ゆる〜い個人的学習記録

自分のためにゆる〜く学習記録をつけていく・・・予定...

知らなすぎた「会社」

メディア系の会社に入って10年弱,とある技術セクションでチーフとしてある程度大きなものを任されるようにもなり,プロジェクトを終えた時にこのままで良いのかと考え始めた.かなりニッチな技術分野ではあるが人には負けない自信もある,そのままそこに居続ければ楽ではあるが30過ぎで残りの会社人生それで良いのか?というのも,メディア自体がインターネットで大きく変わる中で会社がこのまま安泰のはずも無く,現状に満足していて良い訳が無い.

そう考えて,事業セクションへの異動を希望した.技術セクションが事業セクションに人を出したがらずに異動まで1年以上こじれたが,何とか念願叶って異動に至った.技術セクションの狭い世界で生きていたので,事業セクションの人は輝いて見えた・・・が,いざ行ってみると,そうでもなかった(苦笑)何もかもがいい加減,戦略性の微塵も無い,実情を知らない責任者が鉛筆を舐めて作った予算が神のお告げの如く,人を動かす.統制の効かない部分最適の結果として全体の利益が取り崩され,社員の人件費はゼロ,コストセンターから予算を持ち出し事業に充てられ,挙げ句の果てには理由を付けて社内からの費用振替.ありとあらゆるテクニックを用いて,利益が作られていく.これが大きくなると,東芝のいわゆるチャレンジになるのだろう.

技術セクションではコストセンターの中で基本的には様々な要件に対して技術的な解決をしてきた.自分は理系の大学院を出ていた事もあり,技術面では自信があったが会社がどう動いているかはよく知らない.そのあたりは専門のプロ達がきちんとやっているもんだと思っていた.が,そんな人たちは居なかった.考えてみれば,メディア系の会社でメディアで発信したい人たちが入ってきていて,何かしら現場のキャリアを終えた人たちがバックヤードに移ってきていた.ビジネスにおいては素人の集まりだった.結果として,上述したような事が横行する.

嗅覚だけは鋭く成功しそうなプロジェクトを見つけては入り込んで自分の成果にし,都合が悪いプロジェクトからはフェードアウトして「俺はだから辞めておけと言っていた」など世渡りだけで生きている生命力の強い人間も多かった(笑)技術セクションではメディアが止まれば自分の責任であるという緊張感を持っていただけに人間性を疑わざるを得なかった...

しかし,これが現実である.よくよく見ると経営まで含めてその状況で全て経営の問題であると感じるようになる.自分はあまりにも会社や世の中の事を知らなすぎた.次に考えるのは何故,ここまで愚かなことが横行するのか?こんな事に悩むのは自分だけでは無いはずである.世の中には一部の企業を除けば,こういった会社の方が多いのではないか?

もっと会社やビジネスを知るために何かを始めなければと考え始めた.すると途端に10年もの間,無駄に過ごして来たのではないかと焦りを感じ始めた.何かしなければ!

ここから,現在,そして将来に至るまで不器用な人間のもがき苦しむ姿をゆる〜く記録していこうと思う.