松岡宮のブログ

詩でうた作り

お題「この前読んだ本」+「聴いた音楽・観た映画」

お題「この前読んだ本」

 

わたしは読書が好きなのですが、家だと落ち着いて読めません。

つい、別のことをしてしまう。

それもあってSNSをやめたくらい・・・。

 

やっぱり読書って偉大だなーと思い、外出したときや、ちょこっと時間のあるときに、自分でスキャンした本などを読んでいます。ほんとに、ちょこちょこ読み。

 

最近読んだ本について、書いてみます。

 

 

半藤一利ソ連満州に侵攻した夏」

 

 

満州引揚者だった父の残した文庫本。

自分がいま「TikTokで戦争体験をうたう」シリーズを作っているので参考のためにも読みました。

 

父はあまり満州を語らず、その実態がよくわからないままですが、写真アルバムや資料からうかがえる満州での松岡家の暮らしは「当時としては豊かだった」ことがうかがえました。

本書によれば

 

>一般邦人は満州が安全な楽土であると信じ込んでいた

 

と本書にもありました。

しかし、侵攻が起こったとき、一般邦人は現実を知らされず、また守られなかったとあります。

 

>参謀たちが、居留民開拓民を見捨てて逃げるとは何事か

 

と筆者も怒っています。

松岡家はたまたま生き延びたのですが、自決した集落、女性・子どもたちも多かったとのこと・・・胸が痛みます。また、ソ連勝利の祭り騒ぎのなか、日本人とわかると襲われた、ともあります。

 

戦後の平和を生き続けた自分は、めでたいことに、自分が日本国民という理由で襲われる側だという認識はなかったのですが、そういうこともありうることだと気づかされました。

 

日頃のふるまいを用心する必要を感じました。

 

この頃、戦記物が面白いです。そんな年代になったのかな?

父が生きているうちにもっと話を聞いておきたかったです。

 

 

アンデルセン「即興詩人」(口語訳 安野光雅

 

 

分厚い本ですが、1章ずつが短く、また言葉が読みやすく、時間をかけて最後まで読みとおすことが出来ました。

(スキャンしてタブレットに入れて読みました・・・分厚い本は重く、手が疲れるので・・・)

 

アンデルセンの自伝的な小説で、主人公はアントニオ少年。

先生に非難されたダンテの『神曲』に出会い、心の書とし、アントニオも「詩人で、即興詩をもって生きてゆこう」と決めます。

お世話してくれたボルゲーゼ公が詩人になることに好意を持っていないのが、今もそうだなぁという感じで面白かった。

 

美しい歌姫アヌンツィアータとの出会い。そして気高く大人っぽい親友ベルナルドは、いつしか恋のライヴァルに・・・。

 

>愛されたのは友だった

 

とのことで、旅に出たアントニオ。

いろいろな出会いや、生命の危機のなかで、その精神は成長してゆきます。

 

この小説では、ローマやナポリの風景が、とてもあざやかに描写されています。

アンデルセンはイタリア人ではないので、新鮮な目線で、絵のように風景を描く旅人目線があるのかもしれません。

例えばシスティーナ礼拝堂でのカーニバル。

カンパーニャの芦の葉のさえずり。石の彫像。

曇天のナポリのブドウの樹。

自分が一度だけ行ったことのあるそれらの街の匂いを懐かしく思い出します。

 

ユダヤ教徒はローマで自由に住むことが許されず、特別居留地区が設けられ、人の出入りを禁じていたという点もうかがい知れました。

最終的には・・・女は若さと美貌が大事なのか?とも思った本でした(←いきなりなんだ💦)

 

 

 

◆最近きいた歌「ミニー・リパートン/Perfect Angel」

 

 

Perfect Angel

Perfect Angel

  • Minnie Riperton
  • ジャズ
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes

music.apple.com

 

もともと邦楽ばかり聴いていましたが、英語しばりで聴くようになって2年・・・。

 

やっと最近、ほんの少しだけ英語が聴けるようになり、だんだん洋楽が好きになりました。

 

「ラ~ビンニュ~」で有名なミニー・リパートン。ほかの曲も聴いてみました。

ほんとうに可憐で可愛らしい歌声、歌の世界。声だけでなく、サウンド自体が丸くて優しいです。

古びないのは、なぜかしら?

31歳で亡くなられているとは残念です。

 

 

◆最近みた映画「PLAN75」

 

https://happinet-phantom.com/plan75/

 

U-Nextで観ました。

75歳以上が自らの生死を選択できるPLAN75。しかも死を選ぶと10万円貰える制度。

倍賞千恵子さんの迫真の演技。道路交通案内のお仕事姿が象徴的でした。

 

高齢者がメインの映画ってなかなかないので新鮮で、みなさん、登場するその方たちのひとりひとりの人生を感じさせる演技でした(10万円の使い道を楽しそうに話すシーンとか・・・)。

 

最後は希望と抵抗を感じさせるものでしたが・・・現実はもっとヒドイですよね、きっと。

国や都が終活・エンディングノートを推し進めており、その大事さはわかるものの、最近たしかにこういう傾向行き過ぎに思うこともあり・・・はよ死ね!と言われているようです。

 

生まれ落ちた命はみな尊い、と、言い続けたいものです。

 

となりで観ていた高齢者の夫がちょっとショックを受けていたようであった。

 

 

◆荒木優太「サークル有害論」

 

 

わたしは仕事柄、障害のある方の自助グループなどに関わっています。ある属性のもとに集まる小集団。それがどんなに素晴らしい出会いであるか、知っております。しかしながら、それは膨らみ、ぶつかりあい・・・それはまさに、それ自体、生き物。

 

集団とはどんな生き物であるか?

そんなことを思いつつ読んだ本書は、鶴見俊輔などのサークルの思想をたどり、集団のもつ毒の解毒を目指すとのことで・・・人文的素養のないわたしには難しかった・・・

人文主義の暗がり」という章タイトルが示すように、本書を読むには人文の教養が必要になるのだ・・・とほほ。

 

そんな中、「鶴見のいうサークルも、オルデンバーグのいうサードプレイスに近い」という言葉には、「あ、サードプレイス。読んだことある」と、ほっとしました。

 

第1章は「彼女は頭が悪いから」(姫野カオルコ)を取り上げています。この章で描いたものは、「複数の差異の線が走る小集団の均しにくさ」との記述があり、この章における男女論の丁寧な解説は、権力の非対称性の可視化、ということで自分に足りない解像度をあげてくれました。ヒリヒリさせる第1章から、第2章「男たちの解毒史」につながりますが、「毒」という一般名詞が、この本では深い背景を背負っている語なのでした。

 

本書に引用されていた、谷川雁「断言肯定命題(1961)」の内容が面白かった。

わたしも詩人ですが、一般に、詩集は売れません。詩集は市場化されないが、この無用性の積極的な引き受けによってこそ、経済の論理の外から新たな政治の論理を組み直すことができる・・・そこから、処方箋としての、自己と自己の隙間、第3項の存在が可視化される・・・ほうほう。

定型的に収まりきれない第3の要素には、集団との緊張感を保ち続けるための引力が働くのかもしれません。集団が正円になってしなわないような、個と種の適切な距離、一体化しないような鈍さの必要性、時間の錨。

難しいなりに、身近な例を思い出しながら本書で学び、「楕円の関係を作れているかどうか?」という筆者の問いかけが、少し理解できたような気がしました。

 

「似ているけれど少し違う」の「少し違う」が、きっと障害のある方の自助グループにおいても認識される必要があるのでしょう。

 

あんまり理解できてないから、読み直すたびに新たな発見があるような気がします。

 

 

以上、お題「この前読んだ本」でした。

 

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◆松岡宮からのお知らせ

 

◆2024年5月19日(日)

デザフェスでライブさせていただきます。

東京ビッグサイト南館4階。14時半から15分間。

この日のライブスタッフを募集しています・・・CD「Limited Express 383」「エメラルド・グリーン区」お持ちの方で・・・謝礼だせなくてすみませんが、入場が無料になります。

 

デザフェスとても楽しいので、人生に一度はみて損はないと思います。

参加するきっかけに、ぜひ。

 

◆たのしいハンドメイド♪

 

最近、和服の室内履きを作っています。

このあいだ、はじめて売れて!

好評を博しています。

 

383.thebase.in

 

詩友の青条さんが事務所に来た時、わたしが音楽を付けるための詩を書いてくださいとお願いしたら以下のような手芸詩になりました・・・というかそのとき手芸していたのですよね。

 

www.youtube.com

 

最近、歌も手芸も、以前よりは魅力ある作品が書けるようになった・・・気がします。

 

このシューズをはじめ、また路上でゆかいな手芸品も販売したいと思います。

 

 

心が不調の友がいた

 

「松岡さん コンサートに行こうよ」

 

 

ロングロングアゴ

心が不調の友がいた

よく よく 誘われた 

コンサートに行きましょう、と

おかげでクラシックに詳しくなった・・・

いや ジャズボーカルに・・・

ブルーグラスに・・・

日本の伝統芸能に・・・

大きなホールに詳しくなった

そう

心が不調の友というのはたくさんいて 

みんなそろいもそろってわたしをあちこちに誘うのだった

わたしが音楽を作りライブをやったりCDをリリースしたりしていることは知っていて

誰一人としてそこに触れることもなく

もちろんわたしの音楽を聴くこともなく

「松岡さん コンサートに行こうよ」

立派なホールのコンサートに

よく よく わたしを誘った

登りの坂はきついよね

満開の桜が降る並木道

このコンサートがこの値段で観られることは貴重な機会ですよと

この音楽のすばらしさを松岡さんに教えてあげたい

ついでにメンタルヘルスの意見を聴かせてほしいと

ときにはリッチなお菓子も買ってくれて

コンサートが終わったロビーの片隅でとても幸せそうにおしゃべりをしたっけ

下りの坂もきついよね

桜が散ったので思い出してしまった

心が不調の友がいた

桜餅のあとは柏餅

げんきいっぱい頬張りましょう

ロングロングアゴ

 

 

 

【DTM】Ability Pro4から5にアップデートしました

せんとくんつよつよ。

 

時代は流れても、音楽が好きなことは変わらず・・・詩と音楽を作って20年・・・CDをリリースしました。

 

ここをお読みのみなさんはすでにお持ちと思いますが、まだ聴いてない方は聴いてくださいね☆彡

 

LimitedExpress383

LimitedExpress383

  • アーティスト:松岡宮
  • Candy Recorder
Amazon

 

この音源のレコーディング・ミックスはプロがやってくれたのでそこで使っているソフトはProToolsなどかなと思いますが、わたしの製作段階までは、株式会社インターネット社「Ability」というソフトで行っています。フル機能のProを使っています。

 

わたしはこのソフトがSinger Song Writerだったころから使っており、DTM生活20年の間ずっと、わたしの音楽制作の遅々たる成長を支えてくれたソフトといえます。

 

ローランド系スクールの先生に、このソフトAbilityでの製作を教わったこともありました。本当にとても多機能で、奥が深いことを知りました。

 

そのAbilityがバージョンアップしました。

さっそくアップデートしてみました。

 

www.ssw.co.jp

 

といってもわたしはぜんぜん使いこなしていないので・・・ボカロも使わないので、ARA2は・・・よくわからず・・・。

 

 

新機能「メディアブラウザの表示が変わった」とのことで、確かに視覚的に検索しやすくなっています。

 

AI作曲のいっぽ手前のように、素材ペタペタな機能をささえてくれた「メディアブラウザ」。今後、より一層使うことになりそうです。

 

また新機能「各エディタのフローティング」は良いですね。

 

たしかにピアノロールなどを別ディスプレイに出すと便利です。

 

 

 

新機能ではないのだけど、ボーカルのピッチ修正も、いつも使っています。

 

 

無料のソフトもたくさんありますが、やっぱりこのソフトは有料だけのことはあって、多機能で、素晴らしいのです。

付録のVSTインストゥルメントも質が高く・・・

 

もうこれしか使えない身体になってしまったわ・・・。

 

日本の会社なのでサポートが日本語で、わたしのようなしょうもない質問にも素早くていねいに答えてくれます。

なので、DTM初心者のかたにも、ほんとうにおすすめです。

そんなわけで、国産の素晴らしいDTMソフトAbilityの宣伝(?)でした。

 

 

ときどき音源編集を依頼されることがあり、事務所の業務としてお請けしております。

ボーカルトラックのピッチ修正、音源の長さカット、複数音源のつなぎ、クロスフェードなど・・・。

格安(5000円以下)で行いますので、ご要望あればお知らせください。

 

 

おまけ

 

デザフェスのタイムテーブル公開されました。

5月19日(日)14時半から15分間となりました。

 

 

作家活動にシフトし、もうほとんどライブもしなくなりましたが、久々のライブ、がんばります~。

 

 

4度目の串間の旅 その4(都井岬灯台ふたたび)

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串間シリーズのあらすじ

 

宮崎県串間市は父の故郷。ずっとそこに住んでいた叔父が亡くなって姪のわたしが家の片づけをしているうちに、気づくとその土地+壊れかけの建物の相続人になっていた。

移住か?二拠点か?売却か?迷いながら不動産屋さんと会談した結果、売却することに決めたのであった。

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これまでの記事はこちらに。

ekiin.hatenablog.com

 

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「売ります。」

 

そう決めて不動産屋を出て、相続した土地に向かう。赤い木の実が揺れる坂道を登れば、足裏に感じる道路の感触もいとおしい。古びた家も店舗も多く、人は少ない静かな住宅街。「わたしの未来の街」だった串間が、売却を決めたとたん、誰か他人の街になる。その新鮮さで、また周囲を見回し、風景を記憶にとどめておきたいと考える自分がいる。

 

もうすぐ右手に、わが実家だ。

昨年夏に、業者に頼んで壊れかけのひと棟を撤去し、もう一棟の建物の中身をすべて廃棄していただいたはずの、わが土地が、あるはずだ。

 

・・・しかし、わたしの目に現れたその家は・・・

 

・・・・片付けられていないんだが!

 

中の荷物は、見事にあの時のまま。

・・・・わたし、タイムスリップしてしまったのかしら・・・串間って、ときどき、タイプリープしてしまうのか・・・?

 

驚いて、片づけを依頼した業者に電話したところ、コール2回くらいで、すぐに若者が電話に出た。

 

夏に仕事を依頼したものだと告げると、すぐにどこの家のことか、わかってくれた。

そして、事情を説明すると、

 

「すみません、今からやります!」

 

との返事・・・。やれやれ。

こういうことはよくあることなのかもしれない。

不動産屋さんが先ほど言った「串間のペースは東京と違っていて・・・」という言葉を思い出した。

 

 

・・・叔父さん、なかなか荷物が片付きませんね・・・。

 

叔父があの世から忘れ物を取りに来たのかもしれないな・・・天国に向かうお金と衣類とかを取りに来た可能性もあるか・・・

 

そんな、この部屋の荷物たちにも、3度目の正直で、さようならだ。

 

あとは業者にまかせ、コミュニティバス「よかバス」で、都井岬に行くことにした。

 

 

 

オレンジ色の「よかバス」は便利である。都井岬灯台ゆき、片道200円、およそ25分程度の旅。串間駅のバス停から若い外国人の女性2名が「Toi Cape?」と尋ねながら乗り込んできた。都井岬はそれなりに観光名所として知られているようである。

 

都井岬灯台は、日本でも珍しい「のぼれる灯台」である。

 

こんなこともあろうかと思って、のぼれる灯台のスタンプ帳(灯台参観記念スタンプ帳)を持ってきていた。

 

 

これは、詩友・青条さんが、茨城県の塩屋埼灯台の土産に買ってきてくれたものである。(青条さんのこちらの記事を参照)

 

note.com

 

こちらの記事によれば、青条さんは、「ここに来ていない人のスタンプは押せない(”代返”は出来ない)」といわれたそうで、わたしのスタンプ帳は、まだ白紙。

この日、都井岬灯台で最初のスタンプが押される・・・はずである。

 

 

バスはゆるやかに川を渡り、山深いほうへ、ぐんぐん向かう。

車窓風景の丘の上に風力発電の羽がみえた。親友の「串間には原発がこなかった」という言葉を思い出しつつカメラを構えていたらすぐに車に酔ってしまい、あわてて目を閉じる。

目を閉じてもわかる、自分の標高が上昇してゆく。

風は追い風、馬の待つ丘の上までこのバスを連れてゆく。

 

 

先ほどの観光客は手前の施設「パカラパカ」で下車し、終点「都井岬灯台」まで行った客はわたし一人であった。

 

「のぼれる 都井岬灯台」のシンプルな案内に従い、最後の坂を、ひと登り。

営業していない土産物屋は古ぼけており、時代を感じさせた。

 

 

もう閉店したのか、あるいは繁忙期には開店するのか、それはわからない。

 

灯台の敷地に痩せた馬がおり、一心に草を食んでいた。

 

 

受付には、若手女優のような風貌の女性職員の方がいた。

入場料金を払い、そして、スタンプ帳を出して、スタンプを押してもらった。

その女性はわたしが出したスタンプ帳を丁寧にめくり、「・・・・あら、まだ、白紙なんですね!」と不思議そうにいった。

そう、どこにも行ってないなら、なぜこのスタンプ帳を持っているのか?不思議に思うのも無理はない。

若手女優のような受付さんは、わたしのスタンプ帳に押される初めてのスタンプを、丁寧に押してくれた。

 

 

それにしても、いつ行ってもわたしだけしかいないこの灯台に、職員が必ずいることも奇跡のようである。

この女性職員は、ずっと都井岬の受付や管理の仕事をしているのだろうか、観光客が途絶えるオフシーズンも、誰も来ない台風の日も・・・?身分は公務員であろうか?異動はあるのだろうか?もしかしたら、馬の妖精・・・・?などと、つまらぬ空想をした。

 

ソテツの間の階段を昇り、空行く雲よりも真白い、まさに「白亜」の灯台に向かう。

 

 

踏みしめる靴底に大地の感触、ずわり、ずわり。

一歩、一秒。たしかに過ぎゆく時間を踏みしめる。

今日のお客は、わたしひとり。

中の階段をのぼり、外に出てみれば・・・

 

海だ!

 

厚い雲が海を覆い、空と海の大きさが感じられた。

陸地は小さいもので、日本は四方を海に囲まれていることを思い出した。

 

高いところから見下ろす広大な海と、海に向かってそそり立つ岬の森は、自然の雄大さを実感させた。人間ひとりは小さくて、この自然のなかで生きてゆくことは、簡単なことではない。弱い人間が生かしていただいている。畏敬の念が湧いてくるとともに、こんなに豊かな自然あふれるこの地と縁が切れることが惜しいような気がしてきた。わたしも岬のある街で生きたかった。

 

 

灯台に昇ると、そのフロアから屋上庭園として少し離れたところにも行けるようになっていたので、そちらに移動する。

 

そこで一休みして、鞄のなかに入っていたパンをかじる。

青と緑の風景のジャムを塗る。

味はないが歯ごたえがある。

 

父なる灯台の傍に腰掛ける。

いちどは東洋一の光度を誇ったこともあるという都井岬灯台

空襲でいちどは破壊されたというその灯室。

少し離れてみると、灯台というのものが光を放つための作りをしているのだと気づく。

この地の安全と秩序を守るための存在。

厳しさもあるオトウサン。

こうして昼間に眺めていても、その姿には光が含まれており、光を保持しているという安心感がもたらされる。

 

夜になれば、まぶしいほどの光を放つのだろう。

岬はここにあると、旅人に伝えるために。

 

見下ろせば、馬さえも小さくみえる雄大な風景。

こんな自然のなかにいれば、時間の流れが人間の思考のペースとは異なるのも無理はない。東京とは違う世界が、ここにはある。

 

 

灯台の内部には、こんな張り紙があった。

 

 

・・・なぜか大文字の、WWW。

 

・・・さきほどの、若手女優に似た女性がこれを書いたのだろうか。

 

やはり串間は、この都井岬灯台は、時間の流れが歪んで、過去にループしたりするようである。わたしは帰りがけに受付にいた”おばちゃん”に声をかけ、都井岬灯台のお土産を買った。

 

そして、総合施設パカラパカまで、徒歩で山道を下って向かった。

 

途中、何匹か御崎馬に出会った。

 

 

一心に、草を食んでいる。

そこには余計な雑念などない、ただ生存のために本能がある。

 

馬はそれほど集団行動しないようであり、単独で草を食んでいる馬をよくみかけた。

 

 

一般に馬のイメージといえば「カッコイイ」。

馬の身体にはいっさいの無駄がないように感じられ、まるで神が作り上げた完全な身体のように思える。馬をみていると詩を書きたくなる・・・。

 

 

そう、馬をみていると詩を書きたくなる・・・というわけで、2024年2月に出たばかりの「たびぽえ」には、わたしと、もう一人別の詩人の方が、都井岬の馬の詩を寄せている。

 

 

御崎馬には詩情があるのだろう・・・。

都井岬では、みな、詩人になる。

 

 

そして、最近、都井岬に新たなキャンプ施設が出来た。

 

ウェブサイトはこちら・・・。

 

toiglam-solasita.jp

 

このウェブサイトを見ると、とても美しく、豊かな自然のなかで、星のまたたく夜のふもとでテント泊を楽しめるのだろうと、ワクワクする。

 

その新たな施設は「パカラパカ」の向かいにあった。

 

こちらである。

 

 

 

・・・思っていたのと違う。

 

・・・この写真のような実物を見たときに、なんというか、ウェブサイトや写真から受けるイメージとは違うものを感じてしまった。

 

いや、いつの日かこういうテント暮らしをしてみたいと憧れるものの・・・

 

思っていたのと違う。

 

いつも、いつも・・・人間が作る膨らみすぎた夢や素敵なイメージは、リアルによって修正を迫られる。

逆にいえば、人間はわずかな情報から過大な夢や素敵なイメージを膨らませ、その想像力のパワーは現実を覆いつくすほど強いのだ。だから旅人のわたしも、串間の風景の断片を垣間見て、そこに過剰な「素敵イメージ」を見ているのだけど、住んでみるときっと違うのであろう。

 

それでも、そこにある自然だけは、裏切らない。

 

「串間の人」になれなくて、残念であった。

 

 

「パカラパカ」でお土産をどっさり買いこみ、また「よかバス」に乗って、わたしの実の土地へと戻った。

その実家の土地にはトラックが入り、今度こそ、片付けを行っていた。

 

片づけを行っているのは、若手女優のような方であった。長靴に軍手、ヘルメット、マスク、メガネ、顔をすべて覆い、アウターも重装備。古い家の片付けというのは、本来、このくらい装備しないといけないほど危険な作業であるということに気づかされた。

 

 

「お疲れさまです」

わたしがそう声をかけると、片付けをしていた”おばちゃん”が、「ちょうどよかったわ、お金があったの。どうしようかと思ってたの。」ということを告げ、そのお金をジャラっとわたしにくれた。

 

あ、ありがとう、叔父さん・・・。

 

やるべきことは全て終わった。あとはその業者に任せ、スマートホテルに戻ることにした。

 

 

 

 

名前のわからない鳥が赤い実をついばみながら春を告げていた。

 

 

(つづく)

 

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◆松岡宮からのお知らせ

 

 

5月19日(日)14時台 デザインフェスタでライブします。

東京ビッグサイト 南館4階のパフォーマンスエリアです

(大きなショーステージではありません)。

この写真のハンドメイド車掌帽子も売ります~。

デザフェスはとても巨大で面白いイベント。おすすめです🌸

 

 

最近、やっとCDやサブスク音源が聴かれるようになってきた実感があり、購入者には感謝申し上げます。

 

現在購入できる松岡宮のCD音源は、以下の3種です。

 

【「緊急地震速報の夜に」収録】Miya Matsuoka CD-R "Emerald Green Ward"松岡宮CD-R 「エメラルド・グリーン区」 | Kamata Poetry Music Shop

 

【Train songs】Miya Matsuoka CD "Limited Express 383" 松岡宮CD "Limited Express 383" | Kamata Poetry Music Shop

 

【Train songs】Miya Matsuoka CD ”The Conductor is Lonely Too" 松岡宮CD「車掌もひとりぼっち」 | Kamata Poetry Music Shop

 

「針金でできたお母さん」という、食べたら吐く食べたら吐く曲がインパクトあるようですが・・・「摂食障害」を描いたものではありません・・・食べて吐くのはストレスを受けた動物のふつうであり、つらいときのつらいをうたっているのです・・・。

 

緊急地震速報の夜に」という曲がサブスクで売れています。小規模ながら、ヒットするということはこういうことかと、他の聴かれない曲との差を感じています。どうもありがとうございます。

 

音源を購入していただくと、今後の製作の資金と心の励みになります。

どうぞよろしくお願い申し上げます。

 

 

第3回秋葉原超同人祭(主催メロンブックス)参加記

冷やしたメロンはおいしい🍈

 

というわけで・・・?

 

3月31日、第3回秋葉原超同人祭(主催:メロンブックス)にサークル参加しました。

 

https://www.melonbooks.co.jp/special/b/0/fair_dojin/202312_akihabaradojinfes/general.html

 

メロンブックス公式サイト

https://www.melonbooks.co.jp/

 

 

なんだかんだ、人生初のことが多く、疲れていたのか帰宅して早寝してしまいました。

 

 

メロンブックスさんとのご縁は、文学フリマに出たとき、「文フリで売ったものをうちで委託しませんか?」という営業DMが来て・・・おそらく全ブースに送っているものと思いますが・・・委託料が無料ならいいかと思って委託したのが、始まりでした。

 

(自分はそういう営業メールとかの言葉を受け流せず真に受けてしまう・・・だから騙されやすいのかなぁ・・・と気づきました。)

 

🍈松岡の作品ページ、こちら🍈

https://www.melonbooks.co.jp/detail/detail.php?product_id=1859970

 

通販のプラットホームがなんであれ、無名の人間のCDはなかなか売れません・・・

 

しかしメロンブックスさんはやけにWelcomeな雰囲気があって、まぁいいか・・・ありがたや・・・と思って、今に至ります。

 

だけどわたしは知らなすぎた。

メロンブックスさんが、どんな書店なのか・・・

そこでは、自分は招かれざる客なのかもしれないという可能性について・・・。

わたしみたいな若くない女は・・・教頭先生みたいな白髪の女は・・・そこに居てはいけないのかもしれないという可能性について・・・

 

どうなのでしょう。

今も、お悩み中ですが・・・

 

そんなメロンブックスさんから「秋葉原超同人祭」のお誘いが来て、出展料の安さにひかれ、つい参加してしまったのでした。

 

 

そんなわけで乗り込んだ秋葉原。事務所から近い~。

 

 

会場はほぼ駅直結のUDXビル。とてもきれいでいい場所でした。

UDXビルにはレンタルオフィスみたいなスペースもあるようでした。

 

 

人生初の、R18の同人イベント。

 

自分は、萌え絵とかに関して、ゾーニングされているならいいのではないか・・・と考えます。わりと好きかもしれません。

 

ただ全裸の絵をみて思うのは、女体ってそうなってるの?ちょっと違う気がする・・・ということです・・・でも、それもおせっかいなのだろうな・・・

 

そこにある全裸は、「女性のようで女性ではない女性のような何か」なのかもしれない・・・デフォルメは大切なことなんだ、記号に意味があるんだ、うん、漢字熟語で興奮できるわたしにも、そんなところがあるのだから・・・。

 

そんな女性の絵に囲まれて、不快ではなく、こんなにも女性(という表象)は愛されているのだなぁと思ったりしました。

 

絵は女性だらけなのに、ほんもののなまみの女性のわたしは、その空間に入ることを遠慮したほうがいいのではないかと感じ、小さくなってしまいました。

 

 

秋葉原といえば「東京フリマ日記」にも書きましたが、「二度と体験したくない坊主」がありました・・・。

 

383.thebase.in

 

自分にとってゲンの悪い秋葉原。売れない・・・のは覚悟していました。

ひとりでいっぱいの狭い空間は文学フリマを思い出させてくれました。

 

CDは売れないと思ったので、手作り帽子などを置いてみたりしました。

 

 

しかし予想以上に空気でした。

 

透明人間でした。

 

おかしいな、そこにいる人に、自分の姿が見えていないようだぞ・・・

 

おかげで読書がはかどりました。Kindle矢口高雄先生の「マタギ列伝」を読んで、やはり東京ではなく豊かな自然のなかで動物との共存を目指すべきなんだ!!と感動したり・・・仕事のラインが飛び込み、返信したりして・・・売れないフリマは仕事がはかどるなあ・・・

 

そして、もちろん売れずに15時半に終了。

 

あたりを見渡すと、すでに帰っているブースが多いことに驚きました。

 

全体の印象として、建物は綺麗だし、参加費が(新品があったので)無料にしてもらえたり、スタッフの方がとても感じが良かったりして、快適という言葉の似合う体験でした。ここちよい時間でした。

 

お客さんも、基本的には有料(700円)ですが、14時をすぎるとフリー入場となったので、入りやすいのではないかと思いました。

 

しかし・・・まったく売れる気がしません。

今後はどうしよう。売れる気がしなくても、無料で仕事できる場だと割り切って参加するのも、ありかも・・・巨乳の絵に囲まれながら・・・しかし、やっぱりここは男性のための空間、女性が出展するのは迷惑なのではないか・・・少し、心配しています。

 

 

こういった会では、参加した記念に誰かの何かを買うようにしています。

 

3冊、購入しました。

 

 

1.すなみなアーカイブ

 

www.pixiv.net

 

ブルアカというゲームのキャラ?

ゲームも「すたみな太郎」も詳しくないのにダメじゃん・・・

でもちょっと焼肉食べたくなったりして。

なつかしの流れ水タワシさんを思い出すふんいき、どこか懐かしさのある描線でした。

 

 

2.米軍兵站マニュアル翻訳本 上巻

 

先の戦争で、日本は兵站ロジスティクス)が出来てなかったといわれていますね。

 

震災でもなんでも、物資を運ぶというのは大変な事業だと思います。

「まえがき」によれば、ロジスティクスとは物資を運ぶだけでなく、インフラなども含む幅広い概念とのこと。

 

米軍にはこんな詳細なマニュアルがあることに驚きました。また翻訳にも頭が下がります。

 

人間の活動とは、点ではなく、線でもなく、面より大きな次元のものではないかと思います。

ある目的の周辺にはさまざまな可能性や物との出会いが確率密度の淡い色で描かれており、数え切れぬほどの出会いの可能性に開かれているという気がします。

 

 

3.「冬の雪国列車旅で何も起きないはずがない」

 

tetsutori.com

 

上野ー越後湯沢ー新潟ー秋田・・・あたりの旅行記です。

写真が多めで、雪景色のなかの鉄道っていいものだなと思いました。

また、列車のマーク(たとえば表紙の「超快速スノーラビット」)の写真がいずれも良かったです。また説明がシンプルで、わかりやすかった。

そして、帰りは盛岡ー仙台、そして常磐線で帰られたそうで、2020年3月に貼られた「つながる」の文字、それから双葉駅、夜ノ森駅いわき駅の写真には感動してしまいました。

良い本を買いました。

 

購入したのは以上です(もっと買えばよかったな)。

 

以上、第3回秋葉原超同人祭 参加記でした☆彡

お世話になったみなさま ありがとうございました。

 

 

やっと春がきましたね。

桜坂の桜も、やーっと、咲きました。

 

 

 

4月からも、創作&お仕事、がんばります🍈

 

どうか作品が、みなさまに届きますように🍈

 

 

1年ぶりのTOEIC

2年前よりオンライン英会話を開始し、1年前にはTOEICを受けました。

 

そのときの記事はこちら・・・

 

ekiin.hatenablog.com

 

昨年はこんな点でした・・。

 


それからもオンライン英会話を続け・・・

といいたいところですが、最後の半年は毎日ペースが崩れ、GDGDになってしまいました。

 

 

いろんな教材を選んで(ニュースが多い)、オンラインの先生と問題に答えるなどの課題を行って、語彙が増えたり、英語になじんだりして、いいこともありました。

 

しかし、目の前にある英語を読む課題が多く、発音は上達するかもしれませんが、耳で聴いたものを頭にとどめる、いわゆる聴覚的ワーキングメモリを使わないので、リスニングが上達しないように感じました。

 

リスニングを上達させたい!

 

というわけでTOEICまでの1か月間は、市販の教材や「英語のハノン フレーズ編」などを聴いて、とにかくリスニングを鍛えました。

 

映画学校で学ぶ男女の会話、覚えるまで何度も聴いてしまいました。

 

 

旺文社の模試も行いました。

 

こういうTOEIC対応の問題集を読んで、「ひっかけ問題」があることや、正解のパターンがあることをやっと知りました・・・。はじめてTOEIC対策らしい対策をしたと言えるかもしれません。

 

試験前はリスニング対策ばかり行いました。そのおかげで、自分でいうのもなんですが、以前よりはリスニングができるようになった・・・そんな気がしました。

 

リーディングのほうは、とにかく前回、時間が足りなかったので・・・

時間を意識し、時間配分を工夫して、ぜんぶに目を通すことを目標にしました。

実質、模試くらいしか対策できませんでした。

 

 

そうして迎えた本番・・・それなりに手ごたえがありました。

 

トイレの近い自分は、あの2時間のために、朝から水分を控えます。そんな我慢も、2時間の試験の夢中になる体験と、その後の「ひとりお疲れさま・お茶タイム」の喜びに変わります。

 

今回、とても手ごたえがあった・・・

 

なのに・・・

 

結果はこうでした。

 

 

・・・全体としてはほぼ変化なし。

 

リスニング上がったけど・・・リーディング落ちてるやん・・・ああああ。

 

この結果をみて、ちょっとショックでした。

 

なぜなら・・・リーディングはもっと出来ていると思ったからです・・・自分のメタ認知能力の低さが恥ずかしい。

 

英語を学んでいたはずなのに上達もなく、目標750点にもはるかに届かず・・・自分の英語力がまだまだダメだということがわかりました。

 

たしかに、英語を読むのは、いまもそれほど好きではないし、すっと頭に入ってきません。

英語を読むことに慣れなくちゃ・・・と思って、Redditスマホに入れて読んだりしていますが・・・苦労して読んでいます。

 

でも、いいところに目を向けるなら、リスニングは上達したといえるかもしれません。

聴く音楽はいまだに「英語縛り」で、そのおかげで洋楽が好きになり、少しだけ歌の英語が聞き取れるようになってきました。

 

最近、やっと、学ぶためでなく使うための英語という観点が生まれ、英語で情報をつかむ習慣もできつつあります。

 

オンライン英会話は、ひとまず3月いっぱいで卒業ですが、そのぶん歌やメディアでしっかりと英語に触れてゆきたいと思います。がんばるぞ。

 

以上、1年ぶりのTOEICについての記事でした。

 

 

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松岡宮からのお知らせ

 

3月31日の「秋葉原超同人祭」、準備楽しいです。

「車掌レーベル」として、CD、手作りの帽子などを売ります。

 

これはブース配置図かな?

わたしの「車掌レーベル」は「葉27」というブースのようです。

 

https://www.melonbooks.co.jp/special/b/0/fair_dojin/202312_akihabaradojinfes/circle_list.html

 

テクノ工房さんのお隣。

なんか楽しみ。

12時~15時半。入場700円。

チケットは以下です。

 

t.livepocket.jp

 

東京は寒くていまだに桜が咲いておりませんが・・・

こんどの日曜、秋葉原で同人の花を咲かせましょう🌼

 

 

今週のお題「練習していること」

今週のお題「練習していること」

 

楽器(ピアノ・ギター・ウクレレ)です☆

 

50歳に近くなったころ、ちょうどコロナ禍もあり、10年計画でやってみようと思ったのです。

 

さいころから音楽大好きで、ポールモーリアの音楽に包まれて育ちました。

歌もすき。詩もすき。詩は自由にうたうもの。

音楽がいつも頭のなかにありました。

これまで、頭のなかのそんな音をなんとか作品にしたくて、楽器は出来ないながらも、ずっとDTMで作曲・編曲をやってきました。

わたしは超不器用で、なんでも頭でっかち。楽器も弾けないのに、ひとつひとつ音を重ねてシンセでアレンジを行い、弾けないがゆえの個性というか常識のなさが、かえってオリジナリティを生み出すことがあったと思います。

 

だから・・・弾けなくてもいいの・・・

 

だけど・・・弾けるようになりたいの・・・???

 

自問自答しつつ、やっぱり楽器演奏へのあこがれがありました。

 

事務所にエレピ・アコギ・ウクレレはあったので、それらを少しずつ始めてみました。

 

誰かに習うことも考えましたが、あまり余裕がなさそうなので、2日に一度は触れる・・・くらいを目的にして、継続してみました。

 

あれから2年・・・どれくらいできるようになったというと・・・

 

ピアノ:チャイコフスキーの「お人形シリーズ」、クリーガーメヌエットなどを、たどたど弾けるように・・・

 

アコギ:左手の指先は痛くなくなった・・・ゲゲゲの鬼太郎を練習中(弾けない)。

 

ウクレレ4つの基本コードだけなら、なんとか。ルージュの伝言とかを練習中。

 

・・・とほほ。あまり上達していない気がします・・・。

 

何事も初期の進歩はゆるやかで、続けるうちに気づけばできるようになっている・・・ときくので、なんとか1日5分でも触れ続けていたいと思います。

 

そんなわたしのひそかな特技は「パソコン弾き」です。(パソコンのキーボードを用いて演奏する)。そのためのパソコンを買ったりしたので、これも「練習していること」で、路上などで披露しますね☆

 

以上、今週のお題「練習していること」でした。

 

 

新曲出ました☆カモの動画につけるための短い音楽です。

 

youtu.be

 

すぐ終わるけど覚えやすい曲なので、聴いてみてください☆彡

 

この音もそうですが、わたしがDTMに使っているDAWは、国産インターネット社の「Ability(むかしのSinger Song Writer)」です。

 

www.ssw.co.jp

 

きっとこのソフトにおける曲作りは、

 

作る曲のコード進行を決めて

→楽器演奏パターンを張り付けて

→WAVの音も貼り付けて完成させる・・・

 

ことを想定していると思います。トップダウン製作ですね。

 

しかしわたしはコードから作ることはないので、上述のように、音をひとつひとつ入れていました。自分のなかに作りたい旋律があればそうなるのは必然といえ、ボトムアップ製作ともいえそうです。詩から音をつくるのが得意です。

 

しかしたまには「コード進行から作ってみるかー」と思って、作ったりもしていますが・・・

 

 

こうやってプリセットのBASSパターンを入れこんでみても、やっぱり「ちがうかも・・・」と思って、自分でチマチマ直してしまいます。

 

TikTok特訓でだいぶ曲作りが早くなったとはいえ、こだわりと効率を両立させるためには修業が必要ですね。

 

「自分の詩に曲を付けてほしい」などのご依頼あれば、お知らせくださいね。

 

 

わたしはパソコン仕事が多く、目を使います。

最近、さすがにローガンが進み・・・昨年、遠近両用デビューをしました。

 

遠近はレンズのなかに複数の度が入るので、眼鏡の面積が大きいほうがいいんですよ・・・なんて言葉に「ほぉほぉ」とうなづきつつ、何も考えずに買ったのが以下の左の眼鏡。

 

・・・でもなんか顔に合わないというか耳にあわないというか好きになれず、あまりその眼鏡をかけることがありませんでした・・・

 

 

花粉症でコンタクトが入れられなくて、仕方なく眼鏡を使うようになったのですが、左のように顔にのらない眼鏡ではなく、もう少し顔になじむ遠近両用が欲しいな・・・と思って、右を買いました。こちらは愛用できそうです。

しかしこうして並べてもあまり違いがわからないですね・・・。

 

50代という慣れない年齢に自分の行動をなじませることも、今週のお題「練習していること」のひとつかもしれませんね。

 

よい50代になれますように。

 

 

4度目の串間の旅 その3(不動産屋で出した結論)

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串間シリーズのあらすじ

 

宮崎県串間市は父の故郷。

わたしは、ずっとそこに住んでいた叔父(独身)の身元引受人であったが、叔父が亡くなって家の片づけをしているうちに、気づくとその土地+壊れかけの建物の相続人になっていた。

 

移住か?二拠点か?売却か?どうしよう・・・。

 

いよいよ不動産屋さんと逢う日となった。

 

 

これまでの記事はこちらに。

ekiin.hatenablog.com

 

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いよいよ不動産屋に行く日となった。

岡田不動産(仮名)の岡田氏は、電話で話した感じでは気さくで話しやすい男性だった。こんな小さな町の、駅前にある不動産屋が、悪徳な不動産屋であるはずがない。わたしは誰と話すときもあまり緊張しないタイプなので、それほど緊張していなかった・・・と言いたいところだが、無人ホテルのダブルベッドにもぐりこんで寝ようとしてもあまり眠れなかった。やはり多少は緊張していたのかもしれない。そしてむやみに早起きした。

 

仕方がない、もう起きるか。散歩でもしよう。

 

無人ホテルなので、入るためのパスワードが書かれたレシートが鞄のなかに入っていることを確認し(※スマホで写真に撮ったけど紙がないと心配)、外に出る。

 

うあっ、まぶしい。

2月というのに、強い朝の光。

 

夜、到着したときにはわからなかった風景。草たちが朝日を浴びてその生命力をまさに放出せんとばかりに溜めていた。

 

 

まだ時間はたっぷりあったので、「串間スマートホテル」の周辺を散歩する。

心地よい風を浴び、踏切で立ち止まる。そのまま体を90度回転させ、線路の遠くを眺める。

 

日南線の線路は単線であった。使い込まれた輝きをもつ線路が家や木々のはざまに違和感なく溶け込んでいた。それは使われている線路なのであった。

 

 

ときおり奇跡のように通る日南線は、街の深呼吸のよう。白地に青のその姿をカメラに収めたいと思ったが、タイミングが合わず、残念ながら出会えなかった。

 

 

このレールが鹿児島の志布志まで届いている。途中には海を見下ろす地点もあった。そういえば2年前の台風でしばらく不通だった日南線

宮崎の方に、「このあたりは台風銀座で・・・」と言われたこともあった。空ゆく雲も風も生き物、気候は呼吸のひと吹き、そして地盤も生き物であり、鉄道が走るためには日々の手入れが必要なのだろう。

そしてそれは、家だって、仕事だって、人間関係だって、そうなのだ。

叔父が施設に入って死ぬまでの数年間、放置されていた松岡の家。わたしが行ったときにそれがいかにボロボロであったかを思い出す。わたしはさほど裕福でもなく、宮崎からずいぶん遠くに住んでおり、ろくに管理できる見通しもないのに、わずかな思い出にほだされて、そんな家をうっかり相続してしまい・・・東京と串間の往復に疲弊しながらも、この地からは何か大切なメッセージを受け取っている気がしてならない。

そこにあって誰もが見過ごしてしまうようなものが放つ伝言を受け取る仕事、それは詩人の仕事。

 

2月というのに強い日差しが道路に濃い影を作る。

ふと足下を見ると、マンホールに何やら歌が書かれていた。

 

調べたところ、若山牧水の歌だそうだ。

 

 

日向の国都井の岬の青潮に入りゆく端にひとり海見る

 

(読みは・・・ひうがのくに といのみさきの あおしおに いりゆくはなに ひとりうみみる・・・かな?)

 

そういえば中学生くらいのころ、「牧水のうた」という文庫本を愛読していたことを思い出した。その本はわたしが買った本ではなく、おそらく父の本棚にあったのを勝手に読んだのだ。父は詩が好きだったし、牧水が宮崎出身だと知らないはずがない。あまり宮崎を語らなかった父の、わずかな里心をいまさら感じてしまった。

 

牧水の世界は中学生の自分にもわかりやすく、その言葉たちは何か特別な世界への入り口のようだった。しかし牧水が宮崎出身だとは認識していなかった。

改めてその本を開いてみる(←わたしは物持ちがよい)と、たしかに宮崎県の地図が冒頭に掲載されている。そして牧水の祖父と父は医師だったと書いてある。

 

いづくにか父の声きこゆこの古き大きなる家の秋のゆふべに

 

納戸の隅に折から一挺の大鎌あり、汝の意志をまぐるなといふが如くに

 

(「牧水のうた」社会思想社、p18より)

 


色鮮やかに咲きほこる椿。

 

 

その近くのブロック塀のかたわらには、椿がいっせいに落ちていた。あなたの役目は終わりましたよ、とでも告げられたような花弁は、色が鮮やかなだけに痛ましくも思えた。

 

街はとても静かで、ときおり車が走る音がよぎるが、また静寂、それから風がもたらす木々の歌。

豊かな自然を感じるものの、街の建造物には老朽化している家屋もみられた。

特に、大通りぞいには、廃墟となっている建物が目立った。

 

例えば以下の建物。

 

「仏壇の修理 安く承ります」

と書かれ、屋根のアーチがどこか仏教遺跡を思わせる荘厳な建物であるが、いまは無人のようであり、「売物件」の看板が掲げられていた。全盛期はきっとにぎわった建物であろう。

 

また、壁面や窓に、草がつるを伸ばしている建物もあった。

 

こういった建物は東京にも多い。宮崎だからというわけではなく、東京都内でもこのような建物はよく見かける(というか隣にあった・・・)。なぜ地主は放置するのだろうと謎だったが、建物を撤去するのにはかなりの費用がかかり、固定資産税のこともあり、また撤去に際して公的補助もないため、建物が放置されるのだとわかった。

そんな空き家には、支柱を得たとばかりに草が萌えさかる。建物は朽ちても植物は生き延びることを、わが国の令和の風景は教えてくれる。

 

 

そろそろ時間だ。ホテルに戻って身支度をし、筆記用具を確認し、岡田不動産(仮名)へと向かう。

 

「こんにちは、約束した松岡です・・・。」

 

と挨拶しつつズカズカ入ると、書類が積まれたデスクの向こうにいる岡田さん(仮名)が明るい声で「はい-」と返事をしてくれた。

 

初対面の岡田さん(仮名)は、俳優の岡田将生(おかだ まさき)に似た長身

東京に住んでいたことがあるそうで、わたしの住む大田区にも詳しかった。「目蒲線沿線・・・・にお住まいなんですね」と言われ、「はい、目蒲線は2つに分かれ、目黒線東急多摩川線という名前になってしまいましたが・・・」と返事をした。

 

 

岡田さんは、わたしが相続した土地について、丁寧に評価を行ったカラーの冊子を作ってくださっていた。それにそって説明していただいたおかげで、改めて自分が相続した家や土地について理解を新たにすることができた。

そう、わたしが相続したその土地は、なかなか良い場所にある。

特に、これから子育てをする人にとって、良い場所なのだ。

不動産屋の岡田さん(仮名)が、「20代、30代の若いファミリーが家を建てて子育てをするのによさそうな立地ですね」と言ってくれた。

 

そうか、串間にも若もの(わけもん)は居て・・・この自然が豊かな街で、「つがい」となり、子を育て、産業を行い、次の時代へとバトンを渡してゆくのだ・・・この街で営まれるべきそんな当たり前のことに、改めて気づかされた。

 

あの土地がそんなふうに活かされるのであれば、それは理想的なことのように思われた。

 

 

不動産売却ガイドブックも用意して説明して下さったが、自分は不動産売却の経験もないので右から左へ抜けてゆく。ただ感じたことは、何か古い家が乗っかっている土地は家の処分費用が余計にかかるのだ・・・ということである。

 

むかし東京に住んでいたこともあるらしい岡田氏(仮名)の、「串間の人は東京の人とペースが違うので・・・最初は戸惑ってしまいましたね」という言葉が印象に残った。確かに宮崎というところは、どこか悠然とした雰囲気がある。

なんとなく思い出す。この地で、壊れかけの家と土地をうっかり相続してしまったのは、東京ではないこの地に、東京とはまったく違うという点に、何らかの希望を見いだしたから・・・

 

ここは東京ではない。

 

そのことが、どれほど自分の精神の救いとなったか。

 

 

そういえば、朝、燕を見た。

 


2月に燕が来る温暖な地域。そう、ここは東京ではない。

 

それから夕べ、ホテルで考えたことを思い出した。

ホテルの鏡で自分の顔を見たとき、そこには年齢なりに老け込んだ自分の顔があったこと。自分はもはや子供を作れる年齢でもなく、1から新しいことに取り組める年齢でもなく(そのつもりもなく)、もう自分の人生は老境であり、ひとつひとつ他人にゆずり渡す段階にあるということ。

 

・・・現実に戻る。

いま自分は不動産屋におり、相続した土地や家をどうするか、方向性を決めないといけない。若い燕が胸に去来し、また巣に戻る。自分はとっくの昔に若者ではなくなっており、そして新しい時代を作ってゆくのは若者のはずだ。先ほど「20代、30代の若いファミリーが家を建てて子育てをするのによさそうな立地」と言って頂いたことを思い出す・・・

 

そうだ、このご時世、相続した土地が「ちゃんと売れそう」なのは、幸運なことであるのだ。

 

結論が出た。

 

「売ります。売ることにします。」

 

わたしは、岡田氏(仮名)に、そう告げた。

 

 

ここで後日談を・・・。

 

仕事用の名刺(芸名は書いていない)を岡田氏に渡したところ、

 

「(この)ブログ見つけちゃいました☆アイコンが日南線ですネ☆」

 

などと電話で言われた・・・

 

それで急遽、岡田将生にした次第・・・笑

 

 

 

閑話休題

 

・・・そうなるのが当然だった。

 

最初から、売る以外の選択肢なんてあろうはずがないのに、なぜか移住するつもりになっていた。

東京で面倒をみなくてはいけない相手もおり、東京で仕事もあり、事務所もあるのに・・・免許も車も持っていないし、乗り物に酔いやすく、体力も財力も最弱な自分は移住どころか二拠点も難しいだろうに・・・なぜか「移住もアリかな」と思っていた。

 

ろくに帰ってこない主人を待つ家より、毎日誰かが住まうほうが、家も土地も幸せなのだ。木々も花も、猫も虫も、きっとそのほうが幸せなのだ。そして、そうすることが、この街のためでもある。

今回、不動産屋さんとお話して、そんなことに思い至ることができた。

 

 

「売ります」。

 

心を決めて、そう告げて、不動産屋を出た。

 

そして、売ると決めたからにはもうあまり串間に来ることもないだろうなと思い、午後は都井岬に行こうと思った。

 

都井岬ゆきのコミュニティバス「よかバス」の時刻表を調べると、発車時刻までいくぶん余裕があったので、相続した土地を見に行くことにした。昨年夏に壊れかけの1棟は撤去してもらい、もう1棟は中の荷物をすべて廃棄してもらった。さぞかし様子が変わっていることだろう・・・。

 

歩くこと数分。

 

坂の途中にある我が土地は、確かに、無くなった建物のぶん広々として、白い砂利が広がっていた。

 

しかし、わたしはそこで驚くべきものを見てしまったのだ!!!

 

・・・あああ、なんてことだ!!

 

 

(その4に続く)

 

 

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◆松岡宮からのお知らせ

 

 

誕生日を迎え、音源・本など買ってくださった方には感謝申し上げます。ありがとうございました。

これからもよい作品を書き続けたいと思います☆彡

 

 

ところでこの記事にも燕が出てきますが、燕の本の紹介です。

わたしの詩友にして永遠のライヴァル・青条さんの新刊「コロナウイルスと燕」が出ました。わたしが解説を書いております。

 

383.thebase.in

 

氷河期世代がCOVID-19に翻弄された全記録、三島由紀夫のように美麗な文体で綴られるチンマリした暮らし(失礼)。なかなか手に入らないこの希少本、わたしのBASEで通販しています。ぜひ読んでくださいませ。

 

 

3月31日(日)午後、「第3回秋葉原「超」同人祭+」に「車掌レーベル」としてブースを出してCD・車掌帽などを売ります。

初参加で、自分なんて浮いてしまうのではないかと思いましたが、以下の「参加サークル一覧」を見ていると意外と鉄道系が多く、なんか自分に合っている気もしてきました。(エロが苦手な方はごめんなさい。)

楽しみになってきました。

 

https://www.melonbooks.co.jp/special/b/0/fair_dojin/202312_akihabaradojinfes/circle_list.html

 

チケットはこちらで買えるようです。

 

t.livepocket.jp

 

 

次回LIVEは5月19日(日)デザインフェスタ東京ビッグサイト

パフォーマンスステージ室内です。14時ごろだったかなと思います。

アイドルっぽい鉄道系新曲をやります。

車掌帽子も(余っていれば)売ります。

こちらも楽しみです。

 

 

戦争体験をうたうシリーズ新作はこちら。

いよいよシベリア抑留に入ってまいりました・・・。

 

youtube.com

 

戦争体験を歌い継ぐことも、家の相続をしっかり行うことも、いずれも自分が川の流れの一端だと気づかされる大事な営みですね。

 

詩人にもシゴトがあるなぁと気づかされる今日このごろです。作品づくり、がんばります。

 

 

ひきこもりではなく思索業

 

ひきこもりではなく思索業

 

詩作業、でもいい、試作業、でもいい

 

日本という水槽はあまりに狭く息苦しい

 

そこでは生きられぬ個体がTikTokライブの難民キャンプに挨拶

 

お う え ん しています

 

布団のなかから

 

そういえば「あなたには休養が必要なのですね」って、わたしも言っていた、だけど休養なんかじゃない、それは、これは、あれは、休養じゃなかった、休んでるわけではないのだった思索業は、神経のあいだを情報が駆け回るのだった思索業は、漢字カナ交じりの野兎が体の中で走り回るのだった、餌をもとめ、飢えて吐き、生きているだけでなんという激務、思索だけでなんというハードワーク、だけどきょうもやくだったぞ思索業で、社会参加をしないことで、きょうもやくだったぞ思索業で。そうだ、そうだ、あなたはやさしいひと、あなたはやさしいひと、時計の針がTikTok、かぁ、かぁ、今日もカラスがごみをついばむ、朝がきた。

 

 

おしゃべりなカラスといえば、いまさらながら「鬼滅の刃」を全巻読みました。

 

家族愛にウルウルしつつ、家では伊之助の真似しつつ(俺様キャラはいいものだ)、たんじろー、ねずこーと叫びつつ、そんな感性のままに、自分も短い作品たくさん作りました。以下です。

 

戦争体験シリーズ。

満州でも死傷者が出る戦いがあったことを知りました。

陸軍の葬儀の写真はあまり見たことがなかったです。

 

youtube.com

 

戦争体験シリーズ。

満州に咲くケシの花の群れ・・・写真でみると美しくインパクトがあります。

 

youtube.com

 

鳥の埋葬。

閲覧注意というほどではないと思うのですがTikTokでは要注意にされてしまった朗読動画。

鳥さん、内臓が出ているとかそういう感じではなく、コテっとおねんねしている感じです。なんという鳥だろう?

 

youtube.com

 

そう、わたしは詩作業(しさくぎょう)従事者、かな?

 

「作家は作品という扉しか持っていない」と言い続けたおかげか、誕生日に音源を買って下さった方もいらっしゃいました。

ありがとうございました。これからは、作品のなかで、出会うことができますね。

 

よかったら新作「アップアップ後楽園」も聴いてみてください。

東京ドームいっぱいの吐瀉物・・・こんな風景(↓)を描きました。

 

仕事で失敗して、わやわや思って、書いた作品でした・・・。

 

この日本で生きることは本当に大変なことですね。

 

ある場所からの眺めを理解するには、その場所に居続けるしかないのですが、ある場所からの眺めを伝える特権を持っているのがその場所にいない人だったりすると、リアルとは違う眺めが流布されることがあります。

 

そうじゃない

そうじゃない

だけど水槽のなかで叫んでも誰にも届かない

 

ひとは自分以外の誰かにはなれないですけれど・・・わたしはできるだけ一次情報を大切にできればと思います。

 

どうか、あなたの声や作品にも、出会えますように。

 

 

ミシンはともだち。

 

ラブリーな手芸を10年くらいやっています。

素人の下手な手芸品ですが、自分が使うものの多くは自作品になりました。

事務所でも売っています。うまくできたもの(?)はBASEでも売っています。

 

のりものバッグもできました。このバッグは3月31日(日)メロンブックス秋葉原「超」同人祭」にむけ、「車掌レーベル」CD購入者特典のグッズにしたいと思います。車掌さん=乗り物、ということで・・・。

 

しかし美少女いっぱい秋葉原「超」同人祭に、わたしなどが参加していいものかと思いますが・・・がんばります。

 

公式サイトはこちら。

https://www.melonbooks.co.jp/special/b/0/fair_dojin/202312_akihabaradojinfes/

 

 

入場料は700円かな?

t.livepocket.jp

 

うむ、美少女はいいものです。

 

 

それと、わたしのグッズを販売しているBASEから、「15日(金曜日)21時~から6日(土曜日いっぱい)まで」の割引クーポンが出ました。

 

 

ちょっと適用時期が短いなぁと思いますが、気が向いたら以下のSHOPでご利用ください★

 

383.thebase.in

 

 

それでは思索業・詩作業で鬼退治がんばります(←漫画に影響されやすい)。

かぁ。

 

詩「むすこ削り」

精神保健の会で朗読した「むすこ削り」という詩が好評でした。

ああ、詩が、伝わった・・・という感じ、素晴らしいオーディエンスに感謝いたします。

 

 

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むすこ削り


わたしの息子は

あまりにも大きくなりすぎてしまった

息子をサックに入れて運んだら

わたしの腕は折れてしまった

凍る風が窓を叩くけれど

そこには誰もいない

わたしの息子はあまりにも大きくなりすぎて

世界中の誰からも見られてしまう

だから

むすこは削って三日月になれ

むすこは削って粉雪になれ

 


わたしの息子はあまりにも

もろく育ちすぎてしまった

緑がさわぐ春風も

むすこにとっては痛いだけ

夏の汗を乾かすそよ風も

むすこにとっては針のよう

このままでは息子はミミズクやキツツキの群れに

崩されてしまう

だから

むすこは削って三日月になれ

むすこは削って粉雪になれ

むすこは削ってこなごなになれ

 

 

LimitedExpress383

LimitedExpress383

  • アーティスト:松岡宮
  • Candy Recorder
Amazon

 

「むすこ削り」が収録されたこちらのCDも何枚か買っていただき、ありがとうございました。

 

そのとき話題にもでましたが・・・この詩は、息子を削ってこなごなにしたいのではなく、息子の膨大さがしんどい夜もある・・・・そんな幻の風景です・・・。

 

 

また、同じ会で、自分の書いた詩ではいちばん有名かもしれない「謝れ職業人」も少し朗読し・・・自分の罪深さに気づかされたりして・・・

 

 

人はみな誰もおなじくらい尊い存在だ

 

といえるのは

 

安全な場所にいるからである。

 

 

みんながいろんなことを投げかけるから、うけとめるだけなのだけど、うけとめてばかりいるといっぱいいっぱいになって吐いちゃうよね、その会はそんな結論だったかしら・・・違うか・・・

 

受け止めてばかりじゃ、こっちの精神が壊れてしまう・・・だから吐き出すことが必要ね。わたしは作品でしか、言えなくて。

 

嘔吐でいっぱいのゆうえんち、以下の新作に描きました。

miyamatsuoka.bandcamp.com

 

 

こんなへんな詩人ですが精神保健の会のみなさんに受け止めてもらえてあったかい一夜でした。

心から感謝申し上げます。

 

 

 

4度目の串間の旅 その2(スマートホテル)

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串間シリーズのあらすじ

 

宮崎県串間市は父の故郷。

わたしは、ずっとそこに住んでいた叔父(独身)の身元引受人であったが、叔父が亡くなって家の片づけをしているうちに、気づくとその土地+壊れかけの建物の相続人になっていた・・・。

いよいよ不動産屋さんと逢う約束をした4度目の串間の旅は・・・いかに!?

 

これまでの記事はこちらに。

ekiin.hatenablog.com

 

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4度目の串間の旅。時期は、2月上旬であった。

今回は宮崎空港から日南線で移動する予定だったので、宮崎市や青島などに宿泊することも考えた。

 

名前だけはよく聞く青島。

きっと青い海が美しい場所なのだろうな・・・。

 

多少、奮発しても、ビーチリゾートに泊まってみたい・・・一人旅だが・・・そんなことを考え、楽天トラベルなどを調べてみた。

しかし、なぜか、どの宿も埋まっている。

 

青島だけでなく、宮崎市の主だったホテルも、満室の表示が続く・・・。

 

ふと、2月上旬はプロ野球キャンプが宮崎に来る時期であることを思い出した。日南あたりまで宿は埋まっているようにみえ、やはり串間に宿を求めるしかないことがわかった。

 

串間の宿を探そう。

 

 

いままでは、串間で唯一の宿のようにみえた「ホテル中村」に宿泊していた。

 

travel.rakuten.co.jp

 

実質、ここしかないのではないか・・・と思っていたが、2023年夏に行ったとき、「串間スマートホテル」という新しい「無人管理のコンテナホテル」が誕生したことを知った。

 

travel.rakuten.co.jp

 

環境に優しく災害に強いコンテナホテルは、まさに令和らしいスタイルのホテル。以下の記事によれば解体業者がその廃材などを利用してエネルギーを生み出しているとのこと。

 

yaccha.co.jp

 

そう・・・解体業者。

ぬおおおおお、解体業者。

これは書いてもいいと思うのだが、この解体業者こそ、わたしが相続した家の解体を昨年夏にお願いした業者なのだ。灼熱の夏、松岡の家を解体したときの廃材が、このホテルの温水などに活かされているのかもしれない・・・

 

そんなことを思ったわけでもないが、最新の技術を導入した無人ホテルというものに関心が出て、こちらに2泊することにした。

楽天トラベルで予約。

「シングル 清掃不要 素泊まり連泊プラン」、2泊で9600円。お安い。

 

 

前の記事に書いた通り、フライトは午後であった。

ラウンジを出てお弁当をいただき、歯を磨いていたところ、「機内へのご案内」のアナウンスが流れた。機内への案内はたいがい、「ファーストクラスの方」、「お子様連れの方」が最初に呼ばれる。しかし、閉所恐怖でなるべく機内にいたくない自分にとっては、最後に呼ばれるほうが「サービスが良い」。最後までトイレにこもり、航空券を取り出す。覚悟を決めて機器にバーコードをあて、機内に入る。

 

飛行機はすいており、3人掛けの席にはわたしだけであった。前の座席の下に荷物を蹴り入れる。フライト時間は1時間39分を予定している、雲が出ている影響で揺れるかもしれないが安全に影響はないというアナウンスが入った。

そして、ゴーッという轟音を立てながら、離陸。

わたしを乗せたソラシドエアSNA061便が曇り空をぬって雲を突き刺し天に昇ろうとしている。閉所恐怖とは予感の恐怖であるが、この日はそれほどパニック発作を引き起こさなかった。やはり午後だと気分的には良いのかもしれない。あるいは、ラウンジによるテンション増大効果もあったのか?

 

タブレットを取り出し、音楽を聴く。最近は洋楽縛りである、

 

 

上空でシートベルトサインが消灯した。グレイのワンピースに、テーマカラーであるピスタチオグリーンのスカーフを巻いた女性従業員がドリンクを配ってくれたので、コーヒーを頼んだ。とても美味しく、精神が和らいでゆく。

 

雲の上はいつも晴天である。まるで幼い頃に物語で観たような天国の具現化。便箋の片隅に描かれた天使のイラスト。ふわふわの雲の世界に精神が泳いでいたとき、雲を突き抜けている「みね」を見つけた。

 

 

 

・・・もしかして、富士山?

 

あわてて座席の前ポケットに入っていたソラシドエアの冊子「ソラタネ」で航路を確かめると、確かにこれは富士山のようだ。

 

色澄みわたる雲の荒野にひとつだけ頂が顔を出す、長身の謙虚さで。

 

沸き立つ気持ちで富士の頂を通り過ぎ、やや時間がたったとき、男性の声で「左手に浜名湖が見えます」というアナウンスが入った・・・

 

その時、わたしは思った・・・

 

富士山の案内はしないのに浜名湖の案内はするのか・・・?

 

浜名湖はそれほどまでに偉大なのであろう。静岡県は奥が深い。

 

 

機内にはUSB充電口があった。最近はもう、出先で充電できる場が増え、重たいバッテリーを持ち歩かなくても良いのかもしれない。また機内WiFiで楽しめるエンターテインメントプログラムが放映されているとのこと。今回はフライト時間も短かったのでトライしなかったが、道理で最近は「機内ではスマホの電源を切れ」とは言われないんだな・・・と納得した。

 

www.solaseedair.jp

 


小さな機体が紀伊半島や四国の南をかすめ、目的地・宮崎空港に近づく。高度を下げれば雲間に入り、機体ごと揺れる。窓の外に海辺の町が見えてきた。羽田周辺とは違う色の風景、背の低い建物たちが銀紙に包まれたように光る。

ゴウンと腰に重い衝撃を受けたあと、宮崎ブーゲンビリア空港に着陸したとアナウンスが入った。

 

そのときわたしはふっと思った。

 

「宮崎が好きだ」。

 

ああ、宮崎が好きだ。

 

「松岡宮」という何の意味もなくつけたペンネームさえ、宮崎の宮だったように思われた。

 

「やしのみポケモン」の「ナッシー」が出迎えてくれた。

 

 

この硬質なイケオジは誰?

 

この時期の宮崎はプロ野球以外にもスポーツのキャンプが押し寄せているようであり、活気が感じられた。

 

 

空港に咲くブーゲンビリアの花。

熱海が北限だそうで、あまり多摩川河川敷などでは見かけない花である。

 

 

さて、いよいよ「宮崎空港」から「串間」まで、日南線の鉄道の旅である。

 

路線図は以下の黄色い線・・・と言いたいところだが、串間が遠すぎて画像に収まり切れない。黄色い線の左端「南郷」よりさらに左に数駅いったところに串間はある。

 

 

宮崎空港駅でしばらく待つ。曇り空のもと、グレイの大柄な列車が停まっている。

 

 

JR九州787系。甲冑のような面差し。

JR九州の制服については、背中に燕が居るのが新鮮だった。かしこまった制服というイメージだが、下半身だけを見るとスラックスの中央を走る一本の線がジャージのようにも見えた。

 

 

空港で列車に乗り込みひと駅、すぐに「田吉」駅に到着すると、向かいのホームには日南線「油津」ゆきが待ち構えていた・・・・乗り遅れたら大変!短い編成の白い車体にカートを引きずり込む。「山側」と書かれたロングシートに座り、ほっと一息つく。

 

車内は意外に混んでおり、普段着の若者が多かった。コートを着ている人はわたしだけなのではないか、いかにも旅人という服装が気恥ずかしい。中学生くらいの女子が2名、サンリオ紙袋を大事そうに持っていた。

 

まだまだ串間まで長い道のりであるが、ともかく日南線に乗ると、ほっとする。ガッコン、ガッコン。古めかしい車体はよく揺れた。日南線ではWiMaxがつながらず、いよいよ東京から離れてしまった感慨のまま、うたたね・・・

青島、飫肥(オビ)、次は日南・・・うろ覚えの振動のなか、乗客がだんだん減っていった。

 

 

白い列車は夜に向かい、19時24分、終点「油津」に到着した。ひとまず降りて、しばらく待つのかと思いきや、すぐに「志布志」ゆきの日南線に乗り換えることが出来た。事前にYahoo路線検索で調べたときには出てこなかった乗り継ぎだ。

 

目的地「串間」に向かう「志布志」ゆきの列車は19時27分に駅を滑り出す。

 

小柄な運転士が夜の世界に溶けてゆく。

茂みを駆け抜けるとき枝はバキバキと日南線の窓を叩いてゆく。乗客はまばら、日南線がだんだん深い海に潜ってゆく。

 

そして20時17分に「串間」駅に到着した。

 

最近、とても綺麗になった駅舎。

しんと静かな駅前に、ローソンの青い灯りがともる。

 

駅からホテルまでは徒歩5分とある。

地図によれば、駅を出てすぐ前を走る国道を右に数百メートル、それから右折。スマートホテルまでの道は単純であり、迷いようもないはずだった。

 

しかし、道路が真っ暗だとは思わなかった・・・。

 

 

誰もいない国道を、カートを引きずり、テクテク歩く。一等地のはずなのに、廃墟のような建物もあった。

 

ふっと、「恐怖」が訪れた。なぜわたしの身はいま九州の宮崎にいるのか。人間ひとりの身体からすれば大地は大きなものであり、この闇のなか、オロチに喰われれば行方不明だ。警戒心がつのる。時々行き交う車のライトが濡れない噴水のように我が身に届く。目撃者が多いことが、身を助ける場合があるかもしれない・・・などと考える。

 

田舎の道に目印は乏しい。どこで右に曲がるのだろう?と思っていたところ、「串間スマートホテルはこちら」という右折の目印となる看板があった。助かった。

 

重たいカートをゴロゴロ引きずり、すぐに現れた踏切を渡る。開きっぱなしの踏切を、透明な銀河鉄道が駆け抜ける。

 

 

やっとコンテナホテルらしきものがみえてきた。

 

 

なんとか到着できて、ほっとした。無人のスマートホテルであるので、スタッフは誰もいない。入り口で、事前にいただいていたメールをもとにチェックインの手続きをする。この手続きは若くない自分にも簡単にでき、無事にチェックインが完了した。

出てきたレシートに印字された数字が、ホテル内に入るためのパスコードである。

パスコードを入力すると、自動ドアが開いた。

 

このレシートは大事であるのでお財布に入れつつ、数列を覚えようと試み、翌日には記憶で出入りできるようになった。

 

新しいホテルだけあって、部屋は普通のビジネスホテルのようである。ただ、シングルで頼んだのに、ベッドはツインで、枕が2個・・・部屋を間違えたのか?

・・・ツインで頼んでしまったのだろうか?

 

心配になったが「大は小を兼ねる」ということで、快適に過ごした。

 

 

周囲にコンビニも飲食店もなかったので、駅のローソンでも良かったが、なんでも売ってるニシムタまで足を延ばし、食料品などを買い込んだ。

 

旅先で不足しがちなサラダ、忘れぬようにマヨネーズ&ドレッシング。それに加え、髪の毛がボサついているのが気になり、ヘアオイルも買ってみた。

 

 

これらの食料は、翌々日の帰りの朝食までにおおむね食べきり、丁度よかった。

 

この部屋に2泊したが、「清掃不要」の札を出しておくと室内に人が入らない点がとてもよく、気に入った。これから串間に行くときには、ぜひこのホテルを使おうと思う。

 

また、これから串間に旅に出る人に伝えたいこと、それは、「なんでも売っており、遅くまでやっているニシムタが便利」ということである。不便そうな土地には、逆説的な利便性がある。選択肢の少なさが、良い結果をもたらすこともある。

 

買ってきたお惣菜をしっかりいただき、満腹のまま、ベッドにもぐりこむ。

 

いよいよ明日の朝、不動産屋さんに行って話し合うのだ・・・しっかり頭を働かせないと・・・。

 

・・・緊張していたのか、あまり眠れない夜を過ごした。

 

今日ここまでの間に、叔父や父のことをあまり考えない自分に気づき、自分は薄情なのかと思ったりした。そして目を閉じて過去のことや死者のことを思うと、それらは里山の闇のなかにいくらでも膨らみはじめる。お父さんにじゃれつく末っ子の自分がいる。竹林に入り込み手を切って怒られる自分がいる。だが時間は一方向に流れてゆき、誰もが潮の流れに乗せられて、気づけば必ず「ここ」にいる・・・死者は「ここ」から取り残され・・・ああ、叔父さんも「ここ」からいなくなってしまいました・・・。

 

だけど飛行機の窓から見えた風景のように、雲の彼方には光が生まれる地点があり、また新たな命が「ここ」に生まれる。

 

・・・あの「光」が、「ここ」までうまくやってこられますように・・・

 

自分の死について考えてしまうあやふやな地の上に立つとき、過去ではなく、まだ見ぬ未来を想像し、それに沿ってものごとを進めてゆく選択肢があることに気づく。串間の闇の深さがもたらす光の有難み。一番列車はまだ来ない。

ホテルはとても静かだった。

 

 

(その3に続く)

 

 

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◆松岡宮からのお知らせ

 

 

♡たびぽえ7号 出ました

 

 

こちらの「たびぽえ7号」に、

串間の都井岬の馬を描いた詩と写真を掲載していただいたのですが・・・・

 

 

なんと、もうお一方、都井岬の馬の詩を書いている方がいらっしゃいました。

 

でも、ちょっとお下品なわたしの詩とは違い、美しい言葉選びが光る詩でした。

串間の詩が2本載るなんて、すごい偶然なのか、都井岬が詩情をくすぐるのか・・・。

ほかのページも、国内外問わず、あまり知られていない場所に関する文が多いと感じました。

あまり目立たない地方都市も応援したいというこの雑誌、おすすめです。

 

 

 

もうすぐ誕生日なので、「誕生日に何か欲しいものはありますか?」と聴かれることがあります・・・

「作品を聴いてくれること」一択です♡

お金かけなくてもよいので、感想でもいただければ、活動の励みになります。

 

おすすめはBandCamp。フル視聴できます。いちおしは「アップアップ後楽園」。

 

miyamatsuoka.bandcamp.com

 

余裕があれば事務所のショップで何か買っていただくのもうれしいです。

 

383.thebase.in

 

 

ここだけの話・・・このショップに超・不器用な自分によるハンドメイドの「着物スリッパ」売っていますが、事務所には試作品が少しだけあり・・・事務所にお越しいただければ差し上げます★

スリッパの底は厚手の帯で出来ており、地震などで床に破片が散らばったときに、ある程度、安全なのではないかと思います・・・???

 

 

そして、久々の販売イベント。

3月31日(日)第3回秋葉原『超』同人祭+ 

「車掌レーベル」としてブースを出して、CDを販売しますが、

ハンドメイドの車掌さん帽子も販売します!

 

頭囲61cmくらい、男性でもOKかと・・・あまり品質に自信がなく、通販には出していませんが・・・現地で手に取って、売れたらいいな~と思います。

 

 

 

超・不器用なわたしがミシンをはじめて10年・・・ちょっとは上達できたかな。

わたしの事務所、すっかりものづくり事務所ですね。東京にお越しのさいには、遊びに来てください。

 

 

4度目の串間の旅 その1(あこがれのラウンジ)

はてなブログ今週のお題が「大移動」とのことで、今月、宮崎県串間市に行った記録を書こうと思う。

 

串間市は、宮崎県の南に位置し、鹿児島県との県境にある市である。

 

kotobank.jp

 

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串間シリーズのあらすじ

 

宮崎県串間市は父の故郷。

わたしは、ずっとそこに住んでいた叔父(独身)の身元引受人であったが、叔父が亡くなって家の片づけをしているうちに、気づくとその土地+壊れかけの建物の相続人になっていた・・・。

いよいよ不動産屋さんと逢う約束をした4度目の串間の旅は・・・いかに!?

 

これまでの記事はこちらに。

ekiin.hatenablog.com

 

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4回目の串間の旅。

 

いままで同様、事前に格安航空券サイトで航空機のチケットを購入した。

 

ただ、鹿児島空港よりも宮崎空港を使うほうが安い日があったので「たまには宮崎空港から行こうか」と思い、羽田ー宮崎空港の往復チケットを購入した。

 

たまたま、東京に雪が降った日の翌日のフライト。

わたしの乗る便は定刻通りで、運の良い旅となった。

 

東京は雪景色の朝。

 

今回の旅は、今までとは違う点がいくつかある。

 

まず、わたしが、「ゴールドカード保持者になった!」ということが挙げられる。

 

ドケチなわたしが、年会費11000円くらいするau PAY ゴールドカード会員になったのは、au SHOPで「あなたの状況ならポイントが溜まりやすいですのでお勧めします」と言われたからであり・・・つまりはただの「ポイ活」である。

 

確かにわたしは異様にauを使っている、が・・・今のところ、たまったPontaは年会費を少し上回るくらいかと・・・。

 

www.kddi-fs.com

 

せっかくゴールドカードを持ったのだから、何かメリットはないのかと調べていたところ、「空港ラウンジが利用できる」とあった。

 

www.kddi-fs.com

 

・・・「空港ラウンジ」って何だろう?

 

・・・らうんじ、オレンジ🍊、今なん時⌚?

 

・・・恥ずかしながら、今まで意識したことがなかった。

 

らうんじ。

その実態がよくわからないが、なんとなく蘭の花がたくさん飾ってあって、セレブだけが入れるゴージャスな会員制クラブみたいなものかな・・・接待されたりして・・・?などと想像し、「よし、いままで使ったことのない空港ラウンジを絶対使うぞ!」と心に決めた。

 

また、行きの飛行機の時間がそれほど早くない点も、今までの旅と違う点である。

時間に余裕があるのは本当に良いことで、ゆっくり起床し、近所の雪景色を撮影する余裕があった。

それから持ってゆく荷物を再検討する時間もあった。今までの旅ではたくさん持って行ったものを、いやいやそんなにいらんかも・・・と戻すものもあった。例えば、内側に着るインナーや靴下、モバイルバッテリー、ヘアオイル。それぞれ1つあれば良いのだと気づいた。

 

そして、例によってお弁当を作る。

 


お弁当の彩りにも時間的ゆとりが感じられる(個人の感想です)。

 

 

そして服装。

今回は「不動産屋さんに逢うのだから・・・」と、なぜか気合を入れたスーツっぽい服を選んだ。

 

 

油断大敵、仕事モードを緩めるな・・・

 

そんな気持ちで、今までの旅よりもいくぶんエネルギッシュな方向に気分を高めつつ、雪の残る地面をまばゆく見つめながら、かなり早めに蒲田へと向かった・・・

 

そう、「ラウンジ」に、行くのだから。

 

 

かなり時間のゆとりを持ってJR蒲田駅に到着したところ、パラパラと小雨が降っている。

 

JR蒲田駅から羽田空港までリムジンバスで行くことも考えたが、蒲田駅の商店街を歩けば屋根もあるし雨に濡れないと考え、ゴルンゴルンとカートを引きずりながら京急蒲田へと向かった。

京急の「あすと商店街」は様変わりしており、ずいぶん新しい店ができていた。

 

京急広軌の紳士。いつ見てもかっこいい。

 

このホームに来れば、もはや空港、フライトの始まりだ・・・気分が高まる。

 

到着した空港行きの列車は混んでいたが、大鳥居駅で座ることができたので、改めて航空券を確認する。

ソラシドエア。間違いない。

 

終点で降り、間違えないよう今回はSNA(ソラシドエア)だとつぶやきながら第2ターミナルへ向かう。

 

 

空港で早速搭乗手続きを済ませ、航空券を大事に握りつつ、手物を自動で預けた。

自動荷物預け機にスーツケースを入れると、ガチャンと扉が閉まる・・・そう、今どきは自動で預けるので、大丈夫かな、自分の荷物の中にまずいものはなかったかな・・・と心配になりつつ、機械から吐き出される預かり証を受け取った。

 

航空券や預かり証を保管するのに、適当に自作したスマホケースが役に立った。

 

さあ、いよいよ、ラウンジだ。

 

チケットを手に持ちながら、立っているスタッフに

「ら、らうんじってどこですか?」

とたずねたところ、

「中ですか?外ですか?」

と聞かれた・・・

 

ん、外


・・・保安検査前にも行けるのか、らうんじは・・・・?

 

どうやらゴールドカードで使えるのは「カードラウンジ」と呼ばれるラウンジのようであるが、出発ロビーにあるカードラウンジもいくつかあり、最も近いのは「POWER LOUNGE CENTRAL」というところらしい。

 

今いるフロアからひとつ上がった3階にあるとのこと。

今まで行ったことがないフロアであり、ずいぶん片隅にあるのだなと思いつつ向かうと、いかにも入りにくそうな入り口がみえた。

 

 

ら、らうんじは・・・あ、あそこか・・・。

 

照準を定めつつ25メートルほど手前からゴールドカードと搭乗券を用意し、無事に中に入ることが出来た。

 

いよいよエンターした人生初のラウンジは・・・中に人がぎっしりいるのに驚いた。

 

軽いピアノ音楽が流れており、ほとんど人の声はしない。

子供の声がしないこともないが、静けさを守れる人のための空間という印象であり、うかつな動作をしてはならないと感じた。ただ、咳をする人は多かった。

 

灯りを落とした上品な空間のなか、ゆったりと空間を確保する大きな椅子で区切られた各席には電源やUSBが設置されており、多くの人はパソコンに向かっている。

 

混んでおり空席のほうが少ないくらいだったが、2階の空間を見下ろす席を一つ確保でき、荷物を置いてコーヒーを取りに行った。

 

しかし、飲むのは、ちょびちょび。

トイレが近いので、乗り物に乗る前はあまりぐいぐい飲めないのである。

 

いまさっき、自分がいたフロアを見下ろすと、少しだけ空の旅のツウにでもなった気分。

 

そして気づく。

 

ラウンジはオフィスだったんだ。

 

空港は都市間移動のための「つなぎ目」という役割をこえて、移動する人が働く場になっていたのだ。リモートオフィスのようなラウンジに身を置きながら、たまたまスーツみたいな服装をしていて本当に良かったと思った。パソコンを荷物に預けたあとだったのは惜しかった。しかたなく空港Wi-fiをつなぎながら、タブレットでなんとなくアンデルセン「即興詩人」(安野光雅訳)を読んだ。主人公アントニオの親友ベルナルドが教会の学校を飛び出し近衛兵になり、「僕は男になったんだ」と主人公にいう。ローマの少年の物語がこの胸によみがえり、旅する気持ちがよりいっそう搔き立てられた。

 

 

 

そして、保安検査が終わり、いわゆる「中」、出発ゲートエリアに入ってからも、カードラウンジに行ってみた。ここは「POWER LOUNGE NORTH」という名前のラウンジで、やはり入りにくそうな入り口がみえる。

相変わらず10メートル手前からカードと航空券を準備しつつ、中に入れてもらうとそこは(先ほどのラウンジとは違い)窓から滑走路が見えて光が差し込む、明るい場所であった。

 

・・・・おお、飛行機が近い!

 

思わず友人にメッセしてしまった。

 


清潔感あふれるラウンジでは、長い髪をお団子に結んだスタッフが、シュッシュッと液を吹きかけ、机を拭いてゆく。あなたはここに居てはいけない人だと、あるいはあなたはラウンジ慣れしていませんねと思われているのではないかとひやひやした。

 

ここは先ほどのラウンジほど混んでいないので、ゆったりと荷物を広げ、ふたたびタブレットで読書の続きを行った。

アンデルセン「即興詩人」の主人公アントニオがユダヤ居留地区の女の子に出会う・・・恋の予感・・・

 

ふと目を上げると、通路の向かい側の席に、父に似た男性をみつけた。

 

アーガイル模様のセーターを着ているその知的なおじいさんは紙コップを持って椅子にかけたが、やがて、読みかけの本を机に伏せ少し傾く。居眠りをしていたのだ。そんな姿勢も亡き父を思い出させ、これから(もう誰も残っていない)父の実家に向かうのだということを改めて思い出した。

 

ラウンジの窓から、曇り空と航空機の群れがみえる。ラウンジはいいところだ。

 

しかし・・・お弁当を食べたくなってきた。

 

そう、わたしが今朝、詰め込んだ、あの、お弁当。

だが、ラウンジは食べ物の持ち込みができない・・・

 

うーむ、お弁当食べたいな・・・

 

・・・そのような理由で、せっかく入った素敵なラウンジであったが、早々と外に出ることにした。

 

そして出発ゲートのそばの椅子に腰かけながら弁当をたいらげた。

 

ラウンジと違い、ここはにぎやかだ。あと7分で長崎に出発するみつ子さんがしきりに呼ばれている。子供が騒いで叱責される。外国語の大声。行き交う人々。弁当のにおい。

 

ああ、わたしはこういう雰囲気が好きだ。何ならコーヒーも持ち歩いているし、充電だってラウンジ以外にできる場所もある。わたしは何も、ラウンジを必要としていなかったのだ。

・・・結局、手作りのお弁当を持参するような乗客はラウンジむきではないのだ・・・

 

それが結論である。

 

 

それからの宮崎へのフライトや旅の中身についてはまた別の記事に書く。

 

 

帰りの宮崎”ブーゲンビリア”空港にもラウンジがあるらしいので、帰りに寄ってみた。

その場も「ラウンジひなた」。

宮崎らしく、南国風の植物が出迎えてくれた。

 

 

ここもやはり、働く人のための場という印象であり、各机に充電・USBが備えつけられており、携帯電話で話すスペースもあった。

 

また、ラウンジのトイレがありがたかった。

 

 

雑誌があったのもうれしかった。さっそく日経WOMANを読む。成功した女性の忙しい物語をふんだんに読むが、自分がダメな人間すぎて参考にならない。とても面白かった。

 

そして相変わらずタブレットで「即興詩人」を読みながら、フリードリンクをありがたくいただいた。即興詩人の主人公アントニオには体の不自由な叔父がおり、あまりいい書かれ方をしていないが、その叔父は物語に現実的な深みを与えていた。

 

詩人のわたしは松岡の叔父の死後を片付ける旅の途中ですよ。

 

安心してください、叔父さん。しっかりやりますから。

 

 

今週のお題「大移動」ラウンジ編のまとめ。

 

この旅で、3つのカードラウンジを堪能した。その印象をまとめると、ラウンジは大移動のさなかに仕事ができる貴重な場であった。飛行機の時間よりも早めに空港に行けば、そのメリットを享受できそうだ。ラウンジを活かすためには、手作り弁当や水筒はいらず、パソコンがあるとよさそうだった。

 

よし、次回のフライトでも、活用しよう。

 

暖かい宮崎空港「ひなた」ラウンジから、まだ寒い羽田空港まで。時間にゆとりを持ちながら、行きよりやや混雑したソラシドエアに乗り込んだ。

 

(つづく)

 

 

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◆松岡宮からのお知らせ

 

 

◆CD「Limited Express 383」好評発売中です。

 

 

プロの音で作ってもらった唯一無二のポエトリーワールド、聴いてネ💛

LimitedExpress383

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  • アーティスト:松岡宮
  • Candy Recorder
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わたしの詩と写真(しかも今回の記事にも関連する、串間市都井岬の馬の詩と写真☆彡)が掲載された「たびぽえ7号」好評発売中です。

 

 

 

2月23日(金祝)うちの事務所でミシン開放日(500円)

てぶらでミシンできます。

 

 

 

3月1日(金)夕方 精神保健の会@横浜桜木町(500円)講師・ポエトリーライブ

 

日本評論社「まちにとけこむ公認心理師」&「東京フリマ日記」の話をします。

 

383.thebase.in

 

障害があってもつらいけど、障害がなくても生きづらいよね!助けがいるよね!

そんな話になりそうです。

 

 

●3月31日(日)第3回秋葉原『超』同人祭+ 

初参加。「車掌レーベル」ブース出します。

 

 

●5月19日(日)デザインフェスタ ライブ&販売

 

 

今年もたくさん作品を書きます。

 

作品でお会いしましょう~。

 

 

 

めざせTOEIC750点/「たびぽえ7号」発売

今夜は鴨南蛮じゃ。

 

自転車で大田区内をあちこち走っています。

 

 

ところで昨年は英会話学習を開始した1年で、こちらの記事にTOEIC得点も書いてありますが・・・

ekiin.hatenablog.com

 

また来月、TOEIC受けます。

そこで申込者にサービスされる「TOEIC模試」リスニングやってみたところ・・・・

 

・・・上達がない!

・・・このままではだめだ・・・

 

と思って、ギアを入れているところです。

 

リスニングもダメなのですが、読むのだって早くは読めない・・・日本語を読むように、頭に入ればいいのにね・・・。

 

あと1か月弱、がんばろうと思います。

目標750点・・・できるかな。

 

 

いつも作品を聴いてくださる皆様、ありがとうございます。

 

3月31日(日)メロンブックスさん主催の「第3回秋葉原『超』同人祭+」参加します。わたしのレーベル「車掌レーベル」がCDを販売します。

 

https://www.melonbooks.co.jp/special/b/0/fair_dojin/202312_akihabaradojinfes/

 

だけど、いつもちっとも売れなくて悲しいので・・・お客さんがパッとみて面白いと思っていただけるように、今回、車掌帽みたいなグッズを手作りして販売したいと思います。

 

試作版。

 

舞台衣装にもよさそう。

 

わたしは、超・不器用なのですが、ミシン開始して10年・・・やっと好きなものを作れるようになってきたかな・・・?

 

シューズも作りました。愛用。

 

愉快な手芸、好きなんです・・・。以下なども。

383.thebase.in

 

多くの方に作品の世界が届けられますことを祈ります☆彡

 

なお松岡の2月23日(金祝)は事務所のミシン開放日です。13時ー19時の間、ミシンを使えるように開放します。カットできないロックミシンもあります。参加費500円です。お裁縫好きな方など、どうぞ。

 

 

 

本日、たびぽえ第7号が発売されました。

 

 

わたしの詩&写真を掲載していただいているようで、ありがたいな~。

後で読んでみようと思います。

フルカラーの楽しい文芸本で、学びもあるムック。

第1号にもわたしの詩を掲載していただいたものでした。

 

 

わたしの次回ライブは5月19日(日)デザインフェスタです。

 

若くない無名の女性SSWがソロで舞台に立つのは立派だなあと我ながら思います・・・しかも、白髪☆彡

わたしはいつもひとりぼっちで車掌ソングをうたいます。

ぜひ、お会いしましょう。

 

3月31日(日)第3回秋葉原『超』同人祭+ 参加します

旅先からこんにちは、松岡です。

 

この写真だけでどこにいるか、わかる人もいるのでしょうね。

 

旅は楽しいけれど、じぶんの限界を知らされます・・・(酔いやすい)。

 

また旅行記、書きますね。

 

 

さて

3月31日(日)メロンブックスさん主催の「第3回秋葉原『超』同人祭+」

 

https://www.melonbooks.co.jp/special/b/0/fair_dojin/202312_akihabaradojinfes/

 

わたしのレーベル「車掌レーベル」

 

参加します・・・ブース出します!

って・・・

ほんとに!?いいのか!?

 

 

メロンブックスさんは熱心に営業メールくださって・・・

なんかうっかりCDを委託販売させていただいて・・・(↓)

https://www.melonbooks.co.jp/detail/detail.php?product_id=1859970

 

その流れで参加することになったのですが、どう考えてもわたしが参加するような感じでもないですが・・・わたしは意外に巨乳だからいいのでしょうか?・・・って、な、なにをいっているのだ・・・

 

決まったからには、このイベントらしく、楽しくやりたいですね。

 

「車掌レーベル」だから、鉄道っぽいグッズを販売しますね。

 

あまり持ち出さない以下のCDシングルも、持っていきます。

 

383.thebase.in

 

あとは・・・なんか鉄道っぽい手芸品を作りたいなと思っています☆彡

 

無料で配れる鉄道っぽいものも、いいかも・・・。

 

CDをリリースしているアーティストはみな、CDが売れると、うれしいのです。

CDが売れないと、かなしいのです😿

 

「東京フリマ日記」でも書いた、坊主だった苦い思い出の秋葉原・・・今度は楽しい思い出で終わりたいな・・・。

 

 

 

そんなわけで今後の予定です。

 

2月23日(金祝)うちの事務所でミシン開放日(有料)繕います~。

 

3月1日(金)夕方 精神保健の会@横浜(有料)講師

 

3月31日(日)第3回秋葉原『超』同人祭+ ブース

 

5月19日(日)デザインフェスタ ライブ&販売

 

 

そのほかのお知らせです。

 

新規音源たくさん作りました。

 

「駅で人気の2つの穴」

www.youtube.com

 

アシナガバチの羽を塗る」youtube.com

 

それと、話題の桐島氏、もちろん、わたしも唄っておりました。(「弱者絨毯新宿駅」)

 

youtu.be

 

やっぱり自分は都会の駅を歌い続けてきたんだなぁと感じます。

 

春からまた新宿通勤です。

駅員さん、よろしくね!

 

 

通販サイト、リニューアルしました。へんなバレッタに「いいね」が結構ついて、うれしいです。

383.thebase.in

 

少しだけ時間も出来てきたので、唄作りのほか、へんなバレッタとか手作りも再開させたいと思います。

 

手作り好きな方、仲間になりましょう。

 

 

最近書いた詩です

 

否、正規雇用

 

 

正規雇用
時給いくら、日給いくらの
正規雇用
乙かれ、乙欄〇
正規雇用
壊れた椅子の脚を支えて何年
正規雇用
支払調書で凧揚げ、向い風
正規雇用
メンバーではない、知ってた
正規雇用
喉が渇いた、カラカラだ
ヒヒ正規雇用
ヒヒ正社員
サルのほうが待遇が上だとは

 

 

70歳のきみが読んでおくべき本

 

「70歳のきみが読んでおくべき本のリスト」を
いま、作っている
レポート用紙にたて線引いて
万年筆で 
大きな文字で
書き損じたら二重線で訂正しながら
「70歳のきみが読んでおくべき本のリスト」を
懸命に、作っている


「著者が死んでから100年以上経過した人の本しか読まないんだ、僕は」
きみは
そう言うのだが

 

お骨の味噌汁

 

お骨はゆうパックで送れるんだって
へぇ
そんなわけで叔父の骨を預かって
春と夏が過ぎた からんと
最近は近所に犬を見なくなった
骨を差し上げるあてもなし
わたしが咥えてしまおうかしら
叔父の骨 わおんと
「高齢者のひとり暮らしが増えていますよね
ここ、テストに出ますよ。」
叔父さんなんで独身だったんだろうね
おなかがすいたら骨で出汁とって
こたつを出したら味噌汁こぼした
どんどん仕事仲間が亡くなってゆくね
秋と冬がやってくる ころんと
まだお骨はわたしの机にある
ごめん叔父さん
もう少し待ってね
いい出汁が取れそうだから

 

 

アップアップ後楽園

 

今日もこらこら怒られて 
後楽園で乗り換える
地下深い南北線から丸ノ内線
ダメ山さんはカイトにされて 
天高く干されてる
ダメ川さんは海賊船で
スイングされている
エスカレーター エスカレーター 
片側あいてる長い行列
エスカレーター エスカレーター 
空気を飲み込んで
今日も踏まれた悲しみが 
ジェットコースター上昇する
天国に近い赤い路線 丸ノ内線  
ま ま ま ま 丸ノ内線
アップ アップ アップ アップ 
アップ アップ アップ アップ 
アップ アップ アップ アップ 後楽園
アップ アップ アップ アップ 
アップ アップ アップ アップ 
アップ アップ アップ アップ 後楽園
ダメな奴らを束にして 
スカイフラワー パラシュート 
ふわーっと 
こらけ 
こらけ

赤っ恥の通路をぬけて 
後楽園で乗り換える
地下深い南北線から丸ノ内線   
東京ドームいっぱいの吐瀉物 
風船は破裂した
「弱くてすみません」
それがダイイングメッセージ
エスカレーター エスカレーター 
片側あいてる長い行列
エスカレーター エスカレーター 
空気を飲みこんで
今日も踏まれた悲しみが 
ジェットコースター上昇する
天国に近い赤い路線 丸ノ内線  
ま ま ま ま 丸ノ内線
アップ アップ アップ アップ 
アップ アップ アップ アップ 
アップ アップ アップ アップ 後楽園
アップ アップ アップ アップ 
アップ アップ アップ アップ 
アップ アップ アップ アップ 後楽園
なんとかPayで買った羽  
スカイフラワー パラシュート
ふわーっと・・・
アップ アップ アップ アップ 
アップ アップ アップ アップ 
アップ アップ アップ アップ 後楽園
アップ アップ アップ アップ 
アップ アップ アップ アップ 
アップ アップ アップ アップ 後楽園



・・・ありがとうございます 
・・・ありがとうございます 
・・・ありがたいお言葉を
・・・ありがとうございます
あああああ 
もうそんなこといわないでよ
もうそんなこといわないでよ
もうなにも入らないよ
もうそんなこと
もうそんなこと
いわないでよ



ダメな奴らを束にして
軌道外れたジェットコースター
ふわーっと
こらけ! 
こらけ!

 

youtu.be

 

 

消防

 

北風に肩を丸めてまた開き
ペダルを踏む 帰り道
うう うう う
消防車の隊列とすれ違う
夕暮れの国道に放出されるサイレンのエコー
赤い閃光は次々にドゥルドゥル廻りながらどこへ向かう
その瞬間わたしはその車列についてゆくことにした
ハンドルを返し追いかける
北風に逆らいながらこのチャリ漕ぎしめ
ついてゆけ あの車列に
北風に肩を丸めてまた開き 
そうしてそのまま凧になれ
北風に赤い炎は飛び上がれ
そしてどんどん燃え広がれ
あの会議のあの長い話のあの偉い人の
あの

 

 

おどり

 

「こんなショート動画を作ってごらんよ 炎上するから」

あなたがそういうのでその通りの動画を作ったら
ほんのわずか 煙が出た

たなびく

麻のスカーフの時は流れ
スカルの住処は一極集中
ジャコーランタンの加速する秋
高層建築の足元で
あんなに流行っていたお店のシャッターにクローズのお知らせ
アシナガバチの楽園はスズメバチに襲われもはや壊滅

さいきん擦るって言葉をよく見かける
シュッと擦る
煙 たなびく

(口のききかたに気をつけ令和)

ばかなやつ
けしかけたくせに
勝手に傷ついて
動画のコメントに反論なんてしなくていいのよ
去るのみだ
あっちの山は甘いぞ
モンブラン

 

 

追記

 

松岡からお手紙が届く店「蒲田ポエトリーミュージックショップ」のページ、刷新しました。

蜂の巣とかバレッタが人気商品・・・???

みに来て下さいね☆

 

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