あっという間に

 先日に北海道新聞WEB版を見ていましたら、そこにちょっとびっくりの新刊

案内がありです。これがこの値段で、この部数でありましたら、あっという間に

これは売れてしまって、すぐに入手できなくなるのだろうなと思いながら、これ

の確保には動かないことにです。

 当方の世代には早熟な詩人として知られた名前ではありますが、一冊詩集を

出しただけで、詩の世界から姿を消してしまって、幻の詩人となっていたのです

ね。この早熟な詩人の出現に驚いたのは同世代の四方田犬彦さんで、彼が

帷子耀さんを探し出して面会するという話を雑誌で発表して、それが話題にな

りましたです。「ハイスクール1968」に収録されています。

vzf12576.hatenablog.co

 帷子耀さんのことは、四方田さんの文章で知られた方も多いのではないか

と思いますが、2018年かに「帷子耀習作集成」という本が思潮社から刊行され

て、ちょっと話題になりました。

 これもいまでは入手できないのだよなと思っていましたら、今回帷子さんと

交流のある詩人金石稔さんが、自費出版という形で、この「習作集成」のなか

からセレクトした「習作抄」というのを刊行です。

 一般の本屋さんには流れずに、お住いのところの本屋さんと一部の古本屋

さんでのみ入手可能とのことが、新聞に取り上げられていました。四方田さん

の解説があるとのことで、当方はそこだけでも読んでみたいと思ったことです。

帷子耀習作抄 

 

明日は図書館へ

 明日は、図書館から借りている本の半数が返却日を迎えるものですから、

返却するもの、一度返してまた借りるものなどの仕分けをしなくてはです。

 返却にまわすのは、さーっと中をのぞくことができた「KEIRIN」一冊のみで、

あとはまた借りることになるのかな。このなかでそこそこ読むことができている

のが二冊で、まったく読めていないのがニ冊くらいで、連休中にもうすこし読む

ことができているはずであったのだけど、予定通りにはいかないことです。

 それにしても、ながながと借り続けている「杉浦康平と写植の時代」がやっと

こさで、すこし面白く読めるようになってきました。

基本的に、印刷とか写植ということについての知識不足が大きくて、写植機と

いうものがどういう役割を果たしているのかも、ぴんとこないのでした。なんと

なくうっすらとわかるのに、時間がかかったことでした。

 本のタイトルに「写植の時代」とあるのですから、これはデザイナーがパソコン

というかMacの利用が一般的になる前の時代の話となります。

 面白く読めるのは、石井写植とモリサワという日本の写植の元祖のような二人

をめぐるくだりでありましょうか。

 このあとを読み進めていきますと、デザイナーたちはMacを利用しての作業へと

移行するのでありますが、それはまだまだ先の話です。

 写植機は開発されたものの、最初はまるで売れずで、これの初期の顧客は映画

業界であったとのことです。

「印字部門の初期の中心的な受注先となったのが、映画の配給会社だった。石井

たちにとって幸運だったのは、1930年代前後が、トーキー時代の幕開けだったこと

だ。それによって、一本の映画の上映に際して、大量の字幕が必要となった。

光学装置である写植を、同じく光学装置である映画と組み合わせて字幕制作に

使用することは原理的に相性がよい。フィルムで写植機で文字を焼き付けたもの

が、そのまま映写用のメディアとして利用可能だからだ。」

 学術書でありますので、ちょっとわかりにくいかもしれませんが、その昔の外国

映画の文字入れというのは、このような手法で行われていたのかです。

雨で寒いこと

 本日は雨模様で気温上がらず、前日よりも6度も気温が低いことで、

ストーブをつけようかなと思うことであります。なんとかひざ掛けなどを利用

してしのいでいますが、がまんすることもないかな。

 野暮用から帰宅しましたら、みすず書房からなつかしい封筒に入ったDM

が届いていました。その昔の「みすず」発送用の袋が残っているので、それを

使ったもののようです。中に入っているのはA3用紙ふたつ折りとなる新刊案

内みすず通信でありました。

 これの一面「今月のおすすめ」に図書館から借りている本がでていました。

 海老原武さんがモンテーニュの「エセー」を読むというもので、これはまったく

当方の趣味ではないなと思いながら、図書館で手にしましたら、これには脇道に

それるというか、余談があちこちに散りばめられていて、「エセー」のところをとば

して読んだら楽しそうと借りたものです。

「それを好奇心といってよいのかはわからぬのだが、小さい頃から人の心の動き

をいつも気にしていた。・・・・とりわけ女性に対する好奇心が強いということもある。

集まって話をしている女性たちがどんな話をしているのか、そっと盗み聞きをしたい

くらいだ。・・・

 それぞれ生活事情の異なる四人の中年女性が語り合う濱口竜介監督の五時

間にわたる映画、『ハッピーアワー』をついつい最後まで見てしまったのも、三人の

姉妹が異母妹を迎えて四人で暮らす日々を綴った是枝裕和監督の『海街diary」を

二度も見てしまったのもこの『女好き』のためかもしれない。」

 海老坂武さんは、お一人さまの暮らしであるはずですが、だからといって女性に

縁がないわけじゃないということで、若々しいのはこの好奇心と女好きのせいであ

るようです。

なんとか読みました

 本日は朝からパン作りでありまして、しかもお天気がよろしくないものですか

ら、パン作業の間には図書館から借りている「KEIRIN」を読んでおりました。

 英国人の著者が愛する日本の競輪は、このあと生き残ることができるのかと

いうのがテーマの一つでありますね。作家の佐藤正午さんのように地元に競輪

場があって、定期的に足を運ぶというファンでなければ、ほとんどの人は競輪は

見たことがなければ、どこで開催されているかも知らないでしょう。もちろん現役

の競輪選手の名前も知らないことで。

 世界的にいうと自転車競技というのはかなりメジャーなスポーツでありますし、

日本で誕生した競輪は、ちょっとアレンジされてオリンピック種目にもなっている

というのに、現状は残念ではないかというのが、著者の立ち位置のようです。

「多くの日本人は競輪はあたかも存在しないかのように腫れもの扱いをしている。

その証拠を私が見つけたのは、ある日の午後、大阪の中心部にある大洞窟のよう

紀伊国屋書店を訪れたときのことだった。戦術をより深く理解するための資料

を探してスポーツコーナーに向かったものの、競輪に関する書籍は一冊も見つか

らなかった。店員に案内されてべつのコーナーに行くと、ベテラン競輪ライターで

ある野呂修次郎の本を二冊見つけた。一冊は、競輪について知るべきことがすべて

わかると謳う、簡単に読めそうな分量の本。もう一冊は、賭け方についての複雑な

説明が続く分厚い本だった。隣には、競馬や競艇に関する本が並んでいた。当然

のことながら私が案内されたのは、ギャンブル関連本のコーナーだった。」

 大型書店の代名詞のようなところでも、競輪の本はいくらも並んでいないようで

ありますので、当方がこれまで競輪本を手にしたことがないのも不思議ではありま

せん。

 日本の競輪は、世界の競輪の原型ではあるのですが、いろんなところで世界の

競輪は、変化しているのだそうです。それを逆輸入する形での競輪レースも日本

で開催されているとあります。

「通常のラインのルールが適用されないケイリン・エボリューションの開催をとおし

て、JKAはより近代的なトラック競技の要素も取りいれようとしている。

カーボンファイバー製のフレームと五本スポークの前輪の自転車で行われるこの

競技に選手と観客は少なくとも、日本以外の場所で実施されているケイリンの姿

を垣間見ることができる。・・これまで根強く残っていた競輪選手のイメージは、年

齢限界がくるまでこつこつと商売に励むことができる熟練した職人というもの

だった。 

 しかし、オリンピックでの活躍という魅力に刺激を受けた新世代の選手たちが、

国内レースの枠の外に目を向けるようになった。」

 日本の競輪の売上のピークは1991年であとすこしで2兆円というところまでいった

のですが、それからは右肩下がりで、今では競艇にも売上では抜かれているのだそう

ですが、競輪に未来はあるのかですね。

 参考になるのは、ある意味国際化した大相撲のようです。(あちらはギャンブルでは

ないのですが。)

連休のお楽しみは

 4月からの連休(といっても、当方は飛び石ですが)も、残り少なくなってい

ます。この連休期間に庭仕事をすこしでもするということで、本日の午前も

まずはまかなって庭へとでることにです。

 さて、本日は何からやるべいかと思っていましたら、庭に鳥がおいていった

まゆみの木を伐ってしまいましょうとの声がありまして、ほぼ10センチくらいの

まゆみの木を、小さなおりたたみののこぎりを使って伐ってしまうことにです。

たかだか直径10センチくらいの木でありますが、これがそこそこ大変な作業

でありました。そのあと、数本の根っこもあわせてきったのでありますが、明治

に開拓に入った人たちは、人力で木を伐り倒して、根っこを取り除いたのだ

なと思うと、ほんとに尊敬してしまうことです。

これに引き続きで草取りをやっていましたら、そこそこ汗がでて、本日はトレー

ニングにいかんでもいいかなと思ったのですが、まあそれはそれということで

午後からは、運動に出かけることに。

 それを終えて、本日のお楽しみの時間にです。例年この連休にはブックオフ

が二割引きセールをやることになっているので、ちょっとうきうき気分で足を

運ぶことにです。

 店に入ったら、すぐにセールのお知らせPOPを探したのですが、そこには

レジでブックオフのアプリを提示したら20%オフとありました。なんと今年か

らはやり方が変わったのであるのか。当方は、これまでブックオフのカードは

持っているのですが、スマホにアプリは入れておらず、このままじゃ20%オフ

にならんのかいということで、店に掲示してあったQRコードからアプリを

ダウンロードし、晴れてあらたなステージにです。 

 いつもは予算ワンコインなのですが、本日は20%オフということもあって、

ちょっと予算を奮発して、棚をみることにです。

 結局のところ安価な文庫本を二冊買うことにです。

 遅れてきた内田洋子さんの読者でありまして、内田さんの本が安価であり

ましたら、まずは買うことにです。(古い友人は、このところずっと内田さんの

本を読んでいますと連絡がありました。)

この本は文庫になったのは10年も前のことでありましたが、その頃は内田さん

のことを全く知りませんでした。

 もう一冊は、西村賢太さんのちょっと古い文庫本。その昔には、これを持って

いたのですが、いまはどこに紛れているか見つからずでありまして、やはりこの

文庫が、当方にはぴたりとくるのですね。

 西村さんの古い文庫本は、なかなか見つからなくて、最近はネットではひどく

高い値段をつけていたりで、バカにするでないよでああります。この小説は、今で

は角川文庫で新刊で入手が可能なのですが、やはりこのインパクトある表紙で

すよね。解説は坪内祐三さんだし(この解説は角川文庫にも収録されています)。

 本日はちょっと値段の高い本も手にしたのですが、20%オフであっても、財布

の紐は緩みませんでしたです。

西村さんの文庫本一冊買えたからよかったか。

本日は「みどりの日」

 朝起きて外を見ましたら、お天気がよろし(天気予報通り)でありまして、

本日は「みどりの日」であります。まず朝一番に行ったのは四十半ばになった

息子に誕生日のメッセージを送ることでありました。

 あの頃は5月4日は、連休のはざまでありまして、いまだ祝日ではないので

ありました。産院で生まれたのですが、祝日に生まれますと産院の料金が

割増となったのに、その間隙をぬって平日に生まれるとは親孝行なりと思った

ことであります。

 いつからか5月4日は国民の祝日となって、その後「みどりの日」にコンバート

であります。ちょうどこの時期の当地は、木々も新緑となって、街路樹も薄い緑に

なって美しいのです。

 気温もあがってきますので、いよいよ庭仕事も本格化で、本日の午前は草取り

に始まって、バラの地植えなどで汗を流すことになりです。本日からの3日間は、

午前は庭仕事をすることとなります。

 午後から買い物にでたついでにすこし庭に植える花苗(一年もの)を買うことに

です。それに、昨年まであって、今年は姿を見せないシラネアオイを知人のところへ

と行って、また分けてもらうことにです。ちょうど今ころがシラネアオイの開花時期で

あるのですが、これは来年以降に見せてもらうことで、今年は植え付けだけで

がまんすることにです。

 朝に起きてから新聞の読書欄をチェックですが、本日は斎藤美奈子さんの「旅

する文学」の掲載日で、本日は「山梨編」でありました。

山梨では、太宰の「富嶽百景」を最初にとりあげて、それについで津島佑子さんの

「火の山 山猿記」が話題になります。

「太宰は御坂峠滞在中に見合いをした女性(石原美知子)と翌年結婚した。

『火の山 山猿記』は二人の間に生まれた津島佑子甲府の石原家をモデルに

描いた長編小説だ。」

 気になる作家 津島佑子さんの小説では一番読みやすそうな作品が「火の山」

ではないかと思って、その昔に安価でみつけた「火の山」の文庫本の端本を購入

しました。

 この「火の山」を原案にしてNHKの朝ドラが作られて、これが「純情きらり」であ

りました。この朝ドラ2006年のもので、その後に再放送もあったのですが、そんな

に熱心には見ていないのですが、「ピアノを忘れるな」というようなせりふが耳に

残っています。

 当時は津島佑子さんの小説にはなじんでいなかったので、ずっとあとになった

文庫本の片割れを見つけて買ったことになります。いまだにもう一冊は買えていま

せんので、未読のままでありますが、本日の斎藤真理子さんの紹介を見て、この作

品が津島さんの母方の家族にモデルをとっているとわかりました。なるほどな。

 

 

本日は来客ありで

 本日は午後から来客があることになりです。来客といっても車で一時間ほ

どのところに住んでいる兄夫婦でありまして、休みを利用しての墓参となりで

す。お土産として買って来てくれたお菓子を食べながら、近況を話あうことに

なるのですが、以前であれば老親の介護のことなどが話題であったのに、

墓じまいはどうするかねというような話となることで。まだまだそれを考えなく

てもいいのではとはいうものの、顔を合わせる機会がすくなくなりますので、

否応なしにであります。

 来客が帰りましたら、トレーニングにでかけることにです。さすが本日は

連休まっただなかということで、施設はすいておりました。軽く70分ほど汗を

流すことにです。

 夜になってあわてて、本を手にしてページを開くことにです。本日はこれを

読みましょうと思っていた「KEIRIN」のページをパラパラとです。

日本に在住の英国人ジャーナリストが、日本の競輪に魅せられて、その成り

立ちと歴史などを諸外国にむけて紹介するという本でありまして、当方が

手にしているのは、それの翻訳となります。

「日本の競輪レースを理解するには、各選手が競争相手とどのような並びで

走っているかが重要になる。かって私は、『ライン』と呼ばれるこの陣形が文字

どおりの意味であればいいのにと願っていた。つまり、選手たちが先頭誘導

員のあとを一列に広がってただついていくことを示していればいいのに、と。

・・・競輪レースの戦術の基盤となるラインは、日本の競輪には不可欠なもの

だ。ラインとは、レース序盤の周回で選手たちがチームを組んで協力して

走ることであり、各チームがより優位に立つために互いに争い合う。」

 競輪というのは個人競技ではなかったのかと声があがってしまいますが、

ロードレースと同じようなチームの考え方というのが、競輪にもあるのですね。

これは知りませんでした。

 上に引用した下りの前には、ギャンブル依存症について書かれているので

すが、そういえば、最近も米国野球業界でのギャンブル依存のことが話題に

なったことであります。