杏仁メランコリー

勘弁してくれよ

セルフィー

今日母親から「電車間違えちゃった」っていう文面のLINEとともに画像が送られてきたのですが、電車の駅名の表示をバックに、「いっけね」みたいな感じで舌を出しつつ半分顔を歪めた母親(56)(しかも鼻の下を怪我して小さい絆創膏が貼ってある)の自撮りで、今年一番くらいの勢いでぞっとした。

 
母親は5年くらい前にK-POPにドハマりし、まあそれが家庭が崩壊するきっかけの一つになったんですが、おしゃれをしただけでいやらしいと罵る厳格な両親のもとで少女時代を過ごし、家庭に入ってからも夫や親戚のどクズっぷりに悩まされた母親は、家庭崩壊でいろいろ失ったものの一応はさまざまなしがらみから解放され、韓流アイドルを追いかけて脳内麻薬をドバドバ出すことで50を超えて失われた少女時代を取り戻した。とんだGirls Generationですね。
現在は稼いだ金で2,3か月に一度のペースで韓国へ行き、韓国語習得だけでなく自撮り研究やSNSの更新に精を出し、非常に充実した日々を送っているようです。
 
娘の目から見てもなかなかしんどい人生を送ってきた母なので、好きにさせてやりたい気持ちはあるけども、私とそう年齢の変わらないアイドルの写真を結界のように部屋中に貼りまくる母を、ファン同士の不毛な派閥争いで涙する母を、韓国ではそこそこポピュラーらしいさなぎの缶詰を嬉しそうに冷蔵庫にしまう母を見るたびに自我がやめてくれと叫び、やるせない気持ちが止まらない。
 
でも少し深呼吸して状況を客観的にみると面白すぎるので、こういうときは妹と共有して笑いに変換するようにしている。本当に妹がいてよかったと思う。

日常

今日は代休なのですが平日の昼間ののんびり感がすごくて感動した。

近所の不登校の子が昼間からリコーダー吹いてるのが非常に趣深い。
知ってる曲を手当り次第吹いてる感じで「ちょうちょ」から「君が代」まで幅広いレパートリー。
ピッチが少しだけ低くて情けない感じの君が代がマンション中に響き渡るおかしさよ こけのむすまで……