南仏、音楽つれづれ日記

南仏での生活、音楽、旅行などのんびりと記していきます

※piment はピーマンではありません

今日、私はスーパーでナスの焼きびたしが作りたいと思い立ちました。

しかしナスがなかったのでpiment vert なるものを発見し、これで作ることに決めました。フランスのスーパーだし、シシトウ的立ち位置だろうと高を括っていました。

 

調理開始。

切る←まだ平気

焼く←ホストファミリーのマダムがむせ始める

煮る←私もむせ始める

 

なんならこの時、調理台に上に誰かがこぼした茶色い粉が散らばってたので、誰だよ〜こんな所におがくずばら撒いたの〜みんなむせちゃうじゃん!と勝手に人のせいにしていました。笑

 

味見←ぶふぁっっっ辛っ!!痛っっ!!!

ここで異変に気付く。

 

そう、これは超強力カプサイシンをぶちまける青唐辛子だったのです!!キッチンから離れたところにいた、ホストファミリーも、遊びにきていた友だち家族もゴホゴホ咳をしていて凄まじい威力に本当にびっくりしました。もはや凶器。あぁ本当に申し訳なかった。。ホストファミリーにはとにかくそれは絶対食べちゃダメだと言われ、しょうがないからさよならしました、、、

 

しかも私はなにを血迷ったか青唐辛子を触ったその手で目をこすってしまった時にはもうおわり、ものすごい痛さが目に襲いかかって目がしばらく開かなくて、涙じょびじょび目は真っ赤状態でした。

その後さらにその手が火傷を負ったみたいにじんじんズンズンずきずき信じられないほど痛くなりました。とにかく何か塗らねば!!と思い、前に帯状疱疹になった時に薬局で買った皮膚再生クリームを塗りまくりました。それから少し経って痛みがひいたので、多少効いたような気がします。

AvèneのCicalfate というクリーム。火傷とかに効くという噂。↓日本でいうオロナインみたいな??

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ちなみに、フランス語でpiment(ピモン) は唐辛子のことをいいます。だからpiment vert は青唐辛子。ピーマン、パプリカはpoivron(ポワヴロン)です。そんなこと前から知ってたけど、日本語のピーマンとフランス語のpiment が似てるせいでわたしはpiment に対して甘い考えを抱いていました(・∀・)ちなみにピーマンのことをpiment doux (甘い唐辛子=ピーマン)ともいうみたいです。

 

とにかく、青唐辛子がいかにアブナイ野菜かということを思い知らされましたモウカワナイ。 

 

フランスで最も美しい村

昨日はとても天気が良かったのでSaint-Guilhem-le-désertという小さな村に出かけました。この村はフランスで最も美しい村の一つに選ばれています。

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ここへはバスを使って行きました。片道45分の道のりで1.6€。ただ、モンペリエから直通のバスは1日1本しかないため、要注意です。

 

この村は本当に可愛くていたるところにセンスが光っています。

もう10月も終わりにもかかわらず色々な国からの観光客が集まって来ていました。夏のバカンスシーズンはもっとにぎわっているんだろうなぁ。

 

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お土産やさん、レストラン、、

 

 

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通りすがりの猫さん(というか私が通りすがりの人間)

 

 

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村役場もこんなに素敵。

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この村に着いたのが13時半くらい、帰りのバスは17時なので十分に時間に余裕がありました。なんせ小さな村なので30分もあればすぐに村をぐるっと巡ってしまえるのです。つまり手持ち無沙汰になりかねないから本を持って行くといいよ、というアドバイスを行く前にフランス人の友だちから聞いていたので本を一冊持って行きました。

 

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日本人の水林さんという人がフランス語で綴ったフランス語との出会いについての本。なかなか面白いので後日この本を読み終わったら感想を書きたいなと思います^^

 

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出かけ先でもゆったりテラスで過ごすひととき、なんだか相当にフランスにかぶれちゃったみたいです。笑

 

今まで車はないし、電車で行けるところにしか行けないなと思っていましたが、もっと色々な村や街を散策してみたいなぁと思いました^^ 

あゝ愉しいsoirée (ソワレ)

無事フランスのお家に戻りました。1年を経て

"戻る"ところになったのが不思議です。

 

モンペリエに住んで早1年、初めは右も左も分からなかったのが地図なしで町をすいすい歩けるようになり、友だちもでき、どこのお店で何を買うとお得かが分かってきて、そしてここの景色はあまりにも日常と化していました。

しかし日本に一時帰国してからこの街に戻ると、あれ、こんな素敵なところに住んでいたのか、という少しだけ新たな気持ち、去年フランスに着いた頃のドキドキ感に似たものを感じました。

 

ところでモンペリエに着いた翌日、パリの国立音楽院に今度の9月から旅立つ同門の子のお別れパーティをするとのことで、友達の家で"soirée "(ソワレ:夜にみんなで集まって飲んだり食べたり話したりする)が行われました。

 

それぞれ飲み物や食べ物を持ち寄ります。私は悩んだあげく日本から持ってきたポリッピーというピーナッツのおつまみみたいなものと、お好み焼きとポテトチップスとジュースを持って行きました。みんな気取らないデザートやソーセージにパンにチーズにいかにもフランスといった感じ。

私の持っていったポリッピーとお好み焼きはみんな初めて食べたようだけど気に入ってくれて良かった!

 

このソワレは私と、フランス人の友達5人でした。ソワレの醍醐味はおしゃべり、なのですがこれが本当に私にとってなかなか難関。とにかくみんなすごい勢いで話すしスラングだらけだし、フランス人独特のジョークをかましまくっているし、私は本当に今何の話題なのかついていくだけで苦労しました。そして聞いてるだけならまだしも、たまに優しいお友達が、「で、○○○はどうなの?」と私に話を振ってくれます。嗚呼だれか助けて。笑

私はとにかく「必死」に「頑張って」「歯を食いしばって」その場にいた気がします。時差ボケとお酒もあいまってほとんど最後は船をこぎだす始末です。

 

誘ってもらって本当に心から嬉しいし、良い友だちばかりだし、どう考えても楽しいはずなのにどうして私はこんな状態なのでしょう。

というよりむしろ、みんなが楽しく話してるのを私が邪魔したら申し訳ない、という気持ちで会話に入り込むことができないのが大きな原因だと思われます。

複数人の母語話者(若者)と楽しく会話する、これの壁がどれだけ高いかを痛感しました。銀行や保険の手続きよりも、DELF(フランス語試験)のリスニングよりも何倍も難しいです。

 

まぁとにかくみんなきっと優しいし、なんならお酒も入っていたらそんな細かいことは忘れてしまうだろうから、勇気を持って話してみることかな、と思います。はっきり言って、みんな誰かが話しているのに被せて話してたりして、一体人の話を聴いているのだろうか。。とも感じたから。笑

引っ込み思案になるのをやめる。あいづちはうつ。分かる話がちょっとでもあったら○、分からない時に質問できたら◎、くらいに気楽に捉えていきたいです^^

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家の近く。なんてことのない風景だけど、とにかく強烈に晴れていた青空。

 

ちょっとした事件

ただいま日本に一時帰国中です。

 

帰国前にあった出来事について書き留めたいと思います。

 

私の住んでいるモンペリエという街で、スリにあいそうになりました。

ある日、私は大きなスーツケースとリュックとハンドバックを持っていました。トラムに乗り込もうとした際、入口のところで2人の若い女の子が私の前に立ちはだかります。私は中に入れないので、「すみません、入りたいんですけど」といったにもかかわらず、2人には聞こえていない様子。その後何度か話しかけるとこちらにやっと気づいて重い荷物を車内に入れるよう手伝ってくれようとしました。さて、何か怪しいと思ったその瞬間、私のハンドバックに目をやると、真後ろで大きなバッグを持った1人のおばさんが私のカバンから財布を取ろうとしてるではないですか!

すかさず私がそれをギロっと見つめた瞬間、おばさんは何事もなかったのごとく手を引きました。

乗る前から気づいていたのですが、若い女の子達は小綺麗な格好で、グッチのリュックも背負っていました。車内でその3人を観察していると明らかにグルになっていて、次の駅で彼女らはそそくさと降りて行きました。

このような一見スリなどしなそうな人たちがグループを組む、というのは1つの常套手段のようです。このことを一応耳にしてはいたので少し警戒心が働き、間一髪被害を免れました。

 

またもう一件。パリでのことです。

 

とあるメトロの入り口付近で黒人の若い男の人が何らかの署名を求めて来ました。私はすぐに断りましたが、(通常断れば諦める人がほとんどなのですが)しつこくついてきました。私は友達といたのですが、ちょうど雨が降っている時で傘を持っていたこともあり隙があるように感じられてしまったのかもしれません。気づいたら4人の大きな黒人に囲まれて、私の鞄の中に思いっきり手を突っ込まれました。私は、ぜっっっったいにここで財布と携帯だけは取られまいとその2つの必需アイテムを力づくで握りしめ、彼らを振り切りました。そしてひとりの男がつかみとったのは私のカバンの中で唯一失くなっても何のダメージのないビニール袋でした。(笑)

その時は必死でしたが直後には本当に腰が抜けそうになりました。

 

2つのことに共通するのは、私がいかにも観光客風の姿であったということです。

 

私の思うこととしては怖かった、というよりも、このようにしてお金を取ろうとする彼らに対して強い憐れみを感じました。そのような生き方を強いるもの、引き金となるものは何なのか、悪事を働いているという意識さえ麻痺しているように映る彼らの先にある未来は…。

 

今回、異国の地にいるということを再認識させられました。もちろん、日常生活は住む前に想像したよりもずっと平和です。しかし、日本に比べて多様な人種がいて、道端でお金を乞う人には毎日出会うし、やはり日本とは異なります。ひとりの外国人として、自分の身を自分で守ること、そして改めて安全な日本という国に住んでいたんだということを実感しました。

 

フォルマシオンミュジカルって

音楽院ではソルフェージュの授業が週に1度、2時間あります。私にとって必須科目ではないけど、「ソルフェージュといえばフランス」という言葉を今までに何度か耳にしたことがあったため、せっかくだから1年間とることにしました。

ソルフェージュ、と言いましたが、正式な授業名はFormation musicale (フォルマシオン ミュジカル)です。

Wikipedia によると

フォルマシオンミュジカルとは、フランスで行われている新しいソルフェージュのことである。従来のソルフェージュは、聴音新曲視唱が中心であったが、このフォルマシオン・ミュジカルでは、大作曲家の作品を教材にして、聴音読譜リズム、音程練習、移調練習、楽曲分析音楽理論音楽史などに触れ、音楽家が身につけるべき真の教養を目指す内容となっている。

 

とのこと。

一番重要なポイントは、本物の音楽作品を使ってソルフェージュをおこなうことです。そのため、ソルフェージュの授業のなかで芸術性の高い作品にたくさん触れることができます^^

また、日本ではやったことのなかったのが、Le commentaire d'écoute というもの。これは、ある作品の一部分を聴いて(楽譜は見ることができない)、文にして楽曲について説明しなければならないのです。拍子、小節数、調性、テンポ、楽器編成、考えられる作曲家及び時代、スタイル、その他特徴などなど。これは慣れないとなかなか難しい。私はこの時間になると指名されないよう人の影に隠れることに必死です。

 

そして、カリキュラムとして素晴らしいと感じたのは、一年を通して(正確には半年強)一つのオーケストラ作品を学ぶというものです。今年はストラヴィンスキー火の鳥だった!ちなみにこの曲はバレエ組曲

 

まず新学期にこの作品のオーケストラスコアを各自用意する。

はじめは楽譜を見ず、いくつかの曲を抜粋して例のcommentaire d'écoute を行う。

抜粋した曲の聴音をする。

楽曲分析をする。

曲中で音の表すモチーフとバレエのストーリ―、登場人物との関連性について学ぶ。

どの楽器が主旋律を受け持つか、曲を聴き、スコアを見ながら追っていく作業

 

などなど、授業の中で少しずつ学んでいきます。

 

そしてついこの間!!!!モンペリエのCorum というコンサートホールにて、モンペリエ管弦楽団によるコンサートが行われました。そう、ストラヴィンスキー火の鳥がプログラムに含まれています!!↓

Benjamin Britten (1913-1976)
Sinfonia da Requiem opus 20

Béla Bartók (1881-1945)
Concerto pour piano n° 3 Sz 119, BB 127

Igor Stravinsky (1882-1971)
L’Oiseau de feu

 

こうしてようやく通しで火の鳥をゆっくりと鑑賞。感動はひとしおでした!!ただ勉強した曲だから知っている、分かりやすかったという感想ではなく、学んだうえで聴くとより楽しめることに気付きました。ソルフェージュとは、ソルフェージュの授業の中で完結するものではなく、演奏するとき、教えるとき、音楽を聴くとき、など様々な実践の場で役立たせてこそ価値が見いだせるんだなあと感じました!

ちなみにこのコンサート、音楽院の生徒だと一席あたりなんと2.5€です(一般だと20€以上)。サンドイッチの四分の三くらいの値段でいいのかしら。。

 

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コンサート前

 

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火の鳥のスコア

 

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帰り際の夕やみ

 

 

雲の模様

ここ最近モンペリエは、ぐっと暑くなる日も増え、みんな夏らしい開放的な装いです。

 

ところで、私は昔から雲を眺めるのが好きです。小学生の頃、帰り道に雲が何に見えるかを話しながら友達と歩いたり、おばあちゃんの家に向かう車から空を覗いて、雲がゆっくり形を変えていくのを見ていたり。

雲のない真っ青なモンペリエの空も美しいですが、雲の織りなす模様を眺めるのも楽しいです。ふと気付いた時に撮っていくうちに積もった写真を載せてみようと思います。

 

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狭い通りを照らすまぶしい雲。

 

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触り心地を確かめたくなる雲。

 

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青色の空に映える爽やかな雲

 

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夕暮れに溶け込む雲

 

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空に舞い上がるリボン状の雲

 

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夕陽を抱えた雲

 

 

初めての病院

初めての病院。このたび帯状疱疹になりました。

フランス語では帯状疱疹のことを le zona (ゾナ)というそうです。

数日前から左半身だけが軽くしびれた感じがし、なんかおかしいなあと思っていたら今度は左脇のリンパが腫れて。そのあと左胸から左背中にかけて赤い発疹を発見(←金曜夜)。。。土曜朝、心配になってネットで調べたらどう考えても帯状疱疹っぽい。早めの治療が肝心!との情報を得てあわててモンペリエの皮膚科に電話するもつながらず。いてもたってもいられず直接訪問したら、管理人?的な人から、今日は休みだから月曜に電話してね!とのこと。

他もあたってみたがことごとくやっていない。あきらめて再び月曜日に電話する。つながらない。嗚呼、そういえば今週はイースターの三連休だった。。。

もう一度、火曜に電話をする。

皮膚科の女性「初めての方?次の予約は7月になるわ。それ以外は一つも空きがないわよ」

私「(ぬおおおおおお!?)」

 

ということを大家さんに伝えたら、フランスでは専門科医の予約をとるのはなかなか大変らしい。基本的には一般医 médecin généraliste のところにまず行くそう。そしてよほど判断に困る場合は専門科医への紹介状?を書いてくれるらしい。

ということで近所にある大家さんのかかりつけ医médecin traitantを紹介してもらいました。すぐに電話をするがこの日はもう予約がいっぱいなので水曜の朝に来てくださいとのこと。ふうぅぅ。仕方ない。

 

ところで疑問だったのが保険のこと。というのも、健康保険としてsécurité socialeに加入しているのだけど、まだ登録証明書(Attestation de droits)しか持っていなくて、保険証となるCarte Vitale はまだもらえていなかったから。全額支払いになる!?とビビりつつもとりあえず病院に証明書だけを持って行きました。

保険証がない旨を伝えると、feuille de soins という紙になにやら書きこんで渡してくれました。残りの必要事項を自分で記入してこの紙を保険会社に送ることで医療費の7割が払い戻される。(はず)初診料は23€。この時点では全額支払い。後日16.1€返ってくる。(だろう)

 

お医者さんはとても優しく(無駄に)世間話もしつつ、ついでに身長と体重も測らされ、(身長がなぜか1センチ伸びてた笑)無事に処方箋も出してもらえました。

 

行く前に経過を追って説明できるよう分からない単語や表現を調べてしておいたので、スムーズに診察が進んで良かった~!かゆいの痛いのでなかなか苦しいですが、薬が効いて早く治りますように。まあ今回かかりつけ医が決まっただけでもよかったことにしよう。

 

お医者さん「発疹が出てから5日目でしょ?ちょっと来るの遅かったね~^^」

って。いやいや来れるもんなら飛んで来たかったんだyo

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写真は関係ないけど、ここのところ快晴続きなので載せてみます。

 

〈せっかくだから語彙〉

帯状疱疹 zona (m)

皮膚科医 dermatologue (n)

皮ふ科       dermatologie (f)

一般医 médecin généraliste (m)

かかりつけ医 médecin traitant (m)

しびれる s'engourdir

しびれ engourdissement (m)

かゆみ démangeaison (m)

発疹 éruption (f)

リンパ腺がはれる avoir des ganglions

ex) J'ai des ganglions sous l'aisselle gauche(左脇の下のリンパがはれています)

処方せん ordonnance(f)

錠剤 comprimé (m)