今日も知らない街を歩く

雑記に近い形でちまちま書いていきます。

BEASTARSのうどんの出汁は何を使っているのか、メロンが味わっている疎外感

※本記事はBEASTARSのネタバレを含んでいますのでご注意ください。

 

諸々あってBEASTARSを読んだ。

  人間がいない世界で、肉食獣と草食獣が(人間のように)社会を作り暮らしている世界が舞台。肉食獣と草食獣の対立、大人と子供の対立、事件の犯人探しのサスペンス要素など様々なトピックを内包しながら、メインとなる「主人公の成長譚」は最後まで一貫しており読み応えがある面白い漫画だった。

  肉食獣と草食獣の関係から、例えば男女の関係や社会における権力の関係を連想して考察することもできるが、食事に関するトピックで、個人的に気になったことがあるので試しに書いてみる。

 

BEASTARSの世界の出汁はどんな扱いなのか

  レゴシはチェリートン学園を退学後、生計を立てるためにうどん屋でバイトをすることになる。

うどんやでバイトするレゴシ(板垣巴留「BEASTARS」13巻)

  このうどんについて詳細は描かれていないため、うどんの出汁は何でとっているのがわからない。普段の我々の社会では、うどんの出汁として使われるのは鰹節・宗田節・煮干し・昆布・いりこなど、海産物がメインかつ昆布以外はすべて動物性のだしである。一方で、BEASTARSの世界では食肉が重罪行為となっていることを考えると、「鰹節」「煮干し」という存在がどのように扱われているのかについては、2つの説があると思われる。

・食肉と同様に禁止されている

・海洋生物は輪廻転生の思想が採用されていることから、問題なく使用できる

  BEAST COMPLEXでは、海洋生物の密猟は禁止されているものの海洋生物を食べること自体は問題ないとされている。

 

密猟されてタコの串焼きになったタコを一生懸命食べるサグワンさん(板垣巴留「BEAST COMPLEX」第3巻)

  ただ、BEASTARSの最終巻では陸海首脳会談で「魚肉を陸に輸出する」と海側から提言され、陸側がやんわりと拒否するシーンが描かれている。このことを踏まえると、魚肉は陸に(少なくとも公式には)輸出されていなかったことになり、おそらく鰹節のような乾物も輸出されていないと推測できる。かつ、うどん屋は「全種族を対象に商売している」と明言しており、レゴシが海洋生物へうどんを出前していることから、海洋生物が食べても気分を害さないものと考えられる。

  よって、BEASTARSのうどんの出汁は、海洋生物の乾物は使っていない可能性が高く、昆布だしがメインと思われる。昆布以外にも椎茸や干し大根などを利用している可能性はあるが、いずれにしても味付けとしては関西風のうどん出汁だろう。一方で魚肉ソーセージの輸出が海側から提言されたことから、今後の流れとして乾物に対する扱いも変わる可能性が十分にある。鰹節や煮干しやいりこといった出汁としての使われ方を海洋生物として容認することがあれば、うどん屋も激戦区となるのだろう。

  また作中では出汁について書かれていないため、牛・豚・鶏の出汁がどのような扱いになっているのかはわかっていない。しかし、食肉をするシーンで骨までしゃぶることが下品な動作として書かれていることを考えると、骨から出汁を取るという行為もおそらく禁忌ではないかと推測される。よって、BEASTARSの世界にはラーメン屋は存在しない、または裏市にのみ存在する非合法の店として存在していると考えられる。

 

 

砂しか食べないメロンが味わっている疎外感

  なぜ出汁の話を書いたのか。BEASTARSの登場獣物「メロン」を考えるうえで、料理・食事が切っても切り離せないことに思い至ってからの連想だからである。

  メロンにとっては、食事というものがつまらない。食べ物は「砂の味」だから、肉だろうがなんだろうが、料理にマヨネーズやケチャップをドバドバかけてつまらなそうに食べている。

草食系の食事でも調味料をぶっかけるメロン(板垣巴留「BEASTARS」16巻)

  メロンは肉食獣のヒョウと草食獣のガゼルのハーフだ。作中にはレゴシの母親レゴノがコモドオオトカゲとハイイロイオオカミのハーフとして生まれ、ハイイロイオオカミとして生き、コモドオオトカゲの鱗で覆われた自分を否定する姿が描かれている。異種族の交配によって生まれた獣が抱える困難を描いたシーンだが、メロンとレゴノのハーフとしての立ち位置はぜんぜん違う。レゴノはハイイロイオオカミというアイデンティティに全振りをしている。しかしメロンは違う。メロンはガゼルのふりをしてヒョウの暴力を使いこなす。もしガゼルとして生きるのであれば、大学で講師として生計を立てるだけで良い。ヒョウとして生きるのであれば、裏社会でシシ組のボスとして君臨するだけでよく、わざわざ大学で教鞭をとる必要はない。

  「メロンはガゼルとヒョウのいいとこどりをしているように見えて、その実は草食獣でも肉食獣でもない、社会から外れた獣なのではないか」。食事に対するスタンスを見て連想したこの着想は、それほど外れていないように思う。

上質肉にマヨネーズをぶっかけて台無しにするメロンとたしなめるアガタ(板垣巴留「BEASTARS」 15巻)

  作中では肉食が禁忌であると描かれており、だからこそ肉食ができる裏市の存在や学園内で発生した食殺事件は肉食獣と草食獣の分断の象徴として描かれている。しかしメロンにとっては、その分断はどうでも良いことだ。「食べること」について肉食獣も草食獣も興味津々で喜び・活力の源として描かれている。

  その「食べること」から自分は疎外されている。

  肉食獣の食肉衝動や草食獣の肉食獣に対する恐怖は、メロンにとっては何もわからない。メロンが持っている「何を食べても味がしない」問題は、肉食獣や草食獣にとっては何もわからない。

ヤフヤに噛みつくが結局美味しさが味わえなかったメロン(板垣巴留「BEASTARS」 22巻)

 肉食獣にとっては、時として抗うのが困難になるほどの食肉衝動を持つが、それは決して草食獣を傷つけたいからでないと終盤でメッセージが出されている。美味しそうだけど我慢している肉食獣に対し、相手を傷つけたいから食べる(そして、美味しさを味わえない)メロンは、肉食獣ではない。

 

  メロンはBEASTARSという社会に存在する異物である。

  そして社会は、取り込めない異物は「排除」という形でしか対応できない。そういう意味では「分断」が存在する社会は、まだ健全なのでは無いかと思ってしまった。

 

 

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博多うどん酒場 官兵衛 大門店のごぼう天うどん。

博多うどんはあまり食べたことがないのだけど、柔らかめのうどんと優しい出汁の味は、個人的には讃岐うどんよりも好み。ただ、天ぷらも含めると讃岐うどんに軍配があがるのでややこしい。

いつかは大好物に別れを告げる日が来る

今週のお題「最近おいしかったもの」

 

リハビリを兼ねて、はてなブログのお題に沿って書いてみる。

 

最近「美味しいけれど量が多くてしんどかった」と感じる夕飯があった。

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五反田「二月堂」の坦々そば。

 

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五反田「プランタン」のナポリタン。

 

  どちらも美味しかったけど、明らかに分量が多いと感じた。以前なら何の問題もなくペロリと平らげられる量だけど、40代も後半に差し掛かろうとなる身にとっては、食べている途中で味に飽きる感覚があったり、胃に負担を感じたりして、食べることに集中できず、完食することに対する抵抗感を覚えてしまうようなしんどさを覚えてしまった。どちらも「残したくない」という意地で食べ切ったけど、食べ終わった後に(いままでだったら感じていた)満足感を感じられなかった。そのことを寂しく残念に思った。

  きっとこういったシーンが今後増えてくるのだろう。いままでずっと好物として食べていたサーロインステーキ、背脂ギドギトラーメンや豚骨ラーメンも、「しんどいし、まぁいいかな」と思うようになるのを想像すると、寂しい気持ちになる。

 

  一方で、以前はあまり外食でわざわざ選ばなかった食べ物を選ぶようになっている。例えば、「サバの味噌煮」「ブリの照りやき」といった魚料理。旅行先が漁港近くで魚が美味しい、生姜焼きなどの肉系料理が他に無いといった条件が無いと頼むことは無かったけど、最近は気分によって頼むことが増えている。魚の油は肉のそれと比べると胃腸に負担が少なく食べやすい。また「胃腸を活性化させたいから」という理由で自宅やホテルの朝食に納豆を食べることがある。納豆自体が安いことも魅力的である。しかし昔の僕は納豆が死ぬほど嫌いで、納豆に口をつけた両親のコップや箸を必死で洗っていた。子供の僕が納豆を買って食べている僕を見たら卒倒してしまうかもしれない。

 

  「食の好みが変わる」というのは、身も蓋もない言い方をしてしまえば「加齢による内臓の変化」だと思う。量が食べられなくなったり肉の脂がきつくなると感じる寂しさと、魚や納豆の味わいが好ましいと感じる楽しさの比率、どちらが大きいかと言われれば、今は残念ながら前者である。さらに加齢が進んだら、この比率も逆転するのかもしれない。ただ、それはそれで楽しみであるけれど、前者の寂しさが埋まって慣れてしまい、後者が相対的に大きくなったことで「ついに逆転してしまったか」とやっぱり寂しくなる気持ちを味わうのかもしれない。

【正解は一年後】毎年恒例の新春タロット占い 2024年版

だいぶ遅れてしまいましたが、毎年恒例、今年の運気タロット占いです。

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1月 塔:正位置

急激な変化、不足の事態、破綻、激減によって、それまで手にしていたものを失う、ターニングポイント、失うことで、心に価値あるものに気づく、魂の成長

 

2月 女帝:逆位置

誘惑に流される、散財傾向、生活の乱れ、満たされない心、安心しきれない状況

 

3月 カップの6:正位置

繊細さ、デリケートな感受性、過去を懐かしむ、郷愁、原点回帰、思っていた以上に早く回復する、可能性の芽生え

 

4月 ソードの3:正位置

悲しみ、闘争、追いかけていたものが喪失する、希望を失う、窮地に陥る、再建や再編・再考が求められる

 

5月 ワンドの8:正位置

協力関係に恵まれる、自体は思ったほど悪くはならない、心配していた事は、素晴らしい結果をもたらす、気づきの多い関係、ネットワークの拡大

 

6月 ソードの10:逆位置

生産する、コンプレックスを克服する、希望が生まれる、すべての経験が生かされる、自由を手にする

 

7月 ワンドの女王:逆位置

敵を作る、努力が徒労に終わる、ストレスや不満が溜まる、理解者がいない孤独を感じる

 

8月 審判:逆位置

逆境が長引く、再起不能な状況、失意、後悔や無念な思い、夢や、目標、諦める、方向転換を強いられる

 

9月 ペンタクルの3:逆位置

否定的な態度、不平不満にとらわれる、努力の結果は期待通りじゃないと決め込む、頑なな態度、未熟な考え

 

10月 カップの10:逆位置

過剰なストレス、フラストレーション、対人関係のトラブル、関係性が破綻する、閉塞的な状況、冷遇される

 

11月 ペンタクルの5:正位置

物質的・精神的に困難な状況に陥る、これまでのやり方が通用しない、孤独、自己不信、不安な環境、拠り所を失う、価値観を変えることで救い得る、決意を新たにする

 

12月 ソードの女王:逆位置

理解されない悲しみ、信念が揺らぐ、忍耐力が試される、判断を誤りやすい、物事がうまくいかないような不安に駆られる、孤独感

 

キーカード  ワンドの6:正位置

目標を成し遂げる、進歩、利益、チャンスを掴み取る、勇気ある行動が成功につながる、公私ともに充実する、困難な状況が終わりを告げる

 

1月2月に大アルカナの逆位置が出てて波乱の予感です。仕事も期末で佳境に入っているので、色々調整ごとが出てきそうです。去年からプロジェクトマネージャーに任命されて心をすり減らしているのですが、まだ踏ん張る必要がありそうです。

  3月に多少は回復するものの、7月以降は試練の日々が続く暗示が出ています((正直に書くと、これがあってこの記事の筆が鈍ってしまっていました)。キーカードは「それでも困難に打ち勝て」を気持ちを鼓舞することが大事であると読みました。いずれにせよ、今年は去年以上に頑張る必要がありそうです。ただ、仕事に関しては前述の通り仕事が変わったことも在りだいぶ摩耗してしまい、気力がゴリゴリ削られてしまっています。やる気というか、何かをするにあたってのイニシャルコストがすごくかかるようになってしまっているので、これをなんとかしないと危険です。どうすれば良いのか具体的な策は見つかっておらず、今まで経験したことが無く不安ではありますが、とにかく色々試すしか無いでしょう。加えて、こういった文章を書く気力を維持することがより一層重要だと最近特に思います。去年の記事でREALFORCEを買ってよかったもの2位としましたが、キーボードを触ってて楽しいと思えるのは大事ですね。

【年末振り返り】2023年買って良かったものベスト10

年末恒例となりつつある「買って良かったもの」ベスト10です。

 

第10位:VAAM(ヴァーム) スマートフィットウォーターパウダー アップル風味 5.7g×20袋

  ジムに行く時にペットボトルのVAAMを買っていたのですが、そういえばパウダータイプもあったなと思いだして、試しに買ってみました。実際に溶かして水筒に入れて飲んでみると、ペットボトルのやつよりも濃くて自分好みでした。値段的にもほぼペットボトルの半額なのでコスパも良く、今後VAAMはこっちにしようと思いました。

 

第9位:【節電対策】 アイリスオーヤマ サーキュレーター アイ

  今年初めにコロナになってしまったことがきっかけで、部屋の換気を考えようと思い立ったところ、サーキュレーターというモノの存在を知りました。普通の扇風機と何が違うのか調べたところ、

www.irisohyama.co.jp

サーキュレーターは空気を循環させるためのものなので、狭い範囲で直線的に強い風が送れます。

という記事を読み、自分が欲しいのはサーキュレーターだとわかったので買いました。空気が部屋内で常時循環することで換気が効率的にできるようになったのは狙い通りだったのですが、冷暖房の空気も同じように循環させられるので、短い時間で部屋の温度調節ができるようになったのは嬉しい副産物でした。特に夏場は空気の流れ体が体感温度を下げるので大変に良いです。

 

第8位:ラーメン発見伝

「奴らはラーメン食ってるんじゃない。情報を食っているんだ!」

でお馴染みの芹沢さんが登場する漫画です。

shogakukan-comic.jp 

  ネットミームとして知ってはいたけど、漫画をちゃんと読んだことはありませんでした。そんな折、友人からたまたま勧められたこともあり、ものは試しにと思い買って読みました。一言で言えば「比較的善良な美味しんぼ」でした。ビックコミックでも「スピリッツ」ではなく「スペリオール」で連載されていたというのも妙に納得しました。メインキャラクターはオーソドックスですが、芹沢達也という強力なヒール役を務めるキャラクターのおかげで最後まで楽しめました。続編の才遊記・再遊記もあるのですが、才遊記はちょっとキャラクターや関係性がごちゃごちゃしている、再遊記はさすがに芹沢さんで遊び過ぎだろうと思ったので、今のところ発見伝が一番好きです。

 

第7位:(SOWAKA) メモ クリップ カード ホルダー 卓上 スタンド 10個セット (シルバー)

  ポストカードをイベントなどでもらうことはあるけど、どうやって飾ったらいいのか分からず机の上においていたのですが、クリップカードホルダーの存在を知って買いました。

  結果、僕の机の上はこうなりました。

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島本和彦「炎の原画展」、「Coffee Talk」「異世界おじさん」ポストカード。リモートワークなのでこれを目に入れながら仕事ができるのでちょっとテンションが上ります。飾れてよかったです。

 

第6位:ハヤブサ消防団 (集英社文芸単行本)

  池井戸潤の小説。もともとテレビ朝日で放映されていたドラマが面白くて観ていたのでですが、続きが気になりすぎて思わず原作を買ってしまいました。思った以上に原作とドラマが違っていたので、ドラマのネタバレを気にしないでそのまま読了しました。展開としてはドラマの方が好みなのですが、緊迫感としては原作の方が出ていたので、それぞれの良さがあってよかったです。

 

第5位:六人の嘘つきな大学生 (角川文庫)

  前から気になっていた朝倉秋成の小説。スリリングな展開が面白く一気に読みました。「就職活動」という舞台設定から始まる展開は少々強引さはあったものの、登場人物の切実さや後半部分からの構成が見事で、久々に面白い小説を読めた*1と満足感がありました。この手の話題作、来年以降は「とりあえず買って読む」という習慣を作ることにします*2

 

第4位:アサヒ飲料 カルピス由来の乳酸菌科学 「届く強さの乳酸菌」W(ダブル) 「プレミアガセリ菌 CP2305」

  原因はよくわからないのですが、最近寝起きがスッキリしないことがおおく、睡眠アプリの計測でもスコアが低下してしまい、どうしたものか悩んでいました。「ヤクルト1000が睡眠に効く」という話を聞いて調べたところ、思った以上に睡眠改善ドリンクが出ていることを知りました。

mainichi.jp

  その中で目に入った「届く強さの乳酸菌」を試したところ、寝起きこそ(寒いせいもあるので)あまり変化はありませんでしたが、熟睡できた感じがあり、睡眠スコアも改善しました。他の睡眠改善ドリンクを試したわけではありませんが、効果は確かにあって調子が良かったのでこの順位です。ストックが尽きたら別の睡眠改善ドリンクを試して、自分によく合うものを続けます。

 

第3位:[フォックスアンブレラズ] 傘 GENTS 8 Rib Manual Frames アンブレラ GM1 GM1 FX-5F [並行輸入品]

  9月にRP人狼をやったのですが、自分の演じるキャラクターのモチーフはキングスマンでした。スーツや靴は元々持っていたもので事足りたのですが、ペア設定で「傘」をキーにした設定にしたこともあり、ちゃんとした傘を用意する必要がありました。それであれば今後もちゃんと使える傘を使おうと思い、買いました。お陰様でRP人狼もうまくいき*3、それ以降も雨の日は普通に使っています。実際に差してみると、傘自体が頑丈なことが差しやすさにも繋がっており、 ビニール傘との差し心地(?)の違いにちょっとびっくりしました。かつ、高い傘なので「忘れないように」という意識がいままでよりもずっと働くようになりました。RP人狼で使えてよかったことに加えて「傘」に対するイメージが変わったのでこの順位です。

 

第2位:REALFORCE R3 キーボード ハイブリッド フル 45g 日本語配列 ブラック&ダークグレー R3HA11

  会社の出張で北海道に行った時、そこの部署の方が使っていたのがREALFORCEのキーボードでした。前から気になっていたので実際に触らせてもらったのですが、打鍵が非常に心地よく一目惚れに近かったです。値段の高さに即購入を決断はできなかったのですが、今まで使っていたBluetoothキーボードの調子が急に悪くなり、私用PCでまともに打てなくなってしまったので、思い切ってハイブリッド型を購入しました。

  結果、大正解でした。Bluetoothだと相変わらず私用PCとの相性は悪いけど、USB接続であれば問題なく利用できました*4。Bluetoothの不調の原因がわからないのは気がかりですが、キーボードの環境が改善したこと、公私共に快適になったので買って良かったです。やはりマウスとキーボードはいいものを使うべきですね。

 

第1位:菊正宗 日本酒の洗顔料

  今年の一位です。今年、シャンプーや整髪料など普段使っているトイレタリー用品を見直す機会があったのですが、その中でお勧めされていた洗顔料です。実際に使ってみると泡立ちが良く、顔もすべすべになりました。また、洗顔フォーム使用後のつっぱり感が全然なく、すべすべ感が長く維持され、洗い心地が非常に良かったです。こういう日常用品について、定期的に見直す機会を作ることは大切ですね。

 

  来年以降も使い続けたり、実際に概念を変えてくれたものを中心に勝ってよかたものを選んでみました。年末に買ったものが結構多かったのでそれが中心になるのかなと予想していたのですが、ちゃんと振り返ると、結構いろんなものを買ったなぁと思いました。来年は別の切り口で選ぶのも面白そうですね。

*1:誤解の無いように書くと、最近はそもそも小説を読む機会が激減していたので、他の小説がつまらなかったという意味ではないです。念のため。

*2:積んでる本はだいぶ多いですが…。

*3:完全に予想外でしたが、「カッコいい」ではなく「笑いが取れた」という方面でうまくいきました。

*4:ただ、USB3.0じゃないといけないらしく、PC背面のUSB3.0ポートに刺さないと使えないに気付くのにだいぶ時間がかかりました…。

インフルエンザになってしばらく社会から隔離された。少し安心感を覚えた。

  人生初のインフルエンザになった。

 

 火曜日の夜あたりから咳がひどくなり、だるいと感じるようになった。翌日には熱も出始めた上、仕事が炎上してしまった。これはきちんと病院で診察して薬を貰わないと仕事にも影響が出てしまうと思い、診察してもらえる病院を探して、診察をしてもらった。結果、残念なことにインフルエンザA型と診断を受けて5日間の隔離を言い渡された。毎年インフルエンザの予防接種はしていたのだが、コロナ禍以降は外出する機会が減ったこともあり接種をしていなかった。また実際にインフルエンザにかかったことが一度も無かったので甘く見ていた。

  幸いだったのは、フルリモート勤務なので、他のメンバーには感染という観点ではリスクがないことである(こういうときフルリモート環境で本当に良かったと思う)。帰宅後Web会議で状況を報告し、上司と部下にお詫びをしてタスクを申し送りして業務終了。週末に遊びに行く予定を立てていた関係各所へキャンセル連絡し、スーパーで買い込んだ大量の冷凍食品とともに過ごすことになった。

 

  木曜と金曜は、ひたすら汗をかきながら寝込んだ。radikoでラジオを流しながら布団にくるまって寝て汗を出し、起きたら食事をして薬を飲んで再び寝る。たまたま体調不良になる前にキャベツと玉ねぎの味噌汁を作っていたので、冷凍やきそばを解凍して一緒に食べた。昼間にテレビをつけて焼きそばと味噌汁を食べていると、なんだか小学校の頃に戻ったような感覚があった。少し楽しくなったので焼きそばにふりかけをかけて食べたいなと思ったけど、残念ながら無かったので諦めた。

 

  土曜日になり熱が少し回復してからは、DMM TVで「うしおととら」の続きを見ながら眠くなったら眠るというペースで調子を整えていった。この頃になると起きてシャワーを浴びたり皿洗い・風呂掃除・洗濯といった軽い家事を行う気力が出てきた。家事を行って適度に身体を疲れさせたほうが眠りやすいということもあり、溜まった食器を洗ったり、部屋を換気して適度に片付けを行ったりもした。

  うしおととらのアニメはリアルで見ていたはずなのだけど、当時仕事でかなり追い詰められていたせいか内容を全く覚えておらず、ほとんど初見に近い感覚で視聴できた。原作は序盤のみのためおそらくアニメ版は構成を変えているのだろうと推測しているが、うしおととら、麻子や真由子とのつながりをちゃんと意識して最終話まできちんと書いているように感じた。シリーズ構成に原作者の藤田和日郎先生がクレジットされているので、そこは意識しているのだろう。最後まで面白い良作だった。第一期オープニングの「混ぜるな危険」は名曲である。

混ぜるな危険

混ぜるな危険

  • (株)徳間ジャパンコミュニケーションズ
Amazon

 

  うしおととらを見終えたら夕方になっていた。病気によって社会から隔離されるというのは寂しさを感じる反面。シェルターにこもったような不思議な安心感があった。仕事が逼迫して復帰したらそれに向かわないといけないというプレッシャーはあったが、「インフルエンザである」というのは免罪符にも似て、仕事から離れることに罪悪感を感じないで済んだ。どうせ復帰したら嫌でも仕事に目一杯取り組むのだから、今は寝るしかないと居直り、加湿器の音を聞きながら再び眠りについた。

 

  日曜日と月曜日はほぼ回復していたが、ここで無理をしてまたこじらせてはいけないと、休暇を取った上で必要最低限の仕事をしながら家事をこなした。カレーが食べたくなるくらい食欲が回復したので、Amazonフレッシュでカレーに必要な材料一式を買いカレーを作った。ホットクックがあるおかげで、肉と野菜を切るだけで済むのは大変有り難かった。前日に仕込んで翌朝料理ができているということが、思った以上に生活のテンションを上げることがわかったので、前日に料理を仕込むことは続けようと思った。

 

  本日は特に目的のない、記録のための記事である。記事を書くことはストレッチにも似て、思考が固くなるのをほぐすために定期的に書くことが必要なのだなと改めて感じながら書いた。

台湾6日目:最終日の食べ歩き、屋台と幸福の原風景

  翌日は早朝から空港へ向かうため、今日6日目が実質的に台湾観光の最終日である。連日歩いていた疲れが思ったより抜けておらず、あまり遠出をしないで当初の目的だった食べ歩きに専念することに決める。

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  2日目に朝ごはんを食べた「瑞麟美而美」へ再び。メニューとにらめっこしながら、豆乳と焼きそばらしきものを注文。実際に食べてみると、焼きそばよりは焼きうどんに近い麺だった。味はとても良かった。今度来るときはメニューの内容を正確に理解した上で注文できるようになりたいと思いながら店を後にした。

 

  翌日は朝早く空港に向かうため、道を間違えたり距離感を掴んでいなくて遅れるリスクは回避したほうがいいと考えて、台北駅から空港へ向かうシミュレーションをすることにした。台北駅の大通りにはビルが立ち並んでいて、日本でいう東京駅に近い印象を抱いた。
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  一方で地下街にはゲームショップやアニメショップもありバラエティに富んでいた。リコリス・リコイルや、アーマードコアⅥの広告や、地上のアニメイトカフェがホロライブとコラボしていたので、まだまだ日本のソフトパワーは強いのだろう。


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百草茶と豆花・芋圓をいただきながら一服。台湾はフルーツが美味しいが、豆花や百層茶を味わうと、植物の甘さが台湾の強みなのだとわかる。

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  台北駅近くの「福州世祖胡椒餅」で胡椒餅、「忠将葱抓餅」で葱抓餅。どちらも美味しかったのだけど、特に胡椒餅はスパイシーで口の中で肉汁が溢れ、もう一個食べたいと思うくらいだった。

  余談だが、この二軒はたまたまgoogle Mapで調べて見つけた店だけど、ガイドブックを調べたら二軒とも掲載されていた。

  林家乾麺もこの本で知ったので、信頼度が爆上がりした。台湾旅行に際してオススメのガイドブックを上げろと言われたら、迷いなく本書を推薦する。


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  果物屋でドラゴンフルーツが売っていた。食べ方がわからなかったので切ってもらえないか頼んでみたところOKと言われたので、買って帰って食べることにした。しかしパックに入ったドラゴンフルーツを見て驚いた。想像以上に量が多かった。味は思ったより淡白で、梨に近いかもしれない。まずいわけではなかったけど、これなら梨を食べたほうが良いと思っててしまった。ドラゴンフルーツには、白い果肉と赤い果肉の二種類があるが、味は赤い果肉の方が濃いらしい。赤い方を頼めば良かったなと少し後悔した。

  ホテルでドラゴンフルーツを食べながら本を読み、旅日記のブログを書いてしばらく過ごす。

 

  夕方ごろ、最後の観光地である寧夏夜市へ。

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  到着した17時半はそれほど人は多くなかったが、日が沈む18時ごろにはもう人でごった返していた。

 

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  屋台飯再び。鶏排・赤肉飯・ポテトとベーコンのチーズソース。いつも酒を飲んでいないしこれは酒と合うぞと思うが、翌日の朝が早く睡眠をちゃんと取れないと大問題になると思い直し、諦めて烏龍茶を飲む。

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   寧夏夜市にはジョギングコースがあるらしい。たらふく食べたので運動はしておきたいが、さすがにジョギングする格好でも無いので諦める。

 

  2日連続で夜市の屋台飯を食べながら、屋台の原風景を思い出していた。原風景は浅草の三社祭やほおずき市である。子供の頃はソースせんべいにあんず飴に綿あめに金魚すくいなど、お菓子とレクリエーションが主で焼きそばやお好み焼きといった食事的な屋台はあまり興味を示していなかった。しかし、いま賑わっている屋台で食事をしていると、不思議とあの時の感覚が蘇ってきた。賑わっている場所が特に好きだった。誰かと一緒であるとか一緒でないことによる疎外感とかに煩わされず、ただ自分がにぎやかな場所で美味しい食べ物を食べる、それだけで十分な幸福が味わえた。

  今回の台湾旅行は、子供の頃の遊びの原体験から最近の遊びの体験までをなぞる旅だったのかもしれない。そんなことを考えた。炭水化物を食べすぎて少し胃が重たかったが、こういう胃の重さも子供の頃に味わったなと、また懐かしく思った。

 

  帰りにコンビニでヤクルトのような乳酸菌飲料を買って飲んだ。子供の頃、こういう甘さが特に大好きだったことを思い出した。

台湾5日目:世界の壁の厚さ、少し遠出して夜市へ

5日目。初めて台湾で晴れ間を見た。

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 台湾は三明治(サンドイッチ)も美味しいと聞いたので、ホテル近くの店を物色してみたところ、確かにパン屋が多い。駅の構内にもパン屋や肉まん屋が店を出していたので、小麦を主食にする文化が日本以上に根付いているのだろう。具沢山で満足したが、パンが美味しかったのが印象的。「美味しんぼ」でハンバーガーの要点はパンである(そして寿司の要点はシャリである)というエピソードがあるが、サンドイッチの要点もパンであることがよくわかる。

 

  朝食を食べ終え、Triple Stud Mix Day2へ。
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 結果、Stud Hi-loよりはもったけど、それでも12時のブレイクブレイクを待たずして飛び。直接の敗因はStud Hiでりゅうたろうさんとのヘッズアップで、りゅうたろうさんにフルハウスを作られチップを大量に失ってしまったこと。ただ、そこに至るまでにもブリングインのディフェンスであるとか、あるいはスチールチャンスを逃してしまっていなかったかは考える必要がある。いずれにしても、どちらの大会も2nd Dayの序盤で飛んでしまったので、これが自分の実力だと思わざるを得ない。もっと座学をしっかりして、もっと実践経験を積んで、Studに強くなりたい。実践をやる機会は多く無いけど、大型大会でStudがあったら積極的に出場していきたい*1。もっともStudだけを練習しても、飽きてしまったり理解が頭打ちになってしまうリスクが在るので、2-7 Triple DrawやBadugiなどのドロー系種目にもチャレンジしながら、Mixゲームに対する理解を深めていく必要があるのだろう*2

  こうして僕のASPTは終わった。

 

  ASPTが終わった以上、残るは観光するだけである。

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「鶏家荘本店」の三種の鶏肉。一番奥の鶏肉の黒さにぎょっとしたが、烏骨鶏の肉らしい。味がよく染みてて美味しかった。
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  なぜか店員さんがサービスと言ってプリンをくれた。ASPTでボコボコにされて落ち込んでいたのを見かけてなのかどうかは知る由もないが、ありがたくいただく。

 

  今度はどこへ行こうかガイドブックをパラパラめくりながら考えていたところ「困った時は海だ」という島本和彦先生の名言を思い出し、目的地を基隆に決める。バスで基隆に向かい、汗だくになりながら海門天険へ歩いて向かう。
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  アヘン戦争時、防衛のために作られた場所。

 

   5月にライアーミステリー「粉雪の舞う夜に」をリリースしたのだけど、そこでシナリオを書いた。

puzzliar.com

  アヘン戦争後の香港を舞台にしたのだけれど、台湾にもアヘン戦争の跡が残っているとは知らなかった。
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  基隆港を臨む。あいにく晴れ間はなくなり雲天の見晴らしとなった。

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  Google マップや地球の歩き方に「トトロのバス停」とあったので、ほんまかいなと思いつつ行ってみたら、本当にあった。

 

  バスを待つこともできたけど、待つのがまどろっこしいと思い、ハァハァ言いながら歩いて下山した。
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  基隆の夜市。この風景になんだか見覚えがあるなと記憶を辿ったところ、上野のアメ横街と浅草の屋台(特に三社祭などが開かれた時の屋台)をミックスするとこういう風景になるなと思い至る。


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f:id:TownBeginner:20230906205648j:image   少しだけ懐かしい感じを受けながら、屋台飯を購入。どちらも思った以上の味ではなあかったけど、こういうところでしか味わえない味というのが、屋台にはあると思う。 

 

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  夜市近くのアーケード街の店構えから、ニュー新橋ビルの地下1階を連想した。奥まった位置に一列に並ぶ机型のゲームやクレーンゲームは、ニュー新橋ビルのテイストによく似ている。匂いもニュー新橋ビルの匂いがして驚いた。同じような場所は匂いまで似るのだろうか。

 

  バスを乗り継いでホテルに戻り、そのまま就寝。に20000歩以上歩いていたので、さすがに歩き疲れていたらしい。

*1:次回のJOPTのスケジュールが公開されたけど、Studは深夜の大会なのがつらい。

*2:実際、Badugiのプリフロの考え方がRazzのプリフロに通じることがわかってお互いの理解が深まったことがある。良い経験だった。