ガンジス河とジョブズ
僕は今、ガンジス河のほとりの街バラナシにいる。
インドの人々はここで沐浴し罪を清める。そして亡くなったとき、此処で燃やされ、ガンジス河に流されることを最高の幸福としている。輪廻からの解脱を得るのだという。
昨日の夜、火葬場で遺体が目の前で燃やされていた。僕にはショッキングな場面に思えたが、インド人はごく当たり前の場面のようだ。身体は亡くなるが、魂はなくならない。人は誰でも死ぬ。
僕は死から目を背けているが、インドの人はそうではない。死と生が人生の中に、思考の中に組み込まれている。
今朝、朝日を見ている時にスティーブ・ジョブズの訃報を聞いた。
とても喪失感を感じている。
ジョブズはガンの宣告を受け、死について直面し、生き方が変わったという。
「何かを失いたくなくて固執するという罠にかからないためには、人はいつかは死ぬということを忘れないでおくのが一番だ。すでに裸の身なのだから、心の導くままに行動しなくてどうする」
これから僕は自分が死ぬということを真剣に考え、その事から目を逸らさず、忘れずにいよう。
そうした時に、何か世界を変えるような事が出来るかは分からないが、人生を謳歌出来るような気がしている。
インド人、そしてスティーブ・ジョブズのように。
ガンジス河にスティーブ・ジョブズの冥福を祈って。
香港
霞みがかった空の下、煤けたコンクリートの高層マンションが奇妙なほど細長く伸びていた。まるで不安定なジェンガの塔が何本も並んでいるようだ。
僕は香港に着いた。
東京を出発して、上海経由で香港国際空港に着いたのが24時。航空券は片道約4万円。
深夜からタクシーでホテルを探すのは騙されるような気がしたため、明るくなるまで空港のベンチで仮眠する。
僕の他にも三階出発カウンター近くのベンチで寝ている人がいたので安全だ。
(後で分かったのだが、香港はとても安全な街で、こんな心配をする必要は全くなかった)
明るくなってくると、朝もやの向こうに急峻な山と細長く高層マンションが見えてくる。外国に、香港に来た実感が一気に出る。
香港国際空港から、香港の中心地までは、AirportExpressを使う。香港にはオクトパスというSuicaのようなカードがあり、それがあればメトロMTRもフェリーもバスもトラムも何でも乗れて便利だ。300ホンコンドルのトラベラーズパスがお勧め。
オクトパスのトラベラーズパスを空港の出口付近にある客室中心と書かれたカウンターで購入し、ネットで予約した中級ホテルに向かう。
それが数日は観光したり、本を読んだりして過ごした。一人旅なので、自分のペースでゆっくり行動する。
香港を数日観光して思う事は、香港は日本とOSが同じくだなという事。勿論、言語や文化は違うが、都市の発展具合やシステムなどは先進国そのもので、トラブルや困る事など全くなかった。
重慶マンションというバックパッカーの巣窟に泊まってみた。
昔は犯罪の温床とされていたらしいが、現在では意外と安全である事が分かった。常に警察官がいるし、エレベーターもカメラでチェックされている。
ただ、300ホンコンドル3000円にしては部屋はかなり汚なく、僕はすこし気持ちが沈んだ。
香港で一番よかったのは、スターフェリーだ。香港島と九龍を繋ぐ地元の足だ。七分の船旅は風が心地よく、開放的な気持ちにさせてくれる。海から見る香港島の景色は、僕たちが想像している香港の景観のままだ。独特の形をした高層ビルが密集している。西新宿よりも凄い。
スターフェリーで良い動画が撮れた。
六日ほどいて、香港を出発する。
次はインドだ。
世界一周航空券をやめる
世界一周航空券をやめることにする。
理由は2つある。
ひとつは、高額であること。予約サイトで計算してみると、サーチャージを入れると42万円に達する。
ふたつめは、予定が決められてしまうことだ。80日後の予定を決めて、自由度がない旅にするのはもったいない。
それに、42万円のチケットをずっと安全に持っていられるか不安でもあった。
そこで、エクスペディアで3カ国ずつ航空券を買っていこうと思う。
計算してみると、35万くらいで行きたい国に行けそうだとわかった。もちろん流動的なのだが、それはそれでいいではないかと思っている。
直前になってこんなことを書くのは恥ずかしいのだけれど、旅行に行きたいのか、自分の気持が曖昧になっている。
本当に意味なく、そしてなんとなく決めた旅で、大きな目標や固い決心があるわけではない。
それに自分自身に対する迷いがある。旅に出たからといって、この迷いに答えはでないだろう。
つまり、自分自身がどう生きるのか、という問いに対して、考えることを放棄して海外旅行に行く気がしているのだ。
おそらく一人旅で不安な気持ちがあるのだろう。
ビビった自分を鼓舞するしかない。
ビザ関係を調べてみた。
インドのビザ
http://www.indianvisaatjapan.co.jp/fees_charges_jp.html
ネパール(その場でも発行可)
http://www.nepalembassyjapan.org/japanese/visa.html
トルコ ビザ必要なし
http://www.turkey.jp/jp/consularvisa.htm
ギリシャ ビザ必要なし
http://www.visitgreece.jp/general/general2.html
スペイン ビザ必要なし
ブラジル
http://www.consbrasil.org/consulado/np/central1c.htm
ペルー ビザ必要なし
http://www.arukikata.co.jp/country/samerica/PE_travel_1.html
ボリビア ビザ必要なし
http://www.arukikata.co.jp/country/samerica/BO_travel_1.html
メキシコ ビザ必要なし
http://www.arukikata.co.jp/country/samerica/MX_travel_1.html
エジプト ビザ必要なし
http://www.arukikata.co.jp/country/africa/EG_travel_1.html
イスラエル ビザ必要なし
http://www.arukikata.co.jp/country/meast/IL_travel_1.html
行きたい国をピックアップしてみて、ビザについて調べてみた。
ビザの必要な国の方が珍しいことを初めて知った。
特にインドはビザの値段が高い。インドはこうやって外貨を稼いでいるのかもしれない。
世界旅行のために必要な7つのこと
これから世界一周旅行に出かける。それにあたって必要なことを書き出したいと思う。
- 行きたい国を決める
- 航空券を購入する
- ビザを取る
- 予防接種を受ける
- 保険に入る
- 国際キャッシュカードを作る
- PC、カメラの準備
これらが終われば、すぐ旅行に行くことができるだろう。