテ。当然、彼に本命チョコを渡したい女子も多いのだった。ワーグナー自身は、皆にちやほやされることに内心辟易しているのだが。

 そんな中で、ワーグナーのことを密かに好いているが、なかなか声をかけられない小島梨華。ある日彼のあとを追って音羽館まで行き、彼の愉快な家族の存在に気づく。

「学校でも家でも仲間に囲まれているワー君の世界に、私が入る余地なんてない……」

 涙を流しながら走り去る小島に気づき、引き止めたのはモツだった。公園で事情を聞き、ワーグナーには内緒で、音羽館のみんなでチョコ作りをしようと持ちかける。小島は快く承諾し、帰ってモツが音羽館のみんなに計画を話すと、皆も協力する気になった。

 リストの稼ぎでコンサートチケットを買い、歌苗とワー君を無理やり外に連れ出し、音羽ロイド達はチョコ作りを開始する。ついでにチョコに添える手紙の文面も考えることになった。

 チョコギョーザーを激推しするベト、ベトの思いつきを助長してとろっとろのチョコギョーザーを作るシュー、クックパッドで珍しいチョコのレシピを検索して紹介するチョっちゃん。前世の娘と同じ「コジマ」という名前に反応し、愛を前面に押し出した手紙を書くリッちゃん、真面目にアドバイスするつもりがうっかり下ネタを連発するモツ、彫刻刀で床に至極真っ当な手紙を書くドボちゃん。小島は大いに困惑しながらも、音羽ロイド達とのはちゃめちゃなひと時を楽しむ。そしてチョコとラブレターが完成した。

 楽しさを阻むチャイムの音。コンサートが中止になり、ワーグナーと歌苗が想定より早く帰ってきたのだ。ショパンのみかん箱を奪って隠れてしまう小島に勇気を与えようと、モツは「アイネクライネ・夜のムジーク」を発動させる。結婚式の背景の中、チョコとラブレターを渡して告白する小島。果たして、ワーグナーの返事は……?

ジーク:ワーグナー「婚礼」

 

 

第20話「シューベルトの作家道」

 「フレディ・マジョルカの憂鬱」のアクセス数が右肩下がりに。展開がマンネリ化してきたのが原因らしい。ここで何か新機軸を! と思ったものの、いいアイデアが思い浮かばないショパン。前世では文筆家だったワーグナーにシナリオ執筆を依頼するも、「じゃあ絵も僕に描かせてよ」と言い、前世と同じ壊滅的なセンスの絵を押し付けられたので断念。

 次に頼れるのはシューさん。真面目すぎる彼は、最高のシナリオを求めて何日も徹夜で考えた末、変な境地に達してしまった。

「そうだ、話が浮かばないなら、登場人物達に勝手に話を作らせればいい!」

 そして新ムジークを発動させ、みんな(自分も含む)を自分の小説の世界に閉じ込める。舞台は中世風RPGの世界。剣士ベト、魔導師モツ、僧侶リッちゃん、吟遊詩人チョっちゃん、そして召喚士シューさんの5人は、悪の大魔王「デビルカナナ」を倒すための冒険の旅に出たのだが……。

ジーク:シューベルト「未完成」