逢瀬
仕事が終わってからのキラキラ☆イルミネーションデート、祝日の昼間からの鎌倉デートなんかでは、本当にお互いを理解することなんてできなかったんだろう。
逢瀬を繰り返していくうちに、どんどん現実は見えてくる。
私が彼と外で会ってるってことは、その間に娘ちゃんを見てくれている人がいるわけで、実家が近くにあるわけでもない彼は、要するに、助けてくれる人は元奥さんなわけで。まだ離婚して間もないのだろうし、母親が娘に会いたいのも当たり前だし。
事情は分かっても複雑な気分。
そんな大人の事情は置いておいて、アラフォーの恋は盲目的に進んでいく。
初めてうちに来た時も、なんとなく大した男ではない?と気づいていたけど、久しぶりの純情な自分に酔っていたんだと思う。キラキラの目は何も見てなかった。恋してる自分だけ。
「人間は幸せを前にすると急に臆病になる。
幸せを勝ち取ることは、不幸に耐えることより勇気がいる。」
そんな下妻物語のセリフを思い出しながら、自分を奮い立たせたりもしていた。
次の週末は初めて現実と向き合う。娘ちゃんに会うんだ。
まだ、なにもわかってなかった。。
出会い
今年は例年にくらべて、11月はまだ暖かかった。
彼と出会った頃はそんな時期で、1回目のデートも2回目のデートもテラス席に座ったけど、夜でも少しも寒くなかった。
仕事終わりにスーツできた彼は、すごくかっこよくて、眺めてにやけたりしていた。
私よりもまだ若く、ハツラツとしている彼が、一人で娘を育ててることを想像するだけで、燃えた(笑)。
帰り際に握ってきた手は、すごく乾燥していてザラザラだった。
家事をたくさんしているけど、男だから大したケアもしていないんだろう。
クリスマスまで一緒にいたら、めっちゃ良いハンドクリームをプレゼントしよう。と、その時は漠然と考えていた。
出会って初めての週末には、鎌倉でデートした。
その頃はまだ、彼の元奥さんが近くに住んでいたみたいで、頻繁にデートできていた。
どちらかというと夜型の私には、11時に鎌倉集合はかなりのプレッシャーだったけど、陽の光の下デートできるのもうれしくて、いつもより自然に目が覚めちゃったりした。
鎌倉に向かう電車の中で、ケイティ・ペリーの
「Teenage Dream」を繰り返し聞いた。
文字通り、10代の頃みたいに胸が高鳴って、こんな恋愛、二度とできないと思っていた過去の自分を哀れんだり慰めたりしてた。
妄想だけが先走ってたのかもしれない、でも、20代でも30代でもない、40過ぎてティーンエイジドリームがしっくり来てる私!
"You make me feel like like a livin a Teenage dream"
バカみたいだけど、夢みたいだった。
緊張で顔がこわばっていたけど、幸せだった!
なにも求めない。感謝しかなかった。
訪れた不安
彼と出会ったのは、ほんの一か月ほど前なのだけど、この一か月に巻き起こったことは、私の43年の人生の中でも、初めての経験が多くて、幸せかつ、ハラハラドキドキ、味わったことのない緊張感の中で過ごしてきた。
一か月なんて、短いんだけどね、シングルファーザーの彼には可愛い娘ちゃんがいて、彼女ともなんとなく仲良くなれたりして、私もしかしたら、彼氏だけじゃなくて家族を持てるんじゃないかなんて言う、淡い期待を持って過ごしていたわけで。
先週末、彼の家で3人で過ごした時に言われたのは、彼はまだ、私にコミットしきれていないということ。
「娘ちゃんにまで会ってるのに、どういうこっちゃ?」
私のこことは乱れたけど、よくよく聞いてみると、今まで独身で自由に生きてきた私には、荷が重すぎると思っているようで。
まあ、それはなんとも。。
私自身も、結論を出すのは早すぎると思っているし、人の親になることを簡単には考えられないし、一人で仕事と子育てと、毎日必死で頑張っている彼の不安を完全に理解することもできないし。。
それでも私は、チャレンジしてみたい!という気持ちは本心から彼に伝えて、その日はお互いそれで納得した形で話は終わったんだけど、、
その日から、LINEは数が減り、毎朝来ていたおはようLINEもなくなり、不安は募る一方で。。
勇気を出して自分からLINEしたものの、
「来週の会議のための準備に忙しい」
とのことで。。
まあ、私みたいな独身貴族と彼では抱えてるものが違うので、今は見守るしかないと思うけど。そのあと、あまり連絡がないので心配してたよ。というLINEをダメ押しで送ってしまい。今んとこそれには既読スルー。
みたいな現状は、彼に出会ったばかりでバラ色の生活を堪能していた私には、青天の霹靂なわけで。。
43歳独身、今回は、今回こそは成就させる!そんな目標を掲げて、本日このブログを開始します。
追記:
日曜に娘ちゃんが遊んでいたボイスメモに、
「来週は会議いっぱいあって忙しい。。」という彼の声が入っていた。
あの時ちゃんと彼の話聞いてたら、今回の不安も少し違ったのかも。。と反省。
彼から返信が来たら、ちゃんとねぎらいの言葉をかけようと思う夜なんです。