派遣留学報告書
無事に帰国しました。
大学の国際課に提出した留学報告書の一部をコピペしておきます。
やっつけ仕事なのであんまり大したことは書いてないのですが、もし情報で違うところがあったら教えてください。
(あとブログの宣伝多くてうぜーな!と報告書を読んだ後輩たちに思われるかもしれないけど…実際細かく伝えようと思ったらこれがいちばん楽なんです…)
1.受講した授業の内容と感想
2.授業外での活動
★バディーグループ
大学が企画・運営している。1グループ(留学生40人程度+ウメオ大の有志の学生5~6人)×20グループくらい。各グループごと企画される小イベント(そりすべり、フィーカ、手料理パーディーなどさまざま)から、全体で行われるグループ対抗バレーボール大会までイベントが盛りだくさんで楽しかった。
普段一緒に遊ぶ仲良しグループはここから派生することが多いと聞くし、私の場合もそうだったので、参加を強くおすすめする。予め申し込みが必要なので、公式ホームページをチェックしておく。
https://www.umu.se/en/education/student-services--support/buddy-programme/(公式HP)
バディーグループ カテゴリーの記事一覧 - さむがりがさむいところへ(活動例)
★小学校、特別支援学校、日本語母語教室の見学
現地で知り合った日本人の方や、大学の教授の人づてで小学校3つ、特別支援学校1つを見学する機会に恵まれた。教育実習の授業の前に、小学校1年生のクラスに1日入って児童側の立場でスウェーデンの学校を見る経験ができたのは、とても良かったと思う。また、スウェーデンの特別支援教育制度を授業で学んだあとに、ウメオの===小学校特別学級で図工の授業を担当させていただいたこと、ストックホルムの===特別支援学校で重度心身障害児の教室の見学をさせていただけたことはとくに吸収する点が大きかった。
メールで頼んで頼んで頼みまくれば意外となんとかなることもある。興味のある施設には積極的にボランティアや見学のお願いをしてみることをおすすめする。
★Soo Shim Taekwondo
学芸大でテコンドー部に所属していたので、現地でも道場に少し通った。
https://www.facebook.com/sooshimumea/
★Umea Theatre Company
2018年から始まったウメオ大学の英語劇団。メンバーの半分以上が交換留学生、ほとんどが演劇初心者だった。1月にオーディションを受けて、そこから5月の公演まで長い時間を一緒に過ごす仲間ができた。英語の台詞を暗記するのは大変だったが、ネイティブスピーカーの監督からマンツーマンの発音練習を受けられるなど、最も英語力が伸びた時期だったと思う。興味があればぜひ。
http://www.umeatheatre.com/index.html (公式HP)
Umeå Theatre Company カテゴリーの記事一覧 - さむがりがさむいところへ
3.英語力
Listening, Speaking…著しく向上
英語圏でないとはいえ、日々の授業や友人たちとのやりとりは専ら英語である。初日のオリエンテーションで必死に情報を聞き取るところから、この2技能は飛躍的に向上す
る。
ちなみにスウェーデン人の話す英語はほとんど訛りがない。お手本のようなイギリス英語である。そのため帰国してから、以前よりアメリカ英語は聞き取りづらくなったように感じた。また、詳しくは後述するが、さまざまな母語に影響された英語にも聞き慣れる。アフリカ系の友人たちが英語、ドイツ訛りの英語、シングリッシュ、当初はほとんど聞き取れなかったが、10か月コミュニケーションには困らなくなった。
Reading, Writing, 語彙…そこまで変わらず
英語を読む機会というのは、授業で教科書か論文を読むとき、大学からのお知らせや手続き書類などである。
英文学の授業を受講する予定だったが、残念ながら授業時間の関係であまり出席することができなかった。あれは毎週1冊という厳しいノルマでがんがん読ませられる課題があったので、全部受講していたらそれなりの速読力や読解力がついていただろうと思う。
書く機会はさらに少ない。授業のレポートやエッセイ以外で長文をしたためた覚えがないといっても過言ではない。(English A Academic Writingなどの授業を受ける場合はまた別である)
またその英語での文章も、当然ながら教授たちが気にするのは中身だ。研究内容なり主張なり、文章の中身がしっかりしていて、最低限のAcademic styleであれば、技能的な面はさして問われない。提出後に細かい文法ミスや構成についてフィードバックをもらえるわけでもない。
教育や心理学の授業であって英語の授業ではないのだから当然といえば当然ではあるが、初めからもっているWriting skillが大幅に向上するわけではないと思う。言い換えれば、授業においては、最初からある程度学術的な文章が書けることが要求される。
英語語彙については、周りで目にする、耳にする言語がスウェーデン語である以上、大きな伸びはなかったように思う。どちらかといえば、日本で通学中に毎朝単語帳を眺めていたときのほうが確実に語彙を広げられていたのではないだろうか。
第二英語圏という環境
「絆創膏、持ってる?」
ある日そう聞こうとして、私は絆創膏の英単語を知らないことに気づいた。
辞書を引くと、”plaster、sticking plaster、adhesive plaster”と出てきた。
なるほど、と”Do you have any sticking plaster?”と尋ねてみたら、誰にも通じない。フランス、中国、スウェーデンの学生たちとの仲良しグループで、ほかの誰もその単語を知らなかったのである。
苦し紛れに”Injury tape”と言ってみたところ、みんながかばんをあさりはじめた。
その日から、私たちのグループのなかで絆創膏のことを”injury tape”と呼ぶようになった。
留学生だけでなく現地の学生や教授も、日常的に接するほとんどの人は流暢に話していても英語が母語ではない。みんな、勉強した外国語を使ってなんとか互いに意思疎通しようと努力している。
例えば、大学の二次試験用に詰め込んだ小難しい単語は通じないことが多いし、耳にするのも新しい単語よりは句動詞の言い換え表現(postponeの代わりにput-offなど)ばかりである。アメリカのスラング表現などもまた然り。
このような点から考えると、いわゆる”本物の英語”、ネイティブスピーカーによるインプットがほしい学生にはスウェーデン留学は少々物足りないかもしれない。
しかしながら私が英語専修でありながらこの環境を選んでよかったと思う理由は、国際共通語として元の形から枝を伸ばしていく英語を肌で感じられたことである。リンガフランカとして、”正しい”インプットや誤り修正のない状態でどんどん独自化していく英語である。
英語教師としてこれから子どもたちに教えていくべきなのは、はたして”正しい”アメリカ英語、またはイギリス英語だけでよいのだろうか。英語を学ぶ意義をどこにおいて教えればよいのだろうか。渡航前からぼんやりと燻っていた疑問が、実際に環境に身をおくことではっきりと見えてきたような気がする。
…コピペここまで
書きたいことが多すぎて、なんとか3ページに入ったのがこの分です。
またちゃんと突き詰めて考えて、残しておこうと思います。振り返りもぜんぜん進んでいないし。
と言いつつ、なんだかんだ暇を謳歌してしまっている今日この頃。
私は元気です!