とりあえずいってみる?

スローペースな旅やらおでかけやらの備忘録。

未知の場所へ行くのなら、近所だって旅になる:まんが家女子、旅に出る。

まんが家女子、旅に出る。
COMICポラリスというWEB媒体で活躍する、15人の女性漫画家による旅をテーマにしたコミックエッセイ。
海外旅行から近所の散歩まで、行き先も目的もバラバラなのでバラエティに富んでいます。
旅慣れた方もそうでない方も、それぞれ個性的で面白いです。さすが漫画家。
 
01.熱烈歓迎!函館タクシーツアー/流星ハニー
(函館・土方歳三ツアー)
02.台湾3泊4日/藤井なお
(温泉めぐりとイベント参加)
03.蚤の市と私/奈院ゆりえ
(地元福岡・筥崎宮の蚤の市)
04.4泊6日のバンクーバー旅行/鷹野久
(友人に会いに)
05.道すがら神社散歩/ハタ屋
(浦和・ウサギが神使の調神社)
06.台湾ふたり旅/九段そごう
07.運動不足のマンガ家とOLが無謀にも屋久縄文杉を見に行くハナシ!/鷲尾美枝
(縄文杉登山)
08.もはやジャングル!? 京都府立植物園!/清水幸詩郎
(初めての京都)
09.広島 サッカー観戦の旅/よしおかちひろ
(サッカー観戦とスタジアムグルメ)
10.北海道いきもの紀行/鳶田ハジメ
(エゾシカに遭遇)
11.飛行機ギライな私が初めて海外に行った話/将良
(台湾)
12.ぺちゃ犬好き作家が、鳥も好きなので旅に出る/ツトム
13.ワンス・アポン・ア・タイム・イン奥多摩/丸紅茜
(クリスマスに御岳山)
14.キツネ村に行ってきました。/二ツ家あす
15.3泊4日ホワイトホース オーロラツアーの旅/松基羊
 
地図からの目次はありますが、著者名のわかる掲載順の目次がないのがちょっとわかりにくいかな。
 
京都府立植物園の、冬のオオオニバスの姿は衝撃的。
植物園や水族館、美術館などをメインにしたり、スポーツ観戦や買い物など、目的のある旅も面白そうです。
そういや、ライブ遠征のついでに観光もよくしたっけなぁ。
 
“旅”とは“非日常の体験ツール”であり
円を描くようにスタートとゴールが同じ地点にあります

 

というよしおかちひろさん(サッカー旅)の言葉になるほどな、となりました。
まさに家に着くまでが「旅」なのです。
そう思えば海外も国内も近場でも「旅」になるでしょう。

ひとり旅もいいじゃない。:ぼっち旅 ~人見知りマンガ家のときめき絶景スケッチ~

 

この本の東尋坊のパノラマ絵を見た時、そうだ、福井に行きたかったんだった。行こう! と思い立ったのでした。
 
 ぼっち旅 ~人見知りマンガ家のときめき絶景スケッチ~ 
最近増えてきた「おひとりさま」。
まぁ、旅行記ブログを書いたり読んだりする人はひとり旅に慣れている人も多いのでしょうが。
ひと昔前は女のひとり旅は胡散臭がられたり警戒されたりもしました。
先日も東尋坊ひとり旅をしていた女性がなにかと声を掛けられていたのは自殺の名所だったから、とう話もありました。
私が行った時はそんな警戒をされなかったのですが。
思い返せばカメラをいくつかぶら下げて写真を撮りまくっている人物は、どこからどう見ても観光客ですね。
それでもひとり旅をしたことない人もたくさんいるわけで。
「行ってみたいなら、予定の合う人がいないなら、ひとりで行けばいいじゃない」
マリー・アントワネットのパンの話のような発言をしていましたが、なかなかそうはいかない場合も多いのですね。
 
さて、この本は人見知りの著者が思い立ってひとり旅をしてみた記録のコミックエッセイです。
とにかく絵が上手い。自然が美しく描かれています。
ヤシガニちゃん可愛い。伊豆大島行ってみたい。
 
・沖縄 西表島/ヤシガニ探訪ひとり旅
・北海道/真冬の網走ふたり旅
・福井 東尋坊/サスペンスを求めて…
伊豆大島を歩く/憧れの東京砂漠
・旅と人生
 
というのが今回収録されている旅。
北海道はアクティビティに参加するためにふたり旅ですが、現地集合・現地解散・宿泊も別。
でも往復とも本数が少ないために飛行機が一緒になる、というのも面白かったです。
 

この日 この時 このタイミングでなければこの旅になっていなかったのだと思うと旅とはなんと奥深い

というモノローグに深く共感しました。

 
この一冊でまとまる回数の連載だったそうですが、ぜひ続編も期待したいです。

福井・恐竜と東尋坊と苔の神社・扉

2020年11月。
コロナにより自粛生活が送られる中、Gotoトラベルキャンペーンが開始された。
かなりお得になるのでどこかへ行こうと思い立つが、どこにしようか迷う。
そんなある日「ぼっち旅 ~人見知りマンガ家のときめき絶景スケッチ~」という旅の漫画を読んだ。
その中に東尋坊があり、そういや行ってみたい場所のひとつだったなと思い出す。
さらに情報ページに紹介されていた、苔の神社がとても気になる。
そして福井といえば恐竜博物館。こちらもずっと行ってみたかった場所なのだ。
 
目的地は2つだし、あとはのんびりしようと1泊2日で予約したのだが、後から行きたい場所が増えてくる。
結局いつものような詰め込み旅になってしまった。
お城など行きたい場所はまだまだあるので、またいつかまた再訪したい。
 
1日目:東尋坊と遊覧船

chabatatsu.hatenablog.com

2日目その1:北ノ庄城址と平泉寺白山神社

chabatatsu.hatenablog.com

2日目その2:恐竜博物館

chabatatsu.hatenablog.com

おまけ:マンホールや買ってきたものなど

旅の手配

旅行会社:Yahoo! トラベル(ヤフーパック)
旅行代金:¥29,600→17,512円(クーポン等利用)
       JAL羽田空港小松空港利用
宿   泊:福井マンテンホテル駅前
Gotoトラベルクーポン:3,000円(Yahoo! トラベル電子版)
 
電子版は紙と同じく1,000円単位で利用。
旅行当日15:00以降より利用可能。
使える場所が限られること、到着後すぐに使えるわけではないことから、電子版よりは紙の方が便利。
 

その他の写真はこちら

 

リンクいろいろ

えちぜん鉄道株式会社
東尋坊観光遊覧船
福井県立恐竜博物館: FPDM
かつやま恐竜の森
平泉寺白山神社
大福交通(バス)
福井マンテンホテル駅前
お食事処 はまさか
はちみつ屋
郷土料理 福井地酒 はやし
ぼっち旅 ~人見知りマンガ家のときめき絶景スケッチ~

 

福井・恐竜と東尋坊と苔の神社・4

恐竜博士とお土産とマンホール

2020年11月27日(金)~11月28日(土) 
恐竜押しの福井には、恐竜博士というキャラクターの像がいくつかある。
あと買ったお土産とか見つけたマンホールなどの福井番外編。

恐竜博士はどこにいる?

恐竜博士とは、眼鏡をかけて白衣を着た恐竜人間の像である。
フクイラプトルをモチーフにしており、右手には恐竜の専門書、高く掲げた左手のひらには鳥脚類ヒプシロフォドンの頭骨。
足にはいた革靴は、ちゃんと3本指になっているそうだ。
靴履いているの気が付かなかった。裸足だと思っていた…。
小松空港福井駅・恐竜博物館入口前などにおり、ベンチに座っている。
その隣に腰かけて、一緒に写真を撮れるのである。
因みに博物館の入口横では発掘している様子の博士がいる。
もう一体、屋上にベンチタイプがいると聞いていたのだが、この時は修復中で不在とのことだった。
 

福井名産詰め合わせ

恐竜博物館に、紙袋に入った福井名産詰め合わせが売っていた。
実はこれ、福井駅前のお店でも売っていたのだが、電子クーポンが使えなかったので保留にしていたのだ。
博物館内の売店は電子クーポンが使えたのでお土産にちょうどいいな、と思い購入。
中身は水ようかん・羽二重餅・羽二重生さぶれの絹小町・焼き鯖へしこ・お蕎麦。
お蕎麦は知人へ。
 
水ようかんは夏のイメージがあったが、福井では冬のお菓子なんだそう。
のど越し爽やか、すっきりとした甘さでとても美味しかった。
羽二重餅はとろりとした触感と口に広がるやわらかな甘み。
求肥やすあまが好きなのなのでこのシンプルさが嬉しい。
そしてその羽二重餅がアクセントになっているのが絹小町。
しっとり系クッキーで甘じょっぱい。これも好きだ。
焼き鯖へしこは塩加減が良く、ご飯のお供に最適。
福井は美味しいものも盛りだくさんだ。
 

マンホールいろいろ

福井市は市のシンボルだという不死鳥(フェニックス)。
三国市はレトロな街並み。
勝山市はやっぱりの恐竜がモチーフだった。
小さいマンホールは恐竜の足跡だけ、というのも可愛かった。
今回カラー版には出会えなかったのが残念。
 

その他の旅行記

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ふくふく福井2020(4) 福井駅周辺と宿泊編
ふくふく福井2020(5) 乗り物いろいろ編

福井・恐竜と東尋坊と苔の神社・3

そうだ、恐竜博物館に行こう

2020年11月28日(土) その2
(福井駅-北ノ庄城址-平泉寺白山神社)-恐竜博物館-小松-羽田空港
 
Gotoトラベルキャンペーンを利用してどこかへ行こうと思い、一度行ってみたかった福井にした。
2日目後半。苔が美しい平泉寺白山神社から予約していた恐竜博物館へ。

かつやま恐竜の森

歴史探遊館まほろばの近くから再びバスに乗り、恐竜博物館へ。
博物館は広い駐車場の一角にあり、周りには屋台やお店や公園などがある。
博物館も含めたこの辺り一帯が「かつやま恐竜の森」のようだ。
入口付近の土手にも恐竜の骨らしきものがはめ込まれたり、お洒落なオブジェがあったり。
博物館の入場時間まではまだあるので、ぶらぶらと散策する。
バス停付近のジオターミナルはショップや食事処もあり、お昼でも食べようかと思い立つ。
でも混んでいるし、Gotoトラベルクーポンは使えないので、博物館の中のレストランで食べることにする。
しかしお腹が空いていたので、屋台で恐竜焼きを食べた。美味しかった。
 

恐竜博物館

午後の受け付けが始まり、入口に並ぶ。
入場してすぐ、特徴的な長いエスカレーターで地下まで行き、上に上がりながらの見学ルートである。
そこへ向かう人々の列を離れ、レストランへ。
館内のレストランDINOCAFEはやはり混んでいた。
しかし予約を入れメールアドレスを登録すると順番がきたら知らせてくれる。
それまで館内を見学できるので便利である。
この時テーブル席の待ち時間は90分くらい。
しかしカウンターなら10分程度だったので、そのまま待つことにした。
何が発掘されるかはお楽しみ、の化石発掘オムライスでお腹を満たし、いよいよ見学してまわる。
館内はGotoトラベルクーポンと端数は現金でお支払い。
 

長いエスカレーターを降りると生命の誕生を感じられる化石に挟まれた通路を進む。
まるで恐竜のいる時空へワープするかのような演出だ。
化石を見下ろすように階段を上っていくと、動いて吠える、ティラノサウルスが来館者を出迎える。
 
広いドームにあふれる化石たち。
化石標本の案内板には復元模型もあり、よりその姿を想像しやすくなっている。
また映像や実物大模型もあり、そのスケールの大きさを存分に味わえる。
 
肉食恐竜の足の筋肉模型などもりあり、なるほど、それを見ると鳥の先祖だというのも納得する。
研究が進むにつれ、私が子供の頃とはずいぶんとその姿が変わったものもある。
だけどやはりティラノに羽毛があるのは抵抗があるなぁ…。
と思っていたが、近年の研究ではまたウロコ説に戻ったらしい。
またここに来る頃には違う研究成果が表れるのかもしれない。
 

館内には恐竜だけでなく、古代の生き物たちの標本もある。
その他にも化石をクリーニングする様子が間近で見られる部屋や、研究の様子を楽しめる部屋などもある。
次回来た時には音声ガイドを借りてもっとゆっくりじっくり見学したい。
 

勝山駅から小松空港

白いティラノサウルスの大きな像を眺めながら再びバスで勝山駅へ。
帰りは駅にあるカフェでコーヒーを買い、列車の中で飲むのを楽しみにしていたのだが、この日はあいにくの休日。
車内で缶コーヒーを飲みながら、昨日購入したはちみつクッキーをかじっていたのだった。
 
福井駅で荷物をコインロッカーから出し、小松空港へ向かう。
行きと同じくバスで向かってもよかったのだが、折角なので違うルートにする。
なんてことはない、サンダーバードに乗ってみたかっただけなのだ。
 
JR小松駅から空港までの路線バス乗り場はロータリーの奥。
雨が降ってきたが、屋根は途中までしかない。
空港に向かう人は大荷物の場合も多いから、もっと乗りやすい場所がいいのにな…。
とも思ったが、あまり利用客が多いようにも思えないのでこれでいいのかも。
金沢市内からも直通バスを利用する人がほとんどなのだろう。
 
小松空港では残っていたGotoトラベルクーポンで夕飯を食べようと思っていた。
しかし最終便近くの空港は空いているお店がほとんどない。
コロナ禍による利用客の減少でもともと閉めているお店も多い
ラストオーダーが終わっているたり、クーポンは使えても電子版はNGなお店もある。
唯一開いていて電子クーポンが使えるカフェでドリアを食べた。
あまり旅先らしい食事で終われなかったけれど、トマト入りのドリアが美味しかったのでよしとする。
すると食事中にJクラスの空席があり、\1,000で変更できるとのアナウンスが!
大急ぎでカウンターへ行く。
窓側は埋まってしまっていたが無事変更し、帰りはゆったりとした気分で帰路についたのであった。
 
行きたい場所には行けたが、まだまだ物足りない福井旅。
今度はお城を中心としたり、もっと日程を取った余裕のある旅がしたい。
久々に飛行機に乗って空の度も満喫できたので、北陸新幹線が福井まで開通したらそちらも楽しみたい。
 

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福井・恐竜と東尋坊と苔の神社・2

そうだ、苔が美しいという平泉寺白山神社へ行こう

2020年11月28日(土) その1
福井駅-北ノ庄城址-平泉寺白山神社-(恐竜博物館-小松-羽田空港)
 
Gotoトラベルキャンペーンを利用してどこかへ行こうと思い、一度行ってみたかった福井にした。
2日目前半。午後に恐竜博物館の予約をしているので、その前に苔が美しいという神社へ行くことに。

福井駅前恐竜めぐり

福井駅周辺も行きたい場所はいろいろ出てきたが、勝山へ移動する前に駅周辺を観光する。
ホテルを出た後JR福井駅のロッカーに荷物を預け、散策に向かう。
 

駅の壁には恐竜が描かれ、トリックアートのようになっている絵もある。
駅前にはフクイティタン・フクイラプトル・フクイサウルスの模型がある。
首も動くし、夜にはライトアップもされるのだ。
 

福井は路面電車も走っており、それに乗れなかったことが心残りのひとつである。
 

北ノ庄城址へ朝の散歩

北ノ庄城址織田信長の家臣、柴田勝家の居城があった場所。
信長の妹・お市の方が再嫁し、勝家と運命を共にした場所である。
浅井三姉妹はその後、攻め手である豊臣秀吉に保護され、それぞれの運命をたどることになる。
子供の頃に漫画で読む日本の偉人に淀の方(三姉妹の長女茶々)の話があり、昔から親しんできた人物だ。
北ノ庄城が駅からこんな近くにあるとは知らなかった。
現在は神社になっており、季節柄七五三の準備がされていた。
お市の方と三姉妹の像もあり、美人と誉れ高い彼女たちにあやかるご利益もあるようだ。
石垣などの城の痕跡も残っている。
しばし彼女たちもの運命と、歴史に思いをはせたのであった。
 

えちぜん鉄道 勝山永平寺線

恐竜博物館のある勝山へは、えちぜん鉄道で向かうことにする。
昨日の東尋坊方面とは逆に、山の中へと進む路線だ。
沿線には永平寺という歴史あるお寺もあるが、今回は断念。終点を目指すことにする。
今日は休日限定の、恐竜博物館とセットになったフリー切符を購入。
勝山からのバスにも利用できるので便利だった。
 
山に向かうこの路線は、昨日とは違って所々に緑のアーチがある。
もしやと思ってアテンダントさんに聞いてみたら、やはり雪除けとのことだった。
北陸にある福井は、海側はそうでもないが山側は雪が深いそうだ。
でも近年雪が減ってきて、昔ほどの大雪にはならないという。
…というお話を聞いたが、その年の冬は例年以上の大雪となり、列車運行にも支障をきたしたようだ。
自然はやはり侮れない。
 

苔の絨毯が美しい平泉寺白山神社

さて、勝山駅に到着し、こちらも恐竜のオブジェに迎えられる。
そして博物館へと向かう場所に人々が並ぶ中、私は別のバスに乗る。
向かうのは平泉寺白山神社
その名の通り以前はお寺もあったそうだが、神仏習合白山信仰の神社が残ったそうだ。
ぼっち旅 ~人見知りマンガ家のときめき絶景スケッチ~」の中で、著者は訪れていないけれど気になる場所として紹介されていた。苔の美しい神社なのだそうだ。
調べてみると、神社も博物館も通る周遊バスが土日祝日に運行しているらしい。
 
まだあまり知名度が低いのか、観光客もまばらな神社の鳥居をくぐる。
そして視界いっぱいにひろがる苔、苔、苔!!
美しい。本当に美しい。
敷地内には数組の観光客と、掃除をしている方々のみ。
因みに掃除の方々はボランティアで、この美しい景観を保つため、杉の落ち葉などを拾っているそう。
その名の通り昔はお寺と神社があったそうだが、神仏習合で現在は神社のみとなっている。
白山信仰の地だそう。
 

南谷坊院跡発掘調査地

苔の神社の隣には、平泉寺の発掘調査が行われている場所がある。
坊院群の跡や石畳などが残っているが、この辺りは石の史跡が多いようでスタンプラリーもやっていた。
時間の都合で一部しか見られなかったが、奥の方まで行ってみたい。
 
あまり違う道を行くと方向音痴の私は迷子になるので、神社へ戻ろうと案内板の通りに歩く。
どこかの敷地を突っ切るし、細い林の中の道になるし、大丈夫か? と不安になる。
しかしやがて元の参道に戻ってこれた。良かった。クマ出没の看板が怖かった…。
 

東尋坊屋敷の井戸

参道の入口脇にある、ひっそりとした池というか井戸跡というか水たまり。
実はここ、今はなくなってしまった平泉寺は、あの東尋坊の縁のお寺だったそう。
前日に訪れた、東尋坊の由来になった僧である。
悪僧と評判の東尋坊はあの崖から突き落とされたのだが、その時この井戸も血に染まったそう…。
そんな恐ろしい伝説とは裏腹に、苔と紅葉が美しい場所だった。
 

白山平泉寺歴史探遊館まほろ

恐竜博物館に行くバスまで時間がまだあったので、白山平泉寺歴史探遊館まほろばを見学することに。
中には平泉寺や白山神社の歴史、発掘の様子などが展示されている。
外のベンチでひと休みしていたら、受付の方が話にきてくださった。
この辺りの雪深さのこと、ボランティアの方々のこと、どうしてここに来ようと思ったのかなど。
やっぱりこの旅行の時は近年雪が少なくなったというお話だったが、その後はすごい雪だったんだろうな…。
苔がいちばん美しいのは雨の多い6月だそう。
今度はその季節に、思う存分散策しに来たい。
 

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福井・恐竜と東尋坊と苔の神社・1

そうだ、東尋坊へ行こう

2020年11月27日(金)
 
Gotoトラベルキャンペーンを利用してどこかへ行こうと思い、一度行ってみたかった福井にした。
クーポンやその他の割引を検討した結果、Yhoo! トラベルを利用し飛行機で行くことに。
飛行機に乗るの、10年ぶりくらいかもしれない…!

羽田から小松へ

海外はおろか、国内でも飛行機に乗るのはずいぶんと久しぶりだ。
羽田空港はチェックインから荷物の預かりまで全てセルフでできるようになっている。
完全に浦島太郎状態だったので、係の人に助けながらも無事に手続きをすませた。
 
小松空港行きの飛行機はほぼ満席である。
多くの人の目的地は金沢らしい。そちらいつか行ってみたい。
 
さて、空港のホームページでは金沢市内へはあっても、福井駅前行きのバスは運休となっていた。
路線バスと鉄道を乗り継いで行くつもりで、のんびり空港の恐竜パネルの写真を撮っていたりした。
行き方を確認するついでに念のためバスの有無を聞いてみると、何と運休していないと言う!
しかももうすぐ出発するとのことで、慌てて観光案内所の方の先導でバスへ向かった。
どうやらきっちりとした時間というより、飛行機に接続する形で出発するバスのようだ。
金沢方面に比べ、福井駅前へ向かう乗客は5~6人程度。
バスに間に合ってよかった。現地で確認するのは大事だな。
 

えちぜん鉄道 三国芦原線

バスはえちぜん鉄道側のロータリーへ到着。

福井駅北陸新幹線の伸延工事の真っただ中だが、えちぜん鉄道はすでに綺麗になっていた。
ホテルで荷物を預けてから再び駅へ戻る。
フリー切符を調べてみたが、あいにく平日の設定はなかったので、窓口で切符を購入した。
 
えちぜん鉄道にはアテンダントさんが乗っている。
列車はワンマン運転なので、車内での精算やお年寄りの乗降の手伝いなど、忙しく動いている。
顔見知りの常連さんが多いのか、みんなにこやかに挨拶していく。
観光客もきちんと気にかけてくれて、柔らかな福井弁にもほっこりした。
 

甘エビ丼を求めて

三国港駅に到着後、東尋坊へ行く前に昼食を取ることに。
ガイドブックで何件か目を付けていたが、駅の近くはどこも行列ができていた。
なので海沿いを歩いて「はまさか」というお店を目指すことに。
途中、線路の終わりも眺めていく。
終着駅の、線路の終わる所が好きなのだ。
 
さて、11月の終わりの終末。
すでにカニは解禁しているのだが、私はカニよりエビ派だ。
狙うのは甘エビ丼なのである。
そして「はまさか」の甘エビ丼はお頭付きなのだ。
味噌まで存分に味わえるのだ。
まぁこのお頭でお味噌汁付きだったら尚良かったのだが…。
食べたかった甘エビ丼を堪能して満足したのであった。
 

東尋坊

駅の近くのバス停から東尋坊へ向かう。
このバス、隣の三国駅が始発のようだ。
三国は街並みがレトロらしい。そちらもいつか散策してみたい。
 
東尋坊のバス停から続く商店街が、昭和の観光地という雰囲気でワクワクしてくる。
観光客や修学旅行生などもいてそれなりに賑わっている。
そして坂道を下ると見えてきたのが柱状節理の絶景、東尋坊である。
 
サスペンスドラマによく出てくる東尋坊は自殺の名所でもある。
荒々しい波、断崖絶壁、時間帯によっては恐ろしくも感じるだろう。
東尋坊」という名も、乱暴者だったため崖に落とされた破戒僧が由来だそうだし。
 
しかし、昼間の東尋坊は明るい観光地だ。
家族連れやグループなど、様々な人が絶景を楽しんでいる。
ヒールを手に裸足で歩く女性は「知っていたらスニーカーで来たのに!」と言っていた。
妊婦さんや赤ちゃん連れの家族も端の方まで行っていて、見ている方がハラハラする。
柵はないし足元は不安定で怖いことこの上ないのだが、私も崖の近くまで行ってみた。
恐る恐る覗き、荒々しい波と岩の迫力を楽しんだ。
 

東尋坊タワー

崖の上から見たのなら、海の上からも見たい。
遊覧船のチケット売り場へ行ってみたら、今日は風が強いので乗り場が変更になっていた。
本来は崖の下の入り江らしい。
あの階段を上ってくるのは大変そうだな、と思っていたので波止場に変更になっていたのは良かったのだが…。
 
遊歩道を歩いて25分とあったので、バスではなく散策がてら行ってみることにする。
途中、昭和感漂う東尋坊タワーにも寄る。
このタワー、個人の所有物なのだそうだ。
エントランスもお土産コーナーも展望フロアも全て昭和感があふれているが、手入れは行き届いている。
展望フロアは貸し切り状態で、てれぼーくん(有料望遠鏡)のしゃべる声だけが響き渡っている。
「ぼく てれぼーくん! 遠くの景色がうーんと大きく見えるよ。見てね!」と元気の良い声が…。
見晴らしは良く雄島は見えるが、東尋坊の崖はほとんど見えない。
折角なのでてれぼーくんから雄島の柱状節理を眺めたのだった。
 

遊歩道と製塩遺跡

再び遊歩道に戻り、遊覧船乗り場のサンセットビーチを目指す。
しかし思ったよりも距離がある。
遊歩道というか、ハイキングコースのような場所もあり、歩いてきたことをちょっと後悔する。
景色はすごいし、途中の製塩遺跡も気になって寄ってしまったせいで時間もかなり使っている。
おまけに天候も崩れ始めてきた。遊覧船が運休したり終了時刻になっていたらどうしようと焦る。
ようやく見えてきた港だが、乗り場がいまいちわからずウロウロすると、小型の観光船が見えてきた。
 

遊覧船に乗ろう

安堵して切符売り場を探すが、臨時の発着所なのでワゴン車で精算するらしい。
因みに遊覧船はGotoトラベルクーポンが使えるが、私のは電子版なので初日の15時以降に有効となる。
ただいまの時刻は15時少し前。待つのも面倒だったので、そのまま現金で支払った。
 
遊覧船はまず全体像を掴むように東尋坊を過ぎ、雄島の近くで折り返す。
折り返しは雄島や東尋坊の側を、観光案内のアナウンスをしながらゆっくりと進んでいく。
海から見上げる柱状節理の崖はまた別の迫力があり、とても美しかった。
 

はちみつ屋でエネルギー補給

遊覧船は再びサンセットビーチへ戻ってきたが、バスを待つより駅まで歩いた方が早いかもしれない…。

というか、お昼を食べたお店に近いんじゃないだろうか。
すごく疲れてしまったので、行動食として持ってきたかりんとうをどこかで食べようと歩いていたら見えてきたのが「はちみつ屋」の看板。
店構えも可愛らしく、看板にあったはちみつソフトクリームがとても気になる。
まだ営業しているとのことなので、クッキーとプリンとソフトクリームを購入。
ソフトクリームははちみつがかけてあった。
このはちみつがソフトクリームの冷たさで固まり、べっこう飴のようで美味しかった。
 
甘いものは気力と体力を回復する。
見覚えのある店の前を通り過ぎ、三国港駅へ到着した時にはすっかり夕暮れとなっていた。
 

眼鏡橋えちぜん鉄道

駅に到着するとちょうど福井行きの列車が停まっていた。
間もなく発車するので乗るかアテンダントさんに聞かれた。
わざわざ声をかけてくれたことに感謝しつつも、近くを散策したいので1本見送ることにする。
駅のベンチでプリンを食べ、気になっていた眼鏡橋の上へ行ってみることにする。
 
この眼鏡橋は明治末期から大正元年にかけて築かれた、レンガ造りの単アーチ橋。
強度を保つため、「ねじりまんぼ」というねじまげたようにレンガを積み上げる、珍しい工法が採用されたそう。
橋の上の部分は鉄のアーチがあり、通り抜けた列車はサイズがぎりぎりのようにも見えた。
 
駅に戻る際、地元のおじいさんと少しだけお話する。
アテンダントさんもそうだが、福井弁は柔らかくてとても聞き心地が良い。
漫画「ちはやふる」の新が好きなので、あちこちで耳にする福井弁に内心ときめいていたのだった。
 

居酒屋選びは自分を信じろ

福井駅に戻りホテルにチェックインした時はすでに夜。お腹もペコペコである。
観光案内所でクーポンが使えるお店を紹介してもらい行ってみる。が、予約で満席であった…。
こうなればクーポンが使えなくても良い。自分の直感で店を探すのだ。
そうして入ったのが「郷土料理 福井地酒 はやし」。実に自分好みの居酒屋だった。
 
時間帯のせいかご時世か、店内は座敷に地元のグループがひとついるだけだった。
カウンターに座り、土地のおススメのものとお酒をいただく。
やがてカウンターにはもうひとり、出張で訪れたという女性が現れた。
同じように日本酒と料理を楽しむ姿に少しだけ会話をする。
いつもならもっとお話しをしたいが、今は近くには行けないからね。
お店の方も料理もお酒もとても美味しかった。
メニューにおススメらしいぜんざいがあったが、そこまでたどり着けなかったのが心残りだ。
ひとり飲みはあまり種類を頼めないのが難点である。
また福井に行った時はぜひ訪れたいお店だ。
 

夜食にミニラーメンを

今日の宿に「福井マンテンホテル駅前」を選んだのは訳がある。
ひとつは大浴場があることと、もう一つは夜食にラーメンがあるからなのだ。
 
居酒屋で満腹になったはずだが、お風呂上がりのラーメンは別格。
小ぶりのラーメンはスタンダードな味でとても美味しかった。
久しぶりの旅行で疲れたが、心と胃袋は大満足の1日目なのであった。
 

その他の旅行記

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ふくふく福井2020(3) 魅惑の恐竜博物館
ふくふく福井2020(4) 福井駅周辺と宿泊編
ふくふく福井2020(5) 乗り物いろいろ編