あなたの知らないワゴンセールの世界

ほとんどの人が見向きもしない中古屋やレンタル落ちのワゴンの中…しかし、その小宇宙にはまだ知らない映画たちが眠っている(はず)!そんな映画を語るブログです(週末 更新予定) 娘曰く「字ばっかりで読むしない」「あと、関西弁がキモイ…」そういうブログです

「大鴉」(2006)の巻

大鴉 [DVD]

S原:今回はエドガー・アラン・ポーですよ。

Y木:へえ。

 

(あらすじ)

エドガー・アラン・ポーの呪われた詩篇を大胆に解釈したモダンゴシックスリラー。ポーの小説と詩のみに感応した少女・レノーラ。大人になった彼女の周囲で、“大鴉”の詩の不安と死が羽ばたき始める・・・

 

S原:このブログでは、いろんな映画を語ったやん?

Y木:そうやな。

S原:大半はB級/Z級と呼ばれる映画なんやけどな。その中でも、これはトップクラスかもしれん。

Y木:良い意味で?

S原:いや悪い意味で。

Y木:あかんがな。

S原:いやはや、これは本当に参った。とにかく理解できないねん。

Y木:下手すぎてわからんへんとか?

S原:そういうレベルではないなあ。ほんまに訳が分からない。まず誰が主人公なのか分からない。たぶん、この女性やと思うんやけどな。

 

 

Y木:はあ。この人? なんか寝てるな。

S原:はい、この女性はベッドで苦しんでいます。

Y木:なんで?

S原:わかりません。

Y木:あーそう。

S原:ベッドのところに鴉(カラス)が来たりするねんけどな。あとは苦しんで、イメージ画像みたいなものが続くねん。例えば、がい骨とか。

Y木:はあ、がい骨。なんで?

S原:わかりません。

Y木:……

 

 

S原:で、違う女性がでてきて煙草を吸うねん。

Y木:はあ、誰? 主人公の友達?

S原:わかりません。

Y木:……

 

 

S原:そうこうしているうちに、おそらくエドガー・アラン・ポーっぽいおじさんが出てきます。

Y木:やっとポーが登場か。あらすじには「ポーの小説と詩のみに感応した少女・レノーラ」とあるから、主人公と関わっていくんやろ?

S原:いや、眺めているだけでした。

Y木:なんで出てきたんや。

 

 

S原:で、また主人公は苦しみます。

Y木:はあ。

 

 

S原:今度は誰かが誰かに殺されます。

Y木:はあ。

S原:なぜか上半身裸です。

Y木:脱ぎ損やなあ……

 

 

S原:なんとなくカラスが、意味深に出てきます。

Y木:そりゃ、カラスはでるやろうな。

S原:でもストーリーには関係ありません。(たぶん)

Y木:はあ……

 

 

S原:一方で、教会のシスターも出てきます。

Y木:ほう。

S原:でもなんで出てきたのかわかりません。というか、何をしているのか分かりません。

Y木:……

 

 

S原:後半になると、怖いオジサンが出てきます。窓ガラス越しに、怖い顔でのぞき見します。

Y木:一応、このオジサンが主人公が苦しめてるんやろ?

S原:そうみたいですが、やっぱり分かりません。

Y木:はあ……

 

 

S原:なんとなくシスターが死にます。

Y木:……

 

 

S原:がい骨と死体のイメージショットが出てきますが、誰のどんなイメージなのかは分かりません。

Y木:……

 

 

S原:怖いオジサンは、たまに野原を歩きます。

Y木:野原……

S原:まったりとしています。

Y木:……





S原:ラスト付近で、エドガー・アラン・ポーっぽいおじさんが、また登場します。主人公とどこかへ歩いていきます。主人公は言います。「そして、私はエドガーの詩のレノアになった」

Y木:……え?


 

S原:なんとなく教会の人たちが空を見ています。

Y木:はあ。

 


S原:ポーと主人公は、どこかへ行っておしまい。たぶん、喫茶店にでも行ったんやろうな。

Y木:喫茶店……

 

 

S原:オーケー、この映画に関しては以上だ。楽しめたかい、ボーイ?

Y木:楽しめるか!

S原:というわけで、最初から最後まで意味不明なイメージ(脳内現象?)の連続でした。ツッコミもしにくいので、全くおススメできません。というか、あなた。このエドガー・アラン・ポーっぽいおじさんをもう一度みてよ。

Y木:はあ。

S原:なんか、近所の調剤薬局の薬剤師でこういう人、いそうじゃない?

Y木:……(無言)

 

「エア☆ドラム! 世界イチせつないロックンローラー」(2008)の巻

エア☆ドラム! 世界イチせつないロックンローラー

S原:今回は、エアドラムですよ、あなた!

Y木:ゴールデンボンバー

(あらすじ)

ルックスも学歴も収入も人並以下で彼女なし、シリアルとミルクだけを食べて暮らすオタク青年のパワー。彼にとって唯一の趣味はロックンロール。しかし、楽器をもってすらいない彼は毎日、実際にはないドラムを“エア”で叩き続けているだけ。ある日、彼は耳の聞こえない少女に恋をしてしまう…。

 

S原:これはなあ……(空を見上げる)

Y木:うん。

S原:ほんまになあ……(目をつむる)

Y木:なに?

S原:なんというか……(静かな微笑)

Y木:なんやねんって。

S原:観終わってちょっと泣いたわ……(涙)

Y木:えー! なんでエアドラムで泣くねん⁉

 

イメージ 3

 

S原:じゃあ聞くけどな。あなた、ギターを弾くやろ。

Y木:弾くで。

S原:ギター欲しかったやろ?

Y木:欲しかったで。

S原:でも、すぐに買えんかったやろ?

Y木:まあな。

S原:ある日、突然神様が湖からでてきて「きみには、このギターをプレゼントしよう」って現れたか?

Y木:いいや。

S原:ある日、ホリエモンが「Y木くんさ、よかったらギター弾きなよ」って、郵送で送ってきてくれたか?

Y木:いいや。

S原:ある日、中学校の卒業式で「Y木くんにギターをプレゼントするために、みんなでお金を集めました」って、豚の貯金箱をくれたか?

Y木:いいや。

S原:そういうことよ。

Y木:どういうことなんでしょうか?

S原:要するにギターや楽器に興味を持って「弾きたいなあ」と思っても、楽器なんかすぐに手に入らないのよ。たいていの人はそんなお金ないやん。

Y木:まあな。

S原:僕なんか高校時代にベースが欲しくて欲しくて、でもお金がなくて友達に相談したら「三宮の高架下に、ベースがたまに安く出売ってるで。ボロボロやけど」って言われたのよ。

Y木:はあ。

S原:それで「いくらくらいかな?」って聞いたら「そうやなあ。安かったら1万円くらいで手に入るんとちゃう?」と言われた。おいおいおいおい、貧乏な僕に1万円なんかあるわけないやろ!(怒)

Y木:わかったわかった。おまえのビターな青春エピソードはもうええ。要するに、この映画の主人公もお金がなくて楽器が買えないんやな。

S原:イエス。その通り。貧乏でドラムセットが買えません。おまけに、この主人公は超ダサい。ルックスもダメ、学歴はナシ、収入も少ない、おまけに音楽ヲタクやねん。この主人公が、エアドラムに燃える! まさに青春そのものですよ、あなた!

Y木:今回は、えらい熱く語るよな。

S原:しかも! この主人公の名前がパワー! もう最高やろ?

Y木:パワーかー。観てないからわからんけど、狙ってるんやろ? 「オースティン・パワーズ」とか、あんな系統ちゃうの?

S原:いや、「オースティン・パワーズ」はお馬鹿やったけど、確信犯と言うかちょっと知的センスがあるやろ。あんな感じじゃなくて、センスのないヲタクがただエアドラムをするだけという。

Y木:それって、普通の人……というかまともな女性も観ないやろうなあ。

S原:観ません。観たとしても途中で止めるでしょう。実際、うちの奥さんは「なんで、こんなアホみたいなDVDを買うの?」って呆れてたからな。しかし、あの頃(青春時代)に楽器が欲しくて悶えていた人の琴線には触れます。そういうことですよ、モナミ。

 

 

Y木:どんな話?

S原:ダサい主人公がいます。父親のツテで工場で働いています。仕事中(工場)にエアドラムに夢中になりすぎて、ポカをしてしまってクビになる。同時に、工場ではストライキが始まる。主人公は(自転車で)メキシコに行って、エアドラムの大会に参加したりする。ある日、耳の聞こえない女性に恋をするねん。この女性の母親が熱心なキリスト教信者でな。「ロックは悪魔の音楽よ!」って(笑)

Y木:いまどき、すごいな。

S原:実はそれが後に伏線になってるんやけどな。それから、発奮してニューヨークで開催される大規模なエアドラム・バトル(大会)を目指します。いままで馬鹿にしていた奴らを見返してやる! と燃えるヲタク野郎は、果たして優勝できるのか⁉という話です。ちなみに同じようなショボい奴らも一緒にチームを組みます。

Y木:おお、意外に青春ものの王道やな。

S原:そうそう。

Y木:ふーん。意外に面白いと?

S原:出来は良くないです。でも、嫌いになれません。

Y木:それってかなり「思い出補正」が入ってるよなあ(苦笑)

 

おいらはドラマー!ドラム持ってないドラマー!〜映画『エア☆ドラム!世界イチせつないロックンローラー』 - メモリの藻屑、記憶領域のゴミ

 

S原:完成度としてはイマイチやけど、妙に心に引っかかる映画ってあるやん? あれです。こういう映画はそれでええと思うで。ラストで、「実物のドラムを叩けよ」と言われた主人公が言うセリフが泣かせます。「(おれにはドラムセットは)必要ない」「おれがドラムだから」 しびれる~!

Y木:しかしエアドラムでどんな曲を叩くの? ディープ・パープルとか?

S原:ラッシュです。Rush(カナダのプログレバンド)とLush(イギリスのポップ/ロックバンド)があるけど、Rushのほうね。

Y木:ラッシュか。ちゃんと聞いたことないなあ。

S原:ぼくもあまり聞いたことないけど、評価は高いみたい(日本では低評価という説あり)。ユニークなのは、ラッシュのライブで観客がエアドラムとかエアベースをするらしい(笑)

Y木:どういう状況なんや、それは。

S原:まあファンもも盛り上がって楽しそうやけどな。この映画で使われている曲も結構良いよ。最初は、ミスターミスターの「キリエ」やし、途中でジャーニーとかのフレーズもある。ビートルズとかKISSじゃないところがバッチグーやで。

Y木:しかし、エアドラムを題材にして、映画を作ってしまうんやなー。すごいというか、お馬鹿というか。

 

ボンクラ360魂 - 映画【エア☆ドラム! 世界イチせつないロックンローラー】

 

S原:さあ、みなさん。最近のヤングはロックをあまり聞かないようですが、ロック大好きおじさんからしたら残念でたまりません。この映画をみて、ロックに、そしてエアドラムに目覚めてください。もちろん、エアドラムやエアギターでバンドを組むのもアリですよ~!

Y木:それはゴールデンボンバーやって……

「ローマ法王の休日」(2011)の巻

ソース画像を表示

S原:さあ今回は「ローマの休日」ならぬ「ローマ法王の休日」!

Y木:ダジャレやん。

 

(あらすじ)

ローマ法王が亡くなり、新しい法王を選出するため各国の枢機卿がヴァチカンに集められた。全員が心の中では法王に選ばれないようにと祈る中、誰もが予想外だったメルヴィルミシェル・ピッコリ)が新法王に選出される。サン・ピエトロ広場に集まった群衆たちを前にバルコニーで就任演説をしなくてはならないメルヴィルだったが、重圧のあまり街へ逃げ出してしまい……。

 

S原:かなり前に、このブログで「ぶっとんだ映画特集」をしたやろ?

Y木:あーあったなあ。

S原:あれ、ちょっとだけ評判よかったんやけどな。この映画は、あのカテゴリーでもええかもしれん。

Y木:ウェルメイドなコメディなんとちゃうの。

S原:甘いです。これは頭のおかしな人が、頭のおかしな人のために作った、頭のおかしな映画やねん。

Y木:意味がわからん。ストリーを読むと完全にコメディやん。

S原:甘いです。コメディではありません。

Y木:じゃあドラマ?

S原:ドラマ……でもないはず。よくわからないです。

Y木:なんやねん。

 


Y木:ストーリーは上の通りやろ?

S原:そうです。ローマ法王がなくなり、次のローマ法王を選ぶことになる。ところが、みんな法王になりたくないのよ。で、全然有力な候補でなかった主人公が、次のローマ法王に選ばれてしまう。ところが、主人公は全然自信がないし、やる気がない。重圧で押しつぶされそうになるねん。そして逃げ出してしまう。

Y木:ほう。それから街に出て市井の人々の暮らしや温かさに触れて、次の法王として気持ちを整えていく……こういう展開やろ?

S原:甘いです。この主人公は根っから腐ったような奴でな。精神科医のセラピーを受けるねんけど、全然効果がない。ちなみに、精神科医を演じているのは監督(ナンニ・モレッティ)ね。美味しい役を自分で演じしてまうというシャマラン病やな。

Y木:それは知らんけど。

 

わしゃあ責任なんかとりたくない!〜映画『ローマ法王の休日』 - メモリの藻屑、記憶領域のゴミ

 

S原:あとは、他の枢機卿たちが心の平穏を保つためにバレーボールをしたり、主人公がある役者と出会って自分がかつて役者を目指してたことを思い出します。

Y木:あーそれで、自分の人生を省みる、と。

S原:甘いです。そういう自省はしません。ただ単に逃げているだけです。自分勝手な男で暗い顔してブツブツ言うだけ。

Y木:えー……

 

 

Y木:じゃあ最後はどうなるの?

S原:あー最後はすごいで!新しい法王として選ばれた主人公が民衆の前にでます。みんな、新しい法王の言葉に期待します。ところが、「自分には向いていないと思うから、やめときますわ」と言うねん。

Y木:え、それでどうなるの?

S原:民衆も他の枢機卿たちも唖然とします。主人公は「バイなら」と言って、みんな困った顔をしておしまい。

Y木:……すごいラストやな。

S原:呆然とするのは、こっちのほうやっちゅーねん(苦笑)

Y木:(観客の)期待を裏切るという映画なんやろ。「常識」を覆すというか、宗教観を皮肉るというか。モンティ・パイソンとかメル・ブルックスとか、そういう作品自体が皮肉になっているタイプの映画ってあるやん。

S原:たぶんそうなんやろうなあ。でも主人公はどう考えても心の病気やねん。そういう人をみても笑われへんやろ? 本人は真剣に悩んでるし、観てるこっちは気の毒に思うし、自分やったらと考えたら余計に考え込んでしまうし……

Y木:心の病気か。コメディではないなあ。

S原:どっちにせよ、あまり上手く作っていないから全然映画に集中できない。生活に信仰心や宗教が根付いている国やとまた違う感想になると思うねんけどな。

Y木:それはあるやろうな。

S原:タイトルが(悪い方に)余計にミスリードしてる。みんなが想像するようなコメディではないです。デ・ニーロの「アナライズ・ミー」(1999)とかは、強面のマフィアのボスが実は心の病気にかかってしまうけど、なんとか誤魔化す…というのが面白いわけやん。同じように作ればええのに、この映画では、嫌なことからひたすらに逃避するだけやから、感情移入出来ない。

Y木:ふーん、今回は変な映画やな。

S原:イエース。さあみなさん。面白くないコメディを観たい人、皮肉を上手く言えていない映画を観たい人、そしてオロオロしているおじいさんを観たい人のみにおススメします。個人的には全然笑えず、またつっこみにくい映画でした~!

 

映画チラシサイト:ローマ法王の休日

「エア・マーシャル」(2003)の巻

エア・マーシャル [DVD]

 

S原:今回は飛行機版ダイハードもどき!

Y木:何本作られてるんねん、こういうのって。

 

(あらすじ)

東ヨーロッパからニューヨークに向けて飛び立った小型旅客機。 しかし、内部にテロリストがいた事からハイジャックされ、50人の乗客は人質になってしまう。 機内の安全を守るため乗り込んでいた航空保安官“エア・マーシャル”のブレッドは、テロリストたちに敢然と立ち向かう。

 

S原:まあ、いつもの典型的なB級ポップコーンムービーやったけどな。さぞかしヒドイんやろうな、と想像してたら意外に普通に観れたわ。

Y木:ほんまかいな。

S原:いや、映画としては穴だらけやで(笑) 最初から最後まで「おいおい」「適当やなあ」と言いながら楽しめますよ、あなた。

Y木:そういう楽しみ方は、普通はしないんやで。

S原:まず、主人公のエア・マーシャルなんやけどな。何故か裸に防弾チョッキを着ます。

Y木:裸? なんで?

S原:わかりません。

Y木:あーそう……

 

映画】エア・マーシャル : 感動器官

 

S原:そのあと飛行機がビューンととびます。ネットのレビューでは、飛行機のCGがチープだと突っ込まれてますが、ちゃんと飛行機にみえるからOKですよ。

Y木:はあ。それでテロリストがハイジャックするんやな。

S原:イエスです。

Y木:で、さっそく主人公が戦うと?

S原:ノーです。

Y木:は?

S原:すぐに主人公は撃たれます。防弾チョッキがあるので大丈夫でしたが、そのまま死んだふりをします。

Y木:ほう。それで時機をみて逆襲すると?

S原:いいえ、死んだふりをしたままです。

Y木:なんやねん、ダサい奴やな。

 

 

S原:一応、主人公が犯人グループのすきをついて、機内のどこかにいきます。それから、適当に機器を触ります。当然、飛行機の機器のエラーがでます。

Y木:素人が触ったらあかんやろ。

 

 

S原:一方で、アメリカ政府(軍?)が犯人と交渉しています。犯人グループの中で、「お金が欲しい派」と「このままアメリカの軍艦(?)に体当たりした方が良い派」がいて、ケンカを始めています。

Y木:目的を決めてからハイジャックしろよ。

S原:そのうち「一旦、島に着陸したほうがいい派」もでてきて収拾がつかなくなります。

Y木:なんやねん、もう。

 

 

S原:そうこうしているうちに、F-16戦闘機が飛行機を威嚇します。ついには「飛行機を撃て」と命令が下ります。

Y木:えー乗客がおるのに?

S原:そのまま船に落ちたら、もっとたくさんの人が死んでしまうということで迎撃命令がでてしまいます。バシュ!とミサイル発射。ビューンと飛んでいきます。

Y木:もうあかんやん。

S原:大丈夫です。なんとなく、ミサイルをひょいと避けます。

Y木:え……なんで避けれるの?

S原:わかりません。

Y木:……(無表情)

 

 

S原:結局いろいろとのんびりとしたイベントがあって、テロリスト達たちは主人公のパンチとかキックでやられます。

Y木:最後は?

S原:テロリストたちはやっつけます。飛行機は燃料がなく緊急着陸しないといけませんが、パイロットは怪我していて操縦できません。なんとなく主人公が操縦することになります。

Y木:操縦って。出来るの?

S原:出来ません。

Y木:……(無表情)

 

 

S原:「(着陸するには)タラップを下げないとな。どこだ?」と言うと、横に座っていた子供が「そのボタンだよ」と教えてくれます。

Y木:なんで、子供が知ってるねん。

S原:理由はありません。そして、「減速しないとまずいぞ。ブレーキはどこだ?」と焦ると、子供が「そこだよ」と的確に指示してくれます。

Y木:もうメチャクチャやがな。

S原:そういう楽しい映画でした。

Y木:どこが楽しいねん。最後は、もちろん全員が助かってハッピーエンドやな。

S原:その通り。さあ、みなさん、毒にも薬にもならない映画でしたが、一応最後まで観れました。もっとひどい映画はあるので、それに比べればマシなほうではないか、と……というわけで、チープな飛行機のCGが好きな人にはおススメします。あ、言い忘れた!

Y木:なんやねん。

S原:これ、飛行機内の臨場感をだすためにカメラがずっと揺れてるねん。

Y木:ふーん。

S原:でも、揺れ方が船みたいやねん。

Y木:船……

S原:たぶん、スタッフは船の映画やと思って作ったんとちゃうかな?

Y木:……(無表情)

「ロケットマン!」(2007)の巻

ロケットマン! の映画レビュー・感想・評価 - Yahoo!映画

 

S原:今回は、エルトン・ジョンじゃないほうのロケットマン

Y木:嬉しそうに、ロケットに乗ってるなあ……

 

(あらすじ)

1920年代、タイの農村では農作業に牛が不可欠だったが、農民たちは頻発する牛泥棒に悩まされていた。彼らを救ったのは、ロケット弾を武器に戦う謎の男“ロケットマン”(ダン・チューポン)だった。幼いころに極悪非道な牛泥棒パンナー・リットグライ)に両親を殺された彼は復しゅうを誓い、犯人を探す旅に出る。

 

宮崎県はいいところ!/映画情報/ジャイアンツファン | SSブログ

 

S原:これはタイ製アクションやねん。

Y木:かなり前からタイのアクション映画が流行ってるんやろ。

S原:うん。「マッハ!」「トム・ヤム・クン!」とか文字通り体を張ったアクションで、みんなをビビらせたもんな。「7人のマッハ」やったと思うけど、でっかい車が自分の体に落ちてきたのを寸前で転がってよけるアクションには、おもわず声が出たもんな。あれは凄かった……(ため息)

Y木:香港映画が元気がないからな。

S原:うん。でもよく言われているように、香港ともハリウッドとも違うアクションを目指してると思う。とくに、トニー・ジャーの存在は大きい。香港映画でいうジャッキーやと思う。で、この映画の主演のダン・チューポンは、「トニー・ジャーの次のアクションスター」として期待されていたみたい。

Y木:へえ、スターになったの?

S原:詳しくないけど、多分なってないと思う。顔がバタ臭いから女子受けはしないかもな。ただ、アクションはすごいよ。

Y木:ほんまに、ロケットに乗ってやってくるの?

S原:うん。

 


Y木:なんか、アホみたいやなあ。

S原:アホみたいやで。でも考えてみてよ。もしも『ロケットに乗って主人公がやってくる』というアイデアを思いついても、だれも本気で映画にせえへんやろ?

Y木:まあな。

S原:それをちゃんと作ってるのが立派やねん。いわゆる「お馬鹿映画」なんやけど楽しかったで。

Y木:ストーリーは……って、そういうのは二の次やな。

S原:うん。すごい単純。復讐をするために大暴れするだけ。ロケットを使って敵をぶっ飛ばしまくります。同時に、ムエタイ風の膝蹴り・肘打ちで敵をなぎ倒す。もうメチャクチャで、「これ、スタントマンは何人か死んでるかもなあ……」って思いながらアクションを観るという(笑)

 

ロケットマン!』 オリジナル予告編(字幕付き) - YouTube

 

Y木:いい意味で「雑」なんやな。

S原:そうそう。勢い(だけ)で勝負!みたいな。観客が何を観たいか?を理解しているから、頭を空っぽにして観れます。さっきロケットって言ったけど、正確には「ロケット花火」ね。

Y木:ロケット花火では、やっつけられへんやろ。

S原:いや、敵は「うわー!」って吹っ飛んでたで(笑) 床から発射して屋根が吹っ飛ぶとか、そういうワンダフルな場面もあるで。

Y木:良かったな、ワンダフルな場面を楽しめて。

 

ロケットマン

 

S原:というわけでみなさん。「アクションがすごかった」という感想以外は特にない映画ですが、こういう映画はこれで良いんですよ。さあ、アクション映画を観たくなったら、レンタル店のタイ映画コーナーへ、レッツラゴー!

「ターミネーター・ライジング」の巻

ターミネーター・ライジング [DVD]

S原:今回は、本家とは関係ないターミネーター

Y木:うわー…(ため息)

 

(あらすじ)

美しく残虐なターミネーターLIA"! 彼女こそが人類の命運を握る!
近未来、崩壊の危機を迎えたアメリカは、ファシズムの共和国へと変貌。その体制へ反逆する者達はレジスタンスを組織して、ゲリラ戦を繰り広げていた。そのレジスタンスを一掃すべく、共和国側は、ヘス博士(ロベルト・ロンバルディ)が作り上げた、高度知能を備えたターミネーター゛リア″(サマンサ・タルボット)を投入。レジスタンスとの激しいバトルの末、彼らに捉えらてしまったリアは、レジスタンスのリーダー・キャス(ケイシー・ウィリアムス)により、【思考と感情】をプログラミングされる。その時、リアの中で何かが目覚め・・・。

 

Y木:このジャケット、ださいなー。

S原:そう? ださい? 結構、格好良いと思うけど。

Y木:えーありがちやん。

S原:これは、ターミネーターシリーズでも、しいていうなら「ターミネーター3」に少しだけ似てます。というのは、ターミネーターは女性型やから。

Y木:なるほど。レディースアクションものやな。

S原:いや、アクションはしなかった。

Y木:どないやねん。ターミネーターちゃうんか?

S原:一応、ちょっと体は動かすけどな。

Y木:後期高齢者の体操かよ。

 

ターミネーター・ライジング | 動画配信/レンタル | 楽天TV

 

S原:これは、上のあらすじとはちょっと違うねん。はじめは、2030年頃。アメリカの経済がすごく良いねん。

Y木:ほう。

S原:ちゃんと予算を組んで社会のために使えばいいのに、かっちょいいロボットを作ることにします。よくわからんけど、そういう設定やと思う。

Y木:なんでロボット?

S原:反政府組織をやっつけるためらしい。ロボット博士が、ジェネシスというロボを作るねんけど、案の定暴走してしまい、博士の妻(リア)を殺してしまう。つぎは、2059年。アメリカは内線状態で混乱しています。地下組織というかゲリラがいて、政府と戦っています。そこへかっこよく登場するのが、女ターミネーター・リアです!

Y木:博士の死んだ妻ってことやな。

S原:うん。女ターミネーターはゲリラをやっつけるために送り込まれたんやけど、ゲリラは電波を使って、機能停止させます。

Y木:それで?

S原:そのあと、人間らしい感情をインプットします。

Y木:ちょっと待て。

S原:なんですか?

Y木:人間らしい感情をインプットって、ゲリラがそんなこと出来るんか?

S原:出来ます。だって彼らは、iPadを持ってますから。

Y木:………え?

S原:iPadで、ターミネーターのキャラを変えます。いわば、ツンデレキャラから、てへぺろキャラへ変身です。

Y木:………(無表情)

S原:一応、ロボットやし、そこまでドジっ娘ではなかったけどな。そのキャラ変更した女ターミネーターが人間の愛に目覚めます。

Y木:一応聞く。聞きたくないけど聞く。最後はどうなるの?

S原:人間の心をもった女ターミネーターが、悪い奴らの施設で自爆します。おしまい。

Y木:くだらねえ……(ため息)

S原:こういう映画に、「面白さ」は求めたらあかんのやろうな。

Y木:じゃあ、なんで観るねんって!

 

Perfect: Android Rising (2013) | Videa - Trailer | ČSFD.cz

 

S原:というわけでみなさん。なんとも薄味な映画でしたが、この映画の出来によって日本のGDPが左右されるわけではありませんからね。のんびりと楽しんでくださーい!。あ、言い忘れてた。

Y木:なに?

S原:この女ターミネーターはボンテージファッションやねん。

Y木:それで?

S原:結構。胸が強調されててな。ちょっとエロいねん。

Y木:あ、そう。

 

Perfect: Android Rising (2013) - IMDb

 

S原:ちょっとい言わせてもらってええやろか?

Y木:は?

S原:胸よりも足やヒップにこだわって欲しかったな。

Y木:そりゃ、おまえの趣味やろ! きもいねん!

 

 

DVD ターミネーター・ライジング LBXC-217 LBXC217 SF バトル アクション AI エンターテインメント ターミネーター  アンドロイド 映画 洋画 海外映画 ロベルト・ロンバルディ サマンサ・タルボット 日本語吹替 日本語字幕 アメリカ 2012年公開 MOVIE  [メール便] | ...

「エイリアンチェイサー」(1990)の巻

エイリアンチェイサー [DVD]

 

S原:今回は「ターミネーター」っぽい、こちら!

Y木:眼から赤いビームがでてるけど、いなかっぺ大将の涙みたいやなー。

 

(あらすじ)

宇宙警察ファインダーのフブラクサスは、今や犯罪者となった元同僚セカンダムスを追って地球にやってくる。セカンダムスの目的は地球人と宇宙人の交配によって生まれる破壊神を誕生させる事。一旦は捕まってしまうセカンダムスだが、既に交配を終えていた。
今度は再び、抹殺するためフブラクサスは地球に向かう。その頃、セカンダムスは脱走し、彼もまた再び地球に戻っていた。

 

S原:結論から言うと、これは楽しめたで。だけどレビューがほとんどないねんなー。

Y木:もうこの世から抹殺されてるんちゃうの?

S原:でもマニアっておるやん? こういうSF系アクションとか好きな人は多いはずなんやけど、なんでカルト作として認知されないんやろか。

Y木:さあな。どこかマニアの琴線にふれない何かがあるんやろうな。

 

Y木:ところで、これは話は「ターミネーター」なんやろ。

S原:うん、あれと大体一緒です。2人のおじさんがやってきます。1人は宇宙からきた良い警官。もちろんこれが主人公ね。もう1人は悪い奴で主人公の元同僚らしい。で、その悪い奴が、地球人の女性とチョメチョメをして妊娠させます。(女性は、そういう記憶がないと言っていたけど) その女性が子供を産むと大変なことになります。だって、あなた、なんと! その子供は「コメーター」なんですよ!

Y木:コメーターって、なに?

S原:わかりません。

Y木:おまえなー。

S原:だって説明がないねんもん。

 

Daily Beatings: ABRAXAS, GUARDIAN OF THE UNIVERSE (1990) — Neon Splatter

 

S原:で、主人公は、森の中で女性をみつけます。女性はまさに子供を産む寸前です。主人公は、その姿を見て憐れに思い(?)撃つことが出来ません。で、女性は無事に男児を産みます。

Y木:ほう。それで?

S原:子供は大きくなります。母親も愛情をそそぎます。ただ、子供は全然しゃべりません。面倒なので、後半は簡単に話すと、いろいろあって、悪い奴がまた地球にやってきます。主人公も地球にやってきます。2人は戦います。山の中でのんびりと戦います。町の中でなんとなく戦います。主人公が勝ちます。おしまい。

Y木:おい、簡単に話しすぎやろ。

S原:ほんまにこういう話で、それ以上でもそれ以下でもないねんって。

 

Abraxas: Guardian of the Universe - video artwork

 

S原:ストーリーがどうこう言う映画じゃなくて、主人公の衣装が80年代風でダサかっちょいいとか、悪役が怖い顔をするとか、そういうのを楽しむ映画やと思うで。お金のかかっていない「フラッシュゴードン」(1980)みたいなもんやな。

Y木:ダサいなー。

S原:ダサいと言えば、この主演2人のおじさんやで。

Y木:うん?

S原:例えて言うと、『早朝に阪急梅田駅のプラットホームで、缶コーヒーを持って立っているようなオジサン』やねん。

Y木:具体的すぎてわからんわ。ラストは?

S原:あーラストは結構ええで。主人公と悪役は最終対決します。主人公はアンサー・ボックスの手助けもあって、悪役をやっつけます。

Y木:アンサー・ボックスって何?

S原:わかりません。

Y木:おまえなー。

S原:ほんまに説明がないからわからへんねんって。なんか会話してたから「ナイトライダー」の車みたいなもんやろうな。でもよく考えてみてよ。この映画に出てくるコメーターとかアンサー・ボックスの説明を聞いたからって、明日の晩御飯に影響ある?

Y木:それは……ないやろうな。

S原:コメーターとかアンサー・ボックスを理解したからといって、小室哲哉の借金が減る?

Y木:それは……減らへんやろうな。

S原:合コンで、コメーターとかアンサー・ボックスについて熱弁したからって、モテるか?

Y木:それは……モテへんやろうな。

S原:そういうことよ、モナミ。で、最後は女性に恋心を抱いた主人公が、男児の保護者となって地球に留まることになるところで、おしまい。

Y木:ふーん。まあラストは普通かな。

S原:でも、地球に留まる代わりに、自分のパワーを失うねん。なので、これからの生活に苦労すると思うわー。就職とか大変ちゃうやろか? 

Y木:ほっとたれ、機嫌よく生きてるねんから。

S原:さあ、みなさん。これはほとんど知られていない映画ですが、わりとイケます。なぜか、ジム・ベルーシ(「ブルース・ブラザーズ」のジョン・ベルーシの弟)が、一瞬だけ校長役で登場するという謎も含めて、ぜひのんびりと楽しんでください~!