イオンとマルエツの連合に思うこと

新宿住みとしてはマルエツはよく利用することがあってもイオンにはとんと縁が無い。
トップバリュのブランドはマルエツでも扱ってはいるが、少なくともイオンの名を冠した店舗には行くことは無い。だって近くに無いし。

マルエツはそこかしこに有る。
もはやコンビニ並みに有る。
かなり地域に密着した都市型スーパーと言える。

一時期、妻がパイナップルにハマってマルエツで割りとしょっちゅうパイナップルを買い続けたときが有った。
面白いものでマルエツのPOSシステムはパイナップル需要の高さに敏感に反応して、マルエツの果物コーナーに占めるパイナップルの割合が拡大していった。
近所のマルエツだけでプチパイナップルブーム到来である。

ハマっていると言っても1人が買う分量なのだからたかが知れている。
それでもちゃんと仕入れが増えてコーナーに反映されるマルエツ仕入れシステムに感心した。

そして時が過ぎ、さすがに妻もパイナップルに飽きて買わなくなった。
それでもマルエツのシステムはしばらくの間パイナップル需要を高く評価して多めに仕入れては値引きシールを貼られていたが、緩やかにパイナップルのコーナーを縮小していった。

ここで私はシステムと書いているが意外と熟練の仕入れ担当者の技やノウハウと言ったものなのかも知れない。
でも、地域密着型スーパーの地域密着型ゆえの潜在力を何となく見たような気がした。


イオンとの経営統合のニュースを聞き、なんとなくイオンの判で押したような商品の並びが思い浮かび、イヤだなあと思えた。
ただ、逆を考えれば郊外型大型ショッピングモールの代表であるイオンが、都市型地域密着型の小型スーパーのノウハウやシステムを手に入れることとなる。
新しくできた幕張新都心イオンモールは巨大ハブ倉庫として機能して、効率的に住民1人1人に適応するマーケット網を作り上げるかも知れない。

でも、もしかしたらその価値に気づかずに捨てさられてしまうかも知れない。
その時は結局イオンは都心から消えるだろうか?